国政報告(第295号)

 台風17号が9日(水)に本州を縦断し、これに伴う雨雲が関東から東北に大量の降雨をもたらし、鬼怒川の決壊など、宮城・栃木・茨城に甚大な被害をもたらしています。11日(金)朝現在も、雨は東北北部で降り続いており、被害の全体像が判明するのはこれからですが、関係の方々にお見舞い申し上げます。豪雨・地震・火山噴火と自然災害が次々と起こる日本列島、ハード・ソフトの備えに辛抱強く取り組む必要を痛感します。

 先週末の4日(金)の午後から6日(日)まで、同期の伊東良孝代議士の招きで、北海道東部の釧路・根室地方を訪ね、釧路市(旧阿寒町)、浜中町、鶴居村の3か所で、党の「ふるさと対話集会」に参加してきました。坂本哲志代議士(党畜産酪農対策小委員長)に同行し、党北海道総合振興特委事務局長の立場で地元の方々と意見交換させて頂き、地域の抱える諸問題への理解を深める事ができました。釧路・根室地方の主産業は酪農と水産業であり、生乳生産への支援や、来年からロシアに禁止される北洋さけ・ます流し網漁の対策など、切実な意見を聴きました。また、地方創生が叫ばれる中、担い手の確保・育成が課題となっており、実際に事業を継承して頑張っている若手農業者にも会えました。阿寒湖・摩周湖など観光地も抱える地域で、札幌につながる高速道路が来春には旧阿寒町まで供用される事への期待や、空港・港湾・鉄道の整備・活用を求める声も強く頂きました。

 5日(土)には根室市・納沙布岬を訪ね、天候に恵まれて国後島、色丹島、歯舞群島をはっきりと目に焼き付けました。昭和20年、終戦の8月15日の後も、旧ソ連軍の攻撃が続き、北千島から南千島までを占拠し、住民は大変な苦労をして北海道に逃れた事など、当時の経緯を詳しく説明頂き、北方領土問題への取り組みの想いを新たにしました。とりわけ、色丹島、歯舞群島に住んでおられたのは、殆どが黒部市を始め富山県由来の方々であったこと、宮腰光寛県連会長が根室地域の振興に取り組んでおられる原点に触れたように思えました。ご縁あって、7月に続いて道東を訪ねる機会を頂き、伊東先生に感謝しつつ、この地域の課題解決にも汗をかく決意です。

 7日(月)からの国会は参議院の動きを見守る展開です。9日(水)には、3国会をまたいだ労働者派遣法改正案が修正議決され、11日の衆議院本会議での同意を経て成立する見込みです。刑事訴訟法など、衆議院から送った案件がまだ参議院に残っており、一件でも多く成立させるため、野上浩太郎議運筆頭理事ほか皆さんが精力的に取り組んでいます。しかし、来週に入れば、会期末まで残るウイーク・デーは7日間となり、平和安全法制の採決に向かわなければなりません。審議時間は90時間台半ばに達する見込みで、15日(火)には中央公聴会も予定されています。本案件の取り扱いが来週の焦点であり、参議院の努力を衆議院としても見守っていきます。

 このほか、8日(火)に総裁選が告示され、無投票で安倍総裁の再選が決まりました。10日(木)には、北陸新幹線の敦賀以西のルート検討委員会の2回目が開催されました。昭和48年の小浜ルートでの整備計画決定の経緯を事実として勉強し、次回以降は沿線自治体、JR西日本、鉄道・運輸機構等の意見を順次聴取し、丁寧な過程を踏んで結論を出していく事で出席者の思いが一致しました。

 また、石破派立ち上げの動きもありますが、自分としては石破大臣を応援しつつ、引き続き無派閥で活動して行く考えです。

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