国政報告(第378号)

 暦ではゴールデン・ウィークの後半5連休の最中で、富山からの報告となります。先月29日(土)に福島県浪江町の十万山で発生した山火事が、帰還困難区域ということもあって5日目に入り、地元の皆さんや自衛隊ヘリも加わっての消火活動が続いています。お見舞い申し上げ、鎮火を念じています。なお、福島県によれば、付近の放射線量の値には大きな変化が無い由、報道の通りです。

 前号で記したように先月26日(水)に吉野新大臣が就任され、27日(木)に宮城・福島、1日(月)に岩手の県知事にご挨拶に出向き、1日と2日(火)で宮古市から名取市まで、三陸沿岸の被災地を視察しました。2日には安倍総理も南三陸町から合流され、新体制の始動を後押し頂きました。一方、28日(金)には、衆参の復興特別委員会が開催され、前日の大臣の所信的挨拶を受けての質疑が2時間づつ行われました。同日、延び延びとなっていた本会議も両院で開会し、法案の処理を進めることができました。これで復興庁が原因となって停滞していた各委員会の審議が正常化したものの、2日の衆院法務委員会で委員長解任決議案が出て、連休明けの本会議で処理される予定です。波乱が大きくならなければ、8日(月)、9日(火)の衆参予算委員会での集中審議の後、参院復興特委で、福島復興再生特措法改正案の審議が再開される見込みであり、今度こそ成立するよう努力していきます。

 私の業務としては、29日に宮城県に出張し、「震災遺構仙台市立荒浜小学校」の開所式内覧会に出席しました。荒浜地区では地震・津波で180人余の方が亡くなられ、地区の防災拠点であった小学校では児童や住民320人余の方が避難し、翌日までに救助されました。校舎の一階、二階には津波が押し寄せた痕跡が残り、ベランダのコンクリートが巻き上がったままになっています。当時、廊下に自動車がひしゃげて押し込まれた写真もあり、津波の威力を伝えています。四階には震災前の小学校の様子や、800世帯が暮らしていた地区のジオラマが展示されており、移転を余儀なくされた地域の皆さんの思い出が詰められています。震災の恐ろしさと防災・避難の大切さを後世に伝える震災遺構は、写真・映像を含めて被災地各地で整備が進められており、復興庁も支援しています。

 仙台駅を12時半に出発し、東北新幹線・北陸新幹線と大宮経由で乗り継いで、新高岡駅には16時過ぎに到着し、夕刻、高岡市福岡町で川島県議の後援会の場で復興の現状と課題について講演する機会を頂きました。午前中に荒浜地区で見聞きしたことをそのまま富山の皆さんに伝えることができ、東北の今を知り、想いを寄せて頂く手掛かりになってくれれば幸いです。

 30日(日)に再び上京し、1日は在京当番で高岡の御車山祭の巡行を見ることはかないませんでしたが、2日から6日(土)までは富山で過ごす予定で、南砺市城端で開催される「全国山・鉾・屋台保存連合会総会」の交流会に参加するなど、連休明けの業務再開に備えて充電します。

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