国政報告(第245号)

 お盆明け最初の更新です。8日(金)から15日(金)まで、富山で過ごしました。出足は台風11号に伴う雨風を心配しながら、12日(火)の氷見市での堂故参議院議員の国政報告会(ゲストは堀内恒夫参議院議員)、14日(木)の小矢部市興法寺地区での馳衆議院議員主催のトーク会(メンバーは、小矢部ゆかりの笠井衆議院議員、山田・柴田参議院議員と私)など日程をこなしました。

 昨年は、総務大臣政務官の在京当番で東京で迎えたお盆でしたが、今年は通常に戻り、我が家の草むしりも大分はかどりました。堀内先生のお話は、読売巨人軍のエース投手として200勝を挙げた経験に裏打ちされた、明るく力強い内容で、志(生きがい)を持って頑張ろうとの呼びかけが聴衆の皆さんに伝わりました。小矢部のトーク会は、「ミニ予算委員会」との設定で、馳「委員長」の進行で、共産党の論客である笠井代議士の厳しい質問に山田先生と手分けしての防戦でした。折々、柴田先生からも鋭いコメントがあり、安全保障、TPP、消費税引上げ、景気対策などホットな話題であっと言う間の1時間半でした。

 17日(日)まで在京の家族と過ごし、お盆明けの今週は、18日(月)に県私立幼稚園協会の60周年記念式典に出席の後、上京し、19日(火)から21日(木)まで、衆院決算・行政監視委員会の視察で東日本大震災の被災地を訪ねました。視察先にて広島市の大規模土石流災害のニュースに接した訳で、亡くなられた方々のご冥福と、被災された方々へのお見舞いを申し上げます。

 今回の視察は、発災後3年半に近づく時点で復興予算による成果を点検し、効果的事業執行に向けての論点を探ろうという趣旨で企画されました。岩手県の宮古市から、大槌町、釜石市陸前高田市宮城県気仙沼市まで、三陸沿岸を北から南へとつぶさに見て回る事ができました。自分自身、宮古・釜石は平成23年5月に、陸前高田・気仙沼は昨年12月にそれぞれ訪ねる機会があったので、時が経過する中、復興の進捗度合いを自分なりに体感しました。地域差を伴いつつも、各地で防災住宅が建設・供用され始め、高台への集団移転も、来春辺りから被災者への土地の引き渡しが本格化するとの事、「住まい」の問題に前進が見られました。

 一面、民間で戸建て住宅の建設が一斉に始まると、業者不足や資材高騰による建設遅れや価格上昇が生じるのでは、との懸念を持ちました。また、「仕事」の問題は、グループ補助金の活用等で各地で水産加工場の再開が進む一方、思いの外の人手不足に悩まされているとの事です。有効求人倍率が軒並み1倍を超え、求職・求人のミス・マッチが生じる中、次代を担う世代をどう地域に定着させるかが課題となっています。さらに、防潮堤や水門の再建、嵩上げについては、発災後4カ月で国が示した「明治・昭和の三陸沖地震時の津波を防ぐ高さ」という基準値に対し、市民から様々な意見が出ています。県・市町など自治体では住民のコンセンサスづくりに汗をかいておられます。堤の問題をクリアして初めて背後の土地の再生に入って行く段取りであるだけに、基準値を幾分でも弾力化して設定すべきだったのでは、とも思いますが、3年半経過した今だから言える意見で、当時の雰囲気では問題外であったでしょう。

 大震災からの復興は引き続き、国政上の重要課題です。視察で得た問題意識を復興庁にも伝え、事業目的の達成に向け、議員の立場で努めていきます。来週は、平成5年に津波被害を受けた北海道・奥尻島を訪ねる予定です。

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