国政報告(第572号)

 雲一つない好天に恵まれた11日(日)、高岡市伏木の雲龍山勝興寺の平成の大修復事業の竣工式が挙行されました。加賀前田家18代当主の利祐氏ご夫妻や宮田前文化庁長官にも出席頂き、新田知事、高橋市長始め工事関係者、地域、経済界の皆さんで23年間の長期事業の完遂を喜び合いました。70億円余りに及んだ事業費は、国が85%負担したほか、県・市の負担もありましたが、地域の各町内会や経済界でも負担頂いた事から、まさに皆で成し遂げた平成の大事業となりました。勝興寺は、日本海側随一の大きさを持つ本堂を始め、加賀藩の支援も受けた真宗寺院として立派に整備された12棟の建物が重要文化財に指定されています。これらが全て、いったん解体され、学術調査によって盛時の姿に見事に復元されました。着工以前の姿も知る身にとっては感慨もひとしおでした。今後は瑞龍寺に続く県内2番目の国宝指定を目指し、また、長期的には「近世高岡の文化遺産群」の世界遺産登録の大目標に向かい、施設の利活用も含めた息長い取り組みが期待されます。

 これに先立ち、富山市長選の激励に出向きました。高岡市長選についても、週末から様々な動きが報道されていますが、市連決定に従い、米谷前市教育長を応援する立場に変わりはありません。

 国政では、引き続きコロナウイルス対策が主課題です。まん延防止等重点措置が適用された3府県中、宮城県では感染者数が減り始めたものの、大阪府、兵庫県では厳しい状態が続いています。これに加えて、東京都、京都府、沖縄県にも今日(12日(月))から1か月間適用されることになり、「異種株」の感染拡大の抑制を目指します。65歳以上の高齢者へのワクチン接種も開始され、河野担当大臣によれば、6月末までの海外からの供給見通しがついたとの事です。接種が本格化すると予想される来月前半に向け、各自治体ではご苦労の多い事ですが、国が積極的にワクチン配分の情報を出すことで、少しでもスムーズに進めば、と思います。

 9日(金)朝の総務部会で、「令和時代にふさわしい地方議会・議員のあり方についての提言」を石田真敏プロジェクトチーム座長から報告、了承されました。時代の変化の中で、地方議員の成り手不足が各地で問題化しています。長と議会との関係、議員のあり方や執務環境など、今一度多面的に見直す必要があるとの問題意識から、課題や論点を幅広く整理し、当面行動に移すべき事項を、政府、党、地方議会の主体別に提言頂きました。政府には、地方制度調査会で審議の上、議会が意思決定機関であることや議員の職務について令和5年の統一地方選までに地方自治法に明記するよう求めます。また、党において、地方議員の請負禁止範囲の明確化や緩和、災害等の場合の議会招集日の変更について議員立法に取り組むこととしています。総務部会長として、提言内容の実現に努力していきます。

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