2020年10月

国政報告(第549号)

 25日(日)に富山県知事選の投開票が行われ、新田八朗さんが新しい知事に当選、私たち党富山県連が推薦、応援した石井知事は落選という厳しい結果でした。県民の皆様の関心は高く、投票率も60%台に達しました。石井知事の4期16年にわたる県政の実績は世論調査でも高く評価されていますが、コロナ対策、デジタル化など後4年間をしっかり舵取りしたいとの訴えは、新たな感覚での県政運営を訴える新田さんに及びませんでした。民意を得ることができなかったこと、石井さんに辛い思いをさせたことも含め、運動に携わった者として申し訳なく思っています。結果を受け止め、新田新知事の下、県政の進展に持ち場から協力していきます。

 明けて26日(月)、朝7時の新幹線で上京し、第203国会(臨時会)の開会に臨みました。午前10時30分に、文部科学委員長として最後の務めとなる常任委員長会議に出席、本国会の会期を12月5日(土)までの41日間とする旨、議長に答申しました。正午からの本会議で左藤章議員が新たな文部科学委員長に選任され、1年余りの務めが終わりました。この間、大学入試問題、コロナウイルス対策による学校の長期休校など、予期せぬ論点も浮上する中、著作権法改正など内閣提出法案の審査を進めました。また、委員会として萩生田文科大臣、橋本オリ・パラ担当大臣と所管行政に係る様々な議論がなされ、コロナ下での児童生徒・学生の「学びの保障」について建設的な提案が数多くなされました。委員長として、学ぶことは多く、馳、川内両筆頭理事を始め、理事・委員、大臣始め行政当局、衆院職員など関係の皆様に感謝しています。今国会では、総務委員会と東日本大震災復興特別委員会の理事を務めます。

 午後2時から、菅総理の就任後初めての所信演説を聴きました。当面する内外の諸課題と対処方針を端的に述べられ、コロナウイルス対策、行政のデジタル化に加え、温室効果ガス排出量を2050(令和32)年までに実質ゼロとする(カーボン・ニュートラル)目標を宣言されました。個々の政策課題の着実な解決を通じて国の前進を図るとともに、その姿を国民に実感してもらう、という総理の立場が改めて伝わる内容でした。今後、28日(水)から3日間、衆参両院での代表質問、11月2日(月)からの衆参予算委員会での質疑を経て、各委員会での質疑・法案審議と進んでいきます。

 先週は、21日(水)に情報通信戦略調査会でドコモ口座の不正利用問題への対策の議論22日(木)に総務部会・郵政特命委員会合同会議で郵便法等改正法案(土曜日配達の廃止)の審査があり、政調での活動が本格化しました。また、21日(水)には北陸の港湾を考える懇談会があり、北陸地方整備局や地元の市長さん方の取り組みを伺いました。さらに、年末に向けて、予算・税制と議論すべき課題が立て込んできます。逐次報告します。

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国政報告(第548号)

 今週も、富山県知事選挙の党県連推薦候補の応援に携わりながら、26日(月)召集の臨時会に向けた党本部の会合などに出席しています。13日(火)に続いて15日(木)も、東京からの日帰りで夜の個人演説会に参加しました。一方、14日(水)には総務部会の役員顔合わせがあり、臨時国会提出議案や今後の部会の進め方など打ち合わせました。菅総理から指示が出ている携帯電話料金引き下げや、税収減に対する地方財政対策など関心の高い課題も多いことから、今後、精力的かつ丁寧に議論を進めていきます。

 一方、コロナ対応ですが、14日に党バス議員連盟の会合があり、前号で述べた「with コロナ」の対応策について意見交換しました。地元のホールで18日(日)に参加した演奏会も、検温・消毒を徹底され、席を一つずつ空けて1時間で終了しましたが、早く「隣り合わせ」で開催できるように、と思います。これに関連し、党文化立国調査会の事務局長代理として、山谷えり子会長に同行し、萩生田文部科学大臣(14日)加藤官房長官(16日(金))に文化行政関係の新年度予算充実を申し入れました。

 16日に地元に戻り、17日(土)は南砺市福光で木曽義仲の妻、巴御前を弔う巴忌に参列の後、クロスランド小矢部での知事選第三選挙区支部総決起大会に出席しました。片山さつき元地方創生担当大臣の応援を得て盛り上がりました。

 19日(月)朝に上京し、午後から党デジタル社会推進本部の初回会合に出席しました。下村政調会長が本部長を務め、政府からも平井担当大臣の出席を得て、来年の通常国会に「デジタル庁」の設置法案を提出するべく作業を急ぐ旨、改めて表明されました。電子政府については、私も7年前に総務大臣政務官を務めた際に関心を持ったテーマで、個々の行政手続きや役所の決済の電子化を推進すべく、各方面に働きかけてきた経緯があります。当時は税関の輸出入申告や税務署の申告手続きが先行し、登記、労働保険、年金に係る諸手続が課題となっていました。その後、徐々に電子化が進み、マイナンバー制度も導入されて、企業活動のみならず個々人の生活面でもオンライン、ペーパーレスといった電子化の効果を及ぼす環境が整いつつあります。今般、コロナウイルス感染症への予防対策に端を発し、国・地方の行政手続き全般にわたり、電子化すなわちデジタル化を加速化すべく、その司令塔となるべきデジタル庁の設置がいわば菅内閣の公約の一丁目一番地となった訳です。具体的なデジタル庁の業務やスタッフの在り方を詰める一方、如何にデジタル化を進めていくかという、現場に即した取り組みの構築が急務です。国民の皆様の理解・協力を得ながら実を挙げていかなければなりません。自治体の役割など総務部会に関わる問題も多く、制度設計の議論をしっかりフォローしていきます。

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国政報告(第547号)

 8日(木)に富山県知事選挙が告示され、25日(日)の投票日まで、14日間の選挙戦が始まりました。党県連推薦候補の応援のため、東京・富山を頻繁に行き来していて、今日(13日(火))も日帰りで富山に向かうため、朝のひと時の国政報告となっています。心配された台風14号は、伊豆諸島に大雨を降らせたものの本州に上陸することなく、海上で消滅し、この後は秋本番の冷涼な気候になるようです。

 国内外で新型コロナウイルス感染症の影響が続いていますが、国内では感染中の方がここの所、5千人台半ばで推移しており、累計では9万人に達する状況です。海外では、米国のトランプ大統領が感染し、欧州でも再び勢いを増すなど警戒すべき状況が続き、死者が100万人を超え、感染者数累計は3700万人に達しています。予防と社会・経済活動の両立、「with コロナ」の対応が政策にも求められており、いわば慢性期対策の段階にも思えます。現在も、飲食、団体旅行、貸切バス、宴会型ホテル、新幹線・航空機など特定の業種が需要の「蒸発」により大きな打撃を受けています。当座は持続化給付金、緊急融資、雇い止めを防ぐ雇用調整助成金といった対策で凌いで頂いたものの、中期的には「GO TOキャンペーン」のような需要回復策で安定的な経営ができる環境を整える必要があります。特に、感染予防の観点から求められる「新しい生活様式」が事業構造に調和することが必要です。例えば、コンサートホールは、当座は席を一つづつ空けることで再開されましたが、科学的精査により、マスクを着用し、同じ方向を向き、会話を控えて鑑賞する分には、隣り合わせでも問題ないとされました。このように、当初、安全の観点から強めに設定された緊急的予防策を、科学的な根拠に基づいて「正しく恐れる」方向へと緩和し、啓発していく地道な努力が、各方面で必要です。貸切バスも、換気性能は十分あり、対策を施せば、電車と同様に隣り合わせで座って問題は無く、よって、地域で日常的に行われてきた団体バス旅行も再開できるはずです。社会全体が不必要に委縮しないように誘導することが国の大きな役割だと思います。先週、そんな思いで、文部科学委員長として首都圏の大学を訪問し、リモート授業と対面授業を組み合わせ、キャンパスに学生を戻す取り組みについて意見交換しました。

 7日(水)に富山に戻って、8日の出陣式・個人演説会に臨み、9日(金)は一日東京でコロナ対策や人事院勧告(公務員のボーナスを0.05か月削減)のレクを受けました。10日(土)は南砺市での地区別出陣式に出席し、11日(日)は「松村謙三先生を学び伝えようフォーラム2020」「原点回帰 日本遺産井波イベント」に出席しました。コロナウイルス下で工夫して開催されている関係者の努力に感謝しています。

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国政報告(第546号)

 本日(6日(火))の党総務会決定にて、政務調査会の総務部会長を5年ぶりに再度務める事になりました。高岡市役所での経験に基づく地方自治分野、総務大臣政務官時に担当した情報通信分野、そして行政管理・評価、統計という総務省の行政に係る政策を与党として議論、チェック、サポートしていきます。コロナウイルスの影響で、新年度の税収の落ち込みが心配される地方財政の下支え、行政のデジタル化の加速、5Gが主流となる情報通信ネットワークの充実と活用、菅総理が打ち出された携帯電話料金の引き下げなど、当面する課題も数多くあります。国会でも総務委員会で問題意識を持って取り組んで来た分野で、心新たに職責を果たしていきます。

 先週の1日(木)、国会閉会中でもあり、日帰りで富山に戻り、県立高岡高等学校の創立122周年記念式典に同窓会長として出席、挨拶の機会を頂きました。今春は、高岡西高校との統合で、新たな出発となったものの、コロナウイルスの影響で休校を余儀なくされました。教職員・在校生の皆さんの、かつてない苦労を推し量りながら、それだけに、世界が直面している大きな課題を乗り越えていく可能性を秘めた若い力に大いに期待を込め、活躍を祈りました。恒例の卒業生による記念講演は、首都圏同窓会長で、元総務審議官の吉崎正弘さんが講師を務められ、一人一人の多様性を大切にして、大いに羽ばたいて欲しいとエールを送られました。

 3日(土)は久しぶりに行事に恵まれた一日でした。朝は、昨年大和百貨店が撤退した御旅屋セリオビルに移転した、高岡地域地場産業センターのオープニング式典に出席しました。業界の皆さんには、移転に伴う不安もあったのですが、中心市街地に出て、展示売り場や体験コーナーも今日風にリニューアルし、地元のみならず観光客もターゲットとして、新たな一歩を踏み出して下さりました。銅器・漆器・彫刻・木工・和紙・菅笠など伝統工芸品のPRはもちろん、街なかの賑わい創出への貢献も期待されます。次いで、伏木・氣多神社境内の大伴神社にて、大伴家持卿顕彰祭を催行しました。春の献花祭はコロナの影響で中止しましたが、秋は対策をして実施できました。一方、「万葉集全二十巻朗唱の会」は、参加者がそれぞれ動画を収録しての「リモート開催」となりましたが、富山に行かずとも参加できるというメリットもあり、「新しい様式」の試みとして評価されるものと思います。午後からは、伏木校下婦人会70周年式典の記念講演として、「万葉集とともに」と題し、自分と万葉集との関わりについて、国政でのエピソードも交え、お話しました。万葉歴史館の坂本館長にも聴いて頂き、生半可な知識の披露は赤面ものでしたが、自分なりに充実感のあるひと時でした。依頼頂いた辻会長にも感謝しています。次号からは、総務部会長としての活動など、報告していきます。

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