2017年8月

国政報告(第394号)

 この夏の天候不順が心配されていますが、ここ数日は暑さも戻り、富山では早稲から順次稲刈りも始まる中、もうしばらくこの好天が続いてほしいところです。先週から、副幹事長を軸にした新たな立場で党での活動を始めましたが、月末の新年度予算概算要求締め切りを控えた今日(29日(火))は、久しぶりに朝から党本部での会議続きでした。

 まずは、朝9時の沖縄振興調査会役員会。西普天間地区の整備にも配慮した予算要求となっていました。ついで、幹事長室に移動して待機。早朝の北朝鮮がまたまたミサイルを発射し、北海道の襟裳岬を超えて東方沖に達するという緊急事態への対応のため、午前9時半から予定されていた役員会が10時に遅れ、私たち副幹事長が陪席する役員連絡会のスタートは10時半で、副幹事長会議は中止。11時からは懐かしい総務部会に一年ぶりの出席。地方六団体の予算要望、野田新総務大臣の挨拶に続き、役所から要求内容の説明。12時からはカレーライスを食べながら、東日本大震災復興加速化本部会合。大震災からの復興創生期間の3年目となり、被災された方々の心のケアや、放射能についてのリスク・コミュニケーションの充実などソフト分野の充実が特徴です。

 13時に北海道振興特委で古巣の国交省北海道局の説明を聴いていったん会館に戻り、15時には再び党本部で、党鳥取県連等が主催された参議院選挙区合区解消を目指す会議に出席しました。折しも、28日(月)に高岡で党富山第三選挙区支部主催の憲法勉強会で、総務省出身の門山都道府県議会議長会事務総長の講演を聴いていて、憲法第47条の改正が必要との予備知識をもって参加できました。関係4県(鳥取・島根、徳島・高知)の皆さんの昨年の参議院ご苦労を理解しつつ、秋にも予定される最高裁の判決を踏まえれば、憲法改正なくして問題の根本的解決にはならないという難しさを痛感しました。

 31日(木)には、石川県選出の山田修路参議院議員をお招きして、氷見市内2地区で「ふるさと対話集会」を予定しているので、今週は30日(水)で東京を離れますが、来週からは月から金までの基本パターンに戻ります。臨時国会は9月25日(月)の週に召集の予定とのことで、当面は党本部と会館の往復が続きます。

 さて、先週末の富山では、恒例の南砺市利賀でのSCOTサマーシーズンの観劇、高岡市「横田夏のカーニバル」での挨拶のほか、27日(日)には砺波市鷹栖地区の山田順子市議後援会総会で、国政報告の機会を頂戴しました。党選挙対策委員会に所属して初戦の茨城県知事選挙の投票日でもあり、通常国会終盤からの内閣支持率低迷の「スランプ」脱出を念じていたところ、当方の大井川候補が勝利し、幸先良いスタートが切れました。頑張っていきます。

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国政報告(第393号)

 今年の8月は天候不順な状況が続き、東京も雨の日が多く、富山を始め、地方部でも農作物への影響が懸念される状況となっています。夏晴れの安定した暑さの日が少し続くように願っています。お盆休み中は、県主催の戦没者追悼式馳浩先生、笠井亮先生、山田俊男先生との小矢部市興法寺地区での恒例の「ふるさとトーク」に出席したほかは「充電」させて頂きました。明けて22日(火)の党人事で副幹事長と選挙対策副委員長兼事務局長を拝命し、新たな仕事が始まりました。

 副幹事長は衆参で二十余名いて、二階幹事長を中心に幹事長室を構成し、萩生田代行、林・金田・岡田代理のご指導の下、柴山・小泉筆頭副幹事長とともに様々な党務をこなしていきます。究極は、党に対する国民の皆様の支持を拡大し、確固たる党勢の下に政権与党として内閣を構成・支持できる体制を維持・発展させることが目的です。そのためには、政策、組織、選挙、国会対策等々様々な取り組みがあり得る訳です。先輩方からは、幅広い分野の仕事であり、深く関わっていけばするべき事は尽きないと激励されています。これまでの政府での「東日本大震災からの被災地の復興」という政策課題とは大きく異なる分野ですが、ギアを初心に戻して取り組んでいきます。

 一方、選挙対策委員会は、国政選挙や知事選、政令市長選などに対応する組織で、候補者の公認や選挙対応の枠組みを決めていく組織です。塩谷委員長の下、各派閥から代表者が副委員長に任命されていて、私は無派閥の番地で委員会に入り、事務局長を仰せつかることになりました。27日(日)投票日の茨城県知事選から始まって、当面の山場は10月22日(日)の青森4区、新潟5区、愛媛3区の衆院補欠選挙です。勝利を目指し、努力していきます。

 今回の人事で、平成21年8月当選同期の「四志の会」の4人は、斉藤農林水産大臣、伊東衆院農林水産委員長、小泉筆頭副幹事長、そして私という配置になりました。他の3人の大活躍を喜びながら、私も与えられた持ち場で頑張っていきます。

 先週末、私の前任だった長島忠美元復興副大臣が、残念なことに突然逝去されました。先輩首長として折々温かい声を掛けて頂いた事に感謝しつつ、謹んでご冥福をお祈りしています。長島先生始め、皆さんの努力で東北の被災地は一歩一歩復興の姿が目に見えてきています。復興庁を離れてからも、福島県での特定復興拠点の計画立案や海外での日本品の輸入規制緩和の検討など、明るい動きの知らせを頂いています。これまで関わった、北海道や沖縄の前途にも思いを巡らせながら、故郷、富山県そして西部6市の発展のために心新たに取り組んでいきます。月末には各省庁の新年度予算の概算要求が出揃います。情報収集に努めます。

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国政報告(第392号)

 7日(月)の副大臣人事に伴い、1年務めた復興副大臣を退任しました。昨年8月5日(金)の就任以来、今村大臣、吉野大臣の下、総括業務と宮城県の担当として被災地に38回出張し、自治体を中心に当面する課題を把握し、解決に努めてきました。平成23年3月11日(金)の地震・津波発生から約6年5か月が経過し、この一年間にも、住まいの復興は着実に進みました。福島第一原子力発電所の事故に伴い、未だ避難を余儀なくされている方々がいる福島県でも、今春の避難解除で、避難指示地域は当初の3分の1に縮小しました。被災地から避難されている方々は、昨年7月の14万8千人から、今年7月には9万人に減りました。岩手県・宮城県では来春には住まいの復興がほぼ一段落し、生業の再生から地方創生、「新しい東北」づくりの段階へと進んで行くものと期待されます。

 未だ3万5千人が県外に避難されている福島県でも、来春には浜通りの各町村で小中学校の再開が相次ぐ予定です。全域が避難指示中の双葉町・大熊町においても、改正福島復興再生特措法に基づき、近く特定復興再生拠点区域を設け、向う5年間の内には帰還できる地域を整備していく予定です。除染土壌等の中間貯蔵施設への搬入や福島第一原発の廃炉作業なども着実に進め、国の責任において、たとえ長い年月がかかろうとも、福島の被災地域をもとの姿に戻していく決意で取り組んでいくこととなっています。

 副大臣就任時は、急な指名で戸惑いもありましたが、幸い自分自身が当時の北海道開発庁で国家公務員として社会人のスタートを切ったこともあり、フィールドが東北の被災地に変わったものの、ある地域のために各省庁に働きかけて国の施策を推進する点で、自分自身の経験が役立ちました。高岡市長の経験は、被災地42市町村の首長・議会・職員の皆さんの想いの理解に生かせました。

 復興庁の職員は各省庁で採用され、出向している方々ですが、被災地に寄り添い、課題解決のための調整業務を積極的にこなして頂け、政務としても仕事のしやすい環境でした。鉄道の復旧、災害公営住宅の完成、商店街のまちびらきなど、復興の節目となる瞬間に幾つも立ち会えました。次第に現地の皆さんの明るさが増してくることを実感でき、かえって自分の方が元気をもらった一年間でした。

 地元富山県とは異なる東北・三陸沿岸の自然、食べ物、言葉などに地方の良さを感じ、復興に向けて前向きに頑張る内外の老若男女の皆さんの姿は、ぜひ、富山の地域づくりの手本にしたく思いました。一年間の感謝の気持ちを、大伴家持が東北での金の発見に寄せて詠んだ万葉集の一首に託し、離任式を終えました。「天皇(すめろぎ)の 御代栄えむと 東(あづま)なる 陸奥(みちのく)山に 金(くがね)花咲く」(巻18-4097番)

 これからは党に戻って、気持ち新たに政務をこなしていきます。(国政報告はお盆休みを頂き、次号は23日(水)の予定です。)

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国政報告(第391号)

 8月に入り、東北も遅い梅雨明けが宣言され、夏本番。週末には台風5号の本土への接近が心配されています。3日(木)の内閣改造で財務相、官房長官等を除いて、多くの閣僚が入れ替わり、新改造内閣が発足しました。副大臣・政務官人事は週明けの7日(月)にずれ込んだため、まずは今週末の5日(土)の在京当番、6日(日)の福島市での法定協議会への出席と、復興庁の業務が続きます。今回の改造では、当選同期4人の中から齋藤健代議士が農林水産大臣に抜擢されました。党の農林部会長2年、農水副大臣2年と、4年間の経験を生かしての活躍を期待します。同時に、自分も持ち場で頑張らなくては、との思いも強くしています。内閣支持率を大きく下げた時点での再出発であり、一つ一つの政策課題を着実にこなす「仕事人内閣」の実を挙げていかなければなりません。

 さて、先週末は、28日(金)に南砺市福光の得能金市さんら有志の皆さんとNHKを訪問し、上田会長に「義仲と巴」の大河ドラマ化をお願いし、29日(土)は7月2回目の北海道出張となりました。白老町に建設中の国立アイヌ民族博物館など「民族共生象徴空間」の開設千日前イベントに出席し、2020年4月24日の開設日までのカウント・ダウン・ボードを高橋はるみ知事ほか皆さんと除幕しました。30日(日)は在京当番日で、久しぶりに東京高岡会の総会・懇親会にフル出席できました。

 31日(月)の午前にいったん高岡に戻った後、県立福野高校2年生の皆さんの国会見学で挨拶してJR常磐線で福島県に向かいました。37回目の東北出張は、新幹線ではなく、復興最前線の浜通りに直接入り、宿泊しようと計画しました。いわき駅で特急ひたち号から普通電車に乗り換え、広野駅で下車の後、楢葉町に向かい、町の振興公社で運営されている「天神」に泊まらせて頂きました。避難解除から2年弱、今春からは小中学校も町内に戻り、帰還された方も2割を超え、役場近くでは災害公営住宅の建設も進んでいます。1日(火)に伺った楢葉町の松本町長浪江町の馬場町長飯舘村の菅野村長それぞれに、厳しくとも前を向いて頑張ろうという気力と信念を感じ、こちらが元気付けられました。

 今回の出張は、双葉町・大熊町に受け入れて頂いた除染土壌などの中間貯蔵施設の整備・運営状況を直に見ることが主目的でした。地権者のご了解を得て取得できた場所から保管場や分別施設を建設し、運搬量も今年度は50万㎥の計画です。現状は輸送も順調に進捗していますが、来年度以降に運搬量を増大させていく際、周辺道路や受け入れ施設にボトルネックが発生しないように逐次検討を重ね、手を打たなければなりません。復興庁としても長沢副大臣を中心に、事業主体の環境省、国土交通省と連携して円滑な業務遂行に努力する方針であり、自分なりにも気付いた点を伝えていきます。

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