2019年10月

国政報告(第499号)

 先週末の25日(金)は、22日(火)の即位礼正殿の儀に引き続く饗宴の儀(2回目)に出席のため、再び皇居に出向く機会を得ました。その後、運転再開成った北陸新幹線に乗って、地元に戻ることができました。平成27年春の開業から4年半、すっかり馴染んだ所での今回の運転休止で改めて高速大量定時輸送を特徴とする新幹線の利便性を実感し、JR東日本・JR西日本社の努力に感謝しています。来る文化の日の連休時には、早くも臨時列車を走らせる由、一歩一歩の着実な回復を願っています。一方、日本の東の太平洋を北上した台風21号の影響で、関東から東北にかけて、再度の豪雨災害に見舞われ、死者、堤防決壊、など新たな被害が発生しました。お悔やみを申し上げ、政府・与党ともに先の台風19号と併せての災害対策を進めている旨、報告します。29日(火)には激甚災害の閣議決定もなされました。

 地元で26日(土)朝は県幼稚園・こども園振興大会午後は高岡市の私立いずみ幼稚園の創立50周年式典・祝賀会に出席の後、再び新幹線で上京しました。あくる27日(日)、穏やかな中にも新鮮な空気が張り詰めた港区にて沼健太郎・萌絵さんの結婚披露宴に出席しました。地元出身の沼さんには、10年前の最初の総選挙の時、大学の夏休みを利用して選挙事務所を手伝って頂いたご縁で、お招きに与かりました。ご両人の学校の同級生、職場の同僚の皆さんが多数出席されていて、久々に若さを感じる良い時間を過ごさせてもらいました。二人はそれぞれ、情報通信系、コンサルタント系の会社に務めていて、「第4次産業革命」を担っていく人材とお見受けしました。良き家庭、良き仕事を、そして沼さんにはふるさとにも心を寄せてほしいな、と願っています。

 週明けの28日(月)は日程に余裕があったので、大阪に出向き、社会人野球第45回日本選手権大会のNTT東日本・伏木海陸運送戦を観戦する機会を得ました。前評判を覆し、優勝候補のNTT東を伏木海陸が1点リードして9回裏を迎える展開となりました。延長10回で逆転負けとなるも、善戦と言える頑張りでした。

 国会では30日(水)、文部科学委員会が開会され、先週の大臣の所信的挨拶を受けて、5時間半の質疑がありました。2020年度の大学入学共通テストから英語の民間資格・検定試験を活用する新制度を巡って議論が深まりました。冒頭、羽生田文部科学大臣から自らの「身のたけ」発言について改めて撤回・謝罪があり、与野党委員の質問では試験の実施場所の公平性、受験生の経済的負担などの懸念点が指摘され、大臣も答弁で混乱が拡大すれば柔軟に対応する可能性に言及されました。委員会では、11月5日(火)に関係者を招いての参考人質疑を行うことに決し、引き続き言論の府としての役割を果たすべく努力していきます。

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国政報告(第498号)

 秋の青空の下、わずかに色付いた国会前の銀杏並木に目をやりながら、本号を綴っています。昨22日(火)は即位礼正殿の儀に参列する機会を頂き、天皇陛下のお言葉を拝聴しました。朝から雨風の強い天候でしたが、儀式の行われる午後1時直前からにわかに雨が上がり、日も射してきて、「令和」の幸多き船出を予感させるひと時でした。外国からの賓客も大勢参列される中、厳粛かつ華麗、また意義深い時間を過ごさせて頂きました。

 23日(水)の今朝は、今国会最初の文部科学委員会が開催され、私の委員長就任挨拶の後、萩生田文部科学大臣、橋本オリ・パラ担当大臣ほか担当副大臣・政務官の所信的挨拶を聴取しました。この後は、所信を受けての一般質疑、案件審議へと進んで行きます。本会議も24日(木)に日米貿易協定の趣旨説明・質疑が予定されており、御代替わりの行事をはさみながら進んでいきます。

 一方、台風19号に伴う各地の被害は徐々に全貌が明らかとなり、安倍総理から激甚災害指定や補正予算の早期編成について方向性が打ち出されています。上越妙高・長野間で運休となっていた北陸新幹線は、JR東日本・JR西日本社の懸命の努力により、25日(金)から通常の9割方の運転本数で復旧する事となりました。新高岡駅停車の臨時かがやき号については、当面見合わせが続きますが、まずは沿線全体の立場が優先されるのは当然で、復旧に感謝しつつ、今後の運転再開を願いたいと思います。台風19号については、党の非常災害対策本部も逐次会合を開き、各議員の地元での諸問題を政府に伝え、対策頂いています。21日(月)の会合では、17日(木)の北陸信越ブロック両院議員会での決議の内容を代表して報告しました。今回の災害を見ると、堤防、ダム、遊水池など整備を進めてきた河川では、溢水、氾濫、破堤などを免れた一方、整備途上の地域や、河川の中流域(長野県、福島県)で大きな被害が出ています。改めて、国土強靭化の一環として降雨予測に基づく中長期的な河川整備の計画を立て、地道に実行するとともに、災害時の避難行動を周知させていく事が大切だと痛感します。

 先週に戻り、18日(金)は富山空港行きの飛行機で地元に戻り、19日(土)は南砺市で社会福祉法人マーシ園の設立60周年記念式典NPO法人善徳文化護持研究振興会の設立総会に出席しました。後者は城端別院善徳寺に残る1万点余りの古文書や史料の調査解読に民間の立場で取り組むもので、行政の支援も期待されます。その後、党射水市連片口支部総会にも顔を出しました。20日(日)は、高岡市で県主催の木曽義仲と巴御前に係る講演会の冒頭で挨拶の後、久しぶりに瑞龍寺八丁道おもしろ市の開会式に出席しました。地域で住民の皆さんが多彩な活動を主体的に進めておられることに改めて感銘し、良い形での応援を心掛けて行こうと思いました。

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国政報告(第497号)

 12日(土)から13日(日)にかけて、関東から東北を縦断した台風19号は、大量の降雨をもたらし、長野県の千曲川や福島県、宮城県の阿武隈川が決壊するなど甚大な被害をもたらしました。17日(木)朝現在の内閣府のまとめでは、死者65人、行方不明14人、家屋の床上浸水が19,708棟となっています。先月までお世話になった東北の被災地を含め、亡くなられた方々のご冥福をお祈りし、被災された方々にお見舞い申し上げます。農作物など、さらに被害が明らかになってきており、各省庁を挙げて対策を進めています。富山県では、風水害に加え、北陸新幹線が、千曲川の決壊で長野車両基地に浸水したことから長野・上越妙高間で不通となっており、首都圏とのアクセスが厳しくなっています。JRでは、概ね1~2週間で復旧させる考えですが、車両の3分の1に当たる10編成が浸水の被害を受けたため、運転本数が平時の5~6割に留まる見通しです。当面、富山・小松空港からの羽田便の臨時増便や機材の大型化、米原経由や長岡経由の鉄道の活用など代替手段の強化での対応となるも、観光客のキャンセルなど、影響は免れません。

 党でも、15日(火)、17日と多数の議員が参加した非常災害対策本部の会合があり、被害の現状と政府の対応を聴取するとともに、各議員が地元の実情を踏まえた必要な措置について発言・申し入れを行いました。北陸信越ブロックでも17日に両院議員会を開き、迅速な対応を求める決議を行い、関係方面に要請しました。

 さて、臨時国会の動きは、先週の10-11日(木-金)の衆院予算委員会に続いて、15-16日(火-水)と参院予算委員会が開かれ、台風19号対応を始め、国政上の諸課題所について質疑がなされました。これを受けて各常任委員会も18日(金)以降、順次「店開き」と称して、関係大臣の所信的挨拶を聴取し、質疑を行っていきます。私の関わる衆院文部科学委員会も、与党側の馳筆頭理事と野党側の川内筆頭理事の間で開会に向けた折衝が続いています。

 私については、12日朝に地元に戻り、13日は定塚公民館祭りに顔を出し、14日(月・祝)の朝に新高岡駅を出発して、米原経由で東京に出ました。すっかり北陸新幹線での行き来に慣れてしまったところで、4時間50分の移動時間がずいぶん長く感じられ、改めて新幹線の威力を思い知らされました。東京では、上述の台風19号関連の会議に出席したほか、文部科学、総務関係の党政務調査会の各種会合に出席しました。ラグビーワールドカップ予選では、日本がスコットランドに勝って、決勝トーナメントに進出し、ノーベル化学賞を吉野彰さんが受賞するなど、明るい話題がある反面、神戸市の教師間のいじめ問題など、学校現場では様々な問題が生じています。文部科学委員会での質疑を通じ、より良い行政の展開につながるよう念じて、来週へと進んでいきます。

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国政報告(第496号)

 4日(金)に臨時国会が開会し、冒頭の衆院本会議で文部科学委員長に就任を認められました。文部科学行政は、国の礎となる人材づくりを中心とする分野であり、公正・公平・円満な委員会運営を通じ、実りある議論が展開されるよう努力していきます。最初の仕事は、開会式に出席される天皇陛下のお出迎え、お見送りでしたが、一つ一つが新たな経験であり、大切に過ごしていきます。

 4日2度目の本会議での安倍総理の所信演説を受けて、週明けの7日(月)、8日(火)と本会議にて各党の代表質問がありました。直近の台風15号や豚コレラへの対応に始まり、1日(火)からの消費税引き上げの影響と対応、全世代型社会保障の構築、ロシア・韓国・北朝鮮との外交関係、日米貿易協定、普天間基地移設問題など、国政上の重要課題が網羅的に取り上げられました。関西電力経営陣の金品受領問題、かんぽ生命の不適切営業を巡る日本郵政グループのNHKへのクレームの対応など直近の不祥事や、高齢者の交通事故、あおり運転、児童虐待の防止策、ハンセン病患者への対応も問われました。文部科学委員会関連では、教員の働き方改革の進め方、明年の大学入試からの民間英語試験の採用、あいちトリエンンナーレへの文化庁補助金不交付決定、教育のICT化促進、高等専門学校の育成などが論点となりました。参院でも8日、9日(水)と代表質問があり、今後、論戦は予算委員会に舞台を移します。

 さて、先週末の5日(土)は、朝一番で富山に戻り、大伴家持卿顕彰祭30回を迎えた万葉集全二十巻朗唱の会に参加し、6日(日)は税理士政治連盟の皆さんとの懇談会に出席しました。9月は何となく暑さの残る毎日でしたが、ここへ来て木々も次第に色付き、朝晩秋らしくなってきました。とはいえ、今週末には大型の台風19号の襲来が予報されており、未だ油断禁物のようです。

 内閣から党に戻って、政務調査会の各種会合にも1年ぶりに参加しています。7日と9日の文部科学部会では今国会提出予定の「教員の働き方改革法案」が議題となりました。本法案は、小中学校の先生方が、授業・校務・部活など多くの業務を抱え、児童・生徒の多様な問題に向き合って勤務時間が著しく長くなっている現状を改めようとするものです。教員の勤務時間の上限(残業:月45時間、年360時間)のガイドラインを指針に格上げし、自治体の条例で定めるようにするほか、希望する教員には変形労働時間を適用し、夏休みのまとめ取りなどを容易にします。法案に対し、先生方の業務削減の具体的な取り組み無しには実効性が無いとの意見が多く出され、文部科学省の多面的に努力するとの答弁で了承されました。このほか、水産部会(大和堆付近での水産庁取締船と北朝鮮籍と見られる船の衝突事案など)や財政再建推進本部小委員会など、ブランクを埋めるべく、積極的に出席していきます。

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国政報告(第495号)

 いよいよ明日(4日(金))から臨時国会(第200国会)です。内閣提出予定法案は15本とのことで、夏の人事院勧告を実施する給与法改正案や、教師の働き方改革を進める法案、また、日米貿易協定の批准案などが主たる案件です。1日(火)からの消費税10%引き上げの影響と対応、北朝鮮を始めとする国際情勢、豚コレラ対策、台風被害への対応、関西電力経営陣の金品受領問題など、様々な議論が予想されます。会期は12月9日(月)までの67日間が予定されており、文部科学委員会で頑張っていきます。

 先週末の9月27日(金)は久しぶりに党の農林部会に出席し、豚コレラ対策として関係県の要望を受けて、富山県を含む9県で豚へのワクチン接種を認める農水省の新方針の説明を受けました。ウイルスに感染したイノシシの捕獲や養豚場周辺の防疫対策など、多重的な取り組みでウイルスの蔓延を抑え込み、安心して養豚を営める環境の再構築に、関係者一丸となっての取り組みを期待します。

 地元に戻って翌28日(土)は、高岡テクノドームで開催された「Toyama Gamers Day」のオープニングに出席しました。最近若者世代を中心に人気の、コンピュータ上のソフトウェアで作られたゲームをメインに、魚津と高岡の2会場で情報回線をつないで対戦の機会を設けるなど、次世代通信技術も利用しての集いには多くの観客が詰め掛けていました。29日(日)は慶友会の定時総会があり、川村会長始め、永く支援頂いている会員の皆様に、国政に参画してきたこの10年間を振り返り、国政報告を述べる機会を頂戴しました。初当選時からの公約である射水・小矢部・砺波・南砺・氷見・高岡6市の一体的発展については、国の連携中枢都市圏への指定や、北陸新幹線など骨格となる社会資本整備の進捗を見ています。「地方から始まる新しい国のかたち」については、安倍政権の下、「地方創生」と名付けられた施策が推進され、次世代を育む若い世代が全国津々浦々で自己実現でき、安心して子育てできる環境づくりを目指す「まち・ひと・しごと創生総合戦略」が進められています。直近の復興庁での仕事まで、自分なりに来し方を振り返り、将来に向けて、財政再建、持続的な社会保障、沖縄の基地問題の解決、東アジアの安定など、国の直面する重要課題の解決に一層努力する決意を申し述べました。

 30日(月)は東京日帰りで、夜は故上田信雅前砺波市長の通夜に参列し、1日(火)は富山県立高岡高等学校の創立記念式典射水市の新湊曳山まつりに出席するなど、久しぶりに地元でウイークデーを過ごしました。2日(水)は再び東京日帰りで、国土交通省富山県人会に出席し、3日(木)朝、(一社)実践倫理宏正会富山地区支部の64周年記念式典の後、三たび上京して臨時国会に備えています。次号は安倍総理の所信演説から報告を続けます。

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