国政報告(第326号)

 先週の報告を仕上げた後、14日(木)に始まった熊本地震は、16日(土)未明の本震で被害が大きくなり、多数の死傷、避難の方々が出ておられます。亡くなられた方々のご冥福をお祈りし、被災された方々にお見舞いを申し上げます。余震がなかなか収まらない中ですが、被災者救出、インフラの復旧、支援物資の配送など、対策は一歩ずつ進んでおり、現地の皆様のご苦労が少しでも早く、軽減されるように念じています。党でも連日、事態の推移と対応の報告がなされており、総務省でも被災自治体への普通交付税の繰り上げ交付を決定するなど、対応を強化しています。

 富山での週末は、16日(土)に大伴家持卿顕彰会の春の献花祭を主催し、夕刻には自民党南砺市上平支部の総会に出席しました。17日(日)は、第三選挙区支部総務会に先立ち、山東昭子前参議院副議長に来県頂いて講演をお願いする日でした。思いもよらぬ春の大風で、北陸自動車道が通行止め、北陸新幹線も架線に飛来物がかかって運転見合わせとなる中、山東議員を乗せた飛行機は富山空港上空から滑走路への着陸を試みましたが果たせず、東京に引き返すことになりました。講演会は、短く歓迎の挨拶をするはずの野上堂故が、お詫び方々各15分間のミニ国政報告をすることで、出席者にお許しを頂きました。

 17日の夕刻に上京し、高岡市博労地区の皆さんと懇談、18日(月)は新宿区市ヶ谷にある防衛省の見学に同行しました。昭和45年に作家の三島由紀夫が立てこもり事件を起こした建物も保存されており、当時の刀の傷なども紹介頂きました。見学ツアーは、ウィークデーの午前・午後の2回で、個人でもOKです。

 今週の国会は、TPP関連案件が衆議院で継続審議扱いとなり、他の案件の処理が進みました。21日の本会議ではいっきょに10件の法律・条約案を可決し参議院へ送付できました。所属する総務委員会では、国の行政機関の持つ個人情報を加工して匿名性を帯びたデータを申込者に提供する手続きを定める法律を審議し、21日(木)に採決に漕ぎ着け、内閣提出案件の処理を終えました。後半国会の焦点だったTPP案件が先送りとなった以上、その他の内閣提出案件を一件でも多く成立させる事が与党側の目標となります。

 また、衆議院の定数是正問題は、22日(金)の本会議で与野党がそれぞれ提出した公職選挙法改正案が審議入りし、今国会中の成立を目指します。いずれも、議長の下に置かれた第三者委員会で慎重に議論、まとめられた考え方に沿い、国勢調査の人口をもとに、「アダムズ方式」で議員定数を算出するもので、平成32年の国勢調査以降は同じ結果となるものです。当面の定数の考え方に違いはあるものの、究極は同じ結果となり、最高裁の判断に沿って今後問題の生じない解決ができそうです。

 会期も残す所約40日間、景気対策・補正予算の有無、来春の消費税増税の取り扱いなど経済・財政政策の基本的方針が問われており、24日(日)の衆院補欠選挙の結果も気になる所ですが、持ち場の会議をしっかり回しながら大きな流を見詰めていきます。

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