2025年11月

国政報告(第800号)

 穏やかな天候となった23日(日)、高岡市の射水神社にて新嘗祭が斎行され、崇敬奉賛会総裁として参列しました。昨年は内閣官房副長官として、皇居にて夕刻から深夜にわたる行事を体験する貴重な機会を頂きました。今年の米は二年ぶりの豊作となり、生産者、消費者双方が満足できる需給環境が再構築されるよう念じます。

 国会は18日(火)に衆院総務委員会、19日(水)に衆院財務金融委員会で大臣の所信的挨拶を聴取し、20日(木)の総務委では一年半ぶりに質問に立ちました。万葉集を一首朗唱した上、人口減少下の基礎自治体の在り方、マイナンバーカード大量更新への対応、国勢調査でのインターネット回答活用の成果、電源の近くにデータセンターなど電力消費産業の立地を進める「ワット・ビット連携」の推進、の4点を問いました。21日(金)の財金委では、ガソリンの暫定税率を年末に廃止する法案を全会一致で可決しました。財源の補填をどうするかは引き続きの検討課題となりましたが、ともあれ、ここ数年間、種々論じられてきた政策課題が決着した意義は大きく、石破内閣の一員だった私としては安堵しました。

 21日、「「強い経済」を実現する総合経済対策」が閣議決定されました。対策の柱は、①生活の安全保障・物価高への対応、②危機管理投資・成長投資による強い経済の実現、③防衛力と外交力の強化、です。物価高対策として、所得税の年収の壁見直し、ガソリン暫定税率の廃止に加え、冬場の電気・ガス料金の支援、子ども一人当たり2万円の給付、さらに、重点支援地方交付金の追加によって各自治体の対策を促します。危機管理・成長のための投資としては、半導体、DX、GX、AI、コンテンツ等の成長期待分野への官民連携投資や国土強靭化等の社会資本整備を通じて経済成長を促します。対策の規模は国費で21.3兆円程度で、一般会計では17.7兆円程度と昨年度補正予算を3.8兆円程度上回ります。「責任ある積極財政」の方針の下、税収増を活用し、補正後の国債発行額は昨年度を下回るとのことで、週明けの金融市場の反応を確認しながら積算の詰めをされれば、と思います。

 このほか、18日は自治体病院議員連盟、日本遺産推進議員連盟の総会に出席、金沢福光連絡道路と国道8号線倶利伽羅防災の事業要望に同行して国土交通省の佐々木副大臣・上田政務官に面会しました。19日は東日本大震災復興加速化本部総会、県内5町村長との懇談、20日は県商工会の皆さん、氷見市議会議員の皆さんとの懇談など、会議、面談で一杯の状態でした。

 地元では22日(土)に伏木地区のボランティアグループかたかごの40周年式典、23日に県鑿井協会30周年式典に出席しました。このほか、外交、税制改正など動きがあり、次号にて報告します。

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国政報告(第799号)

 11月に入ってから気温がキュッと下がったこともあるのか、今年の樹々の紅葉が鮮やかなように感じます。議員会館前の通りの銀杏も黄色く染まり、葉がはらはらと散る晩秋の装いです。

 国会は、7日(金)から始まった高市新内閣に対する衆参予算委員会の質疑が14日(金)まで連日続きました。高市総理には、就任以来、ここまで休む間もない毎日でしたが、来週からしばらくは国会に呼ばれないので、経済対策・補正予算等、政策構築に専念されるものと思います。一方、予算委員会以外の各委員会は、来週、一斉に大臣の所信的挨拶を聴取し、質疑に入ります。私の所属する総務委員会も14日朝に理事懇談会を持って日程を協議しました。

 今週の活動は、10日(月)朝の文化立国調査会で事務局長としての司会でスタートしました。経済対策に文化・芸術の柱を立て、コンテンツ産業の育成、文化財の補修、国立劇場建て替えなど文化施設整備を盛り込むべく決議しました。夕刻には米国の関税措置に関する総合対策本部に出席し、自動車産業が集積している地域での下請け企業への影響を注視していく必要を認識しました。

 11日(火)朝、北陸四県農政議員懇談会に出席し、地域で関心の高い米政策について各県JA幹部の皆さんと意見交換しました。小売店での米価は高止まりしていますが、出荷・保管段階では在庫が積み上がっており、農水省には、「需要に応じた生産」という方針の下、実際の需給の正確な把握、備蓄の見直しなど、価格高騰の反省に立った対応が求められます。お昼には伝統的建造物群を支援する議連、夕刻には各県町村議長会長との懇談会、地域公共交通議連に出席し、経済対策に入れ込むべき事項を議論しました。

 12日(水)、出町高岡市長に同行し、上田英俊国土交通大臣政務官を訪問し、能越自動車道と、高岡環状道路北側区間の事業促進を要望しました。能登半島地震からの復興のためにも能越道の早期全線開通が望まれ、環状道路は高岡北ICから市内へのアクセス改善に向けて、早期のルート決定を期待したいです。

 13日(木)朝は北陸経済連合会の金井会長と三県議員との恒例の懇談会に出席し、北陸新幹線の敦賀以西の早期着工など課題を共有しました。私は、地方創生施策として全国各ブロックで取り組まれている官民による広域リージョン連携への期待を述べました。北経連では、北陸三県、中部十県の二つの構想を進めているそうです。

 今週は国会見学のお客さんも、高岡市公民館連絡協議会、砺波高校2年生と2組ありました。党活動、要望活動、訪問頂いた方への対応と盛り沢山の5日間でしたが、官邸での仕事から心身の切り替えが進んだように思います。次号では、委員会質疑や経済対策の具体的な内容について報告します。

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国政報告(第798号)

 ここへきて季節の進みは早く、朝晩の冷え込みとともに樹々の紅葉が急に進んできました。一か月前は冷房が欲しい位だったのに、はや暖房が恋しくなり、短い秋を挟んで冬が近づく感じです。

 週末は、9日(日)の射水市長・市議会議員選挙に関わる活動が主になりました。8日(土)は、党公認・推薦の議員立候補予定者の22陣営を野上参議院議員、山本県議(第三選挙区支部幹事長)、瀧田県議、八嶋県議とともに激励訪問しました。定数20に対し、30人が立候補し、激戦となりましたが、同志の皆さんの当選を念じています。9日朝、5期目を目指す夏野市長の出陣式に参加し、夕刻には無投票当選のお祝いに伺いました。また、8日夕刻、茶道裏千家淡交会青年部の北陸信越ブロック大会が富山市で開催され、久しぶりに顔を出してお祝いを述べさせてもらいました。

 一年ぶりに通常の議員活動に戻り、党の政策関係の仕事も地方行政に続いて、地方議会、DX、文化、鉄道、豪雪対策、東日本大震災からの復興など、以前同様に携わることになりました。順次、活動内容を報告していきます。まずは7日(金)に総務部会に出席し、総務省関係の経済対策を議論しました。補正予算で追加される様々な事業の地方負担分をカバーするとともに、官公需部門での中小企業者の価格転嫁を進めるために、自治体の委託・請負の発注に際しても物価上昇分を見込めるよう、十分な財政措置を求めることになりました。また、5G、光ケーブルといった情報通信基盤の国土全体での整備・充実など、経済成長に資する投資を積極的に盛り込むよう求めました。

 地元案件では、5日(水)、庄川右岸地域用排水対策促進協議会の出町高岡市長、夏野砺波市長ほか皆さんに同行し、根本農水副大臣に事業促進を要望しました。庄川流域では、先に左岸側が、国営農地防災事業にて用排水路網改修、調整池設置など総合的な流域治水対策がなされており、溢水被害が格段に減っています。右岸側も同様な対策を進めようと協議会が発足し、県営事業で水路改修が着工されたところ、左岸のような総合的な対策として進めていきたいとの要望であり、後押ししていきます。

 一方、国会では4~6日(火~木)と衆参本会議にて高市総理への各党代表質問があり、7日(金)からは衆院予算委員会で基本的質疑が始まりました。来週14日(金)まで続く予定ですが、好発進した高市内閣の日本列島を強く豊かにし、世界で咲き誇る外交を展開するとの基本姿勢に基づく諸施策について議論が深まるものと思います。当面は、国会審議と並行して経済対策・補正予算の取りまとめが進められるので、私も党の側から持ち場の政策分野で必要な施策を提言し、良い対策にしていきたいと思います。

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国政報告(第797号)

 高市新内閣が発足して早速、マレーシアでのASEANの会合、トランプ米国大統領の来日、韓国でのAPECの会合と立て続けに外交日程を精力的にこなす一週間となりました。この間、高市総理はトランプ大統領、中国の習主席、韓国の李大統領との首脳会談に臨まれ、良好な関係構築ができたようです。昨年、石破前総理に随行してペルーで開催されたAPECの会合に出席し、この3か国の首脳(バイデン前大統領、習主席、尹前大統領)との会談に同席したことを思い出しました。米・中・韓との外交関係がさらに前進している事は嬉しく、高市総理の周到な準備と官邸・外務省スタッフの努力の賜物だと思います。

 一方、党の新たな体制構築が進んでおり、私はまずは地方行政調査会会長、選挙対策委員会副委員長に任命されました。また、国会では、総務委員会の筆頭理事を務めるほか、財務金融委員会、東日本大震災復興及び原子力問題調査特別委員会に所属する事となりました。新たな役職の下、党の会議にも出席しています。また、地元からはJA青壮年部役員の皆さんが上京され、10月30日(木)に意見交換しました。現下の米価の高騰を受けて、政府の米の生産政策がどうなるかが生産者としての皆さんの一番の関心事でした。令和5年産、6年産米の収穫量の把握が甘かったことを農水省として深く反省し、需要・供給量を正確に把握した上で、「需要に応じた生産」を基本に取り組む方針であると理解している旨、お答えしました。

 地元では、26日(日)に高岡市議会議員選挙があり、党支部公認・推薦者19名中17名が当選しました。全員当選は果たせなかったものの党勢の回復への一歩にはなったと思います。1日(土)、新高岡市誕生20周年、射水市制20周年の記念式典がそれぞれ開催され、祝辞を述べさせて頂きました。20年前は高岡市長として高岡・福岡2市町の合併による新市誕生に携わっただけに、歳月の流れを実感しつつ、この間の両市関係者の市政進展への努力に感謝し、今後の弥栄を祈念しました。

 2日(日)は針山県議ゴルフ大会表彰式、3日(月)は、小矢部市埴生地区での昭和天皇「立山の御歌」歌碑の竣工式、高岡市の高峰譲吉博士生誕祭、県柔道整復師会砺波地区懇親会に出席しました。

 週明けは、4日(火)から6日(木)まで、衆参両院で各党代表質問が予定されており、国会での議論も始動します。また、物価高対策を中心とする経済対策・補正予算の編成作業が本格化し、党政務調査会の各部会でも盛り込むべき施策の検討が進んでいます。ガソリンの暫定税率の年末での廃止、来年度からの高校授業料無償化についても各党協議がまとまるなど、各分野での施策の詰めが進んでおり、与党の一員としてフォローしていきます。

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