2019年9月

国政報告(第494号)

 気が付けば「秋冷の候」に相応しい風情です。台風15号で甚大な被害に見舞われた千葉県でもようやく停電解消が進み、国の特別対策も打ち出されました。10月4日(金)の臨時国会召集前に、災害対策特別委員会での閉会中審査も予定されており、大規模停電の再発防止策など議論される見通しです。

 さて、24日(火)の党総務会で、衆院文部科学委員長候補者に決定頂きました。国会開会後に選任頂く予定ですが、公正・公平・円満な委員会運営を旨として新たな立場で努力していきます。文部科学分野には、これまで教員の確保、学校施設の整備、高等専門学校の活用、宇宙開発、文化財の保存・活用などに関心を持って取り組んできましたが、改めて所管事項を把握し、審議に備えます。

 前号の後、19日(木)は党東海ブロック主催の豚コレラ対策会議に富山県を代表して出席しました。同席された各県の養豚事業者の悲痛な訴えに対し、農林水産省の出席者からも「豚へのワクチン接種の可否を至急検討せよ」との江藤新大臣の指示が披露されました。翌20日(金)には接種する方針が決定されましたが、ワクチンの備蓄が最大でも150万頭分であり、豚への感染が確認された県を優先するとの事で、未感染の富山県では引き続き慎重に対応していかなければなりません。国会議員側も宮腰県連会長を中心に国の対応を注視していきます。

 20日は久しぶりにJR西日本本社を訪問し、北陸新幹線「かがやき」の新高岡駅停車へのご配慮に御礼を述べました。JR西日本と地元で協力して取り組む集客事業の効果もあって、新高岡駅の乗車人員は緩やかながらも着実に増えており、このまま3年半後に予定される敦賀開業時の見直しにつないで行く事が肝心と思います。夕刻高岡に戻り、21日(土)は高岡でクラフト・コンペミラレ金屋町の開会式富山県山・鉾・屋台・行燈祭交流会の総会に出席の後、南砺市で安達孝彦県議の後援会で挨拶しました。22日(日)は久保健三元氷見市議会議長桧物和弘元新湊市議会議長の叙勲祝賀会に出席し、秋分の日の23日(月)は高岡市福岡地区のつくりもん祭りの開会式伏木地区の大伴家持卿顕彰会総会に出席するなど、久しぶりに地元での週末をしっかり過ごしました。

 24日に上京して南砺市議会自民クラブの皆さんの訪問を受け、25日(水)は日本ウルグアイ友好議員連盟事務局長の谷公一先生のお誘いで、岩手県釜石市の鵜住居復興スタジアムでのラグビーワールドカップ、ウルグアイ・フィジー戦を観戦しました。復興庁でご縁が深まった東北への通算70回目の訪問は、応援したウルグアイ・チームが堅実なプレーで体力に勝るフィジーを破り、地元の子供たちの熱い声援とともに深い感銘を受けて帰京しました。

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国政報告(第493号)

 9月13日(金)、内閣改造に伴う副大臣人事があり、復興副大臣を退任しました。昨年10月の再任以来11か月余り、前回と合わせて2年弱、東日本大震災からの被災地の復興の現場に立たせて頂きました。主担当の宮城県はもとより、岩手県、福島県を含め、出張は67回となり、青森県八戸市、岩手県洋野町から福島県いわき市まで、太平洋沿岸を中心に43市町村に伺い、当面する課題を把握し、解決に努力してきました。発災から8年半が経過した現在、岩手・宮城など地震・津波被災地域では、ハード面の復旧が完了に近づき、三陸自動車道も令和2年度末までの全線開通予定となりました。原子力災害被災地域の福島の浜通りでも、大熊町の大川原地区が避難解除となり、全町避難の双葉町を含め、帰還困難区域の中でも特定復興拠点では除染作業が進められています。来春にはJR常磐線も全線復旧し、東京・仙台間の特急列車が復活する予定です。

 一方、当初の「復興・創生期間」が令和2年度末までと後1年半に迫る中、地震・津波被災地域では住民の皆さんの心のケアや水産業など生業の復活が課題として残っており、原子力災害被災地域では希望される住民の皆さんの帰還など、復興はむしろこれからが本番という段階です。このため、発災10年以降の復興の進め方について政府・与党で議論が進められ、被災地の皆様のご意見も踏まえ、夏の「与党8次提言」で、現行の復興庁のように、政治がリーダーシップを発揮し、各省庁の司令塔機能を発揮できる組織の設置が打ち出されました。これを踏まえ、政府において年末までに基本方針を改定し、今後の復興の進め方のイメージを明示する予定です。私なりに、この間の議論に関われた事も在任時の財産であり、今後も党・国会側から復興庁の取り組みを応援していきます。

 地震・津波・原子力発電所の事故と、大変厳しい災害に見舞われた被災地の皆さんには様々なご苦労があり、未だ避難を余儀なくされている厳しい状況を深く認識しつつ、そこから復興へと歩む皆さんの力強い姿にも深い感銘を受けました。東北で頂いた元気は地元、富山に持ち帰るとともに、富山の皆さんにも被災地への想いを大事にして頂くよう、努めていきます。

 先週末は14日(土)朝に富山に戻り、15日(日)は地元定塚校下の住民運動会で挨拶の後、夕刻、魚津たてもん保存会会長の海苔洋二さんの叙勲祝賀会に出席しました。海苔さんには全国山・鉾・屋台保存連合会の常任理事も務めておられ、会長としてお祝いを述べました。16日(月)は富山県自治会連合会会長で、高岡市の会長でもある杉江幸男さんの叙勲祝賀会に出席し、長年お世話になった御礼を込めて祝辞を述べました。17日(火)に上京するも、18日(水)は党県連の職域支部・友好団体との懇親会で富山に日帰りするなど、党務中心の新たな環境で、次の役目に備えています。

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国政報告(第492号)

 9月11日(水)、内閣改造の朝の報告となります。昨夕、テレビのニュース速報で小泉進次郎代議士の入閣が報道され、環境大臣に内定とのこと。同期の一人としてお祝いし、大活躍を祈っています。この夏は、7月末の北日本新聞での対談、8月の結婚発表、そして先週の南砺市城端・五箇山来訪と、色々な出来事があった末の38歳の若さでの入閣と、本報告でも話題豊富でした。

 また、今日で東日本大震災から8年半となりました。昨10日(火)には渡辺大臣とともに復興庁で大臣幹部会合に臨み、復興の現況と今後の課題を確認しました。渡辺大臣の下、直面する諸課題に対応しながら、10年後以降の復興の進め方の道筋を明らかにし、各国の在京大使館への訪問を通じて復興五輪に向けて東北の発信を強化できました。福島県浜通りのイノベーション・コースト構想について、国際教育研究拠点の実現を目指す検討会議も立ち上がるなど、着実な歩みを続けた11か月だったと思います。改造内閣では田中和徳代議士の大臣就任が内定し、新たな体制で前進を期します。副大臣人事は13日(金)の予定にて次号での報告となります。

 さて、先週は4日(水)夜に上京して、5日(木)朝は町村の振興を考える議員の会(山口俊一会長)の役員(私は幹事長代行)と全国町村会(荒木泰臣会長)の正副会長との懇談会に出席しました。年末の予算編成に向けた地方財源の確保や、地方創生への取り組み強化など意見交換しました。午後には県立高岡支援学校の生徒の皆さんが国会見学に来訪されました。7日(土)は在京当番日で、8日(日)朝に富山に戻り、陸上自衛隊富山駐屯地の創立57周年式典に出席の後、南砺市利賀で開催中のシアター・オリンピックスにて「マクベス」(ラタン・ティヤム監督)を観劇しました。インドの劇団で、言語も全て現地語でしたが、俳優の皆さんの迫力はしっかり伝わってきました。鈴木忠志芸術監督にもお会いでき、国内外から順調に観客が利賀の地に訪れているとの事、残り半月の盛り上がりも期待できる状況でした。

 8日の夕刻から首都圏は台風15号の影響が厳しくなり、9日(月)明け方に上陸した千葉県を中心に猛烈な風で大きな被害が出ました。特に停電については3日目の今日も木更津周辺など46万戸で復旧のメドが立たないそうで、ご苦労されている皆様にお見舞い申し上げます。交通機関が乱れていた月曜昼に東京に戻り、内閣改造をにらんで復興庁と議員会館を行き来するいつもの一週間が始まりました。一方、富山県内で心配されている豚コレラについて、常願寺川を越えて新たに立山町で感染したイノシシが発見されるなど、予断を許さない状況が続いています。農水省も逐次様々な防止策を打ち出していますが、県内の養豚農家に実害が生じないよう、緊張感を持って注視していきます。

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国政報告(第491号)

 9月に入りましたが、富山も東京も先月後半から局地性の激しい雨にしばしば見舞われ、小矢部市から高岡市福岡地区を流れる黒石川が溢水し、周辺の農地に被害が出ています。お見舞い申し上げ、関係地方議員と一緒に早期改修を働きかけていきます。

 今週はとりわけ盛り沢山な一週間でした。まず、29日(木)は富山新港の国際物流ターミナルで国交省主催の「シベリア鉄道による貨物輸送パイロット事業出発式」に東京から日帰りで出席しました。ウラジオストクとのコンテナ航路を利用し、モスクワや欧州への最短物流ルートを形成しようと県も注力している取り組みで、今年度は国と共同での民間支援が実現しました。30日(金)は富山に戻って、金沢福光連絡道路整備促進期成同盟会総会に出席しました。南砺市と金沢市を結ぶ県道金沢湯涌福光線の県境部分の整備を求めて来た会の長年の活動をさらに前進させるべく、石川一区選出の馳浩代議士のご指導の下、私が会長、馳先生が会長代行に選任される運びとなりました。副会長を務められる南砺・金沢両市長とも協力して目的達成に努力します。夕刻には「南砺市いなみ国際木彫刻キャンプ2019」の閉会セレモニーで挨拶させて頂きました。

 31日(土)は高岡市横田地区恒例の「夏のカーニバル」武田慎一県議のゴルフコンペ表彰式に顔を出し、1日(日)は休養の上、上京、2日(月)は30回目の東北出張にて盛岡市に出向きました。まず、「岩手県こころのケアセンター」に伺い、運営を担われている岩手医科大学の祖父江学長、酒井センター長、大塚教授他皆さんから説明を受けました。大震災から8年半経った今も、被災地では様々な心や身体の変調に悩む方が多く、中長期的に寄り添う取り組みの継続が求められています。人間が大きな災害の打撃からどのように回復していくのか、という問題にはまだ明確な答えが出ておらず、「心のケア」は今後の復興行政の重要なテーマです。続いて、第4回復興五輪連絡調整会議に出席し、岩手・宮城・福島3県の東京オリンピック・パラリンピックへの取り組み状況を聴きました。聖火リレーの県内ルートも決まり、ホストタウンの市町村も増えるなど、機運の高まりが感じられ、復興庁としても応援していきます。

 2日夜に再び富山に戻り、3日(火)は九州比例選出の宮路拓馬代議士に来県頂き、射水市で党「ふるさと対話集会」を開催しました。市連四方支部長、永森県議、八嶋県議、高橋大門支部長他皆さんと新湊漁港(水産業)、布目沢地区(農業)にて直面する課題について意見交換しました。4日(水)は7月末に続いて小泉進次郎代議士を迎え、田中南砺市長、武田慎一・安達孝彦両県議、岩田元城端町長の案内で城端、平(相倉)、上平(菅沼)地区を巡りました。小泉先生には、合掌造りの風景に「日本らしい日本」を感じたとのコメントを頂き、多彩な一週間の締めくくりとなりました。

(追記)4日、国交省が対面2車線の高速道路のうち、約880キロを優先して4車線化整備する方針を明らかにし、東海北陸自動車道で残っていた南砺スマートインター・清見間が全て対象となりました。嬉しく思い、早期完成に向けて一層努力します。

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