第13回ミニ対話集会 小矢部(農業者)

集落営農に取り組んでいるが、担い手・後継者探しに苦労している。

若い世代にも魅力ある職場づくり(収入増、スマート農業など)が必要です。様々な業種で人材不足が問題となっており、次世代に就業の場として農業を紹介していく教育面での取り組みも必要です。参加者から提言があった、「会社員の副業としての位置付け」、「コメの収穫期をずらす取り組み」、「バラの切り花づくりの紹介」等を含め、多面的な取り組みを進めて行かなければ、と思います。

園芸農業(トマトなど)に取り組んでいるが、価格決定権を買い手(スーパー)から生産者に移す政策を求める。

米価はJAの買い入れ価格など一定の保証がありますが、野菜は国の価格改定の仕組みはあるものの、個々の価格決定を左右するには難しさはあると思います。JAとなみ野のタマネギのように他の産地の隙間で出荷して値を上げている場合もあり、よい工夫があれば、とも思います。

女性農業士の農業委員枠(小矢部市は一人)を増やしてほしい。

多様な方々に参加頂くことは大切なことであり、南砺市土地改良区でも女性理事が誕生しています。将来に向けて、枠が増えれば良いと思います。

・有機農業に取り組む農業者への補助は1年間ではなく3年程度継続してほしい。
・ドローンの免許取得に要する費用が高い。また、中国製が主力で将来が心配である。
・土地改良事業に携わる立場から、改良区の経営補助、畑作転換に向けた客土事業の実施を求める。

いずれも、伺ったお話を踏まえ、行政当局に確認してみます。

スマート農業に取り組んでいるが、農機具のGPS電波の受信能力が不足している。

機具自体の能力を高めるほかに、参加者から情報提供があったように、電場を受発信する基地局を整備することで作業品質を向上させられるようです。
(筱岡県議)南砺市小阪地区では、地元のケーブルテレビ事業者と共同で「ローカル5G事業」でスマート農業に取り組み始めています。

養鶏場が多く立地している地域特性を生かし、鶏糞を堆肥に用いる循環が作れないか?例えば、JAの施設を保管場所に使えないか?

輸入物価の値上がりで飼肥料の高騰が問題となっており、参加者からお話のあった飼料用のデントコーン栽培の取り組みも含め、これからは飼肥料の地産地消にも国策の力が入るものと思います。関係者で「域内循環」の仕組みが構築できれば、国の補助も期待できるのでは、と思います。

将来、農産物の輸出に力を入れていく上で、能登空港でのエア・カーゴの取り扱いを提案したい。

今後、コロナが落ち着いてインバウンドの海外観光客が増えれば、北陸地域の空港でも海外との航空旅客便が復活すると期待され、その機腹を活かして航空貨物の輸出が可能になると思います。将来は、日本海側に航空貨物の拠点空港を設ける事も必要だと考え、声を出していきます。

*集会には桜井小矢部市長にも参加頂きました。小矢部市では、地方創生臨時交付金を活用して、今年度、コメ農家に10アール当たり2千円の支援金を支給されています。また、今秋の新米は、需給の引き締まりから、昨年より60kg当たり千円程度高めの価格で出荷されており、5年産米も引き続き需給が締まる見込みです。