2021年4月

国政報告(第574号)

 ゴールデン・ウィークを目前にして、残念ながら東京・大阪など4都府県に三度目の緊急事態宣言が発出されてしまいました。コロナウイルスの変異株の感染拡大など、「第四波」により、富山県も対策を「ステージ2」に引き上げるなど、国民の皆様には2年続けて我慢をお願いする結果となりました。

 本日(26日(月))朝8時から党本部にて政務調査会の会議があり、宣言発出に伴い、協力をお願いする事項と協力金などの措置について政府の説明がありました。特定の業種にしわ寄せが厳しく、特に大型施設で休業を要請する先への打撃が大きいことから、一段の対策が必要との声が多く出ました。

 ワクチン供給については、今週は各市町村に1箱(975回分)が届く予定で、政府では来週はその倍以上に、再来週は8倍以上に達する見込みを公表しています。小規模な団体では高齢者を十分カバーできる量であり、来月半ばからは人口が多い都市部にも潤沢に供給されるものと予想されます。焦点は、供給から接種へと移り、如何に在庫を抱えず、供給されたワクチンを対象者にスムーズに打っていくかが課題となります。福祉施設など、高齢者が集中する場所を安全な状態にするなど、接種効果を地域で感じて頂けるようにすること、究極は「マスク無し」の姿を取り戻していけるよう、関係の皆様のご尽力をお願いするものです。

 国会は衆参両院で案件の審査が着実に進んでおり、20日(火)には衆院本会議にて菅総理の訪米報告と質疑がありました。デジタル化を推進する一連の立法やRCEP協定など主要案件はすでに参院に送付され、23日(金)には内閣委員会で国家公務員の定年延長法案も可決、27日(火)の本会議で可決の見込みです。グリーン化については、米国のバイデン政権が気候変動対策に力を入れており、我が国も小泉環境大臣などが中心となって2030年度の温室効果ガス削減目標を2013年度比46%と、野心的な目標が設定されました。前号では、東京電力福島第一原発の1~4号機に起因する放射能汚染水をALPS(多核種除去設備)で処理した後の主にトリチウム(三重水素)を含む水の海洋放出決定について触れませんでした。復興庁の仕事を二度させて頂いた立場では、科学的に安全性が確保されているならば、十分な風評対策と、処理過程・モニタリングの透明化を前提に実行すべきと考えています。漁業者の皆さんなど、ご心配はもっともですが、政府には最大限納得頂けるよう、説明を続けてほしいと思います。

 週末の地元では、24日(土)に武田県議会副議長の就任祝賀の集い針山県議の後援会臨時総会、25日(日)に第三選挙区支部総務会党井波支部総会と、出席・挨拶させて頂きました。感染予防に注意を払いつつ、最小限の活動を続けていきたいと思います。

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国政報告(第573号)

 桜が散って、はや若葉の季節と思いきや、週末は寒気が入って、雨風で荒れた天気となりました。コロナウイルスの感染が拡大し、「第四波」の状況になり、再び「富山アラート」も発出されたことから、地元行事の参加は控えました。18日(日)に、私が主催者(会長)となって高岡市伏木で催行された大伴家持卿献花祭も急遽欠席となり、参列された方々には失礼の段、お詫びします。同日夜、富山市長選で党推薦の藤井裕久さんが当選、ホッとしています。

 一方、党の地域支部の総会は、感染症対策も取られ、特定の方々の集まりということで、17日(土)に城端上平、18日にと3か所出席し、15~30分程度の国政報告の機会を頂きました。昨年は最初の緊急事態宣言の下で軒並み中止となったため、2年ぶりに地域党員の方々と肉声でやり取りできる機会が戻ってきました。さすがに懇親会はできませんが、直接顔を見て話しができる事のありがたみを感じました。

 そこで、現下の最重要課題となっているコロナウイルス対策ですが、まん延防止等重点措置の効果がはっきり出ているのは宮城県だけで、大阪府、兵庫県の状況は深刻さを増しています。昨19日(月)、田村厚生労働大臣の講演を聴く機会があり、関西圏では「N501Y」と言われる変異株が大宗を占め、その感染力が従来のものをかなり上回っているそうです。関東圏でもこの変異株が徐々に増え始めており、やがて従来の株に置き換わってしまうと予想されるとの事。もちろん、人と人の接触を避け、飛沫感染の機会を減らす現状の対策は有効なものの、抑え込みはより困難になります。このため、「ワクチン接種による集団免疫の獲得」がやはり究極の解決策になってきます。

 先週から65歳以上の高齢者向けの接種も開始され、首相官邸のサイトによれば、18日現在で1万3千人余が1回目の接種を終えました。現状のワクチン供給は少量ですが、5月の連休明けには全自治体に大量に供給される予定です。今後は日々の接種回数をいかに引き上げていくかが課題となります。ここまでのデータでは、1日10万回程度が上限となっていますが、これを10倍にしないと、3600万人いる高齢者層への2回接種(累計7200万回)を夏前に終わらせられない計算になります。各市町村には、接種会場や医療従事者の確保、住民への案内と日ごとの接種対象者の割り振りなど実務面で大変なご苦労をおかけすることになります。先行する海外諸国の状況を見ると、接種の効果が顕著であり、ここが頑張り所だと思います。

 週末、菅総理が訪米され、首脳会談があり、その成果は今日(20日(火))の衆院本会議で報告されます。東電福島第一原発の処理水の海洋放出決定など内政・外交の最近の動きは次号に譲ります。

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国政報告(第572号)

 雲一つない好天に恵まれた11日(日)、高岡市伏木の雲龍山勝興寺の平成の大修復事業の竣工式が挙行されました。加賀前田家18代当主の利祐氏ご夫妻や宮田前文化庁長官にも出席頂き、新田知事、高橋市長始め工事関係者、地域、経済界の皆さんで23年間の長期事業の完遂を喜び合いました。70億円余りに及んだ事業費は、国が85%負担したほか、県・市の負担もありましたが、地域の各町内会や経済界でも負担頂いた事から、まさに皆で成し遂げた平成の大事業となりました。勝興寺は、日本海側随一の大きさを持つ本堂を始め、加賀藩の支援も受けた真宗寺院として立派に整備された12棟の建物が重要文化財に指定されています。これらが全て、いったん解体され、学術調査によって盛時の姿に見事に復元されました。着工以前の姿も知る身にとっては感慨もひとしおでした。今後は瑞龍寺に続く県内2番目の国宝指定を目指し、また、長期的には「近世高岡の文化遺産群」の世界遺産登録の大目標に向かい、施設の利活用も含めた息長い取り組みが期待されます。

 これに先立ち、富山市長選の激励に出向きました。高岡市長選についても、週末から様々な動きが報道されていますが、市連決定に従い、米谷前市教育長を応援する立場に変わりはありません。

 国政では、引き続きコロナウイルス対策が主課題です。まん延防止等重点措置が適用された3府県中、宮城県では感染者数が減り始めたものの、大阪府、兵庫県では厳しい状態が続いています。これに加えて、東京都、京都府、沖縄県にも今日(12日(月))から1か月間適用されることになり、「異種株」の感染拡大の抑制を目指します。65歳以上の高齢者へのワクチン接種も開始され、河野担当大臣によれば、6月末までの海外からの供給見通しがついたとの事です。接種が本格化すると予想される来月前半に向け、各自治体ではご苦労の多い事ですが、国が積極的にワクチン配分の情報を出すことで、少しでもスムーズに進めば、と思います。

 9日(金)朝の総務部会で、「令和時代にふさわしい地方議会・議員のあり方についての提言」を石田真敏プロジェクトチーム座長から報告、了承されました。時代の変化の中で、地方議員の成り手不足が各地で問題化しています。長と議会との関係、議員のあり方や執務環境など、今一度多面的に見直す必要があるとの問題意識から、課題や論点を幅広く整理し、当面行動に移すべき事項を、政府、党、地方議会の主体別に提言頂きました。政府には、地方制度調査会で審議の上、議会が意思決定機関であることや議員の職務について令和5年の統一地方選までに地方自治法に明記するよう求めます。また、党において、地方議員の請負禁止範囲の明確化や緩和、災害等の場合の議会招集日の変更について議員立法に取り組むこととしています。総務部会長として、提言内容の実現に努力していきます。

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国政報告(第571号)

 季節は着実に前に進み、桜から若葉へと、街の風景も変わりつつあります。しかし、残念ながら私たちのマスクをつけての生活は2年目に突入しています。感染者数が再び顕著に増えつつある大阪府、兵庫県、宮城県には、今日(5日(月))から「まん延防止等重点措置」が一か月間適用される事となりました。この国会での法律改正により新たに設けられた制度で、府県内でも特定の市町村に絞って飲食店の営業時間短縮要請が出されるなど、「予防と社会経済活動の両立」にも配慮したきめ細かい対策が可能となっています。早速、宮城県では感染者数の減少が見られていますが、「三密回避」の観点で、お互いに今一歩行動に注意することが大切と思います。

 この一年間で、例えば、通勤電車や対策が徹底している小中学校では感染例が少ない一方、マスクを外してのカラオケや長時間の飲食により、感染者が集団的に出る事例が見受けられます。飲食店でも、手指消毒の呼びかけやアクリル板の設置など努力されており、ルールを守ってお店を利用することも地域経済にとって必要なことと思います。3月の日本銀行の短観調査によれば、企業の景気判断は、対人サービス業など特定の業種を除いてコロナ前の水準に復帰しつつあるとのことで、今後は、厳しい環境にある業種やその関係者に的を絞って底支えする息の長い施策が求められます。今月より65歳以上の高齢者へのワクチン接種が始まりますが、国民の「集団免疫」の確立には今しばらく時間を要するものと思われます。政府も最重点課題として努力しなければなりませんが、皆様にも、ウイルスを避けながらの毎日をもう少し辛抱頂くようお願い致します。

 さて、年度替わりの先週の国会では、年度内成立を目指していた内閣提出法案や、議員立法による新過疎法などを無事仕上げることができました。一方、野党側からは3月31日(水)午後に武田総務大臣の不信任決議案が衆院に出され、4月1日(木)は各委員会の審議がストップしました。総務省幹部の利害関係者との会食が国家公務員倫理法に反した事など、大臣の監督責任や国会での答弁姿勢を問う趣旨でした。しかし、総務省でも大臣の指示で徹底的な調査や再発防止措置も取られていることから、午後からの本会議で決議案は記名投票により反対多数で否決され、正常化しました。総務委員会も、今週から残る法律案の審議等、精力的に進める予定です。

 週末、地元では、3日(土)朝に砺波市で第三選挙区女性部総会が開催され、国政報告の機会も頂きました。週明けの今日は一日富山市に入り、11日(日)に告示される市長選に向けて、党推薦の藤井裕久さんの応援で関係先を訪問し、夕刻に上京しました。この間、党高岡市連にて7月の市長選の推薦候補として米谷和也前市教育長が決定しました。それぞれの地方選挙に丁寧に取り組み、公認・推薦候補の勝利を通じ、県連の党勢拡大にも努めていきます。

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