2021年9月

国政報告(第595号)

 29日(水)夜、党総裁選挙を終えて、本号を綴っています。17日(金)の告示以来、12日間の運動期間を通じて、岸田、河野、高市、野田4候補の政策論争が活発に展開され、党の多様性と人材の選択肢の豊かさを世論にアピールできたと思います。党員票と議員票を半々のウエイトとして行われた第一回投票では、1票差で岸田、河野候補が1位、2位となりました。直ちに両者による決戦投票が行われ、党員票は都道府県毎の47票、議員票は有効数380票で集計の結果、岸田候補が257票、河野候補が170票で、岸田新総裁が選出されました。

 私は、前号で記した通り、2回とも河野候補に投票しました。また、富山県の党員投票の結果は、河野候補が9842票と全体の47%程度を占め、1位でした。結果については、議員、党員の皆さんそれぞれの貴重な判断の集大成であり、岸田新総裁の挨拶にもあったように、挙党一致、「全員野球」で国政を前進させていかなければなりません。明日にも、党役員人事があり、10月4日(月)に臨時国会が開会、首班指名で新内閣発足と急ピッチで事は進められていきます。衆議院議員の任期満了も21日(木)に迫っており、新総理の所信表明、各党代表質問を経て、国民の皆様に信を問う総選挙が実施される流れです。河野陣営の一員として、応援頂いた方々に御礼申し上げるとともに、岸田総裁の下、心新たに努力していく事を誓います。

 一方、コロナウイルスは、現下の菅内閣の努力と、国民各位のご協力により、第5波が急速に収束しつつあり、全国各地に発出されていた、緊急事態・重点措置は全て30日(木)の期限をもって解除の運びとなりました。ワクチンも、1回以上接種者の国民に占める割合は、今日現在で69.6%、2回接種者が58.7%に達し、ドイツの水準も超え、来週は英国と肩を並べそうです。国産ワクチンや飲み薬の開発も臨床試験が進み、遠からず態勢が充実しそうです。飲食・旅行など対面型サービス業及び関連業種の皆様には度重なる自粛をお願いしてきましたが、段階的にせよ、行動制限の緩和を進められる段階に到達しました。10月が各業種にとって明るさの増す月となり、さらに新政権の下、効果的な経済対策により、回復軌道が確かなものなるよう念じます。

 週末、地元では、総選挙に向けてPR動画を撮影したほか、25日(土)は高岡市万葉歴史館のリニューアル記念式典、26日(日)は高岡ロータリークラブ主催の裏千家お家元の講演会に出席しました。富山でも感染が落ち着き、ステージ3からステージ2に制限が緩和されるなど、社会活動再開の動きが見えてきました。基本的な感染予防のルールは守りながら、お互いのコミュニケーションも大切に、充実した秋となるよう心がけて行きます。

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国政報告(第594号)

 17日(金)、党総裁選が告示され、届け出順で、河野太郎、岸田文雄、高市早苗、野田聖子の4議員が立候補しました。29日(水)の投票日に向けて活発な政策論争が行われています。今回は、党員投票も実施する「フル・スペック」の総裁選となり、直後に衆議院総選挙も控えていることから、中期的な我が国のビジョンを提示し、議論する良い機会だと思います。

 これに先立つ16日(木)、石破茂元幹事長が不出馬を表明、河野候補を支援するとされました。私は、これまで3回の総裁選で石破先生を応援しており、今回も、立たれるのであればついて行く気持ちでした。不出馬は残念でしたが、最後の局面で野田候補が出馬に至り、男女2人ずつ4候補での選挙戦となったことは、党の多様性をアピールし、選択肢を設定できた面で良かったです。

 各候補の訴えを聴き、週末にかけて考えた末、政策には一長一短あるものの、過去、地方創生の面で、消費者庁の一部機能の徳島県移転にリーダーシップを発揮され、石破・小泉両氏も応援する河野候補に一票を投じる事に決めました。なお、結果がどうあれ、新総裁の下、挙党体制で一致団結して進んで行かなければと思います。

 地元では、19日(日)、20日(月)と酒販組合の役員のお店を訪問し、コロナウイルスの影響でご苦労されている現状を伺いました。党の「街の酒屋さんを守る国会議員の会」の事務局長を務めているご縁があり、また、政府の第5波への対策検討の際に、酒屋さんにご心配をお掛けした経緯があります。全国小売酒販組合中央会の水口事務局長の働きかけもあり、高岡小売酒販組合の三ノ宮理事長、佐野事務局長、砺波小売酒販組合の嶋理事長に案内頂き、お店を回った次第です。コロナ対策の行動制限で、飲食店の営業や酒類提供の自粛、地域の各種行事の取り止め、また、温泉・民宿の予約取り消しなどで、特に業務用の酒類の売り上げが大きく落ち込み、各店舗とも苦境が長く続いています。

 協力金の支給要件の緩和、緊急融資資金の返済条件の変更、固定的経費削減への支援など、業界対策の強化を求める意見を多数頂きました。あわせて、感染抑止のための行動制限の緩和など、社会経済活動の再開で、「トンネルの出口」を実感させて欲しい、との切実な声を聴きました。一方、ネット販売など新たな顧客開拓に力を入れる動きもあり、その心意気にも感銘を受けました。

 コロナウイルスの感染者数は明らかにピークアウトし、ワクチンは、1回以上接種者の国民に占める割合は、21日(火)現在で66.5%、2回接種者が54.4%に達し、米国を超えてドイツの水準に達しました。我が国も、3回目接種、小学生への対応、国産のワクチン・治療薬の開発など、新たな一手を打てる状況になってきました。力強く新たな時代の扉を開けて行きたいと思います。

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国政報告(第593号)

 党総裁選の告示を17日(金)に控え、先に表明した岸田前政調会長に続いて、高市元総務大臣、河野大臣が出馬表明し、3人以上の選挙戦が見込まれます。私がこれまで支持してきた石破元幹事長は、週明けまで検討を続けるとの事で、結論を待っています。各氏の政策も順次発表されていて、中期的な内政・外交の針路やビジョンについて、議論が進むことを期待しています。

 東京での会議としては、8日(水)に文化立国調査会、9日(木)にOIST(沖縄科学技術大学院大学)議員連盟総会があり、政府から概算要求の内容の説明を受けました。文化活動には、コロナウイルス対策で縮小を余儀なくされているものが多く、活動の担い手を支える施策の強化を求める意見が出されました。第5波もようやくピークアウトが鮮明になり、13日(月)から富山県(富山市)も重点措置の対象から外れます。政府では、ワクチン接種の進展も考慮し、行動制限の段階的緩和の検討を始めており、社会活動の再開と、関係の企業・従業者等への更なる支援策の構築が望まれます。

 コロナの状況ですが、前週同曜日対比の感染者数の減少に続いて、重症者数、自宅療養者数も減り始め、医療現場への負荷は未だ厳しいものの、対策の効果が見えてきました。東京都などの緊急事態は30日(木)まで延長されましたが、再延長とならぬよう願っています。ワクチンは、1回以上接種者の国民に占める割合は、10日現在で61.9%、2回接種者が49.8%に達し、米国の水準に達しました。月末には、それぞれ7割、6割と英仏並みとなる目標で、全国各地で若年者や外国人への集団接種も始まりました。春頃は、1回以上接種者が4割に達すれば、感染抑止効果が明瞭になるものと期待されていました。その後、デルタ株への変異により、感染力が高まったため、各国で「第5波」が発生したものと考えられます。それでも、接種済みの方は重症化リスクが顕著に低くなる効果も明らかになりました。ここへ来て、接種率が6割となり、デルタ株でも感染抑止効果が出てきたように思います。引き続き、希望者全員の接種完了を目指し、自治体・医療関係の皆様には、もう1~2か月の集中的努力をお願い致します。

 9日に党政調のワクチンPTの会合に出席し、12歳未満の子どもへのワクチン接種の可能性を質問しました。厚労省によれば、現在、メーカーで生後6か月からの接種について臨床試験を進めていて、いずれ薬事申請される見込みとのことでした。年末に向けて、3回目接種の開始についても検討されており、全世代にわたる免疫の獲得・維持も夢ではないようです。

 週末の12日(日)、高岡市で酒井県議・高岡市議の合同県政・市政報告会にお招き頂き、国政の現況をお話しました。このような機会を大切に、コミュニケーションに努めていきます。

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国政報告(第592号)

 3日(金)のお昼近く、議員会館の事務所にて、党の臨時役員会で菅総裁が次期総裁選に出馬しないと表明された旨の速報に接しました。8月30日(月)の前号では思いもよらない展開でした。この5日間は、突然、9月中旬の解散の噂が永田町を駆け巡り、1日(水)に菅総理が官邸でのぶら下がり記者会見で否定するなど、慌ただしい動きが続きました。最後は17日(金)の総裁選告示を前に、6日(月)にも党三役人事を行う方針が示され、冒頭の臨時役員会でその一任を取り付ける筈でした。この間の経緯は、私たち一般の議員にもわかりにくいものでしたが、3日午後の総理からの発表では、「コロナ対策に専念するため」との事です。まずは、安倍前総理の急な辞任の後を受けられ、コロナ対策に苦心しながら、5日(日)までの東京オリンピック・パラリンピックの開催という国際行事を成し遂げた1年間の歩みに感謝したいと思います。政策面でも、デジタル、グリーンという新たな方向性を打ち出し、アフターコロナに向けた成長戦略も準備されました。総理の決断を受け、29日(水)の投票に向け、既に立候補を表明した岸田前政調会長、意向を明確にされた河野大臣、高市元総務大臣始め、候補者の政見も吟味しようと思います。石破先生も対応を検討中とのことで、その結論も待って、自分の態度を決めます。

 一方、総選挙は、10月初めの臨時国会で新たな首班指名を行い、新首相の所信表明と各党代表質問を経て解散という手順で進めば、11月7日(日)ないし14日(日)頃が想定されます。偶々、今週末は4日(土)に党県第三選挙区の臨時総務会5日に射水市で公明党主催の国政報告会が予定されていて、この間の経緯をお話させて頂きました。併せて、コロナウイルスの影響もあって、有権者の皆さんとのコミュニケーションが減っていることから、お一人お一人の意見を吸い上げ、政策に盛り込んでいくよう努力を積み重ねていく旨、申し述べました。

 コロナウイルスの感染者数は、先週も東京都で前週同曜日を下回り続け、全国的にもピークアウトが見えてきました。ただ、重症者数や入院者数のピークは後ずれするため、週明けの動向を注視したいです。ワクチンは、1回以上接種者の国民に占める割合は、3日現在で58.0%、2回接種者が47.1%に達し、先行していた米国の水準に近づいています。緊急事態・重点措置の期限は12日(日)で、地域によっては今しばらくの延長が必要のようです。予防・ワクチン接種・12歳未満の対策を中期的な視点で構築しつつ、社会・経済活動の進め方についても検討を望みます。さらに新体制の下での補正予算等の経済対策の立案、さらには世界的に停滞している外交の再展開と、オリ・パラを終えた我が国の針路を示し、総選挙を乗り越えていかなければ、と考えています。

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