国政報告

国政報告(第280号)

 5月も下旬に入り、いよいよ緑が色濃くなる候を迎えています。先週末は、高岡で南砺市が舞台の映画、「norin ten」を観ました。改めて寒さに強く収穫の良い米や麦の品種改良に大きな功績を挙げた稲塚権次郎と家族の人生の軌跡に感動しました。折しも、16日(土)は党南砺市連の総会で井波に、17日(日)は県西部6市の市議会議員で作って頂いている慶政会の総会で平に出向き、映画の感想を含め、国政報告をしました。

 日曜の夜、大阪市を解体して特別区にする事の是非を問う住民投票の結果、橋本市長の提案は否決され、維新の江田代表も辞任して松野新代表に交代となりました。通常国会が平和安全法制の審議に入るヤマ場での橋本市長の任期満了時引退の表明で、今後どのような影響が出るのか、未だ定かではありません。まずは、19日(火)の衆院本会議で、審議の舞台となる「平和安全特別委員会(委員45名)」の設置が与党多数で決定されました。20日(水)の党首討論を踏まえ、26日(火)の本会議での趣旨説明、各党代表質問を経て、27日(水)からは特委での審査に入る予定です。法案の行方は、審議の過程でどのような論点が浮かび上がるかにかかっています。当面、国対とすれば、この間に各委員会での案件処理をスムーズに進める事が大切です。私が担当の総務委員会では、放送・通信・郵便事業の海外展開を国が財政的に支援する機構を立ち上げる法案が21日(木)に可決され、残る信書便の規制緩和法案は、26日に一般質疑の後、趣旨説明の上、28日(木)には質疑終局の予定です。

 このほか、21日の本会議では、第三次電力システム改革法案や個人情報保護法の改正法案が可決・参院に送付される等、逐次審査を終えた案件を採決、参院送付を進めています。内閣・法務・厚生労働の三委員会に難しい案件が集中する反面、財務、総務委員会等は案件処理の目途が立つなど、委員会間の審議進捗の度合いに差が目立ってきました。来週半ばからは、平和安全法制を巡って通常国会もヤマ場に入ります。

 一方、夏の新年度予算要求の指針となる「骨太方針」等の政府内での作成作業も本格化してきており、党側でも政務調査会の各委員会で骨太方針に反映させるべく、提言取りまとめが進められています。私の関わりでは、財政再建特命委員会が2020(平成32)年度に向けての財政再建目標とその実現方策、沖縄振興調査会西普天間地区小委員会で、3月末に先行返還された基地跡地での国際医療拠点(琉球大学医学部及び附属病院の移転)形成方策をそれぞれ取りまとめ中です。毎朝9時10分の国会議事堂内3階での国会対策委員会正副委員長打ち合わせを基本に、議院運営委員会・理事会、本会議とその間を縫っての党本部での会議、議院会館自室への各種来客対応など、慌しい毎日の通常国会もいよいよ佳境、もうひと頑張りです。

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国政報告(第279号)

 季節外れに早い台風が日本南岸を進み、その後は一気に気温が上昇し、新緑とはいえ、汗ばむ毎日です。ゴールデン・ウィークが明け、国会も衆議院本会議を12日(火)、14日(木)、15日(金)と開会し、法案の趣旨説明・質疑を精力的にこなしました。14日には「平和安全法制(安全保障法制)」が閣議決定され、国会提出を受けて、与党側としては、来週にも特別委員会を新たに設置し、精力的に審議を進めたい所です。

 遡って、先週末は、9日(土)に福野支部10日(日)に利賀支部の総会があり、昨年末の総選挙の御礼から始まって、「地方創生元年」の取り組み、国会の現況など話し、支部党員の皆さんと交流・懇談しました。12日には、先月の県議選を受けて発足した富山県連新役員の県議の先生方が上京され、党本部幹部へのご挨拶や宮腰会長始め県選出国会議員との懇談会がありました。

 13日(水)には、党財政再建特命委員会の議論の中間整理を公表し、委員会に出席された議員の皆さんから活発な意見を頂きました。経済再生と財政再建の両立、2020年度までのプライマリー・バランスの黒字化、高齢化により伸びが予想される社会保障費の抑制を主眼とする歳出改革の必要性など、基本的な骨子を提示し、積極・消極両者の立場から幅広い意見が出されました。これらを踏まえつつ、具体的な歳出抑制策となる各論の検討を始め、早速、医療団体と地方団体からヒアリングを持ちました。安倍政権の下では、新年度予算に向けた作業は6月末に取りまとめられる「骨太の方針」で始まることから、そこに反映させるべく、6月半ばまで後一か月で仕上げなければならず、来週以降は週2回ペースで委員会を持つ予定です。

 通常国会も、6月24日(水)の会期末まで5週間余となり、ここからが各委員会のヤマ場です。私の担当の総務委員会は、来週から郵便事業支援機構法と郵便・信書法改正法の2案件の審議に入り、出口が見えつつありますが、平和安全法制を始め、全体としてはまだまだ予断を許さない情勢です。国会対策委員会一丸となっての頑張り所です。また、先に述べたように、新年度の予算・政策に反映させるための与党側の様々な提言を取りまとめる時期にもさしかかります。総務大臣政務官を務めて以来、関心を持っているICTの各分野への利活用についても、マイナンバー・カードとの連携や電子政府の推進、交通系ICカードの普及、地域医療情報連携基盤の構築、スマート・メーターを用いた省エネの実現など、全国レベルでの展開が望まれます。また、地元富山県の県・市要望の実現の後押しも大切な仕事です。一方、TPP、原発、沖縄の基地問題も引き続き目が離せません。北陸電力志賀原発直下の地層の問題も、今週発表された原子力規制委員会の専門家の見方では活断層の可能性が否定されず、先行きの見通しが不明瞭になっています。気を引き締めて、それぞれの課題に対処して行きます。

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国政報告(第278号)

 今年の富山のゴールデン・ウィークは、4日(月)の昼過ぎから雨が降っただけで、連日好天に恵まれ、開業した北陸新幹線も寄与して、観光地、お祭りともに各地とも盛況でした。私も例年通り、高岡御車山の勢揃い式城端曳山の庵唄と楽しませて頂きました。この間、2日(土)の晩だけは、新幹線を利用し、長野県上田市の別所温泉へ家族で出かけましたが、信州が本当に近くなりました。

 6日(水)の夜、新高岡停車の臨時かがやき538号で上京しましたが、さすがに連休最終日とあって満席でした。明けて7日(木)は、県西部選出の県議会議員と高岡市議会の皆さんが合同で上京され、国土交通省の徳山技監、西脇官房長、藤田鉄道局長に面会、かがやき停車の御礼と今後の継続の要望を行いました。一行は8日(金)には大阪のJR西日本本社と金沢支社も訪問の予定ですが、地元の皆さんが様々な形で「かがやき」停車のために努力頂いていることに頭の下がる思いです。7月以降のダイヤ継続、臨時便の増便、そして究極は通常運行列車の停車実現へと、私たち国会議員も持ち場で努力を継続していきます。

 8日からは毎日の国対正副委員長会議も再開、後半国会の円滑な運営を目指し、頑張っていきます。差し当たり、週明けの12日(火)、14日(木)、15日(金)と衆議院本会議を開会し、労働者派遣法改正案、農協法改正案等の重要法案の審議に入ることで、与野党合意済みです。15日には安全保障法案が閣議決定・国会提出の予定であり、その審議の推移が今国会の帰趨を決めます。

 一方、党の政務調査会では、私が事務局長代理を務めている財政再建特命委員会の議論の中間整理案がまとまり、13日(水)に全議員自由参加の場で公表する予定です。現在の政府の目標は、リーマン・ショック直後のプライマリー・バランスの赤字の対GDP比を2015年度までに半減し、20年度までに解消しようとするものです。経済成長や消費税引上げが寄与して、15年度までの赤字半減目標は予算編成段階で実現できています。次の20年度に向けての目標をどうするべきか、政府の意思固めの前に、党として考え方をまとめ、提言する目的で、メンバー限定の特命委が設けられ、2月初旬の発足以来、週一回のペースで有識者ヒアリング・議論を積み重ねています。この程総論部分がまとまり、来週公表の運びとなりました。経済成長と財政再建を如何に両立させていくか、また、高齢化の進展に伴い、自然増が避けられない医療・年金・介護など社会保障費の伸びをどの程度無理なく抑制できるか、厳しい論点がありますが、何とか良い形にまとまれば、と思っています。

 日本銀行の「異次元の金融緩和」の発動から2年が経過し、原油安も影響して、物価上昇率を2%台に引き上げる目標の達成時期が来年以降にずれ込む見通しが示されました。年間80兆円のペースで日本銀行が国債を買い進めて行くという現在のスキームは、近い将来に見直しを迫られるものと思います。その際、我が国の金融・景気にどのような影響を与えるのか、そんな面からも正念場と言えるこの局面、来週からの国会内外の動向を注視していきます。

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国政報告(第277号)

 ゴールデン・ウィークが始まり、晴天の下、富山は北陸新幹線開業効果で各地とも観光客で賑わっているようです。私も28日(火)に戻って5月6日(水)まで、殆ど地元で過ごす予定です。29日(水)は恒例の南砺市の植樹祭に出席、30日(木)は県高岡文化ホールで「ラ・フォル・ジュルネ金沢2015」のクラシック・コンサートを聴いてリフレッシュさせてもらいました。

 24日(金)に、文化庁の新たな文化財活用施策である「日本遺産」に全国から18件が選定され、高岡も前田家に開かれて400年の町の歴史をテーマとして選ばれました。平成18年以来、世界遺産登録という高い目標を掲げて市内の文化財に磨きをかけ、前田墓所や高岡城跡の史跡指定、金屋町の伝統的建造物群保存地区指定、雨晴海岸の名勝指定、と息長く努力を重ねてきた成果だと思います。市民レベルでも、今月、「平米町」、「袋町」の町名復活が実現し、25日(土)には御車山会館オープンという絶好のタイミングでの選定でした。県・市において、勝興寺の修復などさらに資産に磨きをかけ、「歴史文化都市」としての充実を図ってほしいと思います。さらに、江戸時代以降の歩みのストーリーを県西部一帯に広げ、各地の祭りや寺社を巻き込んだ流れを作っていくことで、「連携中枢都市圏」の取り組みの一つの分野にできるのでは、と考えます。

 一方、国会は28日に衆院本会議があり、国民健康保険の運営主体を市町村から都道府県に広域化する法案などを可決し、参院に送付しました。新年度予算が4月にズレ込んだものの、その後は各委員会で案件審議が着実に進んでいます。連休明けは、12日(火)に派遣労働法案、14日(木)に農協改革法案をそれぞれ本会議で趣旨説明・質疑することで与野党合意しています。15日(金)には今国会の主眼ともいえる安全保障法案が閣議決定・国会提出の予定であり、大詰めを迎えます。

 30日未明には、訪米中の安倍総理が上下両院議員の前で演説され、過去の反省に立ちつつ新時代の日米協力関係の構築について、オバマ大統領との首脳会談も踏まえた形で表明されました。TPP交渉、沖縄の基地問題、そして後半国会での安全保障法案審議へと、日米関係の進展と我が国の国益を勘案しながら、「ウィン・ウィン」の解決を目指さなければなりません。

 私の所属する国会対策委員会も、連休明けからが今国会の成果を問われる正念場です。毎朝9時10分からの正副委員長会議でリアルな情報を共有し、担当委員会の円滑な運営に与党理事と協力して汗をかく。経済成長と財政再建の両立を始め、国の当面する大きな課題や選挙区の課題に想いを巡らしつつ、持ち場での任務を果たしていきます。

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国政報告(第276号)

 先週末の17日(金)の夕刻は富山に戻らず、党の沖縄振興調査会として宮腰会長代理とご一緒に沖縄へ飛びました。明18日(土)、先月末に米軍から先行返還された宜野湾市の西普天間地区約50haの今後の活用について、政府の予算・税制面の対応の報告と地元要望の聞き取りを行いました。昨年、調査会の下で島尻安伊子参院議員が座長、私が事務局長となってワーキング・チームで施策を提言し、年末の税制改正・予算編成で認められた内容を、宜野湾市役所で佐喜真市長や又吉地主会長に報告しました。島尻先生のほか、現地では西銘代議士、宮崎代議士も出席しました。地元からは、土地が返還された新たな段階で、支障物件の除去、埋蔵文化財の調査を促進し、一日も早く土地が有効活用できるよう、国の支援を要望されました。当地には琉球大学医学部と附属病院が移転新築される計画であり、国・沖縄県・宜野湾市・琉球大学が一体となって事を進める必要があります。折しも、17日には安倍総理と翁長知事の会談が初めて実現、辺野古沖での基地建設を巡る隔たりは未だ大きいものの、先行返還された西普天間地区の整備を目に見える形で進める事で、問題解決に寄与できればと思います。

 土曜は、羽田経由で新幹線開業以来初めて、飛行機で富山に戻り、高岡青年会議所シニア会の例会で北陸新幹線開業後の県西部や高岡の発展について、過去の問題解決の取り組みを振り返りながら話をしました。皆の力を結集したからこそ、「かがやき」の臨時便の停車が開業初日から実現した事を実例に、新幹線、能越自動車道、北陸自動車道高岡・砺波スマート・インターなどを基盤に、民間の様々な発想と力で地域を盛り上げて行こう、と問題提起しました。

 19日(日)は、県等主催の富山湾サイクリングの出発式から顔出しし、夕方から党城端支部上平支部の総会に出席しました。20日(月)は、3回目となる臨時「かがやき536号」で上京し、砺波市般若支部の皆さんの国会見学を迎えました。気候も良くなり、新幹線の「一人一乗車運動」も兼ねて、今後も国会見学の申し込みが続くようです。21日(火)は午前に総務委員会、昼休みに委員会審査を終えた案件を処理する本会議、午後は初めて春の園遊会に夫婦で出席させて頂きました。赤坂の東宮御所内の庭園で、しばし首都の中心部に居る事も忘れ、両陛下はじめ皇族方を遠目に拝顔させて頂きました。

 22日(水)は、朝7時から北陸四県農政議連の総会が開かれました。各県JA中央会や単位協同組合の組合長が出席される中、TPP交渉と米価の現状が政府から報告され、国益を守る姿勢での交渉継続はもちろん、厳しい経営環境にある農家を支える諸制度の立案に汗をかくよう、要請を受けました。TPPは米国の大統領選が迫る中、国益を守ると言う公約に沿って正念場を迎えています。

 23日(木)は、本会議にて個人情報保護法の改正案の趣旨説明・質疑の後、党本部で財政再建特命委員会に事務局長代理として参加、「議論の中間整理」を巡り、関係議員の皆さんの活発な議論を司会者として捌かせて頂きました。昨年秋に国対副委員長、議運オブザーバーとなってからは、政調の部会とのかかわりが全体として薄くなっているものの、情報通信、放送、文化、財政再建など、いくつかのテーマで事務局長を仰せつかり、委員長を助けて活動しています。来週以降は、党での活動も逐次紹介していきます。

 以上、新緑が目に優しい東京からの報告と致します。

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国政報告(第275号)

 四月も半ばを過ぎ、東京は若葉の萌える候となりました。今年は寒い日も時々ありますが、暖かくなると街もどこかしら春の匂いが漂い、新年度を感じさせてくれます。週末の地元はちょっと寒かったですが、高岡で「千保川桜クルーズ」のオープニングと万葉なかよし保育園の竣工式、南砺で消防団十周年記念式典に出席しながら、県議選の結果を待ちました。我が党は全県で定数40に対し、32人を公認し、うち30人が当選を果たし、現有勢力をそのまま維持する結果となりました。県西部では、14人中13人が当選を果たす結果となりました。新たに当選された方々としっかり連携して地域の諸課題の解決にあたります。

 東京の動きとしては、先週後半、中国の全国人民代表大会から吉団長ほか代表団が来日、9日(木)、10日(金)と衆議院議員運営委員会との第8回日中議会交流として会議が持たれ、私も日本側代表団の一員として参加しました。国際情勢、経済、貿易、環境・エネルギー、文化・スポーツ交流など幅広い分野にわたり、認識の一致・不一致を含め、率直な意見交換ができ、引き続き交流を積み重ねて行く事を申し合わせました。私も松村謙三先生を偲びながら、漢詩と万葉集を披露し、文化面での交流継続を提起させて頂きました。日中、日韓ともここへきて交流拡大の動きが出ているのは、外交面のプラス材料だと思います。

 週明けの13日(月)は国会も動かず、地元で新高岡駅、高岡広域圏クリ―ンセンター、JCHO高岡ふしき病院の病児保育事業など、前々から一度しっかり見ておきたかった施設の見学ができました。慶友会役員の皆さんとの懇談会の後、夜のはくたか578号で上京、14日(火)からは、衆院本会議で取り扱う法案の趣旨説明・各党質疑が始まりました。最初の国民健康保険法一部改正法案では、国民健康保険の運営主体を市町村から県に広げる事が主眼で、各県毎に医療費総額のコントロールを義務付けるものです。続いて16日(木)の電気事業法案は、業界改革の第3弾として、電気を発電する事業者と送電する事業者を法的に分離し、消費者の利益となる料金設定や供給者変更など、規制改革を進めるものです。

 これらの案件を始め、各委員会で内閣提出の法案・条約の審議が一斉に始まり、ゴールデン・ウィークを過ぎれば、通常国会も後半のヤマ場を迎えます。労働者派遣法一部改正法案、地方創生関連三法案など重要法案が審議を待っており、注目の新たな安全保障法案は来月15日(金)の閣議決定・国会提出の予定です。私が国会対策副委員長として関わる小委では、東日本大震災復興特には案件が無く、総務委員会では16日に審議入りした電気通信事業法案ほか3件を扱う予定です。

 この間、15日(水)には砺波市の陸上自衛隊富山駐屯地の拡張を求める協力会の上田会長ほか一行が上京され、石破大臣や原田防衛政務官への要望活動に小生も同行しました。災害発生時など緊急時に大型ヘリの離発着を可能にする整備を求めておられ、県市の後押しもあって、防衛省の調査結果が25年度末にほぼまとまった所なので、工事の具体化への期待も高まっています。

 一方、国政全般では、安倍総理訪米に向けてTPP交渉の行方が注目されるほか、原発再稼働、沖縄の基地問題についても少しづつ動いている感じがあります。先に触れた外交面の前進の動きを含め、国の前進を念頭に活動して行きます。

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国政報告(第274号)

 先週末の富山は桜がほぼ満開となり、週明けの東京ははや見頃を過ぎたところで、思いもよらぬ寒波でわずかですが、都心でも四月の雪となりました。この間、3日(金)から富山県議会選挙が始まり、選挙戦となった射水・氷見・高岡3選挙区の党公認候補9名の方々の個人演説会に1か所ずつ出てきました。全国的にも無投票が多く、有権者の皆さんの関心を高めるが課題となっており、各陣営ともに地域に如何に浸透させていくか、悩みながらの戦いです。今週末の12日(日)には全員当選となるよう念じながらの報告です。

 選挙応援のほか、週末は高岡・射水地区寿野球リーグの開会式射水神社が伊勢神宮から頂いた鳥居の奉曳式勝興寺まちづくり協議会総会高岡商工会議所青年部総会理容組合高岡支部総会と、ご挨拶させて頂きました。新年度に入り、様々な活動が想いも新たに前進しており、それぞれに地域の皆さんが積極的に関わっておられる姿に元気づけられて、6日(月)に上京してきました。

 今週の衆議院は7日(火)に本会議があり、福島復興特別措置法改正案ほか3本を可決、参議院に送りました。その後、各委員会で法案の審議が進み、次回の本会議は14日(火)となります。参議院では新年度予算案の審議が大詰めとなり、与党側は9日(木)の成立を目指しています。その後は各省庁において速やかに執行に入るので、県内での国の事業の進捗状況も次回には報告できそうです。

 この間、毎朝9時10分からの国会対策委員会正副委員長会議に出席して国会全体の流れを把握しつつ、政務調査会の会合で関心のあるものに出たり、各省庁からのレクチャーをお願いしたりしています。8日(水)に中国の国会に当たる全国人民代表大会のメンバーが日中議会交流のため来日され、衆議院議員運営委員会理事・オブザーバーとの間で9日(木)、10日(金)と会議が開催されます。私も議運の一員として参加するため、週末まで東京に残っている訳です。日中議会交流は毎年交互に相手国を訪問しあう事とされていますが、最近の日中関係の緊張を背景に2年余り途絶えていたものが復活した所です。議員交流は政府の公式見解をぶつけ合う場ではなく、お互いの見識の下に意見交換を通じて相互理解を深めるものであり、政府間の交渉が停滞しがちな現状であるだけに、関係を解きほぐす役割が期待されているものと思います。もとより、国益を損なうような主張をする訳ではありませんが、政治面のみならず、経済、文化など幅広い交流の視点から率直な意見交換となり、議員間の関係が強化されれば、との思いで臨みます。

 さて、国政全般では、先週末の菅官房長官の沖縄訪問、翁長知事との会談は、普天間基地の機能の辺野古への移転について、双方の主張が平行線ではあったものの、対話のスタート台には立てたと評価しています。3月末に先行返還された西普天間地区の有効な活用については、私も島尻安伊子座長の下、ワーキングの事務局長を務めた縁もあり、来週末の沖縄現地の訪問を含め、今後とも持ち場で努力し、少しでも国・県の意思疎通のお役に立てれば、と思います。

 このほか、日本郵政グループの秋の上場をにらんだ中期経営計画の策定、地球温暖化対策として我が国の二酸化炭素排出量の削減目標の再設定、2020年に向けた新たな中期財政目標の設定など、課題は目白押しですが、厚みのある議論の上に「決めるときは決める」との意気込みで努力していきます。

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国政報告(第273号)

 新年度に入った今週、東京は週明けから桜が満開となり、まさに春本番です。富山は来週からが見ごろでしょうか。今週も「はくたか」での往復となりました。新高岡駅は、春休み中とあって、新幹線を見に来る方、富山・金沢など隣接の駅との間を往復乗車する方などで賑わっており、周辺の駐車場も満杯とのこと。この活気を地方創生へと結び付けたいものです。

 30日(月)は、暫定予算が審議され、午前が衆議院、本会議で参議院に送付して午後には成立となりました。ついで、31日(火)は参議院で年度末を迎えて必要な案件の処理が都合12件なされ、私の担当では、懸案だったNHKの新年度予算の承認が無事済みました。当面は、参議院にて新年度予算案の審議が続き、自然成立を前に、来週後半には採決・成立の見込みです。通常国会もいよいよ内閣提出の個々の法律・条約案の審議に移り、明2日(木)には、衆議院の東日本大震災復興特別委員会で福島復興特別措置法の改正案が審議・可決の見込みです。

 統一地方選は、先週26日(木)の知事選からスタートしていますが、3日(金)には富山県議選も告示となり、選挙日程もにらんでの国会運営となります。今の所、衆議院は7日(火)の本会議で各委員会で採決を終えた案件を採決する予定です。与党国会対策委員会とすれば、まずは本会議で趣旨説明・質疑を求められる案件の扱いを急ぎ、5月半ばには全体の目途を立てたい所です。後半国会の目玉は、安全保障法制と言われており、審議時間を十分確保できるよう、先行する各案件の適時適切な処理が望まれます。

 1日(水)に発表された日本銀行の短観によれば、景況感は引き続き底堅く、特に雇用面で人手不足が感じられる位に引き締まっています。アベノミクスの「三本の矢」が放たれて3年目に入り、異次元の金融緩和(国債買入れ)にもそろそろ「出口戦略」が求められ、また、成長の実感が全国津々浦々へ波及しなければならない時期です。消費税の10%への引き上げは2年先となりましたが、社会保障改革を始め、我が国の当面する課題の解決はまさに正念場です。TPPは、今月26日(日)からの首相訪米がオバマ政権下では最後の妥結の機会となります。ギリギリの交渉になるものと思われますが、大統領選を前に、米側にまとめる力が残されているかがポイントです。九州電力川内原発は、夏場の再稼働に向けて最後の関門となる使用前の実地検査が先月30日から始まりました。引き続き、関西電力高浜原発、四国電力伊方原発が原子力規制庁の審査終了に近づいています。そして、沖縄では、辺野古基地建設を巡り、国のボーリング調査が環境を破壊する可能性があるとして、翁長知事が作業停止の指示を出し、これを農林水産省が無効とするなど、対立が続いています。こうした中、このほど米側から先行返還された西普天間地区の返還式が週末に行われるのに合わせ、菅官房長官が知事と会談する予定であり、意思疎通が期待されます。これらの課題を含め、国政の進展に持ち場で努力していきます。

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国政報告(第272号)

 先週末は新幹線「はくたか571号」で富山に戻り、21日(土)には25回を迎えた南砺市井口の椿まつりのオープニングに出席しました。「春一番 椿の花で おもてなし」の標語に、「笑顔広がる井口の里」と下の句を付けてご挨拶しました。

 23日(月)は再び「かがやき536号」で上京し、年度末に向けた衆議院の案件処理に携わりました。まずは総務委員会で扱うNHKの新年度予算案です。籾井会長の発言やハイヤー代立替え等、野党側から質疑の要求があり、24日(火)の午前に3時間取り、夕方から予算案本体の質疑に入りました。与党が1時間、翌25日(水)午後に野党4時間の質疑の後、討論・採決となり、与党側の賛成多数で承認する事に決しました。委員会の最終局面で、民主党を中心に籾井会長を巡る問題が納得いかないとの理由から採決は時期尚早とのクレームがつき、一部委員が委員長席に詰め寄る事態となりましたが、大きな混乱にはならず、国会対策委員会の担当副委員長としては胸をなでおろした所です。

 確かに、就任して2年目の籾井会長の言動には誤解を招きかねない事例があり、本人が訂正した場合もありますが、NHKの会長は国会が同意して政府が選任した経営委員会に任免権があります。経営委員会としては会長に厳重に注意している状況にあり、一義的にはその判断を尊重すべきです。さらに、ハイヤー代立替えについては、経営委員会の組織である監査委員会の調査結果が出ています。立替えが反復継続していたのなら問題は重大ですが、一度だけの事で、事務上のミスという調査結果では、国会質問で追及を続けるのは適当ではないと思います。結局、民主党の委員の皆さんの繰り返しての質問には無理が感じられるようになり、この時点での採決は妥当であったと思っています。

 NHK予算案は、26日(木)の衆院本会議で承認され、参院に送付されました。31日(火)までに参院の審議が終われば、年度内成立となります。予算案本体については、東京都渋谷区に所在する本部放送センターの建て替え費用が3400億円と見積もられており、これに備えるための積立金が1000億円を超える状況です。そろそろ、新センターの具体的な構想・建設計画が示されるべきであり、受信料引き下げ等の国民への追加還元ができない事の説明をもっと充実させるべきではないかと考えます。

 一方、東日本大震災復興特別委員会も26日午前に大臣所信に対する質疑が3時間持たれた後、福島復興特措法の改正案の趣旨説明を受け、審議入りしました。与党側とすれば、法案質疑は来週にも済ませたい所です。

 かくて、衆議院側とすれば、年度内の審議をほぼ終えてきており、27日(金)に提出される暫定予算案を30日(月)に衆参の予算委・本会議で成立させる予定です。今週の私の動きは、総務・復興の2委員会の開催、審議促進を働き掛ける事が主眼でした。ある程度は課された仕事をやり遂げたようで、議事進行係を含め、後半国会も精進して行きます。

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国政報告(第271号)

 先週末は、新年度予算案を処理した衆議院本会議が13日(金)の午後7時に終わり、そのまま東京駅へ直行し、午後8時12分発の上越新幹線「とき」号に乗車しました。ぼたん雪が舞う越後湯沢駅で、最終の在来線特急「はくたか」に乗り換えました。「ラストラン」ということで、多くの鉄道ファンが乗車する中、途中の十日町駅や松代駅では地元の皆さんの手振りを受けながら、深夜に高岡駅に到着、帰宅は午前零時少し前でした。

 明けて14日(土)、待望の北陸新幹線開業の日は、事前の天気予報では「曇り時々雨」だったのが、時折日差しも射す穏やかな朝となりました。午前6時40分から新高岡駅の開業式、そして午前7時28分発の臨時列車「かがやき536号」に合わせ、ホームでテープ・カットをさせて頂きました。1964年の東海道新幹線開業から半世紀、多くの先人の皆さんの努力の積み重ねで、ここに富山県も「新幹線時代」を迎える事になりました。今を生きる一人として、この瞬間に立ち会えた事を喜び、先達に感謝し、将来に向けて、新幹線・高速道路を活用した地域発展に努める決意を新たにしました。城端線にも新高岡駅が誕生し、新駅の南北の広場、駐車場も一斉にオープンし、「飛越能86万人の玄関口」が誕生しました。

 同日、県西部6市の市議会議長会が発足、かがやき停車実現の運動をきっかけに相互交流・協力関係が深まった事を土台に、圏域の一体となった発展のために活動していく事が申し合わせられました。15日(日)に党井口支部の総会に併せて国政報告をさせて頂き、16日(月)は早速、「かがやき536号」に乗車して上京しました。新高岡・東京間2時間28分、乗り換えなしで、W7系の新型車両は揺れも少なく、快適な乗り心地でした。35年前、学生時代に特急「白山」で6時間半かかった道のりをその3分の1の時間で行き来できる訳です。引き続き、速達型「かがやき」の新高岡駅停車本数の増に向け、一住民としても利用に努めていきます。

 今週の国会は、予算案が参議院に送られ、衆議院側は年度内に成立させなければならない法案が審議入りしています。私の所属する国会対策委員会は、まさにこれらの案件の審議・成立を進める事が仕事で、自分も担当の総務委員会、東日本大震災復興特別委員会の日程づくりに、委員会の与党筆頭理事と連絡を取り合う毎日です。特に総務委員会ではNHK新年度予算を審議・承認しなければなりません。NHKを巡る様々な報道、課題、意見を踏まえつつ、業務執行に必要な予算案の年度内成立を目指し、来週の委員会立てに向けた環境整備に努めています。籾井会長の発言やハイヤー代の一時立て替え問題など、野党側が態度を硬化させてきた中、NHK自身の明快な説明を求め、民主党始め野党の理解を得られるよう、要所と連絡を取り合っています。

 そんな慌しい中ですが、平成21年初当選の同期4人の「四志の会」を約1年ぶりに開き、四方山話で盛り上がりました。伊東先生と私は国対副委員長、齋藤先生は農林部会長、小泉先生は内閣府と復興庁の政務官と、立場はそれぞれですが、この5年半、気持ちを一つに頑張ってきた「仲間」です。大いに元気をもらった所で、来週のNHK予算審議のヤマ場に臨んでいきます。

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