2023年6月

国政報告(第681号)

 国会閉会後の最初の週、永田町界隈はさすがに静かな雰囲気です。梅雨空の下、会期中に積み残していた役所からのレクチャーを受けたり、役員連絡会(27日(火))に出席して過ごしています。

 先週の22日(木)は、高岡市福岡地域で石澤義文さんの富山新聞文化賞受賞祝賀会に東京から日帰りで出席しました。石澤さんとは、旧高岡市長在職中に旧福岡町長として合併協議を進めて以来のつながりです。その後、全国商工会連合会の会長職を3期9年務められ、小規模企業基本法の制定に多大な尽力をされました。若くして県議会議員となられ、政治の世界でも永く活動され、私も大変力強く応援頂いてきました。感謝の気持ちも込めたお祝いのご挨拶では、定評ある石澤さんの演説についてお話しました。重要な演説、講話は、必ず事前に原稿を作成されるので、表現、言い回しに至るまでしっかり吟味されており、その話術もまた「文化賞」に値する一級のものです。まさに、政治の道の先達としてこれからもその足跡に学んでいきたいと思います。世代を異にする石澤さんと私ですが、共通の願いは、母校、県立高岡高校の野球部がいつの日か甲子園に出場する事です。17日(土)に母校グラウンドにて現役部員を激励した事も思い出し、挨拶の最後に添えました。

 23日(金)夕刻、改めて地元に戻り、24日(土)は朝に「全国食育推進大会inとやま」、夕刻に南砺市吉江地区合同後援会総会に出席しました。25日(日)は朝に氷見市で「手をつなぐ育成大会」、午後に高岡市で射水神社奉賛会総会伏木校下自治会連絡協議会総会に出席しました。コロナウイルスの影響が落ち着き、4年ぶりに復活した総会・懇親会も含め、ようやく社会経済活動が元に戻ってきた印象があります。出席者の喜びも伝わってきます。

 週明けの東京では、各種政策のフォローに努めています。10月から導入されるインボイス制度、来年1月から導入される電子取引データの保存義務については、税務当局等から事業者への様々な周知活動が進められている事がわかりました。ちょうど、マイナンバーカードの登録を巡る様々な不具合が報道されており、政府も来年10月の健康保険証との一体化に向けて、事務の総点検を実施する旨、表明しましたが、政策に係るコミュニケーションは大切です。また、ふるさと納税制度についても、地元外の農産物を加工した製品を返礼品とする事を認めないことにされます。返礼品による地場経済への寄与をより明確にする狙いだそうです。この後も、これまで関心を持ってきた政策分野の進展をキャッチしていきます。

 団体総局長としての各団体への党員増強の依頼訪問も23日(金)までで終わりました。少子化の流れを受け、様々な業界で後継者不足の悩みを伺いました。実効性、即効性ある少子化対策の必要性を痛感し、この問題意識を持って進んでいきます。

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国政報告(第680号)

 梅雨の中休みの本日(21日(水))、通常国会(第211回国会)は最終日を迎えました。先週、種々報道された解散は結局行われず、16日(金)に立憲民主党が単独で内閣不信任案を提出、午後の本会議で与党に維新、国民民主党も加わって反対、否決されました。内閣提出法案は重要法案とされた入管法改正案、防衛費財源確保法案を始め、60本中58本が成立、まずまずの成果でした。私自身にとっては、担当の衆院文部科学委員会にて旧統一教会に対する解散命令請求が出るか否かが焦点となる中、4本の内閣提出法案を無事成立させることができました。一方、議員立法で成立を目指した「青少年自然体験推進法案」は最終段階で「教員の働き方改革」との調和の取り方の手当て不足で断念せざるを得ませんでした。他委員会については、トラック業界から強い要請のあった貨物自動車運送事業法改正案が全会一致で成立しました。他方、衆院「政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会」の自由討議を踏まえた公職選挙法改正案も会派間の意見がまとまらず、提出に至りませんでした。まとめると「1勝2敗」という結果であり、今後に向けた自らの反省材料にしたいと思います。

 このほか、先週も団体総局長として14日(水)に愛媛県松山市にて「全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会」の総会に出席、挨拶させて頂いたほか、党員増強のお願いに都内の各団体事務局を訪問しました。多くの団体では、人手不足、後継者不足の悩みを話されるケースが多く、少子化対策の緊急性を痛感します。

 地元に戻って、17日(土)午後、第20回ミニ対話集会として、税理士の皆さんと意見交換しました。まずは、10月からのインボイス導入、明年からの電子帳簿保存の義務付けなど、新しい制度の導入に際し、税務当局からの説明の充実を求められました。また、顧客先の経営状況について、コロナウイルスの影響が縮小したとはいえ業態によっては回復が不十分で、個社差が大きいとの話も聴きました。体力の弱い中小業者はコロナ時の融資の返済に苦慮しているとの事、ガソリン・電力料金対策など国の物価高対応の臨時交付金による自治体の施策を活用されるようお答えしました。また、マクロ経済全体としては、原料高や賃上げによるコスト増は客先に転嫁頂くとともに、国がデジタル、脱炭素、起業(スタートアップ)といった分野を積極的に支援する事で、経済も成長させ、分配への好循環を創り上げていく方針である旨、説明しました。確定申告期限の後ろ倒しや、ふるさと納税の際の返礼品の問題なども指摘があり、国税庁に話してみることにしました。

 同日夕刻、党射水市新湊連合支部の総会・懇親会に出席し、「まさか」の解散が無かったことで、「ホッと一息」気分の週末を過ごせました。明日からはまた、頑張って参ります。

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国政報告(第679号)

 北陸地域も梅雨入りし、いつの間にか街角の紫陽花が鮮やかな候となりました。国会では、9日(金)に参議院で入国管理法改正法案が成立し、衆議院ではLGBT理解増進法案が内閣委員会で修正可決されました。残る重要法案は防衛予算確保法案で、今週の与野党折衝の焦点です。これに関連して、衆院解散の可能性が報道で取り沙汰されており、週末地元に戻った際も説明に苦慮しました。今週中に先行きは見えるものとは思いますが、まずは目前の予定を粛々こなすほかありません。党団体総局長として、党勢拡大のお願いに都内の各中央団体を訪問する活動に携わっており、半日づつ、今日(12日(月))で3回こなした次第です。

 先週に戻って、6日(火)は「かりゆしの日」として、党役員連絡会には沖縄由来のかりゆしウェアで出席しました。夕刻にはホテル・ニューオータニにて県人会の懇親会が4年ぶりにフル・スケールで開催され、朝乃山関も参加されて大いに盛り上がりました。8日(木)には、党OIST(沖縄科学技術大学院大学)議連が開かれ、1日(木)に就任されたカリン・マルキデス新学長の抱負を伺うとともに、インキュベーション機能充実のために文科省・経産省の競争的資金を獲得した旨、報告を受けました。夕刻にはスウェーデン人の新学長誕生をお祝いして、同国大使主催の夕食会があり、議連の細田会長(衆院議長)ほか皆さんに同行、参加しました。理研など国の主要研究機関の理事長方も出席され、OISTのネットワークの拡大に有意義なひと時でした。党東日本大震災復興加速化本部事務局長の立場で、福島県浜通りに4月に開設され福島国際研究教育機構(F―REI)にも、OISTの豊かな運営経験を学ばせてもらいたい旨、発言しました。

 「骨太の方針」については、8日午後の党政調全体会議で実質的な議論がスタートしました。政府側の説明と、各部会長の発言で、会議時間の1時間半が経過してしまい、後に予定をもっていたため、発言せずに退席しました。総論部分では、経済を成長させながら財政も健全化するとして、主要歳出の目安(社会保障、地方財政、その他の3分野)については一昨年、昨年を踏襲するとしており、私はこの案に賛成の立場です。足元では物価動向が予断を許さず、為替・金利の動きも注視すべきであり、経済の方向性が定まらない現状では、従来の方針をもう一年堅持し、もともと方針を見直すとしていた来年度に向けて取り組みの検証を進めるべきと考えます。

 週末の地元では、10日(土)に党高岡市連氷見支部の総会慶友会役員会に出席し、11日(日)には第三選挙区内の市議の同志の皆さんで結成頂いている慶政会の総会と、県薬剤師会の総会に出席しました。「解散は無いと思うが、まさかの時はどうかよろしくお願いします。」との苦しい挨拶を連発した次第です。

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国政報告(第678号)

 6月第1週、会期末まで約2週間となり、参議院で重要法案の審議を巡り、緊張感が高まっています。入国管理法改正法案、防衛予算確保法案の2本の扱いを巡り、与野党の対立が深まり、野上参院国対委員長も連日ご苦労されています。

 一方、衆議院は内閣提出案件の処理が概ね終了し、参議院で日程の余裕のある委員会に向けて、議員立法の処理が続いています。もちろん、各会派の足並みが揃うことが大前提で、立法趣旨など納得できる内容に仕上げなければなりません。今国会では、私は3本の議員立法に携わり、与野党様々な議員に説明に伺いましたが、成立に漕ぎ着けたのは1本に留まりそうです。トラック運転手の働き方改革を支援する貨物自動車運送事業法の改正案は、1日(木)の衆院本会議で参院に送付できました。一方、選挙運動規制を見直す公職選挙法と、文部科学委員会で成立を目指した青少年自然体験推進法案は関係者の納得が得られず、断念することになりました。特に、後者は昨年秋から党の法案責任者(PT座長)を仰せつかり、委員会運営の協議の中で、何とか最終盤で野党の検討のテーブルに乗せたものの、まとまりませんでした。教員の働き方改革が種々検討されている状況下で教員の負担増を如何に避けるか、法文上の対応が不十分でした。週末、この経緯を思い返してみて、法案を巡る外部環境や根回し対象の取り方など、まだまだ学ぶ事があるものだと反省しつつ、捲土重来を自分に言い聞かせた次第です。

 先々週の週末に戻って、5月28日(日)地元で県主催の「森の祭典」に参加した後、党県連大会に出席しました。終了後、射水市大門砺波南砺市福野小矢部高岡市福岡の5支部の総会に順次回って挨拶しました。先週3日(土)は朝に高岡市で西日本鉄道OB会総会、夕刻に田中南砺市長の後援会総会に出席しました。

 地元から東京への訪問も相次ぎ、30日(火)は県農業会議と砺波市建設業協会の皆様と懇談し、31日(水)は新田知事、山本県議会議長、奥野副議長と党の県選出国会議員との間で、来年度に向けての県要望を受けて意見交換しました。私からは、次代の富山県を支える主力資源として立山山麓での地熱開発に粘り強く挑戦すること、国の新たな支援スキームを活かして氷見線・城端線の再生策を早急にまとめること、郷土芸能部が気を吐く県立平高校の生徒の県外募集を地元要望に沿って実施すること、の3点で発言しました。

 例年、6月は新年度予算概算要求に向けて、「骨太の方針」など政策を方向付ける文書を政府・与党間でまとめていく時期です。これに先立ち、2日(金)、額賀党財政健全化推進本部長ほか皆さんに同行し、官邸に岸田総理を訪ね、前号で触れた報告書を提出しました。防衛政策、少子化対策など強化のための歳出増が想定されますが、財源の裏付けの検討もしっかり進むよう注視していきます。

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