国政報告(第171号)

 今週は補正予算の審議の舞台が参議院予算委員会に移り、21日(木)に政務官として初答弁しました。谷岡郁子議員からの日本郵政株式会社の純資産は幾らか、という事実関係の質問で、11兆円余りと答えただけですが、ともかく政務官としての国会初仕事でした。たまたま、小矢部市議会の創生会の議員の皆さんが上京されていて、傍聴席で見守って頂きました。

 週末には安倍総理が初訪米され、来週には補正予算も参議院で採決されて成立する見通しです。日米間では、普天間基地の移設問題、近隣諸国への対応、TPP問題、ハーグ条約への加盟等の案件が話し合われる見込みです。首脳間の意思疎通を土台に、安倍外交が本格的に展開し始めることになります。月末からは、新年度予算案の審議が始まり、さらに内閣提出の法案・条約へと議論が進んでいきます。政府・与党として、慎重かつ着実に国政を前進させて行かなければなりません。

 総務省では、20日(水)に東京都の檜原村と神奈川県の相模原市に出かけ、地域で頑張っている郵便局の実情を見てきました。檜原村は都心から50キロ離れた東京の西の山あいに位置し、人口は2500人余りです。奥秋川に沿って村内に集落が点在し、一通り郵便配達をすると100キロ程度走らなければならないとのこと。金融機関は檜原郵便局とJAあきかわの支店だけで、坂本村長さんは、昨年春の郵政民営化法改正案の国会審議の際に、参考人として村における郵便局の存在の重要性を強く訴えられたことが私の印象に強く残り、今回訪問させて頂きました。大切な時間を割いて、村の産業・教育・福祉面の取り組みを伺う事ができ、地元の木材を活用して小中学校の教室の木質化や図書館の建築を進めたこと、村の診療所に電子カルテを導入し、CT撮影の結果を遠隔地の病院に送り、即時に診断できる体制を作ったこと、空き家を村営住宅に改築して若い世代の定着に努力していることなど、前向きに頑張っておられる姿に感銘を受けました。檜原郵便局の吉野局長も村民で、地域に根差した局運営を心掛けておられます。郵便物の集配・配達はあきる野市の局に集約されていますが、村内では新聞も郵便物として配達している地域があること、未舗装の山道をオートバイで走る箇所もあることなど、ユニバーサル・サービスを現場で担うご苦労の一端に接しました。

 村長さんからは、人口が希薄な地域における郵便局の重要性を再度承り、次は、神奈川県の最北端、旧津久井町で現在は相模原市緑区の三ヶ木簡易郵便局を訪ねました。簡易郵便局は郵便局のネットワークの足りない地域で個人の受託者にお願いして窓口を設け、業務を遂行頂いているものです。成瀬局長は神奈川県の簡易局長の会長も務めておられ、業務内容の細かい変更にも的確に対応され、他の簡易局の相談にも乗っておられるとのこと。世代交代等で、簡易局の受託者が確保できない事が「郵便局閉鎖」問題につながっており、後継者育成の重要性を説かれました。

 このように、所管分野について一つ一つ現場の姿も体感しながら、職責を少しでも果たしていければ、と思っています。今週から、省内の課長補佐クラスの皆さんとの勉強会も始めました。来週はその報告もしたいと思います。

カテゴリー: 国政報告 パーマリンク