国政報告(第505号)

 12月中旬に入ったところで急に日本列島が暖気に覆われ、先週末に初雪を見た富山も根雪になるのはまだ先のようです。東京では、銀杏の葉がさらさらと散っていく毎日です。

 週明けの9日(月)に臨時国会も会期末を迎え、野党側からは「桜を見る会」に係る疑問点が残っているとして40日間の会期延長動議が出されました。与野党国対間の協議で、内閣委員会の理事会で扱うことで折り合い、動議は本会議にかからず、夕刻までに衆参とも最後の本会議を終えました。内閣不信任案の提出も取り沙汰されましたが不発に終わりました。野党側では、立憲民主党と国民民主党の合流が話し合われる一方、今の時点での解散には準備不足の実情で、統一会派は作られたものの、未だ2年前の民進党の分裂の後遺症を引きずっています。国会での質疑も、週刊誌等の報道に基づくものが多く、じっくりと論点を深め、自らの調査・検討に立脚した深みのある内容が増えることが望まれます。文部科学委員会では、教師の働き方の改善の方途や、大学入試共通テストの在り方など、文科省の施策に様々な投げかけのできる質疑がなされ、国会のチェック機能をいささかでも果たせたのでは、と感じています。

 先週末は6日(金)に富山に戻り、7日(土)の朝は砺波市で国道359号バイパスの開通式典に出席しました。20年余りをかけて庄川の架橋、河岸段丘を昇る高架橋など建設が進められ、県の東西をがっちりと結び付ける幹線道路の完成を見たことは喜ばしいですし、綿貫先生始め先人や地域住民の皆さんのご尽力の賜物です。その後、高岡市で二代目扇寿々蘭先生の襲名披露宴にて祝辞を述べ、夕刻は南砺市井波にて慶政会(6市で支援頂いている市議会議員の集まり)の研修会・懇親会に出席しました。最近の党の憲法改正に向けた取り組み、改正案の4項目についての考え方、衆議院憲法審査会の現状など私から報告しました。自衛隊の位置づけ、緊急事態への対処、教育の充実と並んで、参議院地方区の県境を越えた合区解消も改正案に含まれており、地方部にとってはこの点が大切だし、人口減少の流れの中で対応が急がれる旨、強調しました。8日(日)の朝は、新幹線で上越妙高へ向かい、高鳥修一党筆頭副幹事長・衆議院議員の父君、故修衆議院議員を偲ぶ会に参列しました。

 今週は、国会閉会の後、新年度税制改正案の取りまとめ、元年度補正予算の編成が進み、来週には新年度予算案が編成される見込みです。地方法人税における電力会社への収入金課税は一部見直されることとなり、ゴルフ場利用税については、オリンピック出場選手などの練習に係る課税が無くなりましたが、地方の税収にはあまり影響が出ない形に整理されました。次いで、補正予算・当初予算では、国土強靭化や小学校児童にタブレットを一人一台整備するなど、新機軸も打ち出されており、次号で報告します。

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