たちばな慶一郎 過去の国政報告

国政報告(第17号)

2009年12月26日(土)

 24日(木)に鳩山首相の政治資金問題についての「お詫び会見」があり、25日(金)には新年度予算がまとまって、新政権の三大課題(予算・基地・政治資金)について一定の「答え」が出され、新年を迎えることとなりました。しかし、私にすれば三点とも解決にはまだまだ遠い道のりで、通常国会の役割が重くなったという感想です。

 マニフェストの主要項目にも修正を加えながら、曲がりなりにも新年度予算は編成されました。国債発行額を44兆円台にとどめ、財政規律にも配慮されたことは評価したいと思います。事業仕分け等で心配された、農業の転作作物対策や科学技術・スポーツの予算削減も緩和されました。ストレートではありませんが、私ども野党の意見も取り入れられたものと理解します。立場は違っても、国や地方が良くなるために必要な事はしっかり主張していくよう、心掛けたいと思います。

 一面、今後の財政運営と景気対策には大きな課題が残りました。想定外の税収の落ち込みがあったとはいえ、歳入のうち10兆円を特別会計の余剰金(埋蔵金)で賄っており、この分が23年度にはなくなります。そうなると、子ども手当てを倍額にする約束の達成はおろか、マニフェストの主要項目は軒並み立ち行かなくなります。反面、消費税については、鳩山首相がこの段階で早くも次期衆院選まで引き上げないと明言されました。今後の財政運営をどうするのか、通常国会の議論の焦点です。さらに、公共投資が19%近く削減される中、春から夏にかけて景気がどうなるか心配です。「二番底」という事態に対応できる財政余力は乏しくなっています。家計への現金給付が確実に消費に回るかどうかが焦点です。ひいては、与野党とも、「国庫にお金がない」中、参院選の公約(マニフェスト)をどうするか、互いに難しい課題です。

 基地問題については、ここへきて来年5月を期限とされました。しかし、消費税を含めて鳩山首相の言動のブレがまたあるのでは、と思わず勘ぐってしまいます。国民世論がどこまで鳩山首相を許容するのか、政治資金問題を含めてこれまた新年の問題となります。
 今週は、石破政調会長に同行して岐阜県白川村での対話集会に参加し、東京では郊外の市役所で「保育所待機児」問題について、担当部長さんに現状を聴きました。村では東海北陸道の四車線化など交通アクセスの確保や医療・介護サービスの確保が求められており、都会ではO-2歳児を預かる場所の確保に知恵を絞っておられます。地域ごとに異なる課題に国が最低限どう対応し、自治体とどう役割分担していくのか、92兆円に上る予算をより効果的に配分していくことの大切さを痛感しています。新年も心新たに職責を果たすべく頑張って参ります。次の報告は2週間後にいたします。
良いお年を!

国政報告(第16号)

2009年12月19日(土)

 東京のイチョウ並木の葉がずいぶん落ちたな、と思っていたら、富山ではクリスマス前の大雪です。 COP15が開かれ、地球温暖化対策の議論が続いていますが、「温暖化も小休止かな?」と思いたくなる冬景色です。

 15日(火)から18日(金)まで、党本部の政策に関する会議に出て、政府の動きの把握に努めました。今週は、新政権の三大課題(予算・基地・政治資金)にもそれぞれに動きがありました。まず、「普天間基地移転の方法」については、事実上、決断を先送りされ、その期限も明確にされませんでした。決断しないことで、決断に対する風当たりは避けることができた訳です。しかし、11月の日米首脳会談での『私を信じて』という鳩山首相の発言からすれば、現状を相手はどう受け止めているのか、心配です。「先送り」するシナリオが最初からあったならば、米国との外交上も、そのような対応をすべきだったのでは?我が国の外交が国際的に不信感を持たれないようにしなければ、と思います。

 「財政規律ある新年度予算の編成」についても、鳩山政権の調整力に疑問符がつきました。与党側からの申し入れの形で、子ども手当への所得制限付与や暫定税率引き下げの見合わせが発表されました。財政規律の面からは是とすべき方向転換ですが、「マニフェスト選挙」の限界を感じます。結局、予算の見直しで7兆円の財源を生み出し、これを組み替えるという構想は、政権を運営してみたら現実的ではなかった訳です。過度に具体的な数値を示して国民に信を問うことには無理があるのではないでしょうか?

 新政権の3か月は、政務三役が積極的に国会答弁され、政策決定の過程が見えるようになるなど、運営面での新機軸には良さがあったと思います。一面、開放感が先行し、いざ決断という段階になって、まとまりの無さや政権運営の経験不足の面が集中的に出てきたのがここ1~2週間ではないでしょうか。年末の予算編成に向けて、税制、地方への財源配分、各分野への予算配分と、新年度の国政の骨格が決まっていきます。国にとって、また、富山にとって、よりよい形となるように願い、通常国会の審議に備えたいと思います。

 18日(金)に地方の医師不足についての勉強会がありました。伊東上市町長さんからの現状説明を受け、新卒医師の臨床研修制度の影響に議論が集中しました。確かに自民党政権下で、新卒医師の資質向上にプラスと判断して導入された仕組みなのでしょうが、都会の病院に若い医師が集中し、地方の医師不足の原因となっています。これはお金の問題というよりも、仕組みの問題であり、良い解決策がないか、皆で考えていこうという結論になりました。医療、景気、転作作物の問題など、富山三区を含め、地方が抱えている課題の解決に努力を続けていきます。

国政報告(第15号)

2009年12月13日(日)

 国会閉会後の1週間、同僚議員も、地元で日程をこなす方、東京で活動する方と様々になる中、新政権の予算編成が詰めに入っています。野党となった我が党では、省庁ごとに事業仕分けの結果を確認し、必要なものについて再考を政府に申し入れています。私も水・木・金曜日に幾つかの会議に出てきました。

 厚生労働省の事業仕分けでは、お医者さんが診察後に処方する漢方薬を医療保険給付の対象外とされました。市販で多くの漢方薬が出回っており、保険対象から外しても良いという判断です。しかし、漢方薬といっても様々な種類があり、手術後の治癒を早めるために医師の判断で投与されるものもあるのだそうです。医学部で、漢方薬を生かした治療法をカリキュラムに取り入れる大学も今では全国に80あるそうです。関係者からのヒアリングも踏まえ、仕分け結果の見直しを政府に求めていくこととなりました。

 このほか農業分野では、コメの戸別所得補償制度に関連して、他の作物の耕作者への補助が大幅に減額される懸念が出ています。地元では、チューリップをはじめハトムギやタマネギヘの取り組みが実を結びつつある中、ここで制度の後押しがなくなっては大変だと関係者から強い意見を頂いています。また今週は、労働者派遣制度の見直し、総合的な子育て支援、北陸新幹線の建設促進などの会議があり、私立高校・幼稚園への支援強化の要請も受けました。年末に向けて、このような個々の問題についてしっかり勉強し、県選出の先輩議員の皆さんとともに政府に発信していきたいと思います。

 臨時国会では、8件の質問主意書を提出しましたが、11日(金)に最後の2件の答弁を内閣から頂きました。このうち、地方の医師不足については、「多くの公立病院から経営悪化の原因となっているとの説明を受けている」との認識が示されました。特に、新卒の医師が都市部に偏る臨床研修制度については、今年度実施した見直しの結果の検証を行い、「5年以内を目途に必要な措置を講ずることとしている」とされました。これからも、地域の皆さんから寄せられる足元の課題を取り上げ、「地方の声」として国に訴えていきます。また、今国会で高まった問題意識は、通常国会での質問に組み込んでいきます。特に、最近話題にされることの少なくなった「東京一極集中」の問題は是非一度議論したいと考えています。

 年末まで後半月です。私が新政権の三大課題と考える、「財政規律ある新年度予算の編成」、「普天間基地移転の方法」、「政治資金問題の説明」のいずれも、答えを出す期限が近付いています。その「決断」を是々非々の立場で吟味し、通常国会に臨んでいきます。 皆様には、何かと慌ただしい年の瀬をお健やかにお過ごし下さい。

国政報告(第14号)

2009年12月06日(日)

 朝の舗道に黄金色のイチョウの葉がサラサラと散っていく、そんな東京の初冬の風景に10数年振りに立ち会わせて頂いています。

 4日(金)で第173国会は閉会となり、年末に向けて新年度予算に焦点は移りました。 週明けの30日(月)の与野党協議では、会期を4日間延長し、党首討論は行わないという提案が与党からありました。内政・外交・政治資金の3大問題をキチンと議論できなくては、国会の役割を果たせないとする我が党はこれを受け入れず、最終日までの審議拒否となりました。

 私たち1期生は、国会対策委員として幹部の皆さんの交渉経過を逐次聞かせてもらい、4人それぞれに「どうあるべきか」悩んだ毎日でした。与党提案を拒否したのは当然として、その後審議に応じなかったのは、政府の事業仕分けをはじめとする様々な方針を国民の前で質す機会を失ったのではないか?いや、それでは野党との姿勢が首尾一貫しないではないか?と、お互いの意見も異なりました。

 私自身は、審議には出て、与党の高飛車な交渉態度は大いに批判し、時間の限り、政府の揺らぐ方針を追及すべきだったという考えです。確かに対応としては首尾一貫しないという批判は免れませんが、実利として、我が党の主張を国会論戦でメディアに取り上げてもらえるし、答弁の準備で与党を時間的にも追い込めるからです。通常国会に向けて、野党らしく「実利」をしっかり挙げていく戦略が必要と思っています。

 では、私自身、どう身を処したか?議員は、国会開会中は「質問主意書」という形で政府の施策を質すことができます。乱発するのは好ましくないと思いますが、せめて1週間に1本は、と合計8本出しました。主たる内容は、市役所で仕事をしながら国と地方の関係で疑問に思った経験に基づく質問です。このやり取りについては、このホームページでも別途報告していきます。

 さて、年末年始に向かう国の行方ですが、この報告で再三取り上げた、内政・外交・政治資金の三大課題について、鳩山内閣は未だに「決断」に至っていません。政権発足後2か月半で、「仕事の仕方」については様々な新鮮さがありますが、決定事項といえば、前政権の補正予算を2.9兆円執行停止したこと位で、「何も決めていない」ことが大きな特徴です。

 二酸化炭素の25%削減も、事業仕分けも、「宣言」ではあるものの、政策・予算面では何ら裏付けができていません。 年末まで、後25日間。この間に、予算も税制も赤字国債発行額も全て決めなくてはなりません。マニフェストの完全実行は既に困難であると政権自体が認めています。では、総選挙の際の「公約」の重みはどうなるのか?私たち一人一人が鳩山内閣の評価をしてみる時期が近付いていると思います。

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