国政報告

国政報告(第392号)

 7日(月)の副大臣人事に伴い、1年務めた復興副大臣を退任しました。昨年8月5日(金)の就任以来、今村大臣、吉野大臣の下、総括業務と宮城県の担当として被災地に38回出張し、自治体を中心に当面する課題を把握し、解決に努めてきました。平成23年3月11日(金)の地震・津波発生から約6年5か月が経過し、この一年間にも、住まいの復興は着実に進みました。福島第一原子力発電所の事故に伴い、未だ避難を余儀なくされている方々がいる福島県でも、今春の避難解除で、避難指示地域は当初の3分の1に縮小しました。被災地から避難されている方々は、昨年7月の14万8千人から、今年7月には9万人に減りました。岩手県・宮城県では来春には住まいの復興がほぼ一段落し、生業の再生から地方創生、「新しい東北」づくりの段階へと進んで行くものと期待されます。

 未だ3万5千人が県外に避難されている福島県でも、来春には浜通りの各町村で小中学校の再開が相次ぐ予定です。全域が避難指示中の双葉町・大熊町においても、改正福島復興再生特措法に基づき、近く特定復興再生拠点区域を設け、向う5年間の内には帰還できる地域を整備していく予定です。除染土壌等の中間貯蔵施設への搬入や福島第一原発の廃炉作業なども着実に進め、国の責任において、たとえ長い年月がかかろうとも、福島の被災地域をもとの姿に戻していく決意で取り組んでいくこととなっています。

 副大臣就任時は、急な指名で戸惑いもありましたが、幸い自分自身が当時の北海道開発庁で国家公務員として社会人のスタートを切ったこともあり、フィールドが東北の被災地に変わったものの、ある地域のために各省庁に働きかけて国の施策を推進する点で、自分自身の経験が役立ちました。高岡市長の経験は、被災地42市町村の首長・議会・職員の皆さんの想いの理解に生かせました。

 復興庁の職員は各省庁で採用され、出向している方々ですが、被災地に寄り添い、課題解決のための調整業務を積極的にこなして頂け、政務としても仕事のしやすい環境でした。鉄道の復旧、災害公営住宅の完成、商店街のまちびらきなど、復興の節目となる瞬間に幾つも立ち会えました。次第に現地の皆さんの明るさが増してくることを実感でき、かえって自分の方が元気をもらった一年間でした。

 地元富山県とは異なる東北・三陸沿岸の自然、食べ物、言葉などに地方の良さを感じ、復興に向けて前向きに頑張る内外の老若男女の皆さんの姿は、ぜひ、富山の地域づくりの手本にしたく思いました。一年間の感謝の気持ちを、大伴家持が東北での金の発見に寄せて詠んだ万葉集の一首に託し、離任式を終えました。「天皇(すめろぎ)の 御代栄えむと 東(あづま)なる 陸奥(みちのく)山に 金(くがね)花咲く」(巻18-4097番)

 これからは党に戻って、気持ち新たに政務をこなしていきます。(国政報告はお盆休みを頂き、次号は23日(水)の予定です。)

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国政報告(第391号)

 8月に入り、東北も遅い梅雨明けが宣言され、夏本番。週末には台風5号の本土への接近が心配されています。3日(木)の内閣改造で財務相、官房長官等を除いて、多くの閣僚が入れ替わり、新改造内閣が発足しました。副大臣・政務官人事は週明けの7日(月)にずれ込んだため、まずは今週末の5日(土)の在京当番、6日(日)の福島市での法定協議会への出席と、復興庁の業務が続きます。今回の改造では、当選同期4人の中から齋藤健代議士が農林水産大臣に抜擢されました。党の農林部会長2年、農水副大臣2年と、4年間の経験を生かしての活躍を期待します。同時に、自分も持ち場で頑張らなくては、との思いも強くしています。内閣支持率を大きく下げた時点での再出発であり、一つ一つの政策課題を着実にこなす「仕事人内閣」の実を挙げていかなければなりません。

 さて、先週末は、28日(金)に南砺市福光の得能金市さんら有志の皆さんとNHKを訪問し、上田会長に「義仲と巴」の大河ドラマ化をお願いし、29日(土)は7月2回目の北海道出張となりました。白老町に建設中の国立アイヌ民族博物館など「民族共生象徴空間」の開設千日前イベントに出席し、2020年4月24日の開設日までのカウント・ダウン・ボードを高橋はるみ知事ほか皆さんと除幕しました。30日(日)は在京当番日で、久しぶりに東京高岡会の総会・懇親会にフル出席できました。

 31日(月)の午前にいったん高岡に戻った後、県立福野高校2年生の皆さんの国会見学で挨拶してJR常磐線で福島県に向かいました。37回目の東北出張は、新幹線ではなく、復興最前線の浜通りに直接入り、宿泊しようと計画しました。いわき駅で特急ひたち号から普通電車に乗り換え、広野駅で下車の後、楢葉町に向かい、町の振興公社で運営されている「天神」に泊まらせて頂きました。避難解除から2年弱、今春からは小中学校も町内に戻り、帰還された方も2割を超え、役場近くでは災害公営住宅の建設も進んでいます。1日(火)に伺った楢葉町の松本町長浪江町の馬場町長飯舘村の菅野村長それぞれに、厳しくとも前を向いて頑張ろうという気力と信念を感じ、こちらが元気付けられました。

 今回の出張は、双葉町・大熊町に受け入れて頂いた除染土壌などの中間貯蔵施設の整備・運営状況を直に見ることが主目的でした。地権者のご了解を得て取得できた場所から保管場や分別施設を建設し、運搬量も今年度は50万㎥の計画です。現状は輸送も順調に進捗していますが、来年度以降に運搬量を増大させていく際、周辺道路や受け入れ施設にボトルネックが発生しないように逐次検討を重ね、手を打たなければなりません。復興庁としても長沢副大臣を中心に、事業主体の環境省、国土交通省と連携して円滑な業務遂行に努力する方針であり、自分なりにも気付いた点を伝えていきます。

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国政報告(第390号)

 27日(木)の東京は暑さも一服し、戻り梅雨のようなどんよりした一日でした。午後には民進党の蓮舫代表が辞任表明し、夜には稲田防衛大臣が辞意を固めたとのニュースが流れました。2日(日)の都議会議員選挙の大敗以来、内閣支持率が大きく低下し、政府・与党の一員として、国民の皆様にきちんと向き合えているか、反省しています。24-5日(月-火)の衆・参予算委員会の閉会中審査で一定の説明責任を果たしたとは思うものの、引き続き緊張感を持った対応が必要と痛感しています。一方、ゲリラ豪雨の影響で、富山県始め各地で被害が続発しており、関係の皆様にお見舞い申し上げ、復旧に努めて参ります。

 先週末の22日(土)は、党氷見市連支部と合同で、氷見市の薮田地区明和地区にて市政・県政・国政報告会を開催しました。薮田県議、萩山市議、松原市議、上坊寺市議がそれぞれ活動報告を行い、出席の皆さんからは、道路改良など公共施設整備の要望や、高齢化が進む中での公共交通の在り方などコミュニティを維持する方策について意見が出されました。県議・市議が自らの地域課題を把握し、問題意識を高めて活動している姿にも感銘を受けました。

 23日(日)夕刻の渡辺県議会副議長の就任祝賀会に出席の後、最終のはくたか号で上京し、24日(月)は県立高岡西高校2年生の皆さんの国会見学を受け入れ、ついで、地すべり・がけ崩れ対策の県議会議長会の会合に出席しました。今冬の南砺市利賀地域の融雪に伴う斜面崩落の際の国当局の迅速な対応と適切な助言に御礼申し上げ、総合的な土砂災害対策の必要性を提起しました。

 25日(火)は、砺波市と南砺市の新年度予算要望を受け、陸上自衛隊富山駐屯地の拡張事業の進捗を図るため、一緒に防衛省を訪問、要請してきました。党富山県連の武田政調会長始め各支部の政調会長も上京されており、夜の懇談会は少しづつ顔出ししました。

 26日(水)は、朝一番で砺波市議会自民会の皆さんの激励を副大臣室でお受けした後、36回目の出張にて、東北新幹線を利用し、宮城県名取市と気仙沼市に出向きました。名取市では甚大な津波被害を被った閖上(ゆりあげ)地区でも、盛土した地盤上に建設された高層の災害公営住宅が今月から入居開始となり、来春の小中一貫校の開校に向け、校舎建設が急ピッチで進んでいました。山田市長始め皆さんから初めて地区の将来構想のお話も聴き、復興の進展を実感しました。ついで、小泉進次郎代議士から紹介頂いた(株)気仙沼ニッティングの御手洗瑞子社長を訪問し、気仙沼の女性の皆さんに「手編み」の仕事を提供し、地域の生業再生に一役買っている取り組みを伺いました。被災地再生のために、地域外から入って下さる若い力に感謝しつつ、復興から創生へと東北が力強く前進するよう、復興庁も努力していかなければ、と思いを新たに帰京しました。

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国政報告(第389号)

 関東以西は梅雨明けとなり、暑い毎日が続いています。九州北部の豪雨の被害からの復旧作業も次第に軌道に乗り始めていますが、未だ行方不明の方もあり、改めて被災された皆様方にお見舞い申し上げます。

 先週の報告を綴った後、アイヌ政策推進会議座長代理として、13-4日(木―金)と北海道に出張し、国立博物館など「民族共生象徴空間」として整備する予定の白老町のポロト湖畔に伺い、戸田町長、道の山谷副知事始め皆さんと意見交換させて頂きました。現在は基盤の整備から工事が始まっていて、2020(平成32)年4月24日(金)のオープンまでにハードの施設とソフトの展示内容を完成させるべく、急ピッチで作業を進めなければなりません。折しも、我が国を訪れる海外旅行客が順調に増えており、新千歳空港でも国際線旅客ターミナルの増築も進められています。アイヌ文化の特色を生かし、内外のお客様に親しんで頂ける施設を整備し、初年度から訪問者を年間百万人以上とするべく、関係者一同努力することを誓い合う訪問となりました。アイヌの皆様のご遺骨を保管している北海道大学にも足を運び、名和総長やアイヌ・先住民研究センターの常本センター長にも今後に向けた前向きなお話を伺いました。北海道アイヌ協会の加藤理事長始め関係の皆様とも懇談させて頂き、皆の想いが実を結ぶプロジェクトとなるよう、関係者の一人として強く念じる次第です。

 15日(土)に地元の中川高岡市議の後援会総会に出席し、16日(日)は富山新港で3回目となった「タモリ・カップ」の開会式に出席したのち、新幹線で上京し、18時からの都市対抗野球の応援に駆け付けました。平成16年春まで私が勤務させて頂いた高岡市の伏木海陸運送野球部が、5年ぶり4回目の本戦出場を果たし、東京都代表のJR東日本との対戦となりました。相手の投手は今年のドラフトの注目選手で、残念ながら打ち崩せず、3対0で敗退する結果となりました。それでも、守っては11安打を浴びながらも、要所をファインプレーで締めて失点を抑え、スタンドから大きな拍手を受けたこと、嬉しく思いました。捲土重来を期待します。

 連休明けの18日(火)の夜、東北新幹線にて盛岡へ出向き、翌日は35回目の出張で、釜石市(野田市長)大槌町(平野町長)山田町(佐藤町長)を訪ね、復興の現状とご要望を伺いました。3市町は、三陸沿岸でも津波被害の甚大であった地域で、未だ仮設住宅にお住いの方が千人単位でいらっしゃる状況ですが、いずれも今年度から来年度にかけて恒久住宅への移転の見通しが立ちつつあります。3人の首長さんもそれぞれに「復興から創生へ」の想いを力強く語って頂け、意を強くした次第です。

 福島県浜通りなど、未だ厳しい箇所もあることを踏まえつつ、宮城・岩手の進捗を喜び、更なる前進のための30年度予算の要求へと進んでいきます。

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国政報告(第388号)

 先週末から大量の降雨に見舞われた九州北部の福岡・大分県の災害は亡くなられた方・行方不明の方が50人を超える甚大な被害になっています。ご苦労されている方々にお見舞い申し上げます。激甚災害指定など政府も迅速な対応を取る旨、表明しています。安倍総理も日欧EPAの大枠合意などの外交成果を挙げてG20から帰国され、早速12日(水)に被災地入りとなりました。一方、国会は10日(月)に衆参両院の委員会にて加計学園問題の閉会中審査がテレビ入りで実施され、前川前文部科学次官が参考人招致されました。審議結果についての評価は様々ですが、政府側としては「丁寧に説明する」姿勢を堅持することが肝要と思っています。

 富山では、8日(土)に堂故参議院議員の集会があり、橋本聖子党参議院議員会長の講演を伺いました。都議選惨敗を受けて、党所属国会議員の資質向上を訴えられた上、ご自身の選手経験を踏まえ、オリンピックを目指す選手育成においても人間力の向上を主眼に取り組んでいる事を披露されました。個々の選手には、オリンピックに出た後も人生航路が続く訳で、「どんな人生を過ごすか」という長期的な視野で目標を持たせることが大切だそうです。パラリンピック出場選手の脳波を計測すると、脳のすべての部分をフルに生かしてプレーしており、オリンピック出場選手も大いに見習って能力開発する必要がわかったことなど、私にとっては新鮮で学ばさせられる点が多々あり、充実したあっという間の1時間でした。

 9日(日)朝は、高岡市吉久地区のまちづくり協議会総会に出席し、丸谷会長から重要伝統的建造物群指定に同意する住民の方々が全体の80%を超えた旨、報告がありました。これで、伝建指定に向けた地元要件が整った訳で、実現すれば高岡市では山町筋、金屋に続く3件目となります。地域の皆さんが守ってこられた「さまの子の街並み」の新たな歩みに向け、文化庁の審査に期待しています。このほか、奈田射水市議の後援会総会、選挙区6市の市議会議員の皆さんの慶政会総会にも出席しました。慶政会では、議員が発言する際に留意すべき「六つの「た」」の話を披露しました。伊吹元衆院議長の教えですが、①旅先は要注意、②例え話は危ない、③他人の悪口は要注意、④多数の前でのお話は要注意、⑤正しいと思う意見を述べる時が危ない、⑥立場をわきまえて、の6つの「た」で、様々な失言の原因が説明できるという訳です。①から③までは、先に西川公也先生からも教えて頂いたことがあるのですが、人前で話すときに気を付けるべきポイントを突いていると思います。

 東京では11日(火)に小矢部市の要望・懇談会に出席したほか、富山市・魚津市・黒部市の新年度要望も頂戴し、12日は富山にトンボ帰りで若鶴酒造のウィスキー醸造所再生の記念式典に出席しました。13日(木)からは、アイヌ政策推進会議座長代理として一泊二日で北海道(札幌市、白老町)出張します。次号でまた報告します。

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国政報告(第387号)

 7月に入った途端に、梅雨前線や台風3号の影響で九州北部など各地が激しい豪雨に見舞われ、富山県内でも避難勧告が発令され、土砂災害も発生しています。被害に遭われた方々にお見舞い申し上げ、早期復旧に努めて参ります。

 7月2日(日)に施行された東京都議会議員選挙では、我が党の議席が57議席から23議席へと大きく減る大敗北となりました。とりわけ先週は、豊田議員の元秘書への暴言や稲田大臣の応援演説の撤回など、国政側の悪材料が続き、今までの最低獲得議席である38をも大きく下回る結果に至りました。党本部の指示により応援させて頂いた葛飾区の舟坂誓夫候補が再選されたのはせめてもの救いであり、お世話になった皆様に御礼申し上げます。

 都議選の惨敗という結果を、党としても真摯に受け止めていますが、改めて国民の皆様との関係において、「しっかりと向き合って」意思疎通していく姿勢が大切であると痛感しています。10日(月)には衆参両院で加計学園獣医学部設置を巡る問題で前川前文部科学次官を参考人招致して閉会中審査を行うことに決まりました。投げ掛けられた疑問を払いのけるかのような対応ではなく、いったんは受け止めて事実をしっかり確認し、丁寧に説明していく姿勢が肝心と思います。政権がスタートして4年半立った「緩み」との指摘もあり、内閣の一員として自らも緊張感を持って臨んでいきます。

 外交面に目を向けると、4日(火)にはまたもや北朝鮮がミサイルを発射し、東アジアの安全保障は引き続き重要な課題であり、一方、EUとのEPA交渉は6日(木)朝、大枠合意したとの報道があるなど、目を離せない情勢です。各省庁の幹部異動人事も発表され、8月末の新年度予算概算要求提出に向け、政策をまとめ上げる時期であり、地元自治体の皆さんも、6日の射水市を最初に、順次上京されます。この7月を大切に過ごしていきます。

 先週末は1日(土)に南砺市福光地区で野上・堂故参議院議員と合同の後援会の設立総会が開かれ、御礼のご挨拶をした後、最終の新幹線で上京しました。2日は宮城県に日帰り出張で、女川町で「カレイ&アイナメ釣り大会」の表彰式で大臣賞をお渡ししました。大震災でいったん休止していた大会を復活させて4年目で年々参加者も増えており、釣舟の数の制約もあるため抽選で80名弱を受け入れている由。自ら参加されて大会を盛り上げられた須田町長や木村議長に駅前のシーパルピア女川、ハマテラスなど新たに整備された商業施設を案内頂き、町外から多くの方々が訪れ、活気に満ちている状況を目の当たりにできました。次いで、石巻市に移動し、亀山市長、丹野議長、大森副議長の案内で6月30日(金)にオープンした「いしのまき元気いちば」を見学しました。運営に当たる後藤社長も市民に喜ばれ、市外の方々にも地場の特産品を求めて頂ける品揃えに努めるなど、力強い抱負を伺いました。大震災からやがて6年4か月、被災地の確かな復興・創生の歩みを着実に応援していきたいと思います。

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国政報告(第386号)

 北陸も梅雨に入り、東京も湿度の高い日が続いています。都議選の投票日を7月2日(日)に控え、政府・与党関係者の問題について週刊誌などで報道が続き、発言撤回も相次いでいます。自分自身の言動を常時コントロールすることは困難ですが、緊張感をもって「常識」の範囲内に留めることや、周囲の危機管理が大切だと思います。ともかく、「オウンゴール」で悔いの残る結果にならないようにと念じつつ、復興庁の仕事をこなしています。

 先週末の地元では、25日(日)に高岡市長選が告示され、無投票で高橋市長が三選されました。出陣式、当選報告会に出席し、エールを送らせて頂きました。私の後の2期8年、着実に市政上の課題を解決され、新幹線を生かして街が飛躍する基盤を整えられた事に感謝しつつ、県西部6市の連携の要として、また、富山県の発展を牽引するエンジン役としての高岡の発展を高橋さんに託しました。もちろん、国政の立場から高橋市政を支えて参ります。このほか、24日(土)は県看護連盟総会、25日は武田慎一県議の後援会と党射水市連の総会に出席しました。

 26日(月)に上京して農業・農村整備の集いに出席、27-8日(火―水)は宮城県に出張しました。初日は仙台市で宮城県議会の中島議長、長谷川副議長、大震災復興調査特別委員会の畠山委員長始め委員の皆さんとの意見交換会に出席しました。発災から6年3か月、復興の進捗とともに新たなステージの課題への対応が求められています。議会側からは、復興交付金の柔軟な運用、被災者の心のケア、復興祈念公園の整備、復興工事に伴い損傷したる道路の補修、風評の払拭の5点のテーマを提起され、復興庁の取り組みの一層の強化を求められました。8月末の来年度予算の概算要求に向けて庁内でも政策の構築を進めている折、県議の皆さんの現場感覚に裏打ちされたご意見を反映させていきます。特に、岩手・宮城では住まいの復興が終盤に近付く中、被災された方が住み慣れた地域から仮設住宅、災害公営住宅と住所を転々とされ、その度に新たなコミュニティを作るご苦労が重なっています。被災者支援交付金等を通じ、スタッフの配置などによるコミュニティ形成支援や、生きがいづくりを支援する「心の復興」に取り組みます。

 2日目は東北大学の東北メディカル・メガバンク機構を見学しました。復興予算を生かし、地域住民の健康調査を通じて遺伝子情報などのバイオバンクを構築し、遺伝子研究を発展させて次世代型医療の創出を目指す先進的な取り組みを、山本機構長の案内で学ばせて頂きました。15万人を超える住民の健康調査を無料で実施され、地域病院への若手医師派遣など医療を支えられる一方、採取された遺伝情報を匿名化して解析され、世界でも有数のバイオバンクが構築されつつあります。今後は体質の遺伝を踏まえた生活習慣病の予防や、創薬への貢献など我が国全体に成果が還元されていくものと期待されます。

 今回の出張では、このほか、仙台市の農事組合法人井土生産組合亘理町のわたり温泉鳥の海舞台アグリイノベーション精米工場山元町の山元イチゴ農園と新たな産業(なりわい)起こしに頑張る皆さんを訪問し、宮城の「創生」を感じることができました。

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国政報告(第385号)

 15日(木)、前回の報告を仕上げた後、午後11時半に衆議院本会議が開会となり、野党提出の内閣不信任案を議題とする旨、大島議長が宣告された上、日付を超えて審議を続けるために「延会手続き」が取られ、いったん休憩となりました。次いで、16日(金)午前0時10分から本会議を再開し、不信任案の趣旨説明、討論の後、記名投票(各議員が演壇に登って賛否の投票を行う「堂々巡り」)の末、不信任案は否決されました。徒歩で宿舎に帰り着いて午前2時半、それでも衆議院はこれで終わったのでまだ良かったのです。

 不信任案が処理されたことを受けて、参議院本会議が再開され、組織犯罪処罰法改正案について、法務委員会の審議状況の中間報告、次いで採決により、可決成立を見たのは午前7時46分でした。参議院の皆さんは徹夜の一日となった訳です。

 通常国会の事実上の最終日となった16日、衆議院は午後1時からの本会議で閉会手続きをしたのに対し、参議院は午後から予算委員会の集中審議で加計学園問題の質疑を行った後、夕刻の本会議と最後まで忙しい展開となりました。この日、性犯罪を厳罰化する刑法改正案が参議院で滑り込み成立するなど、最後まで案件処理が進み、内閣提出法律案の成立率は95%を超える結果となりました。政府・与党で成案を見るに至らなかった受動喫煙対策法案など、厚生労働省関係の法案が次期国会に向けた宿題となり、次は「働き方改革」が重要テーマとなりそうです。

 一方、加計学園の獣医学部設置認可を巡る文部科学省の内部文書についての再調査結果が16日に発表され、大方の文書の存在が確認されました。これを受けての参院・予算委員会となった訳ですが、安倍総理も19日(月)の記者会見で真摯に説明責任を果たしていく旨、通常国会での質疑対応への反省も含めて表明されました。文部科学省と内閣府の調査結果を踏まえ、国会閉会中の委員会審議の要否は、今後、世論の動向も見ながら、与野党の国会対策委員会間で協議されるものと思います。

 私については、16日夜に富山に戻り、17日(土)は高橋高岡市長の市長選に向けての事務所開き党富山県連大会に出席し、さらに砺波小矢部大門新湊各支部の総会南砺市吉江地区の後援会総会にて、国会閉会を受けての挨拶をさせて頂きました。19日(月)は東京への「一日出張」となり、往復に新高岡停車の臨時かがやきを使いました。20日(火)、21日(水)は富山に留まり、地元6市の市長さん方を順次訪問し、来年度に向けて国への主要要望事業を伺いました。この間に高岡市二上地区の県工業技術センターのものづくり研究開発センターを訪問し、3Dプリンターなど最新鋭の設備を見学し、最近話題のCNF(セルロースナノファイバー)の実用化を後押しする研究の現状を伺いました。製造業の研究開発に係る県の二上地区の機能集積には目覚ましいものがあり、県内外の企業が施設の設備を利用している由、県内の「拠点」としてのアピールが望まれます。

 22日(木)朝に上京し、復興庁の仕事に戻り、明23日(金)は都議会議員選挙の告示日で葛飾区の党候補の応援に入ります。東北と東京と富山の3点往復で引き続き頑張ります。

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国政報告(第384号)

 この報告を14日(水)午後10時に会館事務室で綴っています。18日(日)の通常国会の会期末を前にして、組織犯罪処罰法案の審議を巡って与野党の対立が深まり、昨13日(火)の参院法務委員会は、金田法務大臣の問責決議案が提出され、いわば民進党等の審議拒否とも言える形で中断されました。今日の参院本会議で問責決議案は否決され、与党側は委員会審議を打ち切って中間報告を受ける形での本会議での採決を目指し、これに抵抗する形で野党側から安倍内閣不信任案が提出されました。これから、衆院本会議が日付を跨ぐ形(延会)で開かれ、与党側は不信任案を否決処理して参院での法案採決を目指す方針です。

 組織犯罪処罰法案の審議では、処罰対象が広がることへの懸念が主たる論点でしたが、与党側は対象となる行為を絞り込み、政府も一般国民が故無く捜査の対象になるようなことはあり得ないと答弁を尽くしてきました。いたずらに不安をあおり、反対のためだけに審議を中断する行為を繰り返す民進党等の姿勢は疑問であり、一定の審議時間を消化した現時点での採決はやむを得ないと考えます。

 一方、終盤国会では、学校法人加計学園の愛媛県今治市での獣医学部設置許可を巡り、内閣府と文科省との協議の過程において官邸上層部の意向が影響を与えたか否かが焦点となりました。これに絡んで文科省から流出したメモの真偽を巡り、文科省の調査が不十分との批判が世論に広がり、再調査する事態となりました。政府側の説明では、この間の判断は文科省の責任によるものとされており、再調査の結果は説明責任を果たせるものでなければなりません。

 一面、今国会はご退位法案を与野党の実りある議論によりまとめ上げるなど、立法府の機能を十分に発揮する成果も挙げてきただけに、終盤でのこの波の高い状況を残念にも思います。

 さて、先週末は9日(金)の福島県川俣町佐藤町長、富岡町宮本町長との面会のための出張の後、10日(土)のみ富山で過ごし、11日(日)は東京で妻の母の一周忌を営ませて頂きました。富岡町には、今春の避難解除以降、初めての訪問でしたが、中心部にオープンした「さくらモール」は近隣の住民や作業員の皆さんで賑わっており、秋に常磐線が再開する予定の富岡駅周辺も急ピッチで整備が進められていました。二次救急を担う医療センターも着工の運びとなり、デイ・サービスも再開し、来春の小・中学校の再開が待たれる状況です。帰還された住民の数はまだまだ少数ですが、月ごとに着実に増加しており、郡山市から帰還した役場の皆さんの表情も明るさが増したように感じました。今国会で成立した福島復興再生特措法に基づく基本方針の閣議決定に向けた与党内の手続きも進んでいます。帰還困難区域での「特定復興再生拠点区域」の設定により、残る避難指示区域にも住民の皆さんが帰還できる環境を創り出すべく、復興庁としても努力していきます。

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国政報告(第383号)

 ここしばらく涼しい日が続いていますが、今日(7日(水))、関東も梅雨入りしたとのことです。通常国会も平日であと7日間となり、重要法案の審議状況が焦点となっています。ご退位法案と衆議院の選挙区改正法案は9日(金)の参議院本会議で成立する見通しとなり、後は組織犯罪等防止法案が残っています。受動喫煙対策法案が提出見送りの方向となったほか、法務省、厚生労働省関係で審議見送りの法案が出そうですが、会期延長の判断は、上記2法案の審議の進捗にかかっています。一方、学校法人加計学園の獣医学部新設を巡る文部科学省の内部文書の真偽の問題がメディアで取り上げられており、野党側からの質問が続いていますが、文部科学省は出所不明である以上、調査は不要との立場です。

 私自身の公務・政務では、東北・富山・東京の行き来が続いており、3日(土)から9日までの一週間で東北に5回の日帰り出張となる予定です。まずは2日(金)、本庁にて岩手・宮城・福島3県の知事や有識者で構成する復興推進委員会の24回目の会議が開催され、復興の現状と課題について報告・意見交換がなされました。ついで3日朝は福島で吉野新大臣の下、内閣府・環境省・復興庁の3省庁の出先機関で構成する福島復興再生総局の幹部会議があり、午後からは第12回福島12市町村の将来像に関する有識者検討会に出席しました。内堀知事や浜通り12市町村の首長が出席され、地域の現状を踏まえ、ICT教育、交流拡大、鳥獣対策、消防力強化など将来像実現のために広域的に取り組む事項を議論しました。

 3日夜、大宮経由の新幹線で富山に戻り、4日(日)は腎友会富山支部党平支部の総会に出席したのち、5日(月)朝、東北新幹線水沢江刺駅から岩手県陸前高田市へ出向きました。津波で大きな被害を受けた中心部も嵩上げが進み、4月末には商業施設「アバッセたかた」が開業しました。引き続き、6月市議会に向けて、市役所移転先の決定が焦点となっており、区画整理事業の進捗も望まれるところ、戸羽市長、伊藤議長ほか皆さんに現場を案内頂きました。

 一度東京に戻って、6日(火)朝、再び仙台に出向き、「東北復興水産加工品展示商談会2017」のオープニングに大臣に代わって挨拶しました。被災地の産業復興の上で、水産加工業は重点分野であり、一度失われた販路の再構築のため、東北六県商工会議所連合会などが主体となって全国さらにはアジアからも有力企業のバイヤーを招聘し、地元業者との商談の場を設ける取り組みで、今年で3回目となります。一件でも多くの成約を念じつつ、岩沼市の沿岸部の多重防御機能を兼ねた震災メモリアルパーク、「千年希望の丘」に向かい、鈴木副市長に案内頂きました。午後には吉野大臣と一緒に被災者支援に取り組む(一社)みやぎ連携復興センターを訪問し、木村代表理事ほか皆さんから活動内容の説明を受け、意見交換しました。引き続き、8日(木)、9日と福島へ連日出向き、現場の状況を肌で感じてきます。

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