国政報告(第577号)

 5月もまだ半ばですが、早くも西日本では梅雨入りとなりました。冬場は空気が乾燥する東京も、打って変わって湿度が高くなり、例年よりかなり早い季節の変化に戸惑っています。富山では、15日(土)に高岡市伏木で2年ぶりにけんか山が曳き出されました。入念なコロナウイルス対策の上、恒例の夜の「かっちゃ」は中止したものの、街は曳き手の心意気で盛り上がった由。東京都などに緊急事態宣言が出ている最中で、私も新聞で山車の雄姿を拝見しました。

 17日(月)から県内でも高齢者へのワクチン接種が本格的に始まりました。全国の状況を見ると、今般の緊急事態宣言の効果がようやく顕著になり、一番深刻だった大阪府でも感染者数がはっきり減少してきました。報道各社の世論調査でも、国民の最大の関心事はコロナ対策であり、事態の変化に内閣支持率もはっきりと連動するようになっています。各地で予約受付のトラブルが報道されていますが、最初のヤマを越えれば次第に落ち着いてくるものと思われ、ここからは、自治体の皆さんの「現場力」に頼る所が大です。県も14日(金)に知事と15市町村長との会議を持つなど実態と要望の把握に努めており、菅総理が掲げる7月末までの高齢者接種完了の目標達成に協力をお願いするものです。ともあれ、まずは月末までの2週間の進捗が、東京オリンピック・パラリンピック開催の判断に大きな意味を持つのでは、と注視しています。

 今週、永田町で私の主たる仕事は、党政調の総務部会長として、地方議員の成り手不足解消の一助とすべく、議員立法として地方自治法改正法案をまとめるべく、12日(水)、14日と部会を2度開き、了承頂いたことです。法案の要点は、第一に市役所と取引関係にある個人事業主でも、年商が300万円以内であれば議員としての資格が保証される「請負規制の緩和」、第二に天災など止むを得ない場合に議会の招集告示を変更できる規定の追加です。県、市、町村議会議長会からも強く要望されていた事項でもあり、多岐にわたる成り手不足対策を一歩でも前に進めたいとの党内議員有志の皆さんの想いをまとめました。既に公明党にも理解頂いており、近々与党内手続きを終える予定で、野党側にも説明、ご理解をお願いしている所です。全会一致で、総務委員長提案となるよう努力中です。

 一方、法務委員会では、内閣提案の出入国管理法改正案の審議が難航し、与野党の修正協議もまとまらないまま、14日に野党側から委員長解任決議案が提出され、18日(火)の本会議で取り扱われる予定です。法案は、不法在留外国人の収容や送還の規則を見直そうとするものですが、収容されていた外国人の死亡事件を巡り、野党側から制度の見直しを求める声が強まっており、解任決議案に至ったものと思われます。会期末まで一か月を切り、議事運営も難しさを増す時期です。引き続き、報告していきます。

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