国政報告(第440号)

 前号の後、お盆の一週間の後、19日(日)から予算委員会の海外視察で、河村委員長ほか8名で、ラオス、ベトナム、シンガポールと、東南アジアの国々のそれぞれの現況を肌で感じてきました。その前の一週間は、13日(月)に金沢市役所で金沢福光連絡道路期成同盟会に出席し、15日(水)は例年通り、県民会館での戦没者追悼式馳先生ゆかりの小矢部市興法寺でのふるさとトークにて馳浩・笠井亮・山田俊雄の3議員と語り合いました。18日(土)に東海北陸自動車道全線開通10周年を記念した第3回名古屋・高岡野球交流戦の開会式で挨拶して上京、海外出張となりました。

 まずは、羽田空港からバンコクへ飛び、飛行機を乗り継いでラオスの首都ビエンチャンに19日夕刻に着きました。日本の3分の2の面積に人口650万人の国民が居住する内陸国で、空から見た第一印象は緑豊かな緩やかな平地にメコン川や支流がゆったりと蛇行して流れ、農地と家屋が点在するのどかな風景でした。もっとも、首都は市街地が拡がり、交通も渋滞していましたが、10階を超える高層ビルが1、2ある程度でした。トンルン首相ケントン友好議員連盟会長(前駐日ラオス大使)ほか政府関係者と面談し、日系企業の皆さんと懇談し、八代英太元参議院議員が中心となった日本のNPO法人が現地の障がい者の自立を応援されている「みんなのカフェ」を訪問しました。成長率は7%で、水力発電で得た電気の輸出を進めるラオスですが、先月の豪雨により北部で建設中のダムが決壊するという思わぬ災害もありお見舞いを申し上げました。

 20日(月)夜には空路ハノイに入り、人口9千万人を超え、日本企業の進出も顕著なべトナムで、車とオートバイの洪水に驚きながらフック首相チン友好議員連盟会長ズン国家財政予算委員会副委員長との面談に臨みました。日越関係はTPP11など経済面を中心に近年急速に発展しており、特にベトナムから我が国への技能実習生は中国を抜いて12万人に達しています。現在の日本の深刻な労働力不足を背景に、滞在期間を3年から5年に延長し、対象職種を拡大する一方、不適切な就労を防ぐ努力が政府においてなされています。ここでも日系企業の皆さんと懇談したほか、日本の高専教育を導入・実践しているフックイエン商工短大を訪問しました。最新の機械で金属部品政策の実習に取り組む学生の皆さんを目にし、経済成長が軌道に乗る環境下で若い世代の国民が真摯に頑張っている姿が、「ベトナムの活力」として強く印象に残りました。

 22日(水)夜にシンガポールに入りました。私にとっては22年ぶりの訪問でしたが、東京23区の面積に、永住権を持つ国民350万人、外国人150万人が生活するアジアのハブ都市として、上旬に訪問した中国の上海と肩を並べる発展ぶりを確認しました。チャン貿易産業大臣、ザキー人材開発担当国務大臣、イスタン北東アジア議連副会長、リン国会副議長、日系企業の皆さんとの懇談のほか、USJ・博物館・水族館・会議場・ホテル・カジノからなるセントーサ島の統合型リゾート(IR)の施設も見学しました。都市国家として人流・物流の中継点として発展著しいシンガポールですが、出生率が日本を下回っていて、少子高齢化への対応は今後の大きな課題となりそうです。

 出張でお世話になった内外の関係者の方々に感謝しつつ、1月に訪れたインドネシア、先に訪問した中国と併せ、アジアの国々の現下の発展ぶりと未来に向けた活力に、我が国としても学ぶべき所が多いとの感想です。24日(金)早朝、羽田空港に戻り、そのまま党務で那覇へ一日出張となりました。選挙対策委員会事務局長としての沖縄県知事選への対応については次号に譲ります。

カテゴリー: 国政報告 パーマリンク