国政報告(第208号)

 季節は駆け足で晩秋に向かい、富山では時雨模様の中、ブリの水揚げに沸き、東京は銀杏の黄葉が風に舞い落ち始めました。先週末は富山県で初めての原子力防災訓練の閉会式、射水市長選夏野さんの総決起大会での挨拶、福井市での北陸信越ブロックの党青年局・女性局合同会議への出席などをこなし、18日(月)昼に上京、そこからはあっという間の5日間でした。

 衆議院では、各委員会の法案審査が進んでいます。19日(火)の本会議で社会保障改革プログラム法案、21日(木)は国家戦略特別区域法案を可決、参議院に送付しました。このほか、最高裁で違憲判決が出た、婚外子の相続分を嫡出子の2分の1としていた規定を削る民法改正法案など、懸案の処理が進んでいます。大きなもので残っているのは、与野党間の修正協議が続く特定秘密保護法案と、22日(金)に審議入りする国家公務員法改正案となりました。53日間と短い会期の中、精力的な審議日程を設定するため、私が所属する内閣委員会は、先週の13~5日(水~金)に続き、今週も20日(水)、22日の開催となりました。20日には、決算行政監視委員会と朝から夕方まで開催時刻が重なり、国家戦略特別区域法案の締めくくり審議となった内閣委員会を優先して出席しました。

 一方、党本部でも新年度税制改正案を取りまとめる党税調が始動し、21日午後には政務調査会各部会長ヒアリングがあり、来週から本格的に議論が始まります。私も、参議院と日程が重なった松村水産部会長の代わりに、青木参院議員とともに部会長代理として、漁業用A重油・軽油の石油石炭税の還付措置の継続など、部会の重要要望を発表しました。与党議員として実質1年目の私にとって、党税調は始めての経験で、部会での議論、関係省庁・団体からの要請への対応など、野党時代とは様変わりです。来週には車体課税、法人税など主要項目の落ち着きが見えてきそうです。一方、消費税引き上げに対処する経済対策と25年度補正予算の骨格の取りまとめも来月上旬を目指して政府部内で進められており、農業の経営安定対策や来年度の米の生産数量目標の設定も今週から来週には決着させなくてはなりません。ここしばらくは、国会・会館・党本部を慌しく行き来し、重なる日程の中で何を優先するか、また、全体像をどう把握していくか、悩ましい日々が続きそうです。

 さらに、内政・外交を幅広く見渡すと、来年度予算の編成、TPP交渉への対応、福島第一原発の事故処理と震災復興の推進、沖縄の普天間基地移設問題と課題は目白押しです。まずは目前の課題を片付ける事、自分の役割とすれば、会期末まであと2週間の状況で、内閣委員会で審議が始まる国家公務員法改正案の成立に、与党理事の一人として努力する事です。先週も述べましたが、今国会でどこまで案件処理が進むか、参議院の状況も含め、まだまだ予断を許しません。忙しく、緊張感も漂う永田町で、持ち場を中心に、来週も報告を続けます。

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