国政報告

国政報告(第362号)

 2017(平成29)年最初の報告を東京からお届けします。昨年は前回の報告の後、27日(火)に復興庁の幹部会議に出席してから富山に戻り、1日(日)は新年早々の在京当番とあって、大晦日の上京、年越しとなりました。4日(水)は初めて氷見漁港の初せりに顔を出し、党県連での初顔合わせなどして5日(木)の朝に上京、復興庁での仕事始めに臨みました。今村大臣から復興・創生期間の2年目に当たり、大いに頑張ろうとの決意の挨拶があり、私は万葉集最後の大伴家持卿の歌、「新たしき 年の始めの 初春の 今日降る雪の いや重(し)け吉事(よごと)」を朗唱して課題解決に邁進したい旨、申し述べました。

 東日本大震災からの復興にとって、今年は岩手・宮城県では住まいの復旧が最終盤を迎え、一部の自治体を除けば災害公営住宅の建設、防災集団移転事業や区画整理事業による土地の引き渡しが大方終わってきます。生活の再生から生業(なりわい)の再生、新たな地域づくりへと踏み出して行く局面において、人材不足への対応を含め、地域の自立的な歩みを後押ししていきたいと思います。福島県では、今春、避難指示解除準備区域や居住制限区域の避難指示解除が大幅に進む見込みです。まずは、これらの地域に帰還しようとする皆さんを支援し、生活、生業のみならず、商業・教育・医療・介護など日常生活に欠かせない様々な官民のサービスが整うよう努力していきます。なお避難状態が続く帰還困難区域においても、地元自治体の考えで新たな復興拠点を設けてもらい、地方自治体が作成し、国が認定した復興拠点の整備計画の下で、除染・家屋解体(国直轄)や基盤整備を一体的に進める制度を設けることとし、通常国会に福島復興再生特措法の改正案を提出します。さらに、国内外に残る農林水産物の輸入規制や買い控え等のいわゆる風評被害の払拭も正念場と心得て取り組みます。

 6日(金)は地元の役場や団体の挨拶回り、7日(土)は二度目の在京当番と、富山・東京を往復し、連休明けの10日(火)に高岡市民病院で年一回の健康診断を受けて、11日(水)から復興庁で各種打ち合わせに入りました。12-3(木―金)日で本年最初の東北出張にて宮城県庁と沿岸の15自治体を年始挨拶を兼ねて訪問します。引き続き、現場の地域の声を聴き取り、刻々と変化する課題の解決を通じ、復興・創生の歯車を回して行きます。

 通常国会は、20日(金)の召集と決まりました。復興庁の法案はもとより、天皇陛下の退位のお気持ちを受け止めての法的手当て、働き方改革を実現する法案などが焦点になるものと思われます。さらに同じく20日に就任を迎えるトランプ次期アメリカ大統領の政策がどのような展開を見せるのか、朴大統領が職務停止となって内政が停滞する韓国との慰安婦少女像を巡るやり取り、ロシアとの領土問題の協議の行方など、今国会は外交面の影響をどのように受けるのか視界不良のスタートとなります。心して、開会を迎えようと思います。本年もよろしくお願い申し上げます。

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国政報告(第361号)

 少々早いですが、今年最後の国政報告をお届けします。一年を振り返ってお話しをさせて頂く機会が何度かあったのですが、なかなかまとまった内容になりません。8月5日に復興副大臣を拝命した前と後で活動内容が大きく変化したことが原因です。

 今年の前半は、党政務調査会の総務部会長としての仕事が主体で、総務省関係の法案やNHK予算案の党審議を円滑に進めるよう努力しました。また、北海道と沖縄の特別委員会の事務局長として、両地域の様々な懸案の解決に取り組みました。さらに、当時の堂故文部科学大臣政務官と気脈を通じ、文化伝統調査会事務局長として「文化GDP」を提唱し、文化財を核とした地域づくりを提唱しました。小泉農林部会長に誘われての農林骨太PTでの毎週金曜朝の議論や、財政再建特命委員会の2020年小委員会での「レールからの解放」と題した提言の打ち出しなど、今振り返ると随分前の出来事のように思えます。農林と財政の仕事は道半ばで離れてしまいましたが、その後も小泉代議士達が頑張って、年末には農政改革や新年度予算編成において、私たちの議論のエキスを形にしてくれ、とても嬉しく思っています。

 8月以降は、復興副大臣としての仕事が主となり、臨時国会でも東日本大震災復興特別委員会で答弁に立ちました。被災地には合計15回の訪問となり、岩手・宮城・福島の太平洋沿岸をはじめとする関係42市町村中、大船渡市を除く41箇所で首長と面談できました。今年最後の出張は、21日(水)朝に東京を新幹線で出て、郡山経由で福島第一原子力発電所を訪問しました。以前は広野町の「Jビレッジ」での受け付けでしたが、今秋から富岡町の施設に変わり、発電所までの距離が大きく短縮されました。構内では、新たに設けられた新事務棟の食堂で作業員の方と同じ昼食を頂き、以前よりは軽い装備でバス車窓から廃炉・汚染水対策の現場を見せてもらいました。途中、高台で降車し、第1~4号機建屋を陸側から肉眼で見る事ができました。

 4号機に続き、現在は3号機の使用済み燃料のプールからの取り出しに向けて努力している事、建屋周辺を凍土壁で覆って汚染水の発生量を減らす努力をしている事、構内敷地を舗装するなどして線量低下を図っている事など説明頂きました。人間の叡智で状況を一歩づつコントロールすべく日々前進している皆さんの営みに強く感銘を受けました。我々も事故収束に向けて努力を続ける決意です。

 郡山で一泊しての翌22日(木)は、広野町のふたば未来学園を訪問の後、浪江町の「まち・なみ・まるしぇ」で昼食を取り、双葉町で伊澤町長さんのご案内で、双葉駅周辺を含め、帰還困難区域を拝見しました。新たな政府の方針で、特定復興拠点(仮称)として除染・家屋解体など環境整備を進めようという箇所を確認し、相双地域の全ての市町村が帰還可能となるよう努力せねばと強く思いました。帰路、葛尾村を訪問し、篠木新村長と面談しました。小学校の再開を平成30年4月に1年先送りされ、それまでに何としても帰村者を増やしたいとの強い想いを受け止めました。

 このような被災地の課題を解決すべく、新年度予算は、総額1兆8153億円で、風評の払拭、人材不足への対応を含め、努力して参ります。来る平成29(2017)年が良い年となるようお祈りしながら、今年最後の報告と致します。

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国政報告(第360号)

 臨時国会は17日(土)に会期末を迎えて静かに閉会となり、15日(木)、16日(金)はロシアのプーチン大統領が来日され、山口県と東京で安倍総理と会談し、北方領土問題には大きな進展は無かったものの、共同経済活動の実現に向けて話し合いを続けて行く事になりました。19日(月)には新年度予算編成の大臣折衝が相次いで行われ、22日(木)には予算案が確定する運びです。私は先週に引き続いて東北出張が続くため、今週は一足早い報告です。

 まず16日(金)は、前日に続いて朝の新幹線で福島に向かい、川俣町新地町相馬市南相馬市と福島県庁を訪問しました。川俣町(古川町長)は来春の山木屋地区の避難解除が決定し、町役場が改築され、このほど京都の織物工場の進出も決まるなど、明るい話題が主でした。一方、イノシシの被害が深刻で、狩猟免許を持つ方の不足や、駆除後の処理が埋設以外に方法が無い事など悩みも伺いました。新地町(加藤町長)は、10日(土)からJR常磐線が運転を再開し、安倍総理も出席されて記念式典を挙行した直後で、役場から電車が走り抜けて行く姿を目にする事ができました。ついで、町立新地小学校(森校長)を訪問し、5年生の皆さんがタブレットなどICT(情報通信技術)を活用して町の復興と将来を考える総合学習の授業を参観しました。機器の操作もスムーズにこなし、グループでの話し合いや意見の取りまとめなど、集中して取り組む姿こそ、町の将来に向けての希望だと実感しました。一方、町の教育委員会では、我が国の心に残る名文に朗読して親しめるよう小中学生向けそれぞれに副読本を編纂されており、「特色ある教育」の実現には様々な面での工夫が大切だと改めて学びました。同じく役場が改築された相馬市(立谷市長)、この夏から小高地域の避難が解除された南相馬市(桜井市長)を訪問し、飯舘村を通って福島まで戻り、鈴木副知事と風評被害払拭に向けての取り組みについて意見交換して、大宮経由新高岡に戻りました。

 17日(土)の党南砺市井波支部の綿貫民輔先生県連最高顧問就任祝賀会、18日(日)高岡市伏木の気多神社修復工事竣工式党南砺市連交流会に出席の上、19日(月)は朝のかがやき536号で上京し、さらに午後から仙台市に日帰り出張しました。国の東北地域の出先機関の長が一同に会する会合に出席し、三復興局からの復興の現状・課題の説明の後、意見交換の上、今後の連携・協力を改めてお願いしてきました。

 先に述べたように、今週は新年度予算編成作業の大詰めで、復興予算についても、大臣折衝の結果、農林水産物の風評被害の払拭に向けた取り組みや被災地の人手不足解消に向けた取り組みなど、復興を加速化する新規施策の予算化が実現しています。次号で、29年度予算の全体像をお伝えします。明21日(水)からは一泊二日で福島第一原子力発電所、ふたば未来学園など浜通りの施設を訪問してきます。

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国政報告(第359号)

 第192国会(臨時会)は、会期が3日間延長され、17日(土)までとなったものの、15日(木)未明の衆議院本会議でのIR法案(参議院での修正案)の可決により、事実上閉幕しました。内閣提出案件は、TPP批准、年金改革法案など大方成立し、議員立法を含め、結果としてかなりの成果が挙がりました。最後は民進党など野党4党共同提出の内閣不信任案を否決しましたが、年金改革法案が参議院で可決・成立した後の提出となりました。ロシアのプーチン大統領来日を目前に迎える安倍総理を、当日未明まで国会に釘付けする事となり、まして、IR法案は内閣提出案件でもない事から、不信任案の提案理由に迫力が無く、民進党の国会対応に疑問の残る展開となりました。

 さて、今週から来週にかけては、国会閉会を見越して東北に出張することとし、まずは12日(月)に岩手県北部の洋野町久慈市野田村普代村田野畑村岩泉町の5市町村を訪問しました。東北新幹線で八戸まで行って南下するルートで各役場にて首長(岩泉町では副町長)さんのお話しを伺いました。いずれも、住まいの復興事業を終え、防潮堤や産業関連施設の整備が最終段階に入っており、水産業など「生業」の再生・創生が課題となっています。また、久慈市、野田村、岩泉町では夏の台風10号の被害に遭っており、迅速な災害復旧と特別交付税など財政的支援の要望を受けました。特に岩泉町は、大震災で沿岸部が被災したのに対し、台風では小本川の氾濫等で中心部を始め内陸部が大打撃を受けました。このため、復旧事業を組織的・効果的に進めるための人的・技術的支援を強く要望され、関係省庁に伝えることとしました。

 次いで、15日に陸前高田市を訪問しました。当初は大船渡市も予定していたのですが、本会議が未明まで続いたため、1市のみの出張となりました。リアス式海岸の奥に所在する白砂青松の高田松原の砂浜と中心市街地が地震・津波で失われ、周辺の山を削って得た土砂を盛土して再生を進めています。また、土砂を取って得られた高台に建設してきた災害公営住宅は来年度初めには全て竣工する見込みです。私自身、衆議院の委員会視察で2度伺っており、今回は防潮堤も建設が進み、中心部でも大型商業施設の躯体が姿を現すなど、時の経過の中での事業の進捗を感じました。今後、中心部に整備された区画に住宅が埋まり、津波に耐えた「奇跡の一本松」の周りに復興祈念公園が整備され、復興が成し遂げられるまでには今しばらくの時間が必要で、市長さん始め街の皆さんのご苦労を最後までしっかりフォローしなければとの思いを強く持ちました。

 16日(金)には福島の相馬地域に伺い、来週も宮城県、福島県を訪問する予定です。この間、14日(水)には党東日本大震災復興加速化本部の会議が開かれ、額賀本部長、谷事務局長ほか皆さんに「福島復興指針」の改定案を審議・了承頂きました。夏の与党提言を受け、帰還困難区域内に新たに特定復興拠点を設け、国の直轄事業として除染・家屋解体など基盤整備を一体的に進める事を閣議決定するもので、来年度から一段と復興を前進させて行くものです。被災地の置かれた復興の状況が様々にばらつく中、それぞれの進捗に応じて施策を進めるべく努力していきます。

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国政報告(第358号)

 12月に入り、東京では黄色く色付いた銀杏の葉が風に舞い散る風景が冬の訪れを告げているようです。臨時国会も会期末を14日(水)に控え、焦点となったTPP批准案、年金改革法案、IR法案の審議が参議院で大詰めとなっています。この間、議員立法が順次成立しており、自転車活用、無電柱化促進、官民データ活用、がん対策基本法改正など、多くは全会一致を見ています。この点では今国会は会期延長により実りが大きかったと言えるでしょう。IR法案については、政府に一年以内に本格実施のための法案作成を義務付けるものであり、ギャンブル依存症対策など具体的論点の取り扱いは実施法の審議に委ねられたものと理解しています。

 先週末は、在京当番明けの3日(土)に朝一番の新幹線で新高岡に戻り、五箇山から順次、第三区内党支部長・幹事長の皆さんの挨拶回りに入り、4日(日)は山・鉾屋台行事のユネスコ無形文化遺産登録を祝う県・関係三市主催の行事に出席しました。魚津城端高岡の三つのお祭りの様子がビデオで紹介され、お囃子が披露されました。また、近隣の飛騨・高山・大垣・七尾の四市もゲストにお招きし、それぞれ登録された祭行事が紹介されました。改めて、登録成就を喜ぶとともに、個々の祭りの個性の素晴らしさを感じ、33行事のみならず、全国各地の地域を支える伝統祭事の弥栄を念じました。また、故瀬島龍三さんから東海北陸自動車道の建設に際し提唱頂いた「飛越能」という地域構想が、祭行事の面でも実感でき、改めてその将来可能性を感じる機会にもなりました。

 5日(月)朝に上京し、復興庁と議員会館を往復しながら、新年度に向けた様々な作業の進捗を確認しています。8日(木)には党税調で税制改正大綱がまとまりました。昨年は総務部会長として幾度も発言しましたが、今年は政府側であり、出席せず結果を聴くのみでしたが、復興庁関連の税の特例はいずれも延長が認められ、額賀小委員長に御礼を申し述べました。予算については22日(木)を目途に編成作業が進められているようです。復興庁では、夏の与党からの六次提言を受けて、福島第一原発事故に伴い帰還困難区域とされてきた地域に復興拠点を設け、再生を図っていく方針の下、福島復興再生特別措置法の改正に合わせ、新たな事業・施策を如何に展開していくかが焦点です。今後、党の復興加速化本部でも議論頂き、次期通常国会への提出案をまとめて行きます。

 同じく8日、衆院東日本大震災復興特別委員会が開かれ、今国会2度目の質疑を受け、答弁に立ちました。折しも、高岡商工会議所の議員視察で国会を訪ねられた皆さんが委員会傍聴に来て下さり、答弁の場面を見て頂きました。質疑は、先月の福島浜通りへの委員会視察を踏まえたもので、最近、横浜や新潟で福島県から避難している子どもに対する学校でのいじめが明らかになったことで、再発防止策や、放射線に対する正しい理解、風評払拭の取り組みを質す質疑を多く頂きました。私自身、風評払拭に向け、農産物の流通経路である東京の市場、卸、小売の現場に出向き、関係者から実情を伺う活動を続けています。地道にかつ効果的に取り組んで行きたいと思います。来週からはまた東北の現地に伺い、新たな課題をつかんできます。

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国政報告(第357号)

 1日(木)の午前2時2分、エチオピアの首都アディスアベバで開催されていたユネスコの会議で、我が国が提案した「山・鉾・屋台行事」の世界無形文化遺産への登録が決定されました。国の重要無形民俗文化財に指定されている33件の祭り行事が一括して登録されたもので、富山県からは「魚津のタテモン行事」、「城端神明宮祭の曳山行事」、「高岡御車山祭の御車山行事」の3件が対象となっています。登録を機に、地域の元気の源として、また、素晴らしい観光資源として、それぞれの祭礼行事が伝統を守りながら、さらに栄え行くよう願っています。また、33件以外のお祭りについても、それぞれの文化的な良さがあり、今回の登録が全体に好影響を及ぼす事を期待しています。

 先週末の26日(土)は在京当番で、久しぶりに休日の東京を体感し、27日(日)の早朝に新幹線で新高岡に戻って、2か所で国政報告をさせて頂きました(会計士の皆さん四方県議後援会の皆さん)。平成24年冬の総選挙によって、自公連立の第二次安倍内閣が誕生し、「日本を取り戻す」との公約の下、再び国政のかじ取りをさせて頂いて4年間が経ちました。平成32(2020)年の東京オリンピック・パラリンピックまであと4年弱、政権とすれば、内政・外交に一定の成果を挙げながら、いわば「折り返し点」にあるとも言えます。ここへ来て、イギリスのEU離脱宣言、アメリカ大統領選でのトランプ氏の勝利、韓国の朴大統領の退陣表明と、我が国を取り巻く国際情勢にも大きな変化が生じており、先行きが見通しにくい現状です。財政再建の道も、消費税10%への引き上げを平成31年10月に先送りしたため、歳出削減の努力は続けるものの、歳入面では税収の伸びが不透明になっています。また、向こう3年間の経済運営をどうしていくか、平成29年を1ヶ月後に控え、方向感の見出しにくい状態です。このような自分なりの見方を率直に述べさせて頂き、その上で、経済成長と財政再建の両立、日米関係を基軸に、平和と自由貿易を尊重する「地球儀を俯瞰する外交」という、政権運営の基本をブレることなく追求して行く事が大切だと、自分の意見をまとめました。

 週が明けて、29日(火)の衆院本会議で今臨時国会の会期が14日間延長されました。TPP協定の批准と年金改革法案の成立を期すもので、これからは論戦の舞台を参議院に移しての展開となります。私も復興庁において、新年度の税制改正、予算編成作業を進めて行く時期です。また、国会情勢が許せば、東北に出張し、岩手・福島にて未訪問の市町村に伺う予定です。10日(土)にはJR常磐線の浜吉田・相馬間の運転が再開され、仙台から南相馬まで再び鉄路がつながります。復興・創生への歩みを一歩一歩後押しする中で、28日(月)には党高岡市連青年部と田中南砺市長後援会の皆様が副大臣室に来室され、暖かい激励を賜りました。29日には高岡市議会自民同志会の皆さんが研修に上京され、夕刻には竹芝で「おやべ・ひみ・たかおか企業交流交歓会」も開催されました。地元から元気を頂きながら、前進して行きます。

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国政報告(第356号)

 24日(木)の東京は、朝から54年ぶりの11月の雪となり、都心はさすがに積もらなかったものの、郊外では観測史上初の今月の積雪となりました。今週は、安倍総理が米国から南米へと外遊され、APEC首脳会合に出席されるとともに、トランプ次期米大統領、プーチン露大統領等と相次いで会談されました。一方、トランプ氏が大統領就任初日にTPP離脱を宣言すると表明するなど、先行きが不透明になる出来事もありました。そして、22日(火)の福島県沖でのM7.4の地震と津波の発生には、復興庁にも緊張感が走りました。幸いにも被害は拡大せず、ホッとしながら、改めて自然災害と隣り合わせの現状を痛感させられました。

 先週末の19日(土)は、北海道12区から武部勤先生に富山に来県頂き、小矢部市にてふるさと対話集会を持ちました。松沢地区での農業者との対話石動地区での商工業者との対話に、小矢部出身の山田俊男先生にも駆け付けて頂き、JA改革、米政策、観光振興、基盤整備など幅広い分野で皆さんの意見を聴かせて頂きました。対話の合間に、高岡市福岡町のハトムギ乾燥・保管施設稲葉山市営牧場も見て頂き、畑作主体の北海道東部の農業との大きな違いを感じ取って頂きました。夕刻には高岡で第三選挙区支部の歯科医師の皆さんに拠る後援会の発会式があり、出席して御礼と併せ、国政報告をさせて頂いた後、深夜に帰京しました。

 20日(日)朝6時32分の東北新幹線はやぶさ号にて仙台に向かい、宮城県東松島市野蒜(のびる)地区のまちびらきにて復興庁から祝辞を申し述べました。丘陵を切り開き、津波被害に遭った海沿いの集落、JR仙石線の駅舎、小学校をまとめて高台移転を成し遂げたものです。「ひがしまつしま福幸まつり」に合わせ、防災集団移転促進事業の最後の区画引き渡しや小学校新校舎の内覧会が開かれ、新たな街づくりへの第一歩が踏み出されました。

 22日の朝5時59分、赤坂の議員宿舎でも、地震の揺れを感じ、その後も免震構造故のきしみ音を伴った揺れが普段より長く続いたので、思わずテレビをつけたら、震源地が福島沖で、津波の恐れがあるとのこと。画面に見入りながら、新村秘書官にメールを送り、議連の集まりに出る朝一番の予定の変更の相談をかけました。幸いにも大きな被害が出ず、津波の到達も遅れ気味となるうち、7時40分に迎えの車が到着し、まずは復興庁に登庁する事にしました。先立って7時30分に登庁された長沢副大臣から福島復興局からの情報を聴くうち、今村大臣も登庁されて幹部の皆さんと早速打ち合わせを持ちました。結果、長沢副大臣に福島県に出向いて現地の事情を確認頂くとともに、衆院原子力特別委員会での答弁は私が代わって行う事となりました。津波は仙台港で1m40cmを記録したものの陸地への影響は小さく、いったん避難された住民の皆さんも津波警報・注意報が解除されると自宅に戻られる等、マグニチュードの大きさに比べて影響は軽微に留まったのが幸いでした。

 23日(水)はいったん富山に戻って小矢部政経連合会の発会式に臨み、深夜に帰京して雪の24日を迎えた訳です。この後、30日(水)までの臨時国会の会期をどうするか、来週に向け、大詰めを迎えます。

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国政報告(第355号)

 今週は各種団体の全国大会や、地元からの要望の上京のピークとなり、会合を幾つも掛け持ちする日が続きました。看護連盟、土地改良区、青年農業者、商工会、北陸経済連合会など、多くの方々にお会いしました。市長会、町村会、町村議長会の皆さんの訪問もあり、議院会館の事務所も千客万来の賑わいでした。残念ながらお会いできない方、出席できなかった会合もあり、お詫び申し上げます。

 週末の12日(土)、朝は党県連の常任顧問会議があり、このほど復党された綿貫民輔先生に県連最高顧問に就任頂く事に決まりました。午後一番、高岡事務所に県立高岡西高校の今井校長先生、水上生徒会長ほか役員の上森さん、林さんが来訪されました。文化祭でのオリジナル・クリア・ファイル販売収入など3万円余を東日本大震災被災地の復興に役立つよう寄付したいとの申し出を受け、高岡と大伴家持のご縁がつながる宮城県多賀城市の多賀城高校を紹介しました。震災の経験を活かして災害科学科を設け、教育目標の「さとく ゆたかに たくましく」が高岡西高校の校訓と偶然にも一緒という奇遇も重なりました。13日(日)は、高岡市伏木で開催された第8回富山県山(車)・鉾・屋台・行燈祭交流会議にて祝辞を述べ、徳茂雅之参議院議員を招いての呉西郵便局長会研修会で挨拶の後、新幹線で上京しました。

 週明けの14日(月)は9度目となる被災地への出張で、宮城県東松島市で復興庁が主催する地域復興マッチング「結の場」に出席しました。これは、被災地域の企業が抱える多様な経営課題の解決を図るため、大手企業等が、技術、情報、販路など、自らの経営資源を幅広く提供する支援事業で、今回で18回目でした。地元から、製造、飲食、観光、情報提供など様々な業態の8企業が参加し、大手企業の社員の皆さんに現状や抱える課題を話し、様々な助言を受けました。普段出会わない方々の対話の中から、意外な強みや改善点が見出される場面もあり、側で聴いていても良い刺激を感じました。「結の場」では、これまでに、事後に具体的な共同事業に発展した例が幾つもあり、今回も今後の展開が楽しみです。

 16日(水)には、東京の大手町で宮城県気仙沼市のメカジキをPRする催しに出席しました。水産業が主要産業である気仙沼は、カツオの水揚げ量が20年連続全国一位であり、サメのフカヒレも名産として知られていますが、第三のサカナとして、地元で食材として馴染みの深いメカジキを売り出す事となりました。商工会議所の菅原会頭が音頭を取られて市内の各業界が協力し、キリンビール、三菱地所、日本財団の支援も受けてPRビデオや多様な料理法を準備し、東京でのイベントに臨まれたものです。刺身、しゃぶしゃぶ、西洋風調理など、多彩な食べ方の提案があり、来春には缶詰など加工品も売り出す予定との事、なりわいの再生に弾みが着くよう期待しています。17日(木)には、風評被害払拭の取り組みとして、11日(金)のシンガポール大使館に続き、EU代表部にイスティチョアイア=ブドゥラ大使を訪ね、輸入規制の更なる緩和・撤廃を要請しました。

 一方、臨時国会は会期末まで2週間を切り、衆院では17日、18日(金)と本会議が続き、内閣提出法案に加え、議院立法も参議院に送り始めています。17日の安倍総理のトランプ次期米国大統領との会談を踏まえ、内外の情勢がどう展開するのか、来週も注視します。

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国政報告(第354号)

 9日(水)午後、アメリカ大統領選の結果が判明し、大方の事前の予想を覆してトランプ氏が当選しました。アメリカの国民が下した判断であり、我が国としてもこれを受け止め、外交の基軸である日米同盟関係の進展を図らなければなりません。市場も株価がいったんは大きく下げましたが、10日(木)には元の水準まで大きく上げており、今後の展開を注意深く見ていく流れだと思います。

 国会は、4日(金)に衆院の特別委員会でTPP協定批准案が採決され、野党側が態度を硬化させて波高い週末となりました。それでも、国対関係者の交渉の結果、8日(火)に本会議が立ち、各委員会の審議を終えた11案件を可決しました。このうち、参議院先議のパリ協定の批准が決まり、国際的な地球温暖化対策の取り組みに我が国も参加していくことになりました。また、消費税10%への引き上げ時期を延期する法案、人事院勧告を実施する法案などが参議院に送付され、衆院ではTPPのほか、年金制度改正法案など10案件程度の審議を残すのみとなりました。今後は参議院の審議が本格化しますが、会期末まで3週間の展開が焦点となります。

 週末の地元での活動は、5日(土)、翌日公示の南砺市会議員選挙に我が党の公認・推薦を得て出馬する22陣営の激励に、四方第三選挙区支部幹事長と出向きました。定数が24から20に減り、26人が出馬する激戦で、地域事情のために党の公認・推薦者も定数を超える異例の事態となりました。13日(日)の投票日に向け、それぞれのご健闘をお祈りしています。

 6日(日)朝に上京し、横浜赤レンガ倉庫前で、「全国ふるさとフェア2016」の一環で開催された「東北6県入魂!ストリート」のステージ挨拶に臨みました。復興庁の「新しい東北」発信事業として文化放送さんとよしもとクリエイティブ・エージェンシーさんが協力して取り組む催しで、東北の伝統工芸品の魅力と技を若者を中心に発信するものです。現地から関係者が出店し、千原せいじさんとよしもと住みます芸人の皆さんがステージで産品を紹介してくれました。当日の模様はダイジェストの上、ラジオ放送されるそうです。宮城から持ち込んだ三陸沿岸のホヤの加工品も無事完売でき、嬉しい成果でした。

 9日(水)に復興推進委員会が開催され、伊藤元重委員長ほか委員の皆様に復興の現状を報告し、岩手・宮城・福島3県からの現状報告と委員の皆様の被災地視察の報告を受け、観光面での風評被害対策の強化、官民連携の推進など、意見を承りました。ハードの再生が一歩ずつ前進する中、その中で生活となりわいをいかに再生、さらには創生していくか、ソフト面での取り組みが重要との共通の思いがあり、さらには、「新しい東北」の実現による「心の復興」へと進まなければなりません。帰還困難区域の残る福島県を始め、課題の残る地域の手当てにしっかり取り組みながら、復興施策の目的達成に向け、引き続き頑張っていきます。

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国政報告(第353号)

 11月3日(木)、文化の日を今年は東京で過ごしています。科学技術振興機構(JST)の科学と社会をつなぐイベント、「サイエンスアゴラ2016」にて、東日本大震災から5年の復興歩みをテーマに取り上げて頂いたことから、復興副大臣として出席しました。秋晴れで木々の紅葉も少しづつ進む中、お台場の会場までの車のドライブも心地よい好日でした。

 先週末の10月29日(土)は、6日(日)公示の南砺市・砺波市の市長選に向け、田中市長の事務所開き夏野市長の励ます会に出席しました。お二人とも、着実に実績を積み、明確な個性で市民の皆さんの信頼も厚く、それぞれ3期目・2期目に向け、着実にコマを進めておられます。私も大いに期待しています。30日(日)は陸上自衛隊富山駐屯地の創立54周年記念式典に出席しました。豊田司令から災害への対応力を強めるための敷地拡張計画の進捗を含めた式辞があり、心強く感じました。隊員の皆さんは、国内の災害時の支援はもとより平和・協力活動にてハイチや南スーダンにも出向いておられ、私からも尊い活動に心から謝意を申し述べました。

 31日(月)にかがやき536号で上京し、まずは崇仁親王殿下薨去のお悔やみの記帳に出向いた後、復興庁の業務に入りました。1日(火)の午前に衆院の東日本大震災復興特別委員会の質疑が3時間行われました。冒頭、自民党の石川昭政議員の質問に初答弁させて頂きました。総務大臣政務官の時から3年ぶりの出番で、緊張しましたが、その後は大臣ほか皆さんと質問者のやり取りを聴きながら、勘が戻ってきました。午後の本会議では、今国会の主要案件の一つである「国民年金法等一部改正法案」の趣旨説明・質疑があり、これで内閣提出案件がほぼ出揃った感じです。TPP協定も、いったんは2日(水)の委員会で採決し、4日(金)の本会議で衆院通過の日程で与野党合意し、さらに、消費税引上げ延期法案、パリ協定、人事院勧告実施のための給与法改正案など9案件が委員会採決を終える所まで、順調な流れができかけていました。

 ここで、1日夜の自民党議員のパーティにて、山本農水大臣の「冗談でクビになりそうになった」との失言が飛び出し、俄かに情勢が不透明になってしまいました。与党側は2日のTPP採決をあきらめ、4日の委員会採決を提案していますが、3日段階では折り合えず、当日の与野党間調整に委ねられた状態です。政務三役の一員として、気を引き締めて臨んでいかなくては、と自戒しています。

 冒頭に述べたサイエンスアゴラの復興関係セッションでは、福島県と熊本県の高校生3人が、被災体験を持ちながら、それぞれ、医者、原子力技術者、防衛医官を目指して学業に励みながら、将来はふるさとの再興に力を尽くしたいと言う熱く、かつ、みずみずしい思いを語ってくれました。地元の皆さんにも聴いてもらいたい内容でした。復興・創生も、最後は次代を担う若者の皆さんの力に頼る所が大だと感じています。3人の今後の活躍に期待しつつ、自分も大いなる元気を頂いて明日に向かいます。

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