2023年4月

国政報告(第672号)

 先週も週内は暖かく、週末は朝晩肌寒い気候となりましたが、22日(土)には砺波市のチューリップフェアが開幕し、式典に出席しました。初日に満開宣言をするのは初めてのことだそうですが、ここ数日の冷え込みで花が日持ちして良かったです。23日(日)は高岡市で、射水神社二上射水神社の例大祭に参列しました。後者で恒例の築山行事の道具等が文化庁のコロナ対策の支援予算も使って新調され、人出も多く、心意気を感じました。

 さて、前号に続き、福島出張の二日目(18日(火))を報告します。浪江町のホテルを出発して、まずは町内に設置された水素ステーションを訪問しました。町内の大型水素製造実証施設「福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)」で製造された水素を供給する施設です。運営者は東京オリンピックで使われた水素燃料電池自動車(ミライ)を買い取って住民・企業に貸し出しているとの事、町の「水素タウン構想」の具現化が進むよう期待します。次いで、帰還困難区域に設けられた特定復興再生拠点で、避難指示解除を受けて帰還準備を進めている大堀相馬焼の窯元、半谷(はんがい)さんのお宅で吉田町長と一緒に現状を伺いました。作業所も未だ震災発災時のまま、12年が経過していますが、もう一度故郷に戻って窯を再建したいとの心意気にこちらが元気を頂きました。

 次いで、富岡町に移動して、双葉郡8町村の首長さん方と額賀党東日本大震災復興加速化本部長との意見交換会に臨みました。東京電力福島第一原発との位置関係によって復興のスピードには違いがありますが、各町村とも弛みない努力で復興を進めておられます。福島国際研究教育機構の開所など新たな動きも含め、移住・定住環境をさらに整え、新たな地域発展の歩みに結び付けたいとの意欲を感じました。幾つかの町村では、教育施設の整備に併せて子育て中の若手世代が帰還する事例も出ているとの事でした。

 富岡町の松本町長、高橋議長との昼食懇談の後、大熊町・双葉町にて今年度から除染を開始する帰還困難区域内の特定帰還居住区域を案内頂きました。大熊町では吉田町長に下野上1区を、双葉町では伊澤町長に三字地区を案内頂きました。いずれも、家屋が点々とする集落と水田から成っており、生活を再開する上で、除染範囲をどう定めるかはこれからの調整です。この先行事例を参考に、富岡町、浪江町を含め、残された区域で未だ避難を余儀なくされている方々の帰還意向の確認を丁寧に進めて行くこととなります。

 昨年夏に開所した双葉町役場を訪問し、最後に福島県庁を訪問して内堀知事に2日間の視察内容を報告しました。今後、夏場に向けて、視察で得た問題意識を土台に、復興庁ほか各省庁の取り組みをヒアリングした上、公明党と共同で復興加速化のための第12次提言をまとめていきます。

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国政報告(第671号)

 今週は、23日(日)の投票日に向けて統一地方選の後半戦と衆参5選挙区の補欠選挙の運動期間となります。15日(土)に和歌山県に応援に入った岸田総理に向けて爆発物が投げ入れられた事件は総理にケガは無かったものの、昨年夏の参院選で安倍総理が銃撃され、亡くなられた事件に続くもので、決して許されるものではありません。政治はあくまでも言論によるものであり、暴力行為を許さない風土・環境を改めて作り上げていかなくては、と思います。

 週末の地元は肌寒い気候でしたが、15日は勝興寺での高岡茶会、第三選挙区で当選された同志県議15名との昼食懇談会、第三選挙区支部幹事会と日程が続き、夜は庄川町経済懇話会の第200回例会に講師としてお招きを受けました。16日(日)は南砺市城端支部の総会に出席の後、深夜の”はくたか”で上京しました。

 週明けの17-18(月-火)と、党東日本大震災復興加速化本部事務局長として、額賀本部長、鈴木事務局長代理とともに福島県に視察に出向きました。初日、まずは福島県立医科大学を訪問し、サイクロトロンを用いてガン治療のための新規放射性薬剤の研究開発の現況を伺いました。体外から患部に放射線を照射するのではなく、飲み込んだ薬剤が直接患部に付着して、体内で放射線によりガン細胞を死滅させるもので、患者の負担が軽い治療法の確立を目指すものです。次いで、飯舘村で杉岡村長と昼食懇談の後、南相馬市に入り、門間市長に同行頂いて、小高地区で起業により地域課題の解決を目指す小高ワーカーズベースを訪問しました。起業しようとする若者の集う場所を運営している和田代表のお話は、党社会的事業推進特別委員長の立場からも勉強になりました。230haの規模で営農に取り組む高ライスセンターの後、原町地区に立地する「福島ロボットテストフィールド」で実証活動に取り組む企業4社の代表者から技術開発の取り組みを伺いました。

 続いて浪江町に移動し、4月1日に発足した福島国際研究教育機構の山崎理事長他スタッフの皆さんを激励訪問しました。この日に見聞きした前向きな産学の取り組みを束ねて、浜通りのイノベーションコースと構想を具現化する司令塔の役割が機構には期待されており、確かな一歩を踏み出している印象を受けました。最後は浜通りデザインセンターに伺い、吉田町長にも同席頂いて、デジタル・データに基づいて地域のデマンド交通を構築する試みの説明を受けました。このモデルが完成すれば、人口が希薄な地域に応用して持続可能な公共交通を実現できるのでは、と将来性を感じました。出張の1日目で、原子力災害に見舞われた福島県浜通りが避難住民の帰還に加え、移住者も含め、新たな発展へと踏み出していく予感を持ちました。2日目については次号で報告します。国会は、連休を前に内閣提出法案の審議が各委員会で精力的に進められています。

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国政報告(第670号)

 東京は桜が散って、新緑の萌える候となりました。先週末までは気温の低い日が続き、富山では桜の見ごろが続きましたが、今週は気温がぐっと上がりそうで、季節の歯車が回りそうです。

 9日(日)に県議会議員選挙の投票日を迎え、第三選挙区では、無投票当選の方を含め、党公認・推薦で15名が当選となり、射水市が3名と1名増になりました。一方、残念ながら、氷見市、高岡市で1名ずつ現職の方が落選となり、十分に背中を押せなかったことを申し訳なく思います。今後、県連も新たな体制を組むことになりますが、引き続き、富山県の発展を目指し、国・県・市町村が結束して頑張っていきます。統一地方選は23日(日)の市町村長・議会選挙へと進みますが、併せて衆院4選挙区、参院1選挙区の補欠選挙も施行されるため、党本部の一員として努力していきます。

 年度末に戻って、「次元の異なる少子化対策」について、党からの提言も受けて小倉担当大臣から具体的な政策の試案が示されました。若者世代の結婚、出産、子育てというライフ・ステージに沿って、取り得る施策をまずは網羅的に拾い上げ、6月の骨太方針決定に向けて具体化を図っていくという内容です。この春の春闘で近年にない賃金の引き上げが実現しつつありますが、まずは「入口」の家族を持つことの不安の解消から、男性の育児休業の拡大による出産時の女性の負担の軽減、子育てに係る経済的負担の軽減と、総合的な内容になっています。今後は、効果的な施策の選択、それを実現するための財源の確保など詰めの作業が続きます。

 一方、年度初めの4日(火)、6日(木)、7日(金)と衆院本会議にて防衛力の抜本的強化に係る防衛3文書、財源確保法案、装備品強化法案の趣旨説明・質疑がありました。ロシアのウクライナ侵略など国際安全保障情勢の変化を受けて、我が国の防衛力を高めるため、所要の予算を5年間で倍増しようとするものです。少子化対策とともに、国として当面取り組むべき重要分野ですが、いずれも財源を如何に確保するかが課題となっています。経済成長、財政健全化、施策の充実をいかにバランス良く実現させていくか、知恵の絞り所だと思います。

 衆院文部科学委員会は、5日(水)に一般質疑の後、この国会2本目の著作権法案の審議に入りました。学校現場では教師の働き方改革、コロナウイルスの影響への対処、DX化の推進など様々な課題があり、高等教育、科学技術、文化、スポーツを含め、議論を深めていけるよう、筆頭理事として務めていきます。

 週末は選挙の投開票と重なりましたが、8日(土)に高岡市博物館、9日には高岡又新(ゆうしん)会とお茶席に参加しました。こういった活動もようやく以前の姿に近づいてきて、心を洗う機会を頂けました。「日々又新」で当面する政務をこなしていきます。

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国政報告(第669号)

 先週末は富山の桜も満開となり、日中は晴天で暖かく、朝晩はぐっと冷え込むという気候にも恵まれ、今しばらくは見ごろが続きそうです。3月31日(金)に県議会議員選挙が告示され、まずは小矢部、砺波、南砺の3市選挙区で同志の皆さん5人が無投票当選されました。射水、氷見、高岡の3市選挙区では総定数12と同数の12氏が党公認・推薦で立候補し、厳しい選挙戦となっています。4月1日(土)、2日(日)と9陣営の集会で応援演説させて頂き、4日(火)には東京から日帰りで、残り3陣営に伺います。全員当選を念じつつの一週間です。このほか、2日に高岡商工会議所青年部、3日(月)に理容組合高岡支部の総会に出席しました。

 国会は28日(火)に参院本会議で新年度予算が成立し、31日に国交、農水省など直轄・補助工事費の箇所付けが公表されました。本体工事が始まる利賀ダムを始め、幹線道路の整備、また、近年要望が強い各地の農地整備事業の新規採択など、概ね順調に配されました。引き続き内閣提出法案の審議が進められており、文部科学委員会も5日(水)に一般質疑の後、著作権法改正案を扱う予定です。

 先週は私が主催するPT・委員会が3件開催されました。まず、28日に超党派の「農山漁村体験教育推進PT」を開催し、青少年の自然体験活動を支援する各省予算の報告の後、以前から積極的に取り組んでいる武蔵野市教育委員会、(独法)国立青少年教育振興機構から子供たちに与える効果について、事例や意識調査結果を発表頂きました。「青少年自然体験活動等の推進に関する法律案」を議員立法として成立させるべく、出席議員の支援を要請しました。

 29日(水)には党の「地方鉄道のあり方に関するPT」の第5回会合にて、「議論の整理(案)」を提示し、意見交換しました。今国会で地域公共交通活性化再生法の成立が見込まれ、国が地域の公共交通の再構築に積極的に関わるという新たな制度の下、ローカル鉄道を維持存続させようとする場合の具体的方策をできるだけ多く提案しようと考えています。PTでは、鉄道業界が一体となった取り組み・相互支援、水素電車やBRTの活用、税制措置の拡充など多様な意見が出され、整理の上、次回で取りまとめる予定です。

 30日(木)には党の「社会的事業推進特別委員会」の第3回会合にて、岩手県の㈱ヘラルボニーの松田社長・松田副社長、(一社)インパクトスタートアップ協会の米良代表理事をお迎えし、社会課題解決による起業の具体的事例を伺いました。ヘラルボニー社は、障碍者の美術作品をブランド化し、ファッション、インテリアなど様々な分野で活用し、著作権使用料を障碍者に支払うシステムを構築、国内外に事業を展開されています。障碍者の芸術活動支援を成り立たせ、自立に導くには、様々なノウハウの重ね合わせが有効だった由、この点からも社会的起業の支援施策を見出して行きます。

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