2015年3月

国政報告(第272号)

 先週末は新幹線「はくたか571号」で富山に戻り、21日(土)には25回を迎えた南砺市井口の椿まつりのオープニングに出席しました。「春一番 椿の花で おもてなし」の標語に、「笑顔広がる井口の里」と下の句を付けてご挨拶しました。

 23日(月)は再び「かがやき536号」で上京し、年度末に向けた衆議院の案件処理に携わりました。まずは総務委員会で扱うNHKの新年度予算案です。籾井会長の発言やハイヤー代立替え等、野党側から質疑の要求があり、24日(火)の午前に3時間取り、夕方から予算案本体の質疑に入りました。与党が1時間、翌25日(水)午後に野党4時間の質疑の後、討論・採決となり、与党側の賛成多数で承認する事に決しました。委員会の最終局面で、民主党を中心に籾井会長を巡る問題が納得いかないとの理由から採決は時期尚早とのクレームがつき、一部委員が委員長席に詰め寄る事態となりましたが、大きな混乱にはならず、国会対策委員会の担当副委員長としては胸をなでおろした所です。

 確かに、就任して2年目の籾井会長の言動には誤解を招きかねない事例があり、本人が訂正した場合もありますが、NHKの会長は国会が同意して政府が選任した経営委員会に任免権があります。経営委員会としては会長に厳重に注意している状況にあり、一義的にはその判断を尊重すべきです。さらに、ハイヤー代立替えについては、経営委員会の組織である監査委員会の調査結果が出ています。立替えが反復継続していたのなら問題は重大ですが、一度だけの事で、事務上のミスという調査結果では、国会質問で追及を続けるのは適当ではないと思います。結局、民主党の委員の皆さんの繰り返しての質問には無理が感じられるようになり、この時点での採決は妥当であったと思っています。

 NHK予算案は、26日(木)の衆院本会議で承認され、参院に送付されました。31日(火)までに参院の審議が終われば、年度内成立となります。予算案本体については、東京都渋谷区に所在する本部放送センターの建て替え費用が3400億円と見積もられており、これに備えるための積立金が1000億円を超える状況です。そろそろ、新センターの具体的な構想・建設計画が示されるべきであり、受信料引き下げ等の国民への追加還元ができない事の説明をもっと充実させるべきではないかと考えます。

 一方、東日本大震災復興特別委員会も26日午前に大臣所信に対する質疑が3時間持たれた後、福島復興特措法の改正案の趣旨説明を受け、審議入りしました。与党側とすれば、法案質疑は来週にも済ませたい所です。

 かくて、衆議院側とすれば、年度内の審議をほぼ終えてきており、27日(金)に提出される暫定予算案を30日(月)に衆参の予算委・本会議で成立させる予定です。今週の私の動きは、総務・復興の2委員会の開催、審議促進を働き掛ける事が主眼でした。ある程度は課された仕事をやり遂げたようで、議事進行係を含め、後半国会も精進して行きます。

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国政報告(第271号)

 先週末は、新年度予算案を処理した衆議院本会議が13日(金)の午後7時に終わり、そのまま東京駅へ直行し、午後8時12分発の上越新幹線「とき」号に乗車しました。ぼたん雪が舞う越後湯沢駅で、最終の在来線特急「はくたか」に乗り換えました。「ラストラン」ということで、多くの鉄道ファンが乗車する中、途中の十日町駅や松代駅では地元の皆さんの手振りを受けながら、深夜に高岡駅に到着、帰宅は午前零時少し前でした。

 明けて14日(土)、待望の北陸新幹線開業の日は、事前の天気予報では「曇り時々雨」だったのが、時折日差しも射す穏やかな朝となりました。午前6時40分から新高岡駅の開業式、そして午前7時28分発の臨時列車「かがやき536号」に合わせ、ホームでテープ・カットをさせて頂きました。1964年の東海道新幹線開業から半世紀、多くの先人の皆さんの努力の積み重ねで、ここに富山県も「新幹線時代」を迎える事になりました。今を生きる一人として、この瞬間に立ち会えた事を喜び、先達に感謝し、将来に向けて、新幹線・高速道路を活用した地域発展に努める決意を新たにしました。城端線にも新高岡駅が誕生し、新駅の南北の広場、駐車場も一斉にオープンし、「飛越能86万人の玄関口」が誕生しました。

 同日、県西部6市の市議会議長会が発足、かがやき停車実現の運動をきっかけに相互交流・協力関係が深まった事を土台に、圏域の一体となった発展のために活動していく事が申し合わせられました。15日(日)に党井口支部の総会に併せて国政報告をさせて頂き、16日(月)は早速、「かがやき536号」に乗車して上京しました。新高岡・東京間2時間28分、乗り換えなしで、W7系の新型車両は揺れも少なく、快適な乗り心地でした。35年前、学生時代に特急「白山」で6時間半かかった道のりをその3分の1の時間で行き来できる訳です。引き続き、速達型「かがやき」の新高岡駅停車本数の増に向け、一住民としても利用に努めていきます。

 今週の国会は、予算案が参議院に送られ、衆議院側は年度内に成立させなければならない法案が審議入りしています。私の所属する国会対策委員会は、まさにこれらの案件の審議・成立を進める事が仕事で、自分も担当の総務委員会、東日本大震災復興特別委員会の日程づくりに、委員会の与党筆頭理事と連絡を取り合う毎日です。特に総務委員会ではNHK新年度予算を審議・承認しなければなりません。NHKを巡る様々な報道、課題、意見を踏まえつつ、業務執行に必要な予算案の年度内成立を目指し、来週の委員会立てに向けた環境整備に努めています。籾井会長の発言やハイヤー代の一時立て替え問題など、野党側が態度を硬化させてきた中、NHK自身の明快な説明を求め、民主党始め野党の理解を得られるよう、要所と連絡を取り合っています。

 そんな慌しい中ですが、平成21年初当選の同期4人の「四志の会」を約1年ぶりに開き、四方山話で盛り上がりました。伊東先生と私は国対副委員長、齋藤先生は農林部会長、小泉先生は内閣府と復興庁の政務官と、立場はそれぞれですが、この5年半、気持ちを一つに頑張ってきた「仲間」です。大いに元気をもらった所で、来週のNHK予算審議のヤマ場に臨んでいきます。

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国政報告(第270号)

 「三寒四温」とも言いますが、週の半ばから東京も急に寒くなり、富山では大雪警報も出た由、大事には至らず良かったです。先週末は7日(土)に高岡市の中川和田線の開通式に出た後、上川法務大臣をお迎えしての砺波市連女性部講演会に参加しました。公務お忙しい中、日中だけの慌しい来県でしたが、砺波名産のチューリップを地方創生のタネとして高く評価頂きました。講演では、安倍政権の方針である女性活用・活躍の大切さについて分かりやすいお話を頂きました。

 私も7日のうちに上京し、8日(日)は総選挙のために例年より1カ月半遅い党大会に出席しました。2年間の与党としての政権運営を振り返り、来る統一地方選に勝利して、政策をさらに実現させていこうと誓い合う場となりました。9日(月)からは予算委員会も最終局面となり、総務委員会でも地方交付税法・地方税法の審議が進められました。この間、9日には昨年6月から9カ月ぶりに質問に立つ機会を頂きました。野党時代から通算して80回目となり、恒例の万葉集の朗唱から始めて20分間、8問をこなしました。地方自治体の税・財政については、平成16年に高岡市長に就任させて頂いて以来の関心事です。そこで、総額の確保、臨時財政対策債の抑制などに加え、総務大臣政務官在職時から後押ししている電子政府の取り組みについて、税や自動車登録の現場で進んでいるICT化の動きを取り上げました。市役所から確定申告のデータを税務署に電子的に送る、自動車の新車登録・納税をワン・ストップ・サービスで行うなど、良い取り組みを披露し、高市総務大臣のこれからも頑張るという決意表明で時間内に無事収まりました。

 10日(火)には東日本大震災復興特別委員会にて竹下復興大臣の初信を聴取しました。11日(水)には国立劇場でチェックを受けた後、震災四周年追悼式典に参列しました。天皇陛下のお言葉、被災3県の遺族代表の追悼の言葉など、今なお避難したり、仮設住宅にお住まいの方も沢山いらっしゃる現実を否応無く感じさせられました。そこから、「明日に向かって生きる」という前向きの気持ちに変えていかなければ。。との感想です。

 12日(木)に予算委員会で一般3時間・集中4時間の審議があり、13日(金)の締めくくり質疑・採決で与野党が合意し、ようやく衆議院の出口が確定しました。この間の論戦では、国から補助金を受けて1年未満の企業からの寄付の自粛が提起されましたが、ともかく法令を遵守して職責を全うする気構えで臨まなければ、と自戒しています。

 予定通りなら、明13日(金)の17時目途に本会議があり、予算案と国税・地方税関係法案が参議院に送付されます。来週からは舞台は参議院の予算委員会に移ります。国対副委員長としては、所管の総務委員会と東日本大震災復興特別委員会で残りの案件処理が課題となります。14日(土)から始まる新幹線新時代に希望を抱きつつ、今週の報告とします。

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国政報告(第269号)

 週末の28日(土)に能越自動車道の氷見七尾道路が開通、3月1日(日)には北陸自動車道の高岡砺波スマートインター東海北陸自動車道南砺スマートインターが供用開始となりました。北陸新幹線開業まで後2週間のタイミングで県西部の交通ネットワークが一段と整備されました。特に七尾とは、新高岡駅から能越道高岡インターを経由してほぼ1時間で結ばれ、南の飛騨高山同様、新高岡駅が最寄り駅となります。文字通り、「飛越能86万人の玄関口」として開業を迎える事になりました。

 スマートインター事業は、以前は開発型インターチェンジとして地元が設置費用を負担しなくてはならず、県内でも北陸道の富山西インターが整備されたのみでした。しかし、ETCの普及を背景に、高速道路の利便性を高める観点でインターチェンジを増やす方針が打ち出され、中日本高速(株)がインターの主要部分の建設費用を負担する事に変わりました。県内では、この方式で、流杉と入善がパーキングエリアをインター化しており、今回の新たな2インターは、本線直結型という点で新しい形態です。現在、能越道で氷見南インターが本線直結型として整備が進んでおり、県西部は東西南北で各地域でインターが活用できる時代を迎えました。

 1日の夜には、最終1本前の「はくたか」と、「とき」を越後湯沢で乗り換えて上京しました。越後湯沢駅は雪降りで、この乗り換えも自分にとってはいよいよ最後かと思うとちょっとシンミリでした。

 週明けは、2日(月)から衆院予算委員会が続行で、4日(水)に地方公聴会で金沢と出雲に出向いた以外は、連日7時間の審議が続いています。この間、総務委員会は3日(火)に高市大臣の所信を聴取し、5日(木)に質疑が行われました。来週は9日(月)に中央公聴会、10日(火)の各省庁別分科会が決まっており、13日(金)の衆議院通過を目指しています。この間に、国税・地方税の改正法案の審議も終える予定です。さらに、各委員会でも所管大臣の所信聴取の準備に入るなど、国会対策委員会では各副委員長の動きが活発になってきました。私も担当の総務委員会、東日本大震災復興特別委員会の運営の根回しに携わっています。

 この間、党政務調査会でも様々な政策分野の会合があり、民営化を見据えた日本郵政グループの在り方、今後の道州制の進め方、来年から交付されるマイナンバー・カードの普及方策、財政再建の新中期目標の内容など、多様な分野で検討が進められています。日・EU議連、栄養士議連など各議連も相次いで開催され、1月からスタートした国会もいよいよ中盤戦です。予算案、日切れ法案と順次案件を整理し、統一地方選を挟んで、ゴールデン・ウイークに向け、内閣提出案件の審議促進に努めて参ります。もちろん、TPPや原発再稼働、沖縄の基地建設など重要課題もフォローしていきます。

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