国政報告(第287号)

 今週の東京は、梅雨の真っ盛りの感があります。涼しくて湿気が高くて、太陽の強い日差しが懐かしく思われる毎日です。梅雨空の下、延長国会の衆議院は平和安全特別委員会の法案審議を軸に、案件が残る委員会が一歩づつ審議を進めている状態です。参議院も着
実に案件を処理しており、今国会の法案成立率は90%内外まで高まる事は確実です。とはいえ、焦点の平和安全法案は、本8日(水)に維新・民主党から対案が出され、13日(月)には中央公聴会が開かれるなど、来週には大詰めを迎えます。国対の打ち合わせもこの山をどう乗り越えるか、不測の事態を招かぬように、と緊張感が漂っています。

 週末の地元では、4日(土)に第三選挙区支部の幹事会が開かれ、今週末の総務会に向けた議案説明と併せ、私から国会の情勢を報告しました。11日(土)に有村国務大臣、12日(日)に林衆院議院運営委員長をお招きする事となっており、その案内も兼ねての集まりでした。13日(月)までに地元6市の新年度要望を把握させて頂きましたが、共通する課題として、北陸新幹線速達列車「かがやき」の新高岡駅停車の定期化と6市で「連携中枢都市圏」を構成することを国に認めてもらう事、この2点の実現が肝と見ています。

 新幹線と時期を合わせて、小矢部市での三井アウトレット・パークの開業も来週に近づき、更に、来月には射水市で会員制スーパー「コストコ」もオープンします。イオン・グループも、高岡店のリノベーションや砺波店の改装など力を入れており、地域の商業圏の
発展が期待されるところです。

 我が国の経済全体では、過日発表された日本銀行の「短観」(全国企業短期経済観測調査)でも先行きの見方は明るさが増す一方、ギリシャの財政危機や中国の株価下落など外的ショックも心配されるところです。TPP交渉、原発再稼働、沖縄の基地移転も、それぞれ、閣僚会議での交渉促進、川内原発への燃料装填など、大事な局面を迎えており、目が離せません。

 国会が重要な局面にさしかかる中、地元各市は恒例の新年度事業要望で首長・議長の皆さんが順次上京されており、先週の射水市に続き、今週は小矢部市に対応しました。また、南砺市の福光土地改良区、砺波市の油田商工業会の方々が新幹線を利用して国会見学に来て下さり、東京で富山の皆さんをお迎えさせて頂きました。

 さて、平和安全法制ですが、審議時間も今週には100時間を超えます。我が国固有の自衛権を憲法の制約の下で拡張した際に、国際法上の「集団的自衛権」の重なり合う部分を最小限度認めようとする政府・与党案は、今日の我が国を取り巻く国際情勢に照らし、適切な対応であると考えます。併せて、ここ20年余り、国連のPKO活動で自衛隊が果たしてきた役割への評価と期待を踏まえ、平和維持活動にも、慎重かつできるだけ前向きに対応しようと吟味された内容です。野党から提出された対案を含め、審議を尽くした上は、採決に進むべき時期が近付いていると思います。来週の国会の動きを注視していきます。

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