国政報告(第456号)

 先週末の寒波で、富山も9日(日)の朝は雪化粧となり、挨拶回りで伺った五箇山では20cmの積雪でした。東京も銀杏の樹々が葉を落とし、冬景色の風情です。

 臨時国会(第197国会)は、当初の通り10日(月)に閉会しました。内閣提出の新規案件は全て可決され、成年後見人に係る継続審査の法案を残すのみです。この間、6日(木)からの出入国管理法等改正法案と漁業法案の参議院での大詰めの審査過程では、法務委員長に加えて堂故農林水産委員長の解任決議案も提出されました。温和な物腰で知られる堂故議員だけに、院の厳しい雰囲気の中で私には思いもよらぬ事態でした。明けて7日(金)は参院本会議が断続的に開かれ、二つの解任決議案が否決された後、山下法相、安倍総理の問責決議案の提出、否決を経て、8日(土)午前4時に全ての法案を可決するに至りました。7日は衆議院も内閣不信任決議案の提出に備えて本会議が設定され、休憩状態のまま与党議員には「禁足」(連絡できる状態で在京している事)の指示が出ました。私は宮城県に出張・宿泊の予定でしたが、取り止めとなり、午後11時55分に再開した本会議に出席しました。大島議長が日付を超えて8日も本会議を続行する旨、「延会手続」を宣言されて休憩となり、議員会館で待機するうち、参院本会議が再開され、不信任案の提出見込みが薄れたため、午前0時40分で禁足が解かれ、宿舎に帰宅できました。会期末の参院は厳しい状況になることが間々ありますが、今国会も2日間にわたる苦労がありました。

 経済界を中心に、厳しい人手不足を背景に導入が強く望まれた新たな外国人労働力受け入れシステムでしたが、国会審議の過程では、現行の外国人研修生制度の悪しき運用事例が明るみになりました。このため、新制度の施行に当たっても、細部のルールを事前に示すよう政府に要請する事となりました。我が国の国籍を持たない外国人の方々が日本国内で苦労されている点について、与野党を通じて認識を新たにした訳で、新たな5年間の在留資格についても、日本語能力や技術力の基準を満たすことや、受け入れ企業の責任の重さなど、制度の適正な運用を注視していく必要を痛感しています。

 8日朝の新幹線で仙台に向かい、名取市の復興公営住宅完成式典に出席がかないました。地震・津波で甚大な被害を受けた閖上地区の復興方針を巡り、厳しい意見の対立を山田市長と市議会の皆さんが苦労されてまとめられ、全戸完成・入居の日を迎えられた事、前任時に関わった立場から労いの思いを込め、復興庁としての挨拶を述べました。午後には大宮経由で富山に戻り、地元6市の市議会議員有志の会(慶政会)で復興の現状について報告する機会を頂きました。13日(木)からも、福島県、岩手県の被災地に伺い、現況把握に努めていきます。

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