国政報告

国政報告(第412号)

 通常国会が召集されて2週目となり、まずは本日2月1日(木)、平成29年度補正予算が参議院の審議を終え、成立しました。併せて、私が今国会で取り組む6本の議員立法の1本目である東日本大震災事業者再生支援機構法改正法も今国会第1号の法律として成立しました。午後から降り出した雨は、夜には雪に変わり、東京がこの冬二度目の雪に見舞われる中、本号を綴っています。この間の厳しい低温で、富山では氷見市などで水道管の破裂、断水等の被害に見舞われています。関係者の方にお見舞い申し上げます。

 さて、先月21日(日)にインドネシアから戻って、富山に日帰りで往復の後、22日(月)に通常国会(第196国会)が召集され、恒例の安倍総理ほか4大臣の演説がありました。昨年秋の総選挙での公約を踏まえ、内政は「人づくり革命」、「生産性革命」の二つの柱で少子高齢化に立ち向かい、「地球儀を俯瞰する外交」で我が国の安全保障と国際社会への貢献を果たしていく政権運営の基本指針を明快に述べる内容で、私自身は好感が持てました。今国会は、公約を実行して行く「実務型」の展開となると見ており、「働き方改革法案」など重要法案をキチンと成立させていくことが与党側の課題であると思います。

 24-5日(水-木)と衆院本会議で各党の代表質問が行われ、26日(金)の午後、参院本会議での代表質問の後、衆院予算委員会で予算案、補正予算案の趣旨説明が一括して行われました。次いで、29-30(月-火)とテレビ入りで補正予算の審議が行われ、2日目の午後に終結、討論、採決、本会議上程と順調に日程が進み、参議院に無事送付できました。この補正予算は、北九州豪雨など災害復旧、防災対策、TPP対策等を主眼に編成されたもので、地方自治体の春の議会に間に合わせるためにも早期成立が望まれたものです。予算委与党側理事として委員会の安定的な運営等に務めましが、前国会以来の懸案である与野党の質疑時間の割り振りを巡り、開会ギリギリまで折衝が続きました。結果として、与党3時間20分、野党6時間40分の「1対2」の割合で10時間の基本的質疑がこなされました。この問題について、私の立場は与党同様に、議員一人一人の権利として質問時間は本来平等に与えられることが原則で、そののち、与野党の別や少数会派への配慮が考慮されるべきだと考えます。

 予算委での論戦は、内政外交の基本的事項や、補正予算の必要性に始まり、憲法改正や森友学園問題も取り上げられました。私は、河村委員長の代理として無所属の会の原口議員の質問中に委員長席に座る機会がありましたが、憲法第9条改正を巡る総理との質疑は中身の濃い内容で、良い経験になりました。明2日(金)からは本予算の審議です。次号で報告します。

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国政報告(第411号)

 東京も異様に寒い日が続いています。22日(月)は雪の通常国会幕開けとなり、夜には辺り一面銀世界になりました。翌日、かなり融けたものの、その後の寒気で凍り付き、歩道の随所に雪が残っています。24日(水)からは日本海側に降雪が移り、強風を伴って厳しい気象状況となった由、皆様にお見舞い申し上げます。23日(火)には草津白根山が突然噴火し、訓練中の陸上自衛隊員が命を落とされました。謹んでご冥福をお祈り致します。

 先週に戻って、18日(木)から21日(日)朝まで、3泊4日の行程でインドネシアに党務出張しました。日本インドネシア国交樹立60周年の記念式典に二階幹事長が総理特使として出席され、幹事長室を中心に、議員9名が随行させてもらいました。東京とジャカルタの時差は2時間ですが、赤道地帯とあって気温は30度近く、雨季に当たるので、曇天で時折スコール性の雨が降る天候でした。インドネシアは人口が2億5千万人を超えるASEAN第一の大国で、毎年5%程度の経済成長が続いているとあって、伸び行く熱気を感じました。1千万人の人口を擁する首都ジャカルタは、高層ビルが林立し、道路には日本車と日本製バイクが溢れ、ショッピングセンターには世界中のブランド・商品が並び、購買力も旺盛でした。交通渋滞解消のために、我が国が協力して地下鉄の建設が進められており、来春の開業が待ち望まれる状況です。

 ジャカルタ滞在は正味2日間で、19日(金)は郊外のボゴール宮殿に出向き、ジョコ大統領を表敬しました。二階幹事長はインドネシア議連会長を務めるなど、両国の交流に熱心に取り組んでこられただけに、大統領とも経済はもとより、次世代の青年たちの交流促進で意気投合されました。次いで、現地日系企業の皆さんとの昼食懇談会、インドネシア日本友好議員連盟との意見交換会をこなし、夕刻には旧市街地のファタヒラ広場での60周年オープニングイベントに出席しました。両国の特色と交流を鮮やかな映像で表現するプロジェクション・マッピングに始まり、幹事長ほか関係者のご挨拶があり、日本からはピコ太郎さんも駆けつけ、得意のパフォーマンスで会場を沸かせました。

 20日(土)は、カリバタ英雄墓地で献花を済ませ、我が国が東アジア経済統合の推進を目的として2007年に設立したERIA(東アジア・アセアン経済研究センター)の本部を訪問し、西村事務総長から最近の活動状況の説明を受けました。次いで、現地に進出しているユニクロ、伊藤忠商事を訪ね、17時からは主目的の国交樹立60周年開会式典に出席し、深夜便で帰国の途に就きました。

 私自身にとって20年ぶりのインドネシアで、アジアの発展の勢いに認識を新たにしたところで、196国会を迎え、26日(金)からは衆院予算委員会で頑張る毎日です。次号で報告します。

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国政報告(第410号)

 この冬一番の寒波に見舞われた富山県では、里雪型の大雪となり、11日(木)の晩方から12日(金)の朝にかけて高岡では60cmの降雪となった由、さすがに機械除雪も追いつかず、生活が混乱するなど大きな被害となりました。関係の皆様にお見舞い申し上げます。一方、私も通常国会召集を前に、インフルエンザに見舞われ、地元の会合を欠席する羽目になりました。

 12日(金)の夕刻、大雪に見舞われた新高岡駅に到着しました。北陸新幹線は途中糸魚川付近を徐行しただけで、僅か2分の遅れに留まり、雪に対する強さを改めて実感させられました。しかし、道路交通の状況は厳しく、駅から最初の歯科医師会新年会の会場であるホテルニューオータニ高岡まで、通常は15分弱の所、50分かかりました。さらに、伏木地区自治会連絡協議会新年会の会場である伏木にも、1時間かかってようやく辿り着く状況で、「夜のドカ雪」の影響の甚大さを体感しました。翌13日(土)は、恒例の県連女性部の初顔合わせに妻と一緒に出席し、昨年秋の総選挙の際の御礼も申し述べました。午後に自宅に戻ってから悪寒がひどくなり、夜間に発熱、14日(日)朝に急患医療センターに出向いて検査をしたら、熱は7度台までだったものの、「B型インフルエンザ」と判明しました。このため、地域女性ネット高岡さんの新年会など急遽欠席することとし、15日(月)に高岡市民病院で受ける予定だった定期健康診断も延期してもらいました。関係の皆様にはお詫び申し上げます。

 体調が落ち着いた15日夕刻に上京し、16日(火)の党役員連絡会・副幹事長会議から政務に復帰し、夕方には新春高岡経済懇談会にとんぼ帰りで出席できました。ここ数年、インフルエンザにかからずにいた事もあり、どこかで身体に疲労が蓄積していたのだろうと自戒しながら、明18日(木)からのインドネシア出張(21日(日)まで3泊4日)に臨もうと思います(次号で報告します。)。

 17日(水)は来訪者が多く、今年もいよいよ始動だと実感した一日でした。総務省から通常国会に提出予定の法案や予算の概要説明を頂き、地元からのお客様に応対する一方、党本部に出向いて、昨年から携わっている議員立法の打ち合わせや情報通信・放送関係の会議に出席しました。22日(月)の召集日を前に、野党側では統一会派を模索する動きもありましたが、17日夕刻の時点で断念とのニュースです。昨秋の総選挙前の民進党の分裂に端を発した混乱は容易に収まらず、野党第一党の地位が安定しないことから、結果として与野党間の国会運営の打ち合わせも円滑を欠く危険性が続く状態です。与党とすれば、代表質問に続いて、まずは補正予算を一日も早く成立させることが使命であり、私も予算委員会の末席理事として職責を果たせるよう頑張ります。

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国政報告(第409号)

 平成30年最初の報告となります。前号を綴った後、12月25日(月)の週は新年度予算の各省庁の中身を読み込み、地方財政、クロマグロ対策、公共事業など地元に関わるものを確認して年を越しました。明けて新年は、4日(木)に党県連の初顔合わせ、5日(金)は党本部の仕事始めに出席しました。3連休の後、9日(火)に地元の挨拶回りを済ませ、10日(水)に上京して予算案の内容確認で、役所の説明を頂いています。

 昨年末以来、高岡市の財源不足が問題となっています。原因は、現高岡駅、新高岡駅と二つの駅の改築・新築が重なって投資額が膨らんだ一方、他市と同様な施設整備も進め、公共施設の統廃合の取り組みが十分で無かった事だと思います。市債残高が増加するに伴い、償還費が膨らむ一方、これを賄うだけの財源を行政改革で産み出すことができなかったため、資金不足に陥りかねない状態に至りました。このため、市債残高が着実に減少するよう、償還額の範囲内に投資を抑制するとともに、公共施設の統廃合により、管理コストを切り下げ、債務償還に充てる金銭を用意する取り組みを3~5年程度継続することが不可欠な状況になっています。8年前、高橋市長にバトンタッチした時点で、計画されていた施設整備は着実に進めて頂きましたが、統廃合については明確なビジョンを引き継いだ訳ではありませんでした。結果としてスクラップがビルドに追いつかなかった点については、責任の一端は私にもあり、市民の皆様にお詫び申し上げます。この上は、市当局の財政健全化の取り組みを応援しつつ、整備が進んだ都市基盤を生かした民間ベースの取り組みが花開くよう、持ち場から応援して参ります。

 一方、ポスト新幹線の県づくりの指針となる総合計画の策定作業が大詰めを迎えています。既に、「立山・黒部」、「薬都とやま」と、新川・富山地区の指針は明確になっており、県西部にも同様な指針を打ち出して頂けるよう、県当局にお願いしているところです。高速交通体系や港湾の整備が進み、五箇山の世界遺産、砺波野の散居村の景観、様々な有形・無形の文化財と伝統工芸、明日へのものづくり産業の展開、富山湾の海の幸、新湊大橋、太閤山の県立大学や工業技術センター、デザインセンターと、「飛越能の十字路・玄関口」、県西部6市の発展の基盤と息吹は十分に揃っています。これを包含し、明日への努力の合言葉となる旗印のフレーズを何とか産み出し、位置付けたいと思っています。

 国政については、22日(月)の通常国会召集がほぼ確定しており、昨年末から準備に携わっている復興関連等の議員立法の成立に向けて、他党への根回しなど努力しなければなりません。所属の予算委員会での補正予算の早期成立、沖縄の名護市長選への取り組みなど来週以降始動していきます。今年も頑張ります。

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国政報告(第408号)

 「銀世界」から一週間経って、先週22日(金)に富山に戻ると、今度はあたりの雪がすっかり融けていて、また驚きでした。29年度補正予算、30年度当初予算と編成作業が粛々と進み、クリスマス前に全て決着しました。私が国に勤務していた四半世紀前は、予算編成の最終段階は、6日間コースと決まっていました。課長内示に始まり、局長折衝、次官折衝、大臣折衝と段階を踏んで編成が進み、計数整理を終えて確定する6日目は29日や30日というのが普通でした。今は、大臣折衝を経て一発編成になっているようで、今年は18日(月)に折衝、20日(水)に与党手続き、22日に閣議決定という流れで、隔世の感があります。

 このため、23日(土・祝)に片岸南砺市議の報告会24日(日)に山田参議院議員・筱岡県議の合同報告会に顔出しして、25日(月)に上京したものの、各省庁の予算資料の整理、読み込みが仕事で、27日(水)からは富山で年越しの予定です。補正予算では、心配していた学校施設改修の補助が追加措置されたほか、土地改良予算も、TPPやEUとのEPAの対策として盛り込まれ、地元のご要望にお応えできそうな結果です。当初予算では、地方自治体の一般財源総額が確保されたほか、利賀ダムを始めとする事業予算も手当てされ、地方創生のために大学を活用する交付金が創設されました。8月まで関わった東日本大震災被災地の復興についても、避難者支援、風評対策など、復興庁の提案が認められました。これで、30年度の政府・与党の施策が固まり、1月22日(月)を軸に召集日が調整されている通常国会に提案していくことになります。

 平成29年を振り返ってみると、前半8か月は復興副大臣として東北の復興・創生に努力し、残り4か月では、急遽実施された第48回総選挙で4期目に入らせて頂いたことが特筆すべき出来事でした。選挙後は、副幹事長・選挙対策委員会事務局長の職務はもとより、予算・総務・文部科学の3委員会の理事として、また、総務・復興関連の議員立法(現在5本関わっています!)の準備作業に慌ただしい毎日を過ごしました。おそらく通常国会も同様な状況が続くのでしょうが、この世界で仕事が舞い込み、忙しいのは議員冥利に尽きる訳で、力及ぶ限り頑張っていこうと思います。国全体としては、内政では「働き方改革」の法案審議が重要課題であり、外交面では北朝鮮の動きから目が離せないものと思います。短中期的に、憲法改正、経済成長と財政再建の両立も焦点であり、沖縄の基地問題、原発問題も順位の高い課題です。党内では秋に総裁選もあります。引き続き、地元の課題・国の課題の両方に、自分なりにしっかりと向き合い、解決に少しでも貢献できるよう努力します。皆様もよいお年をお迎えください!(次号は1月第2週となります。)

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国政報告(第407号)

 先週末に富山に戻ると一面銀世界で、しっかりと雪が降ったのだと実感しました。週明けからは緩んだようで、海岸近くではまた地肌が出ているかな、と思いながら東京で予算編成を見守っています。

 17日(日)には、恒例の党南砺市連の国政報告会に出席し、堂故議員、山田議員と分担して特別国会や税・予算の動向などお話しする機会がありました。私自身、委員会の理事や議員立法の根回しなどで忙しさを実感した国会でしたが、東京を離れられない野上官房副長官はさらに多忙であろうと推察します。18日(月)には高岡内外の経済人有志で集っておられる「憂楽会」(先憂後楽の意)で党本部の田村重信調査役を講師として安全保障問題の勉強会があり、紹介したご縁もあって出席しました。終戦後72年間の我が国の安全保障体制の移り変わりと今日の憲法改正の議論のポイントを1時間でわかりやすく説明頂き、好評でした。

 党本部でも、安倍総裁の問題提起を受けて憲法改正推進本部で議論が進められており、20日(水)に「論点取りまとめ」が公表されました。自衛隊、緊急事態、参院選の選挙区、教育充実の4項目に絞って、議論の状況と方向性をまとめたものです。自衛隊については、我が国に必要な存在との認識の上に、憲法9条に新たに位置付ける際、9条2項(戦力の不保持)を維持するか削るかの2通りの意見が出されている現状です。

 先週末に戻って、15日(金)朝には沖縄振興調査会・美ら島(ちゅらしま)議連合同会議があり、1年振りに調査会事務局長に復帰して司会を務めました。13日(水)に米軍のヘリコプターが、宜野湾市立普天間第二小学校の校庭に窓を落下させた事故について、沖縄県連の照屋会長から党政調でもきちんと議論してほしいとの強い要望がありました。調査会・議連としても、沖縄振興の土台には「安全・安心」が無ければならぬとの思いを共有し、政調事務局に検討をお願いしました。その結果、19日(火)朝に国防部会・安全保障調査会合同会議が開かれ、防衛省から事故についての報告を受けました。再び上京頂いた照屋会長から、米軍事故が連続している事への危機感をお話し頂き、党としても再発防止の取り組みを見守っていくことになりました。

 19日には今年最後の役員連絡会議、副幹事長会議もあり、次回は仕事始めも兼ねて1月5日(金)となります。予算編成案は20日の政調審議会・総務会で党側として了承され、22日(金)に閣議決定の予定です。補正予算では、EUとのEPAへの手当ての意味もあって、農林水産業の競争力向上の要として、農業農村整備事業が計上されたほか、学校施設改修への補助や文化財の災害復旧費も措置され、地元の懸案箇所も前進が期待されます。今後、当初予算案についても、各省庁の情報を読み込んでお知らせしていきます。

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国政報告(第406号)

 この冬はラニーニャ現象で寒くなるとの気象庁から発表されましたが、11日(月)夜からの寒波で富山も早々と積雪状態になりました。一方、東京はいつの間にか銀杏並木もすっかり葉が落ちて蒼い空の下にビルの稜線が陽光にくっきりと刻まれています。

 9日(土)に特別国会が会期末を迎え、富山での週末は県薬剤師会の表彰者祝賀会瘧師県議の後援会総会に出席しました。11日朝に上京し、今週は新年度の税制改正案の党内審議に参加しました。党税制調査会は、宮沢会長、額賀小委員長の下、例年通り濃密な議論が進められ、14日(木)に「税制改正大綱」として了承されました。私は自治体行政に携わった立場から、地方税収の安定的確保や大都市圏・地方間の税収の偏在性是正を求める意見を述べました。

 今回の税制改正は、平成31年10月からの消費税引き上げを前に、所得税の再分配機能の拡充、森林環境税の制度設計、国際観光旅客税の導入、税務手続きの電子化など注目すべき点が多くあります。所得税では、基礎控除を10万円増額する一方、給与所得控除を10万円減額した上、上限額を220万円から195万円に引き下げました。これにより、年収850万円以上の給与所得者が増税になる一方、中間層以下の大方の納税者の負担は軽減されることになります。さらに、基礎控除は年収2500万円以上は適用されない事になり、年金受給者についても高額所得者の控除額が減額されるなど、「格差の是正」を図る改革となります。

 地方の町村部を中心に粘り強く要望活動が進められてきた森林環境税は、一人当たり年額千円で個人住民税に併せて市町村が徴収する形での導入が決まりました。課税がスタートするのは、東日本大震災からの復興財源としての増税が終わる平成36年度ですが、自治体には31年度から先行して総額200億円が譲与される事となります。配分は県に1割、市町村に9割で、「間伐や人材育成・担い手の確保、木材利用の促進や普及啓発等の森林整備」に基礎自治体たる市町村が主体的に取り組む体制に変えていく前提です。

 国際観光旅客税(仮称)は、平成31年1月7日以後に我が国を出国する者(外国人も含まれます。)に新たに1回千円を徴収するものです。出入国手続きの迅速化、観光PR、文化・自然を活用した観光資源整備、観光受け入れ体制の充実等に充てられます。

 税務手続きの電子化については、法人税の電子申告を促進するほか、所得税の年末調整についても、保険料控除の手続きを電子的にできるようにするなどICT(情報通信技術)の活用が進みます。さらに、地方消費税の清算基準の変更により、実質的に地方圏への配分額が増える見込みです。これらの改正については、次期通常国会に法案として提出、成立を目指します。来週は補正予算・本予算の編成結果について報告できる見込みです。

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国政報告(第405号)

 師走に入り、富山は時雨模様、東京は冬晴れの下、銀杏の黄色い葉が風に舞う時節となりました。氷見漁港に鰤も揚がり始め、次第に年末へと冬支度の慌ただしさが募る一方、11月1日(水)に召集された総選挙後の特別国会も9日(土)には会期末を迎えます。5日(火)の衆院本会議では、夏の人事院勧告を実施するための給与法改正など10本の法案を可決し、参院に送付しました。

 さて、週末の2日(土)は地元で党地域支部の挨拶回りの後、晴れ間を利用して自宅でチューリップの球根を植え込みました。3日(日)は(公財)たかおか女性アカデミーの創立50周年記念講演として、地域の過去・現在・未来について、高岡市役所勤務時代に見聞きし、考えたことを中心に、県西部の地域づくりへの想いを話す機会を頂きました。夕刻には、6市の市議会議員有志の皆さんで組織頂いている「慶政会」にて30分間の国政報告として、東日本大震災からの復興関連の議員立法に努力している近況を伝えました。

 4日(月)朝に上京してからの今週の週日も、国会の委員会、党の会議、議員立法の根回し、夜の会合と日程が立て込みました。5日(火)には総務委員会で、昨年5月以来約1年半ぶりに25分間の一般質疑に立たせて頂きました。質問時間を巡る与野党の交渉も一段落しつつあることから、冒頭は恒例の万葉集の朗唱で始めました。巻8の1593番、「隠口(こもりく)の 泊瀬(はつせ)の山は 色づきぬ 時雨の雨は 降りにけらしも」と、紅葉の進む初冬を詠みました。まずは、復興副大臣在任中に携わった福島県の原発被災地域の避難解除に伴う国の出先機関や郵便局の再開の動きや、総務省による被災自治体への全国の自治体からの応援職員派遣の後押しの現状を伺いました。次いで、地方税財政、行政手続きの電子化、行政評価、自治体病院への電子カルテ導入の推進、4K8Kテレビ放送の取り組みなど、多岐にわたる総務省行政の中から、総務大臣政務官・総務部会長として関わった経験に基づき、現状を質しました。地方交付税の財源不足が原因で発行されてきた臨時財政対策債は、今年度末には残高が53兆円にも達する見込みで、地方側の債務の四分の一を占めるに至っています。消費税率の10%への引き上げ時にも事態を好転させるべく、教育分野への使途変更によって地方の歳入見込みがなるべく減らないような調整が必要です。答弁には、野田大臣、小倉・小林両政務官始め、総務省勤務時にお世話になったスタッフも立って頂け、和やかかつ今後の課題指摘も怠らない内容で緊張感をもってあたりました。

 6日(水)から8日(金)にかけては、新年度税制改正を決める党税務調査会の会議が午後に連続開催され、様々な改正項目について積極的な意見交換がなされました。私にとってはこちらも2年ぶりで、地方の立場での発言を心掛けたところです。結果は次号にて。

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国政報告(第404号)

 前号は22日(水)の報告で、翌23日(木)の勤労感謝の日は地元で北陸国際工芸サミットの表彰式交流会に出席し、夜に新幹線での上京となりました。24日(金)は党役員連絡会・副幹事長会議に出席し、文化立国調査会の新年度に向けた政策申し入れで、山谷えり子会長に随行して林芳正文部科学大臣に面会しました。

 週末の25日(土)は党県連の支部長・幹事長会議の後、第三選挙区支部女性部主催の講演会に山谷会長をお招きし、文化振興を通じて日本づくり・地域づくりを進める意気込みを拝聴しました。講演後は先生に同行して高岡市内の瑞龍寺勝興寺、氣多神社、大伴神社、万葉歴史館を巡り、文化財の集積の厚みと、これを訪れるお客様に説明する地域の皆さんの「おもてなし」の精神に改めて感銘致しました。歴史館では、山谷先生に万葉衣装を身に着けて記念撮影して頂き、晩秋の富山の思い出を差し上げることができました。夜は党射水市金山支部の懇談会に顔出しの後、歯科医師の先生方の後援会総会にて国政報告をさせて頂きました。

 次いで26日(日)は、高岡市立福岡小学校の開校50周年記念式典南砺市平地区での国土交通省の自動車の自動運転実証実験開始式富山市大沢野地区での県山・鉾・屋台・行灯祭連合会総会と行事が続きました。なかでも、平地区は既に一帯が雪化粧した中、国が2020年にも実用化を目指して力を入れている自動運転技術を、実験車両に試乗して体感する機会となりました。

 日曜夜に上京し、週明けの27-28(月-火)日は、予算委員会の14時間にわたるテレビ入り質疑が行われ、理事としてほぼ終日出席しました。与野党の質問時間は、事前の筆頭間協議により5時間対9時間の捌きで決着しました。我が党からは、田村元厚相、新藤元総務相など野党時代から質問力に定評のある面々が質問に立ち、総選挙で公約された教育費無償化や北朝鮮への備えについて政府側を質しました。野党側の追及の焦点は、引き続き森友学園への国有地払い下げ、加計学園の獣医学部新設で、近畿財務局職員と森友学園籠池理事長との打ち合わせを録音した音声テープの内容が事実であるとの財務省理財局長答弁がありました。国有地払い下げ価格算定等を巡る一連の手続きに不備を認める会計検査院の調査報告も公表された中、両件への安倍総理の関与を示す新事実は、29-30(水-木)日の参院予算委でも明らかにならず、実質的な問題は今後の国有地売却手続きの改善を如何に図るかに移りつつあります。

 予算委員会を受けて各常任委員会での審議もスタートし、29日の昼休みに文部科学大臣、オリ・パラ担当大臣、30日の朝に総務大臣の所信を聴取しました。質疑は、文科委が12月1日(金)、総務委が5日(火)に予定しており、9日(土)の会期末までに案、給与法改正など案件処理がどの程度進むのかも課題です。

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国政報告(第403号)

 今年の秋は足早に時雨模様となり、富山では早くも初雪が観測される寒さとなりました。「鰤起こし」が吹き荒れ、氷見ではブリが獲れ始めたようです。東京では銀杏の葉があっという間に色づく下、特別国会の慌ただしい毎日が続いています。

 17日(金)、衆議院本会議にて安倍総理の第4次内閣発足に際しての所信演説がありました。総選挙公約に基づき、消費税増税分の一部を財源として、2兆円規模で幼児教育・保育料の無償化など子育てを応援する政策展開が改めて表明されました。地元に戻り、荒れ模様の天候の週末は、19日(日)に氷見漁港のマリノベーション事業完工式に出席し、夜には上京となりました。

 20日(月)の朝には初回の予算委員会が開催され、正式に理事に選出されました。今国会では、総務、文部科学、予算の3委員会の理事を務めることになり、一段と慌ただしい毎日になっています。次いで午後1時からの衆院本会議で先の総理演説を受けての各党代表質問が始まりました。初日は立憲民主、自民、希望の3会派、2日目の21日(火)は公明、無所属の会、共産、維新の4会派が質問に立ちました。我が党から質問に立った岸田政務調査会長の「高姿勢でも低姿勢でもなく、正姿勢で」政権を運営すべし、との発言は心に残るものがあり、珍しく野党席からも拍手が湧きました。

 今国会の会期は12月9日(土)までであり、残り3週間を切っていますが、東日本大震災からの復興関連で、議員立法の案件が2件あり、その根回しに走り回っているために、気忙しさが増しています。一つは「東日本大震災事業者再生支援機構」の支援受付の期限を明年2月22日から平成33年3月31日(復興庁の設置期限)まで延長する法案です。もう一つは平成31年の福島県議会議員選挙に際し、住民が原発事故で避難を余儀なくされている双葉郡選挙区の議員定数を維持しようとする法案です。いずれも地元からの強い要望を受けて与党内で成案をまとめ、他会派の了解を得て議員立法で成立させようとしています。私は、党の東日本大震災復興加速化本部常任幹事として、谷公一先生の指揮下で関係議員への説明に歩いています。遅くとも次期通常国会の早い時期に成立させたい思いで、できるだけ各方面の了解を進めようとしています。

 折しも、21日の本会議では、現職で逝去された木村太郎先生と長島忠美先生の追悼演説がありました。故長島先生は、私の前任の復興副大臣であり、存命ならばこの根回しを担当されていたと思うと、頑張らなくては、と自分に言い聞かせて取り組んでいます。今週後半には各委員会の所信質疑、来週明けには予算委員会の質疑が予定されており、時間配分を巡る調整が難航しています。このため、委員会の理事懇談会が不定期に設定されるなど、次々と入ってくる日程を調整しながら、意欲をもって頑張っていきます。

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