2023年3月

国政報告(第666号)

 先週末は季節外れの暖かさとなり、気が付いたら、我が家の雑草もはや目立つ位に伸びていて、一足早く草むしりをしました。国会は、参院予算委で新年度予算案の審議が進み、衆院でも10日(金)に文科委で大臣所信に対する質疑を行い、内閣提出の私学学校法改正案の趣旨説明も聴取し、今週から法案審議を進めます。

 前号末尾で記載した事柄について、まず、日韓間の徴用工問題については、韓国政府から元徴用工の方々に対する金銭負担を自らする案が出され、我が国の立場に歩み寄った形になりました。日本政府としても、従前通り、過去の出来事への反省を維持しつつ、両国関係を発展させる取り組みを進めることで、今週末にも首脳会談が実現する見通しです。今後、北朝鮮に対し、日米韓の連携を強化することはもとより、日韓両国間の懸案の解決促進が期待されます。

 H3ロケット1号機の打ち上げ失敗は残念でした。とりわけ、人工衛星として搭載していた「だいち3号」も失われる結果になり、その価格は280億円に上るそうです。ロケット2段目の電気系統の不具合が原因との事ですが、その究明と再発防止、そしてロケットの信頼性を高めつつ、高価な衛星を最初から搭載する事の可否も良く吟味してほしいと思います。

 9日(木)、10日と黒田総裁の下で最後の日本銀行の政策決定会合が開催され、これまでの金融緩和策が維持されました。植田新総裁の下で、4月の会合でどのような判断が示されるか、注目したいと思います。消費者物価指数がエネルギー、食料品を除く基調の部分も着実に上昇しており、長期金利を抑制するための日銀による国債の買い入れも増大するなど、政策は転換点に近いと思います。

 10日には、「佐渡の日」にちなんで、金山の世界遺産への登録機運を盛り上げようと、私が座長を務めるPTが主催し、党本部で物産展が開催されました。花角新潟県知事、渡辺佐渡市長も出席され、佐渡産コシヒカリなどが販売されました。

 週末、地元に戻って11日(土)は南砺市井波地域で、一般社団法人ジソウラボの、街づくり活動の現場を訪問しました。島田さん、藤井さん、山川さんなど、地域の若手世代の有志が業種の垣根を超えて連携し、空き家をリフォームした新規開業を40軒以上に拡大されています。宿泊施設、クラフトビール、パン屋、香油製造など、瑞泉寺の門前町、木彫刻の伝統といった地域の特性も生かしながら、市外からも人材を呼び込み、起業事例を積み重ねています。党社会的事業特別委員会で議論している立場でも大いに参考になり、何より元気をもらえる良い時間を過ごせました。午後は金沢市で北陸地方郵便局長会の総会に出席、12日(日)は党南砺市井口支部総会にて国政報告の機会を頂きました。県議選告示を31日(金)に控え、統一地方選での勝利に向けて頑張っていきます。

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国政報告(第665号)

 弥生三月に入り、東京では早咲きの桜が開花しています。国会も、先月28日(火)に衆院本会議で新年度予算案、国税・地方税改正法案が可決し、参議院に送付されました。これで、予算の年度内成立が確定しました。1日(水)からは舞台を参院予算委員会に移して引き続き審議が続いています。衆院側は、各常任委員会が活動を開始するべく準備を進め、文部科学委員会も7日(火)に理事懇談会を開き、8日(水)に永岡大臣の所信を聴取しました。

 この間の論戦を振り返ると、防衛費の増額、次元の異なる少子化対策といった岸田内閣の中長期にわたる考え方について、その必要性には理解が深まったように思います。一方、その具体的な取り組み、特に財源の手当てについては、今後、詰めが必要であり、政府与党においても議論を積み重ねなければなりません。

 一方、統一地方選が4月9日(日)(県議選等)、23日(日)(市町村議選等)に予定されており、後半では衆議院の補欠選挙(千葉5区、和歌山1区、山口2区・4区)も重なります。このため、防衛・少子化の具体策は、財源論を含めて選挙後から6月の骨太方針決定の間に議論が進むのではないかと見ています。3日(金)には当面のエネルギー・食料を中心とした経済対策の立案指示が岸田総理からなされました。新年度予算の予備費の活用も念頭に、党政務調査会でも検討を進める事になっています。

 私が責任者となっている会議としては、1日(水)、党「地方鉄道のあり方に関するPT」の第4回会合を開催しました。JR西日本、えちごトキめき鉄道の鉄道活性化や代替交通手段への転換の取り組みと併せて、車両メーカーである新潟トランシス、コンセプト列車を保有する東急の現状をヒアリングしました。過剰設備を整理して路線維持コストを下げる工夫や、通勤・通学ではなく、観光ツールとしてローカル鉄道の存続を図るアイデアなど、提言に取り込んでいきたい話がありました。7日(火)には社会的事業推進特別委員会の第2回会合で「特定地域づくり事業協同組合」をテーマとし、青森県南部町、島根県海士町での組合の取り組みを伺いました。いずれも、地域で若者世代の雇用を創出し、農業、漁業、地域づくり等の分野での活躍につなげており、社会課題解決の多様なツールの一つとしての有効性が確認できました。

 党組織運動本部として、3日(金)午後、小渕本部長、上田地方組織・議員総局長に同行し、復興庁勤務以来、久しぶりに仙台市へ出張し、党宮城県連幹部の皆様と意見交換しました。週末の地元では、4日(土)、高岡市選出の針山県議の事務所開き党砺波市連女性部総会にて挨拶しました。週が明け、日韓間の徴用工問題の進展、H3ロケット1号機の打ち上げ失敗と、新たな事態が生じ、週後半の日銀政策決定会合も注目されます。次号にてまた報告します。

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