第19回ミニ対話集会 富山県トラック協会

1.高速道路の夜間料金割引制度が変更され、0~4時から22~5時となるとの事だが、トラック業界にとっては、必ずしも良い結果を生まないと思う。まずは、サービスエリアでのトラック駐車スペースの一層の拡大を望む。

(答) 国土交通省道路局からは、制度改正は0時を目がけての料金所付近での渋滞解消を目的としていると聞いています。駐車スペース増設の事業を積極的に進めると聞いており、これを後押ししていきます。

2.業界が新しい業務形態にチャレンジできるよう、国の支援を望む。

(答) トラック業界に限らず、あらゆる産業分野で成長を目指す前向きの投資行動が必要であり、国も支援していくべきと思います。国土交通省のみならず、経済産業省、環境省など経済構造の変革を応援する各種補助金の積極的活用をお願いします。

第19回ミニ対話集会/富山県トラック協会の皆さま

3.トラック事業者と荷主とのあるべき姿を目指し、厳しい罰則の導入も必要では?

(答) 平成30年の議員立法による貨物自動車運送事業法の改正で、トラック事業者に対し、法に違反する対応を強いる荷主への勧告・公表制度を設けたこと自体、抑止力になっていると思います。「公表」された事案はまだありませんが、その社会的影響は大きいものと見ています。

4.国が定める「標準的運賃」に強制力を持たせられないか?

(答) 物流に対する法的規制の歴史を振り返ると、厳格な需給調整制度が平成期に批判の対象となり、一定の設備要件を満たせば自由に参入できることとした市場原理主義的考え方に基づく規制に移行した流れがあります。今回の「標準的運賃」は強制力は無いものの今までの業政策からすれば、画期的なものであり、まずはその活用をお願いします。なお、今国会で本制度を「当分の間」継続する法改正に努力しています。

5.2024問題への対応は荷主の理解無くして成り立たない。荷主対策を望む。

(答) ご意見の通り、セミナーなど、啓蒙普及活動は、荷主も含めて進めるべきと思います。国にもご意見を伝えます。

6.業界対策を進める上で、路線事業者と区域事業者では思いが異なる場合がある。パブリック・コメントの際には、幅広く意見を拾う努力をお願いしたい。

(答) 業界団体にも、路線・区域事業者毎の部会もあるとの事ですが、ご指摘の日貨協連(日本貨物運送協同組合連合会)など、様々な立場の意見を集約するよう、国土交通省自動車局にもご意見を伝えます。

7.ドライバーの労働時間規制を厳しくすると、希望する収入を得られない者が夜間代行業などアルバイトに走る事例も出ている。

(答) 「2024年働き方改革」による労働規制導入は、個々の労働者の就労条件を改善し、限られた労働時間でも希望する収入が得られる事を意図しています。政府は賃上げ推進と原資の客先への適正な転嫁を推奨しており、業界にも理解をお願いします。二重労働を放置すると、運行管理者など経営側の責任が問われる危険性があります。

8.軽油引取税や自動車諸税など、理解しがたい税制が施行されており、国には、納得できる説明など丁寧な対応を求める。

(答) これらの税は元来、道路整備に対する受益者負担の考え方で導入されましたが、道路公団改革等により、その意義は今日的には理解が薄れていると思います。一方、東海北陸道の四車線化など、地域に大きな波及効果をもたらす事業も進捗しており、全体として、一定水準以上の公共投資を確保するべく、努力していきます。

第19回ミニ対話集会/富山県トラック協会の皆さま