2021年7月

国政報告(第587号)

 23日(金)夜、一年間の延期を経て、東京オリンピックが開会式を迎えました。コロナ禍の中、私も自宅にて、妻とともにテレビで観覧しました。世界中がコロナウイルスの甚大な影響を被っている状況下で、医療従事者を始め多くの方々の協力の上に大会が成り立っていることを強く意識し、感謝と共感を伝えようとする演出は良かったと思います。200を超える国・地域の入場行進に、世界の拡がりを感じ、総務大臣政務官の折に地上デジタル放送システムの紹介のために訪問した、ボツワナ、アンゴラ、モザンビークの選手団に拍手を送りました。橋本組織委員会会長、バッハIOC会長のご挨拶からは、アスリートの皆さんへの深い想いと、関係者への感謝、この大会の意義を感じ取りました。天皇陛下の開会宣言で、8月8日(日)までの幕が上がりました。後半の演出では、ICTの最先端を行くドローンにより夜空に地球が描かれる一方、人間の技の極致ともいえるパントマイムによって50の競技のピクトグラムが紹介されたのが好対照でした。技術力と人間性が調和させて行こうとする日本のこれからの針路を示すようにも思えました。

 24日(土)からは各種目で日本選手が活躍し、メダル・ラッシュとも言える毎日が続いています。一方、コロナウイルスの感染者数は「第5波」と言える勢いで、首都圏を中心に増加しています。さすがに60歳代の感染は大きく抑制されているものの、中心が20代、30代に移っており、入院者数の増加など注意が必要な状況です。12日(月)からの緊急事態宣言と、ワクチン接種の進行(1回以上接種者の国民に占める割合は36.4%、高齢者では2回接種者が66.3%)により、月末に向け、感染者数がピークアウトすることを期待しています。ウイズ・コロナでのオリンピックですが、意義深い大会となるよう願い、テレビから声援を送ります。

 先週の東京では、19日(月)に私が事務局長を務める沖縄振興調査会の幹部会で、リモートでのヒアリングを3コマ(党県議団、JA、経済界)こなしました。現行の振興計画が今年度末に10年間の期限を迎えるため、次期の計画と施策についての党側の提言を小渕優子会長の下、近々取りまとめるべく、大詰めの議論を続けています。本来なら、一度沖縄に赴いての意見交換をしたかったのですが、コロナウイルスの影響で見送っています。新たな振興策の方向性について、これまでの実績や新たな課題も見据え、多彩な意見を頂いており、中身の濃い提言に結実すれば、と思います。20日(火)には文化立国調査会で、漆器・金工の「人間国宝」の方のお話を伺い、技法の伝承や、作品の内外での紹介の場の確保について要望を受けました。文化財保存修理の面からも重要な問題であり、新年度予算での配慮を文化庁に求めていく事になりました。今週も、沖縄、文化、水産関係で政務調査会の活動に参加していきます。

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国政報告(第586号)

 先週の14日(水)に北陸地方が梅雨明けとなり、照り付ける日射しの下、暑い毎日がやってきました。地元では、18日(日)に党県連の支部長・幹事長会議が開かれ、今秋の衆議院総選挙に向けた体制の構築が了承されました。席上、1区の田畑先生、2区の上田先生に続き、3区の支部長として選挙に向けた決意の挨拶をしました。「地方から始まる、新しい国のかたち。」という、政治信条の初心に立ち帰り、アフターコロナの我が国で真に地方創生を成し遂げるため、努力を続けたいと誓いました。

 これに先立ち、4日(日)投開票の高岡市長選で推薦候補の当選を果たせなかったこと、出席の皆様に支援の御礼と併せてお詫びしました。前号でも綴った通り、分裂選挙を招き、民意をつかめなかったことについて、自らの至らなさを痛感し、反省の上に姿勢を正して進みたい旨、申し述べました。会議の後、3区の県議・支部長・幹事長に残って頂き、高岡以外の5市の方々に改めて御礼とお詫びの気持ちを伝えました。現在、党高岡市連にて、選挙の総括と今後の対応を協議されており、その推移を見守りながら、まずは、今果たすべき職責をこなしていく所存です。

 東京では、13日(火)、私が事務局長を務めている「街の酒屋さんを守る議員の会」の緊急総会が開催されました。コロナウイルス対策に関し、9日(金)、政府で酒類の提供自粛要請に従わない飲食店に対する金融機関や酒販業者の行動を制約する動きのあることが判明し、現に、酒販組合には通達が発出されました。度重なる外食の制限で、売り上げの減少に苦しむ酒販店の皆様に対し、さらに取引自粛を求めることになりかねず、業界の皆様から厳しい抗議の声が上がりました。党側でも政府から事前の説明も無く、社会経済活動を混乱させかねないと厳しい批判の声が上がり、田中和徳会長の判断で急遽開催の運びとなりました。席上、全国小売酒販組合中央会の吉田会長から抗議のご挨拶があり、出席議員からも厳しい意見が出て、通達の撤回と酒販店への更なる支援を求めることで、対応を会長に一任しました。各方面への働きかけで、同日夜に通達は撤回され、支援策の充実も政府で検討されることになりました。

 12日(月)から東京都に再度緊急事態宣言がなされるなど、デルタ株を主体に感染者数が拡大しています。ワクチン接種の効果で高齢者の感染は抑止され、重症者の割合も少なくなったものの、若年層の感染が顕著で、40~50歳台の方は重症化リスクがあるなど、もう一段の警戒が必要です。23日(金)に東京オリンピック開会式を控え、国民の信頼を揺るがせないよう、細心の注意が必要な時期だと思います。自治体から心配の声が上がったワクチン供給を円滑に進めるとともに、様々な対策について、手戻りや情報の混乱を生じさせないよう、政府・与党の一員として注意していきます。

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国政報告(第585号)

 7月も中旬、梅雨明けが待たれる一方、線状降水帯等による土砂災害に注意が必要な時節です。3日(土)に発生した静岡県熱海市の土石流の被害は、死者10人、行方不明者18人に達しました。崩落した盛り土の造成に問題があったことも明らかになり、国土交通省は全国調査に入りました。関係の方々にお見舞い申し上げ、ハード・ソフト両面の総合的防災対策の必要性を痛感します。

 地元では、高橋前高岡市長が任期を終えて9日(金)に庁舎を後にされ、12日(月)に角田新市長が初登庁、新たな市政がスタートしました。角田市長には、就任挨拶回りで高岡事務所をお訪ね頂きました。就任をお祝いし、国政の立場からしっかりと支援させて頂く旨、伝えました。今回の三つ巴の市長選では、党市連が一体として取り組めず、市外も含め、多くの関係者にご迷惑をお掛けしました。候補者選考の過程も含め、私自身、痛切な反省を重ねた選挙後の一週間でした。改めるべき点を洗い出し、今後の糧とします。

 党本部でも、4日(日)の東京都議選で、第一党に戻ったものの、事前の予想に反し、厳しい結果となり、危機感が出ています。コロナウイルスは感染力の強い変異株が都市部で拡大し始め、8日(木)、政府は12日(月)から東京都に再度緊急事態宣言を出すと決定しました。東京オリンピックも無観客開催(地方での競技は別)となりました。感染症対策が最優先であることは当然ですが、対面型サービス事業者には更なる打撃であり、より丁寧かつ迅速な対応が望まれます。ワクチン接種も自治体でペースが上がってきたのに、供給量に制約が生じ、職域接種の申請受付が停止されるなど、現場が当惑している状況です。前例の無い取り組みなだけに、政府にはできるだけ予見可能性が広がり、手戻り感の出ない政策決定と情報発信が望まれます。現下の内閣・与党支持率の動向がコロナ対策の評価と連動するのは、それだけ国民の関心・要望が強い証拠であり、党も皆様の声を的確に政府に伝えていかなければなりません。

 先週は、6日(火)に東日本大震災復興加速化本部で、政府への「第10次提言」が了承されました。発災から11年目に向かい、福島の復興を重点に、ALPS処理水の海洋放出方針決定に伴う漁業者対策や帰還困難地域への希望者の帰還を可能にする措置などを盛り込んでいます。公明党と調整の上、菅総理に提出する予定です。8日(木)、情報通信戦略調査会で、今春問題となった放送事業者の外資規制違反事案に関し、チェック体制の強化と実効性ある違反是正措置の構築を求める提言を取りまとめました。武田総務大臣に申し入れする予定です。沖縄振興調査会でも、次期振興計画に向けての提言を取りまとめ中で、事務局長として議論に参画しています。

 7日(水)には来年度予算の概算要求基準が閣議了解されました。要求提出に向け、各省庁の施策に党としても意見を述べていきます。

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国政報告(第584号)

 6月27日(日)に告示され、4日(日)に投票日を迎えた高岡市長選は、角田ゆうき氏が当選されました。党市連が候補者として選考、推薦した米谷和也氏は次点となりました。私も米谷選対の最高責任者として努力しましたが及びませんでした。この間、候補者ご本人は強靭な精神力と体力で厳しい日程をこなし、有権者に懸命に訴えられました。また、渡辺総括責任者、山本本部長、川島企画局長、狩野幹事長始め県・市議の皆さん、後援会、市民有志の皆さんなど関係者も市民の皆さんへの浸透に努めましたが、三つ巴の接戦から最終盤に角田氏が抜け出し、差を拡げた形になりました。責任者として、有権者の審判は重く、支持を拡げられなかったことを反省し、米谷氏や関係の皆様に申し訳なく思います。また、党県連の一員として、富山市長選に続く勝利を実現できず、お詫びします。角田新市長の下、市政の新たな前進に、持ち場で協力して参ります。

 3日(土)に静岡県熱海市で発生した豪雨による土石流では、これまでに4人が亡くなられ、安否未確認の方が64人に上るとのことです。近年、夏場のゲリラ豪雨や線状降水帯による大雨など、水害が多発する中、この災害でお亡くなりになった方々のご冥福をお祈りし、被害に遭われた方々にお見舞い申し上げます。この上は、早期に安全が確認されることを念じます。改めて、災害危険箇所の特定と必要な対策の充実を要望します。

 コロナウイルス対策については、県内の高齢者のワクチン接種については、先週末で1回打ち終えた方が65%を超え、2回を終えた方も3人に1人に達しています。県内感染者数ゼロの日も2日間続くなど落ち着いてきて、県は3日から警戒レベルをステージ1に引き下げました。全国的にもワクチン接種が進展し、1回目の接種者が3千万人を越えました。自治体の取り組みも軌道に乗り、一日百万回接種の目標もクリアされました。しかし、モデルナ社のワクチンを使用した企業・職域集団接種については、申請が殺到し、供給力を上回ったため、6月25日(金)で申請受付が停止されました。自治体・医師会の協力体制を基本にすべきこと、安定供給が見込める国産ワクチンの早期製造を図る事が課題です。一方、県別の感染者数を見ると、東京都が徐々にリバウンドする傾向にあります。このため、重点措置の再度延長(1か月程度)、東京五輪の無観客開催など感染抑止の対策が取り沙汰されています。ただ、都の感染者の内訳を見ると、20代が3割を占めるなど、高齢者からシフトしており、ワクチンの効果が見えてきた一方、デルタ株など感染力を増した変異ウイルスの振る舞いが懸念されます。

 今週からは、再び東京での活動を主力に、党東日本大震災復興加速化本部の提言づくりや、新年度予算の概算要求基準の議論などに参画していきます。

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