たちばな慶一郎 過去の国政報告

国政報告(第50号)

2010年8月27日(金)

 さすがに8月も終わりに近づき、富山では午後からの雷雨が数日続いて夏の終わりを感じ始めました。とはいっても、残暑の厳しい折、皆様も体調管理にはご注意ください。

 さて、昨年夏に当選させて頂いて以来、毎週1回綴ってきたこの国政報告も50号となりました。振り返ってみると、「政権交代」でスタートし、鳩山内閣から菅内閣に代わり、7月の参院選で自由民主党が51議席を獲得し、臨時国会、そして昨日は民主党代表選に小沢前幹事長が出馬表明と、目まぐるしく、当初は予想もしない1年間の展開でした。

 与党がマニフェストに基づいて、予算の組み替えを試みた結果、国の財政が厳しい状況にあり、歳入・歳出両面での改革が避けられないことがはっきりしてきました。外交面でも、普天間基地の移設問題を通じて、他国との約束事を受け継いで行くなど、「外交の継続」の重要性が確認され、世界の中で、日本自身が自国の位置付けをどう考えていくのかが問われています。言ってみれば、この1年間の「実験」で、日本の内政・外交の基本的な課題が浮き彫りになり、与党のマニフェストをそのまま実行していくことは困難で、現実的な政策を練り、国会・国民に理解を求めて進めていく「政治力」が求められているのだと思います。

 私にとっては初めての議員活動で、国や地域の抱える課題を、質問を通じて政府に投げ掛け、政策に反映させるという基本の役割に自分なりに取り組んできました。まだまだ「序の口」ですが、所属の委員会を通じて自治体財政の安定、学校耐震化や通学路の安全対策等に政府の取り組みを促すことができたと思います。幸いこの間、富山県西部での国の事業は概ね着実に進んでおり、新幹線をはじめ高速交通体系の充実を踏まえ、これをいかに利用していくのかが当面の課題です。国の新年度予算に向けての県・市の要望も踏まえ、政府に働きかけて行く考えです。

 しかし、法案の「強行採決」など、与党の強引な議会運営を現場で体験し、改めて「民主主義のルール」の大切さが身に染みました。このことは、与党が衆議院で自ら強行採決した法案を参議院で廃案にし、「参議院選挙で信を問う」と臨んだ結果、当初の予想を覆す敗北を喫したことからも、今後の国会運営に大きな教訓になったものと思います。地域が元気であるためには、土台となる国がしっかりしていなければなりません。国が、少子高齢化・人口減少という大きな転換点にさしかかり、腰を落ち着けて解決すべき課題が明確になってきている現状で、「政治力」の発揮のためには円滑かつ活発な国会運営が不可欠です。それこそ、新装された議員会館の「器にかなう働き」を私たち議員一人一人がしなければなりません。

 都市・地方を通じた国土の均衡ある発展や、1400兆円の国民資産を真に活かす方策、持続可能な財政の実現など、自分なりに問題意識を深めてきた事柄も含め、今後とも皆様の意見を国政に反映させる基本に立って活動を続けて参ります。民主党代表選をはさんで先が不透明な9月に向かい、自分の目と耳と頭で事態の推移を把握し、報告に努めていきます。国にとって「良い実りの秋」となるよう念じつつ、50号の締めくくりといたします。

国政報告(第49号)

2010年8月21日(土)

 お盆を越えて、さすがに朝晩の暑さは和らいできたものの、日中は残暑が続いています。この間、「ひと休み」もさせて頂いて、二週間ぶりの国政報告ですが、9月14日(火)の民主党代表選に向けて、秋以降の政治の流れは不透明感が増すばかりというところです。

 かつて、菅内閣発足の際に「菅VS小沢」の構図に注目したいと報告しましたが、マスコミが連日報道するように、二人の関係が注目される展開です。それにしても、こんな代表選では民主党があまりにも「内向き」ではないか、と思えてなりません。菅首相・執行部については、参議院選挙の結果を受けて党内的にどう責任を明確にするのか、答えていません。以前述べたように、日本国の前途を見据え、今自分が解決したい課題がはっきりしているのなら、菅首相には進退を党に委ねても前進する姿勢が必要でした。先の臨時国会の答弁は、「低姿勢」でしたが、総理としての使命感や気迫は伝わりませんでした。消費税を含め、主要課題をすべて先送りで終始したことは、今曰の日本の状況に照らして危機感が乏しく、政治的センスを疑うものです。

 かたや、小沢前幹事長を待望するグループは、実行困難となった昨年夏のマニフェストに回帰するよう主張していますが、この一年間の困難を極めた政権運営の反省がありません。まして、鳩山・小沢コンビの「政治と金」が問題視され、世論調査の結果でもお二人の釈明に国民が納得していない現状です。「菅総理に勝てる候補を」という発想で小沢氏に立候補を要請するということでは、これまた党内論理優先の動きと言わざるを得ません。

 9月1日(水)の告示に向けて、しばらくは民主党内が慌ただしいようです。一方、国全体の動きを見ると、円高と景気減速の兆候に対する対策、月末の普天間基地の移転策の具体化、さらには新年度予算の概算要求の締切りと重要な政治日程が続きます。焦点の一つである来年度の「子ども手当」の金額の扱いは年末の予算編成に先送りとなるようですが、農家の戸別所得補償や、公務員給与の引き下げ、ガソリン税制の扱いなど、課題は山積みです。確かに、代表選で菅総理が再選される場合とされない場合では、その後の政局の展開は異なるでしょうが、現在政府を預かっている菅内閣として、果たすべき役割をしっかり務めてほしいと思います。

 私自身については、先の臨時国会で、「鳥獣被害対策の充実」、「橋梁・トンネルなど社会資本の維持更新の推進」、「地方に配慮した国の財政再建」の3項目について質問主意書を提出しました。「地方から始まる新しい国のかたち」実現の初心を忘れず、県・市をはじめ、地域の課題を取り上げ、国の施策・予算に反映させる活動を今後とも地道に続けていきます。ともかくも、代表選から臨時国会へと、秋の国政にご注目下さい!

国政報告(第48号)

2010年8月7日(土)

 8月第1週も暑さが続き、「夏らしい夏」もそろそろ一息入れて。。と思ってしまいます。今週は2日(月)から2日間ずつ衆・参両院で予算委員会が開かれ、党の国会対策委員として現場で傍聴しました。3日朝の田村憲久議員の質問の際、「パネリスト」を務め、菅首相の表情を間近に見る機会もありました。

 論戦は新聞等でも報道されましたが、菅首相は参議院選の敗北を受けて「低姿勢」を基調にした答弁が目立ちました。私も昨年秋、鳩山内閣の副総理時代に内閣委員会で質問したのですが、その頃は表情も口調も自信がみなぎり、持論の「第三の道」を雄弁に語って頂きました。今回は、表情が冴えず、9月14日の民主党代表選までは続投が決まらない 「モラトリアム」の心境がうかがえました。首相就任時の演説で掲げた「強い経済、強い財政、強い社会保障」のフレーズを「経済改革、財政改革、社会保障改革」に言い換えるなど、選挙結果が色濃く反映されていました。

 消費税問題への対応や国家戦略室の取り扱いなど、主要な論点については明確な答弁を避けられました。それでも、田村議員が質問を重ね、ようやく「消費税引上げの議論は当然進めなければならない」との答弁を引き出しました。普天間基地の移設問題も、今月末の期限に向けてどこまでまとめることができるのか、心もとない状態です。内閣の方針が不透明なだけに、谷垣総裁はじめ質問者の重要課題についての問い掛けに「打てば響く」やり取りにならなかったように思います。

 所属の内閣委貝会、総務委員会でも先輩議員の質問が2時間ずつありましたが、積み残し課題の公務員制度改革や郵政改革についても、政府側の答弁からは今後の進め方を決めかねている状況が見て取れました。玄葉公務員担当相は、法律案は中身を再検討して通常国会への提出を目指したいとの答弁で、早くも来春までずれ込みそうな気配です。郵政改革についても、今後の経営見通しの提示など、法案再提出のためにクリアすべきハードルが高くなっています。こうなってみると、政策論の当否以前に「議会運営をルール通り丁寧に進める」という民主主義の基本を民主党が軽視したツケは思いの外大きかった訳です。

 残念ながら9月中旬までは「難破状態」の菅内閣ですが、今国会では法案が2件成立しました。 一つは社会保険病院の運営主体となっている独立行政法人の廃止期限を2年延長するもので、社会保険高岡病院をはじめ各病院の9月末の混乱が避けられました。もう一つは参議院の新人議員の7月分歳費を日割りで自主返納できるようにする法案で、各方面の批判に国会として一歩踏み出す答えが出せました。内閣のモラトリアム状態が終結して、国会が重要課題に取り組める秋を早く迎えたいものです。

 来週は「お盆休み」をお許し頂き、次の報告は再来週でお願いいたします。

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