2020年1月

国政報告(第511号)

 大寒の時季にもかかわらず、富山では全く雪が降らないまま、一月が過ぎてしまいそうな気配です。国会では今週から令和元年度補正予算案の審議が始まり、衆院では予算委員会で2日間審議した上、昨28日(火)夕刻の本会議で可決、参議院に送付されました。予定通り進めば30日(木)に成立し、来週からは新年度予算案の審議に入る見込みです。野党側の論点は「桜を見る会」に集中しており、内閣としても反省すべき点は真摯に対応する必要があります。さらに、中国で発生した新型肺炎対策や、イラン情勢、米中貿易摩擦など内政・外交・経済の動向を見据えた議論が期待されます。

 先週の23日(木)は金沢福光連絡道路整備促進期成同盟会の中央要望にて、馳代議士、田中南砺市長、山野金沢市長とご一緒に国土交通省の佐々木政務官ほか皆さんを訪問しました。偶々、新年度予算案で、「都府県境道路整備補助制度」が創設され、県境を跨ぐ構造物(橋梁、トンネルなど)の整備を伴う道路の整備について、計画的かつ集中的に支援することとされました。新年度の県予算で、冬季間の通行を可能にする方策について検討を進めることとされたこともあり、この補助制度が事業推進のツールになるかも、と訴えました。綿貫先生からも激励を賜り、思い新たに努力して行きます。

 週末の24日(金)は高岡で久しぶりに高岡市管工事業協同組合の新年会に出席しました。25日(土)は西日本鉄道OB会新年会、公明党躍進の集い、野上浩太郎参議院議員の集い高岡市二上地区各種団体新年会、26日(日)は地元の町内会の新年会や高岡市野村地区自治振興会総代会と各種会合に出席しました。

 27日(月)に上京し、新年度の予算、法案等のレクを受けたり、党本部の会議に出席したりの毎日です。総務省関係では、地方財政も、法人税の偏在性是正で東京都から地方圏に4千億円が振り替わるなど、配慮された内容となっています。赤字地方債として発行抑制が求められてきた臨時財政対策債も、ようやく残高の減少が実現の運びとなりました。通信面では、「ローカル5G」として、短時間に高速大量通信が可能となる通信ネットワークを、スマート農業、学校教育、防災、観光など地域づくりに役立てるべく、地域の発意によるプロジェクトが募集されています。地方創生予算の活用など、地元県・市の要望の実現を橋渡しできるよう努めます。

 本29日(水)、JR西日本、富山県、高岡・氷見・砺波・南砺4市の連名にて、「城端線・氷見線の未来に向けた検討着手について」という発表がありました。高岡駅での直通化も含め、「将来のまちづくりに資する線区のLRT化など新しい交通体系の検討を進めていく」とのJRからの提案を県・4市が受け止めたもので、新たな地域の夢として応援する気持ちで検討作業を見守り、国の制度の活用など、力を尽くしていきます。

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国政報告(第510号)

 大寒を迎えて未だ富山県の平野部には雪が降りません。除雪の必要はないものの、スキー場は営業できず、2月に予定される冬季国体の開催が心配される状況です。雪害は自然災害ですが、降るべき時に雪が降らないというのも、一種の天災であり、地球温暖化の影響が及んできたのか、と考えさせられます。

 20日(月)に第201国会が開会し、初日は天皇陛下をお迎えしての開会式と、安倍総理ほか4大臣の施政方針等の演説がありました。両院の議長・副議長・委員長はモーニング姿で国会正玄関ホールにて陛下のお出迎え・お見送りをする習わしで、前国会に続いての経験です。その後、衆院側の参列者で集合写真を撮りました。安倍内閣が再スタートして7年が経過し、演説は、この間の内政・外交の実績を踏まえ、夏の東京オリンピック・パラリンピックの成功を期して手堅いものとなった印象です。内閣からの提出法案も52本に留める見込みです。このうち、私の所管する文部科学委員会では、美術館・博物館を観光資源として生かす法案と、漫画等の著作権を守るため、ネット上の違法な漫画等の画像のダウンロードを禁じる著作権法改正法案が予定されています。特に、ダウンロードを禁じる画像の範囲をいかに絞り込むかが、前通常国会からの宿題であり、十分に議論を尽くして法案を作成する必要があります。

 22日(水)からは、各党の代表質問が衆参それぞれ2日ずつ行われた後、予算委員会で補正予算案が審議される予定であり、来月にかけて国政全般にわたる政策の議論が進みます。

 先週に戻って、16日(木)は午後から富山に日帰りして、射水商工会議所の新春懇談会に顔出ししました。17日(金)は党の文化立国調査会の新年初会合で文化庁予算案の報告を受けたほか、農林水産省と内閣府の担当者から沖縄で発生した豚コレラへの対応状況の説明を受けました。夕刻、富山に戻り、18日(土)は党砺波市連女性部の新春の集いに出席しました。

 今週の東京には、射水・南砺・高岡の各市議会の我が党会派の皆さんが相次いで上京され、各省庁担当者を講師に、各分野の政策勉強会が持たれました。南砺市自民クラブの皆さんは、党本部で世耕参議院幹事長の地域経済に関する講話を持ち、私も野上・堂故両参議院議員と一緒に聴講しました。5Gやソサイエティ5.0と呼ばれる、高速大量通信技術を活用し、自動運転、遠隔授業、遠隔医療、スマート農業など地方の新たな姿を作り出せる可能性を僅か30分の間に分かりやすく語って頂き、感銘を受けました。県内の各市町村長にも立ち寄り頂き、この時期恒例の特別地方交付税のご要望を受けました。21日(火)には宮腰県連会長始め6名の県選出国会議員が集まり、今秋の知事選に向けて推薦者決定に係る意見交換を行い、今後も断続的に協議することとなりました。

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国政報告(第509号)

 先週は9日(木)の午後に東京を新幹線で出て、夕刻に南砺市議会自民クラブの新年会に出席しました。昨年は復興庁の仕事で顔を出せなかったのですが、今年は最後までよもやま話ができました。昨年は国の事業では、東海北陸道の全線四車線化と城端サービスエリアのスマートインター化が認められ、利賀ダムの新年度予算も伸びるなど、明るい報告ができ、田中市長の進めるまちづくりにも大いに寄与するものと思います。

 10日(金)は午前中に金沢へ新年挨拶に出向きました。JR西日本金沢支社では、台風19号による千曲川氾濫で長野車両基地が被災した後、早期に復旧が進み、年末には新高岡駅停車の臨時かがやきも復活頂いたこと、前田支社長に御礼申し上げました。午後は、南砺市の井波彫刻組合の新年会の後、高岡市歯科医師会野村地区伏木地区の連合自治会の新年会と顔出ししました。

 11日(土)からの週末三連休は、恒例の県連女性部新年会、高岡市出初式後の地元定塚分団の直会、12日(日)は高岡市の地元高陵中学校区の成人式吉久地区自治会高岡地区柔道整復師会の新年会、13日(月・祝)は地域女性ネット高岡高岡市鍼灸マッサージ師会理容組合高岡支部となみ青年会議所の新年会など、出席が叶いました。近年、内閣の仕事やインフルエンザへの罹患などで失礼していた事もあり、久しぶりに地元活動に励む連休でした。

 14日(火)の午前に高岡市民病院で年一回の健康診断(半日ドック)を受診の後、県庁に向かいました。金沢福光連絡道路整備促進期成同盟会の会長として、馳浩(会長代行)、堂故茂(顧問)両議員、山野金沢市長、田中南砺市長ほか関係の県市議の皆さんとともに、石井知事に整備促進を要望しました。知事からは、危険箇所での退避スペース確保の取り組みに加え、冬期間通行止めの解消に向けた整備手法等を中長期的に検討する調査費を新年度予算に計上したいとの前向きの答えを頂けました。今回の要望は、馳先生の発案による現地見学も踏まえ、強力に訴えることができ、一定の成果があったものと感じています。

 一方、秋の県知事選に向けて、出馬表明している新田八朗氏への県連宮腰会長・五十嵐幹事長のヒアリングが13日に行われたとの報道を受け、14日には石井知事も県連推薦が得られれば出馬したいとの意向を表明され、調整作業が本格化する気配です。県連の一員として、県内各界各層の意見も踏まえ、理解納得頂けるような候補者選考を心掛けていきます。

 14日夜に上京し、15日(水)は文部科学省富山県人会に初出席したほか、新年度予算、法律案についての各省庁レクを受けるなど、来週からの通常国会に備えています。冬季国体を2月に控え、県内に適度に雪が降るよう祈りながら、報告とします。

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国政報告(第508号)

 令和2年に入って初めての国政報告です。富山での雪の無い穏やかなお正月は、まさに「初春の令月にして、気淑く風和らぎ」の一節がぴったりで、そのように高岡市伏木地区の賀詞交換会で挨拶しました。前号の後は、地元6市の各団体へのあいさつ回りなどで年末を迎えましたが、年の瀬のゴーン被告のレバノンへの逃亡には驚かされました。関西空港からプライベートジェットを使い、荷物に紛れての違法な出国との報道ですが、出入国管理体制の見直しなど再発防止が強く求められます。

 年明けは、1日(水)の賀詞交換会の後、実質的な仕事始めが6日(月)となり、党県連の初顔合わせでは、令和の一節と併せ、地方創生への思いを述べて決意としました。国の地方創生政策は、昨年末にこれまでの第1期の5年間を総括し、第2期のビジョンが示されました。出生率が希望出生率に届かず、東京圏への若者の流入も依然として高水準となっており、それぞれに一段と対策の強化が打ち出されています。このうち、人口移動については文化庁のような国の機関の地方移転を真剣に進めるべきと考えています。「隗より始めよ」の姿勢無くして、民間企業の本社機能の移転を促すことはできないと思います。一方、出生率については、比較的子育てのしやすい環境と思われる富山県でも1.5程度を上下していて、希望出生率とされる1.9に届いていません。ちなみに福井県は1.65前後で、富山県との差は依然として開いたままです。国の地方創生は、国全体の人口減対策としての裏打ちがなされており、出生率の低い東京圏から高い地方圏への若者の移動を促すために、「まち・ひと・しごと創生」を進めることとされています。最近、一部シンクタンクにおいて、地方圏の出生率が上昇しないなら、東京圏で子育て環境を整える方が政策として望ましいのでは、との論調も出ており、地方圏の少子化対策の結果を出す必要があると感じています。第2子以降を希望通り安心して産み育てられる環境づくりに必要な施策を考え、実行していく事は自らの課題でもあります。

 7日(火)の夕刻、県宅地建物取引業協会高岡支部の新年会に出席し、空き家対策を含め、地域活性化に助力頂いている御礼を述べた後、上京し、8日(水)から東京・永田町の議員会館での仕事を再開しました。中東では、米国によるイランのソレイマニ司令官殺害へのイラン側の報復攻撃があり、今後の展開を注視しなければならない状況です。また、かんぽ生命の不適切な保険販売について、年末に総務省・金融庁から日本郵政グループに改善命令が出されており、早期に着実な対応が求められます。これらを含め、20日(月)召集予定とされる通常国会で、補正予算・本予算の審議とともに論戦が始まります。私も、持ち場の文部科学委員会の実りある運営に努めていきます。

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