2018年2月

国政報告(第415号)

 ここのところ富山に戻ると、2月にしては珍しく雪が残っていて、自宅も周りに雪があると、東京に比べ、夜の寒さが身にしみます。今年は春の訪れがひときわ待ち遠しく思えます。

 先週16日(金)の党豪雪対策合同会議を前に、除雪費について国土交通省の交付金の市町村への特別追加措置と、総務省の3月の特別地方交付税の月内繰り上げ交付が発表され、少しは自治体財政の足しになればと思います。会議では、引き続き融雪に伴う災害まで幅広く「30豪雪」ととらえ、財政支援のみならず、今後の対策立案にも役立てるよう、政府側の対応を求めて発言しました。

 同日夜に新幹線で富山に戻り、週末は武田県議の南砺市消防団長就任祝賀会射水市高橋議長就任祝賀会などに出席し、18日(日)最終のはくたかで上京して週明けから引き続き衆院予算委員会理事として議事運営に携わっています。19日(月)に一般質疑7時間、20日(火)に集中審議7時間、21日(水)に中央公聴会、22日(木)午前の一般質疑3時間、午後の集中審議4時間と、連日審議を進め、質疑時間は75時間30分と例年並みの水準に到達しました。明23日(金)と26日(月)午前の都合11時間で分科会ごとの審議を終えると、2日(金)から始まった新年度予算案審議も終盤を迎えます。来週前半に本会議で可決し参議院に送ることができればとの思いで与野党筆頭理事の日程協議を見守っています。

 この間、審議の焦点は、今国会の目玉である「働き方改革法案」に関連し、労働政策審議会等での検討の際に用いられたデータの一つである「平成25年度労働時間等総合実態調査」について、一般労働と裁量労働との間の労働時間の不適切な比較に端を発した厚生労働省の後手後手の対応に絞られてきました。野党側はデータに少なくとも117件のミスがあることも指摘し、不適切な比較についても、担当課が気づいてから大臣に報告するまでの対応が遅く、結果として委員会での答弁撤回に至る時間を要したことも問題視し、提出準備中の法案の再検討を迫っています。政府側は、データのミスは審議会における検討自体には影響を与えていないとの立場ですが、データの精査を続け、国民の皆様に抱かせた疑念を払拭する努力が欠かせません。厚労省の緊張感ある対応を強く求めるものです。

 私自身は、22日の一般質疑で30分間の質問に立つ機会を頂きました。復興庁での経験に基づいて、被災地の風評払拭や、海外諸国の輸入規制の緩和・撤廃、福島での今春の学校再開への対応など、各省庁協力しての取り組みを求めました。米の生産調整廃止に伴う今春の作付け動向も質し、29年度実績から大きな変化は無さそうとの答弁がありました。このほか、所属の総務委員会も税法等の審議を開始し、予算委員会とのかけ持ちで慌ただしく過ごしました。まずは来週、予算が「出口」に到達するよう頑張っていきます。

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国政報告(第414号)

 2月中旬の今週も日本海側には寒気が入り、今度は県内でも富山市にて積雪量が増えるなど、度重なる寒波にご苦労が続いています。皆様にお見舞いを申し上げ、明16日(金)の党本部で開かれる豪雪対策合同会議でも政府側の十分な対応をお願いしようと思います。

 先週末の9日(金)は午後5時まで予算委員会が続き、その後、新幹線で富山に戻り、久しぶりに12日(月)まで滞在しました。1月中旬からしばらくは週末の一日間だけの地元滞在が続いていただけに、呉西地区郵便局長会総会党井波支部総会党小矢部市連新年会税理士政治連盟国政報告会党砺波市連立春の集い、公明党県本部躍進の集いと各行事に出席し、併せて積雪の大変さを実感する機会となりました。週明けからの予算委員会でも各党派から雪害対策を求める声が挙がっています。

 さて、30年度予算案の審議も15日(木)で9日目を終え、審議時間も55時間となりました。この間、委員会の与党理事として円滑な審議の環境を整え、時には委員長席で議事を司る貴重な経験もさせてもらっています。明日は静岡県、岡山県と2班に分かれての地方公聴会ですが、私は総務委員会の理事を兼ねているので在京、ようやく一息つけます。審議の模様は折々NHKテレビで生中継されていますが、与野党の多岐にわたる質疑の中でいくつかの議論が焦点に浮かび上がってきています。昨年秋の総選挙の与党選挙公約であった保育料・幼稚園教育費の無償化と待機児童解消策との関係、森友学園への大阪府豊中市の国有地売却事案の交渉内容、裁量労働制下の労働者の労働時間の一般労働者との比較、佐賀県での自衛隊ヘリ墜落事故、安倍総理の韓国訪問や北朝鮮の動向など内政・外交の諸課題について論点が整理されてきたと感じます。

 来週は、19日(月)に一般質疑7時間、21日(水)に中央公聴会が決まっているほか、残りのウィーク・デーにも審議が進められる見込みであり、月末に向けて大詰めに近付いていきます。与党とすれば、年度内成立を目指し、適切な時期に採決して参議院に議案を送付できるよう努力の時期です。

 一方、予算案の審議が佳境に入ったことを受けて、13日(火)、15日と衆院本会議が開かれ、国税・地方税の新年度改正に係る法案の趣旨説明・質疑がありました。これを受けて総務委員会も15日に大臣所信を聴取し、20日(火)には質疑が始まります。私は予算委員会の出席が優先なので、しばらくは出席できません。とにもかくにも頑張り所です。

 このほか、今週は党の財政再建特命委員会に事務局長代理として出席し、6月の骨太方針での次期財政健全化計画策定に向けての与党提言取りまとめにも参画していきます。雪から春へと季節が進むよう念じながら国会での活動を続けます。

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国政報告(第413号)

 今週は、5日(月)に佐賀県で自衛隊のヘリコプターが墜落・炎上し、富山を始め北陸地方では、近年にない2月の大雪となりました。また、米国市場に連動して、東証株価の大幅下落をみました。亡くなられた自衛隊員のご冥福をお祈りし、関係の皆様にお見舞いを申し上げます。ヘリ事故については、原因究明と再発防止が肝心であり、大雪被害については、総務省の特別交付税での支援はもちろん、国土交通省の補助金交付措置の発動を願うものです。9日(金)に党の災害対策特別委員会が予定されており、十分議論されるものと思います。

 私にとっては、先週2日(金)に審議入りした30年度予算案について、今週も月曜から金曜まで5日間連日の衆院予算委員会となりました。毎朝7時50分に院内の党国対で当日の各質問者の資料をチェックし、8時40分理事会、9時から12時まで委員会、昼食を取りながらの理事会、13時から17時までの委員会、17時から30分程度の理事会という「日課」をこなし、議員会館の自室に戻るのは午後6時頃で、その日の書類整理で手一杯の状態です。審議は、6日(火)まで全大臣出席の基本的質疑3日間の後、一般質疑を3日間行い、今週末までの審議時間は42時間となります。

 委員会では、財政再建の進め方、社会保障費の在り方、北朝鮮への対応といった内政外交の基本的事項はもとより、冒頭のヘリ事故や大雪への対応、森友学園問題、スーパーコンピューター研究開発費の詐取問題など幅広い事項について、主に大臣の答弁を求める形で審議が進み、他の委員会には無い重みを感じます。安倍総理、麻生財務大臣始め閣僚の皆さんの答弁を臨場感ある形で聴けるのは、今さらながら良い勉強です。

 例年、委員会の審議が進むにつれて様々な問題が生じるのが通例のようになっていますが、今回は今のところ、審議が止まるような厄介な案件が見当たらず、日程は粛々とこなされている印象があります。このまま連休明けの13日(火)の週も予算委中心の毎日の日程となりそうです。与党側とすれば、予算の年度内成立を期して、月末までの衆院通過を目指すので、後2週間強がヤマ場です。

 東京の日程の合間の3日(土)は、京都市で全国山・鉾・屋台保存連合会の常任理事会が開催され、会長として議事を執り行いました。会場が八坂神社そばの「漢字ミュージアム」だったので、会議のあと、節分とあって外国人を含め混雑する神社にお参りし、夕方にサンダーバードと新幹線を乗り継いで新高岡に戻りました。

 4日(日)は裏千家淡交会高岡青年部の総会に出席し、今秋の地区大会に向けてお互いの協力をお願いしました。来週の国会は本会議での法案の趣旨説明や各委員会の大臣所信聴取も可能性があり、予算委を中心に活動を続け、随時報告します。

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国政報告(第412号)

 通常国会が召集されて2週目となり、まずは本日2月1日(木)、平成29年度補正予算が参議院の審議を終え、成立しました。併せて、私が今国会で取り組む6本の議員立法の1本目である東日本大震災事業者再生支援機構法改正法も今国会第1号の法律として成立しました。午後から降り出した雨は、夜には雪に変わり、東京がこの冬二度目の雪に見舞われる中、本号を綴っています。この間の厳しい低温で、富山では氷見市などで水道管の破裂、断水等の被害に見舞われています。関係者の方にお見舞い申し上げます。

 さて、先月21日(日)にインドネシアから戻って、富山に日帰りで往復の後、22日(月)に通常国会(第196国会)が召集され、恒例の安倍総理ほか4大臣の演説がありました。昨年秋の総選挙での公約を踏まえ、内政は「人づくり革命」、「生産性革命」の二つの柱で少子高齢化に立ち向かい、「地球儀を俯瞰する外交」で我が国の安全保障と国際社会への貢献を果たしていく政権運営の基本指針を明快に述べる内容で、私自身は好感が持てました。今国会は、公約を実行して行く「実務型」の展開となると見ており、「働き方改革法案」など重要法案をキチンと成立させていくことが与党側の課題であると思います。

 24-5日(水-木)と衆院本会議で各党の代表質問が行われ、26日(金)の午後、参院本会議での代表質問の後、衆院予算委員会で予算案、補正予算案の趣旨説明が一括して行われました。次いで、29-30(月-火)とテレビ入りで補正予算の審議が行われ、2日目の午後に終結、討論、採決、本会議上程と順調に日程が進み、参議院に無事送付できました。この補正予算は、北九州豪雨など災害復旧、防災対策、TPP対策等を主眼に編成されたもので、地方自治体の春の議会に間に合わせるためにも早期成立が望まれたものです。予算委与党側理事として委員会の安定的な運営等に務めましが、前国会以来の懸案である与野党の質疑時間の割り振りを巡り、開会ギリギリまで折衝が続きました。結果として、与党3時間20分、野党6時間40分の「1対2」の割合で10時間の基本的質疑がこなされました。この問題について、私の立場は与党同様に、議員一人一人の権利として質問時間は本来平等に与えられることが原則で、そののち、与野党の別や少数会派への配慮が考慮されるべきだと考えます。

 予算委での論戦は、内政外交の基本的事項や、補正予算の必要性に始まり、憲法改正や森友学園問題も取り上げられました。私は、河村委員長の代理として無所属の会の原口議員の質問中に委員長席に座る機会がありましたが、憲法第9条改正を巡る総理との質疑は中身の濃い内容で、良い経験になりました。明2日(金)からは本予算の審議です。次号で報告します。

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