国政報告(第461号)

 先週末、不覚にも、インフルエンザA型に感染してしまい、地元日程はすべてキャンセル、週明けも養生する破目になりました。昨年はB型に感染しており、今年は大丈夫だろう、という気の持ち方がまずかったです。来週28日(月)から会期150日間の通常国会を控え、改めて健康管理に心して臨みます。

 前号で岩手・富山の出張まで報告しましたが、引き続き18日(金)、19日(土)と福島県に日帰り出張しました。初日は未訪問の6市町村(いわき市・楢葉町・浪江町・南相馬市・新地町相馬市)に伺いました。原発事故で避難指示が出たのは、楢葉・浪江・南相馬の3市町ですが、住民帰還率は楢葉で5割、南相馬の小高で4割を超え、地域にも活気が出てきました。楢葉の「笑(えみ)ふるタウン」、小高の「小高ストア」など日常品を求める環境も整備されています。昨春に避難解除となった浪江町では、帰還はまだこれからですが、役場前に雪の塊があり、聞くと秋田県横手市の皆さんがかまくらを作ってくれるとの事、気持ちが温かくなりました。

 今回の訪問で承った問題意識が2点あります。帰還・復興が本格化する中で、地域の基幹産業である農業を再開させていくための圃場・施設整備を、担い手が十分揃わない中でどう進めるのか?平成32年度末という「復興・創生期間」までに公共施設の整備がどこまで済ませられ、その後はどうなるのか?という悩みです。地震・津波被災地域では「32年度末」を合い言葉にしていますが、原子力災害地域はそうはいかないことも良く分かります。復興庁設置期間終了後の取り組みの検討の主要課題の一つです。

 南相馬市では、福島イノベーションコースト構想の拠点となるロボットテストフィールドも見学し、ドローンの飛行実証実験の説明を受けました。27個のドローンを、きちんと3層の隊列を組んだ形で2千m上空まで上昇させ、雨雲等を観測しようという課題にチャレンジされており、良質の電波による遠隔制御を目指しています。原町第一小学校では、東京大学の先生方がミニ・ドローンを児童たちのプログラミング学習の教材に使った授業に取り組まれていました。イノベ構想も「肉付け」の段階に入り、今後が期待されます。

 2日目は、Jヴィレッジの全天候型施設で、読売巨人軍OBの西村選手、北選手など、ジャイアンツ・アカデミーの皆さんの親子野球体験教室の開会挨拶を務めました。サッカーのトレーニング施設であったJヴィレッジは、原発事故収束の前線基地に転用されました。廃炉作業の進展により拠点は福島第一原発構内へ移り、現状復旧工事を経て元の姿が蘇ってきました。今春、JR常磐線の「Jヴィレッジ駅」も開設され、東京オリンピック・パラリンピックに向けて更に活用が期待されます。明24日(木)は宮城県利府町のオリンピック・サッカー競技会場となる宮城スタジアムに伺います。

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