国政報告(第358号)

 12月に入り、東京では黄色く色付いた銀杏の葉が風に舞い散る風景が冬の訪れを告げているようです。臨時国会も会期末を14日(水)に控え、焦点となったTPP批准案、年金改革法案、IR法案の審議が参議院で大詰めとなっています。この間、議員立法が順次成立しており、自転車活用、無電柱化促進、官民データ活用、がん対策基本法改正など、多くは全会一致を見ています。この点では今国会は会期延長により実りが大きかったと言えるでしょう。IR法案については、政府に一年以内に本格実施のための法案作成を義務付けるものであり、ギャンブル依存症対策など具体的論点の取り扱いは実施法の審議に委ねられたものと理解しています。

 先週末は、在京当番明けの3日(土)に朝一番の新幹線で新高岡に戻り、五箇山から順次、第三区内党支部長・幹事長の皆さんの挨拶回りに入り、4日(日)は山・鉾屋台行事のユネスコ無形文化遺産登録を祝う県・関係三市主催の行事に出席しました。魚津城端高岡の三つのお祭りの様子がビデオで紹介され、お囃子が披露されました。また、近隣の飛騨・高山・大垣・七尾の四市もゲストにお招きし、それぞれ登録された祭行事が紹介されました。改めて、登録成就を喜ぶとともに、個々の祭りの個性の素晴らしさを感じ、33行事のみならず、全国各地の地域を支える伝統祭事の弥栄を念じました。また、故瀬島龍三さんから東海北陸自動車道の建設に際し提唱頂いた「飛越能」という地域構想が、祭行事の面でも実感でき、改めてその将来可能性を感じる機会にもなりました。

 5日(月)朝に上京し、復興庁と議員会館を往復しながら、新年度に向けた様々な作業の進捗を確認しています。8日(木)には党税調で税制改正大綱がまとまりました。昨年は総務部会長として幾度も発言しましたが、今年は政府側であり、出席せず結果を聴くのみでしたが、復興庁関連の税の特例はいずれも延長が認められ、額賀小委員長に御礼を申し述べました。予算については22日(木)を目途に編成作業が進められているようです。復興庁では、夏の与党からの六次提言を受けて、福島第一原発事故に伴い帰還困難区域とされてきた地域に復興拠点を設け、再生を図っていく方針の下、福島復興再生特別措置法の改正に合わせ、新たな事業・施策を如何に展開していくかが焦点です。今後、党の復興加速化本部でも議論頂き、次期通常国会への提出案をまとめて行きます。

 同じく8日、衆院東日本大震災復興特別委員会が開かれ、今国会2度目の質疑を受け、答弁に立ちました。折しも、高岡商工会議所の議員視察で国会を訪ねられた皆さんが委員会傍聴に来て下さり、答弁の場面を見て頂きました。質疑は、先月の福島浜通りへの委員会視察を踏まえたもので、最近、横浜や新潟で福島県から避難している子どもに対する学校でのいじめが明らかになったことで、再発防止策や、放射線に対する正しい理解、風評払拭の取り組みを質す質疑を多く頂きました。私自身、風評払拭に向け、農産物の流通経路である東京の市場、卸、小売の現場に出向き、関係者から実情を伺う活動を続けています。地道にかつ効果的に取り組んで行きたいと思います。来週からはまた東北の現地に伺い、新たな課題をつかんできます。

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