国政報告

国政報告(第325号)

 季節は桜から新緑へと進む中、週末の9日(土)は高岡で5回目となった千保川さくらクルーズの出発式に顔を出しました。高岡の町中を流れ、歴史を刻んできた千保川を大切にしようと、環境美化や歴史探訪など多彩な活動を続けている有志の皆さんが、桜の季節に川に一層親しんでもらおうと始められた粋なイベントもはや5回を数えました。満開の桜に良いお天気で最高の状態でした。

 また、9日は城端支部10日(日)は平支部と、党組織の総会があり、挨拶・国政報告をさせて頂きました。平地区では、近年子どもの数が増えており、保育所の定員30名に対し、今春の入所が42名だそうです。上平地区と統合した小学校・中学校の入学者も増え、相倉の世界遺産の合掌集落は外国人観光客で賑わうなど、東海北陸自動車道五箇山ICで県内各地と確実に結ばれた効果も含め、「地方創生」のモデルになりそうな元気な状況です。県立高校の中でも、寮生活や民舞の部活など特色ある教育がなされる平高校の地区への寄与も忘れてはならないと思います。南砺市の五箇山から、新たな地方活性化の息吹が広がることを期待しています。

 10日の夕刻は、恒例の慶友会の総会に川村会長ほか多数のご出席、ありがとうございました。皆様からの励ましを胸に上京し、11日(月)は早朝から公示前日の北海道5区の補欠選挙の応援に飛行機で出かけました。選挙情勢が厳しいと言われており、何とか勝利を納められないかと念じています。

 一方、国会は先週末からTPP特別委員会の審議が中断、不正常となりましたが、20日(水)に久しぶりに党首討論を持つ事で与野党が折り合い、14日(木)の衆院本会議から各委員会の審議が再開されました。私が所属する総務委員会でも、今国会最後の法案となる行政機関個人情報保護法党改正案が審議入りしました。会期はあと一カ月半、可能な限り、内閣提出案件の審議・成立を図って行きたいです。

 さて、今週特筆すべき報告事項は、13日(水)に「2020年以降の経済財政構想小委」の総論の議論を終え、次世代の皆さんへのメッセージを「レールからの解放」と題した2枚ものにまとめ、小泉事務局長と一緒に記者発表したことです。当面、少子高齢化の進行で人口減少が避けられない日本ですが、技術革新と健康寿命の延伸で、「人生100歳時代」へと移りゆく中、22世紀まで生きるであろう若い世代の皆さんには、いわば日本の第二創業期に希望を持って進んでもらいたい。そんな次世代を応援する政治・社会でありたい。そんな思いをベースに、「何歳で就職・何歳で定年」という「レール」のような決まったコースだけではなく、出産・育児・介護といった人生の重大事を含め、多様な人生を歩め、長生きがリスクとならぬ生き方を可能にする社会を目指すことを宣言しています。こんな基本的な考え方、見方を出発点に、2020年以降の教育、雇用、社会保障などの在り方を、来週以降は「各論」として議論して行きます。

 14日には、陸上自衛隊富山駐屯地協力会の上田会長ほか皆さんが上京され、駐屯地拡張事業の予算化の御礼に関係先を回られました。地域課題の解決にも、引き続き取り組んで行きます。

 本稿執筆後、九州地方地震の報に接しました。お亡くなりになられた方々に対して、ご冥福をお祈りし、ご遺族の皆様に、お悔やみを申し上げます。そしてまた、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。

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国政報告(第324号)

 東京も富山も桜は満開、今日7日(木)は春雨の降る中、総務委員会で今国会初めての質問に立ちました。情報通信研究機構(NICT)法の一部改正案に対する質疑30分で、冒頭は、恒例の万葉集で始めました。巻八の1440番、「春雨の しくしくふるに 高円の 山の桜は いかにかあるらむ」を朗じた後、総務大臣政務官時代に取り組んだ情報通信技術(ICT)の社会の各分野での活用のその後の展開を確認させてもらいました。病院の電子カルテ、学校の電子黒板やタブレット、交通のICカードなど、様々な物がインターネットにつながる、IoT(インターネット・オブ・シングス)時代を迎え、総務省の更なる努力にエールを送りました。

 ところで、春は寒暖の激しい時期でもあり、週明けから風邪をひいてしまい、この質問も鼻声で聞き苦しいものとなったこと、当然とはいえ、自己の健康管理の甘さを反省しています。70キロ台に乗ってやや増え気味の体重と併せて、気を引き締めなければ。

 先週末の2日(土)は、野上議員の参議院選挙が近づく折、党県連の支部長・幹事長会議があり、選対組織の打ち合わせをしました。福野支部の総会で挨拶の後、上京し、翌3日(日)は「沖縄の基地負担軽減を考える議員有志の会」の、山本一太代表ほか、議員の皆さんと沖縄本島へ出向きました。基地所在地である沖縄市、宜野湾市、浦添市の市長さん達、また、沖縄市長会の古謝会長(南城市長)、具志さん(豊見城市長)から実情を聴きました。西普天間地区が昨年春に返還されるなど、一歩づつではあれ米軍基地の返還が前進する一方、普天間飛行場の一日も早い返還が求められる事、また、将来にわたって存続する嘉手納飛行場周辺の対策など、切実な要望を受けました。また、普天間飛行場から山口県岩国飛行場へのKC130空中給油機の移駐で騒音減少の効果が挙がっている事、オスプレイ訓練の他県移行に期待するとのお話もありました。その後、党沖縄県連にて若手地方議員の皆さんとの懇談があり、改めて基地負担軽減の必要性を認識した次第です。

 沖縄から富山へ、そして4日(月)に理容組合高岡支部総会で挨拶させて頂いて上京した後は、5日(火)、総務委員会の後、本会議でTPP協定と関連法案が審議入りしました。政務調査会関係では、5日に文化GDPプロジェクトチームの2回目の会合を持ち、富山でお世話になった伊東順二東京藝術大学特任教授に文化を活かした地域イベント(金屋楽市等)や富山ガラス美術館での経験を下に、文化で地域を元気にし、経済的に活かして行く必要性をお話し頂きました。6日(水)の2020年以降の経済財政構想小委は、いよいよ「次世代へのメッセージ」の原案を皆さんに示し、今回も活発な意見交換ができました。いよいよ13日(水)には取りまとめの予定です。7日は沖縄振興調査会で、今年度の政府の骨太方針に沖縄の振興策をどのように記述するか、事業の進捗状況を踏まえて意見交換しました。5月下旬の伊勢志摩サミットに向け、今年は来年度の施策の準備が一カ月早まっており、いよいよ忙しくなりそうです。

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国政報告(第323号)

 いよいよ四月、国会前庭の桜も咲き始め、富山も間もなく春本番ですね。先週末も26日(土)が県立保育専門学院の閉院式27日(日)が能越自動車道氷見南インターチェンジの開通式と行事が続きました。保育専門学院は60年の歴史の間に保育士を3千余名社会に送り出し、富山県の子育て環境の充実に大きな役割を果たしました。来春開校の富山県高岡看護専門学校にバトンを渡す形ですが、関係者の方々には深い想いがあるものと察します。また、跡地が有効に活用されるように願っています。

 氷見南インターの完成で、先週の国道8号坂東立交の完成と併せ、県西部の高速交通体系は一段と便利になりました。氷見市内では4つ目のインターとなります。更に年度末に向けて、28日(月)に東海北陸道四車線化の検討会、29日(火)には5年ぶりとなる利賀ダムの検証検討会が相次いで開催され、それぞれ事業化に向けて前進が期待される情勢です。東海北陸道は、事故・渋滞防止の観点から、追い越し等の付加車線の整備から始められないか、一段の検討が求められ、利賀ダムは、検証のための代替治水対策について、公開意見募集に入る事で、一歩階段を上りました。それぞれ、県・市の皆さんとともに、野上・堂故両参議院議員と協力して実現を目指して行きます。

 これに先立ち、25日(金)夕刻には富山大学芸術文化学部の開設十周年記念懇談会26日夕刻には、JCHO(独法地域医療機能推進機構)高岡ふしき病院を支援する会が開かれ、それぞれ武山学部長、加藤院長から地域の拠点機関として頑張っておられる現状を伺いました。芸術文化学部は有為な若者の養成の場として、高岡ふしき病院は病児保育を含め住民の安心の拠点として、前途に大いに期待しています。また、ともに国の機関であることから、私自身も関心を持ち、中央省庁との関係で役割を果たして行こうと思います。

 さて、通常国会ですが、年度末の大詰めを迎えた参議院の審議が順調に進み、29日に新年度予算が成立、31日(木)には税制改正やNHK予算など、年度内に仕上げるべき案件を無事終えました。残る2カ月の会期の焦点は、TPP協定の批准と関係法律の制定で、4月5日(火)の衆院本会議で審議入りの予定です。また、日々報道されているように、来年4月に予定されている消費税の10%への引き上げの扱いを巡り、取り止めるなら衆議院解散との観測が永田町界隈でもしきりに流されています。安倍総理の最近の発言は、「解散は頭の片隅にも無く」、「消費税引上げ中止はリーマンショック級の重大事が起きない限りあり得ない」との事。私とすれば、このコメントを言葉通りに受け止め、政治を停滞させずに前へ進んでもらいたいと考えています。総務部会長として参議院選挙の公約を取りまとめ、2020年以降の経済財政構想小委の「次世代へのメッセージ」づくり、文化GDP検討PTの第2回会合など、目前の予定をしっかりこなして行きます。

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国政報告(第322号)

 春分を過ぎてもまた寒めの日があったりで、季節も一進一退の毎日です。連休の週末でしたが、19日(土)は国道8号線の射水市坂東立体交差化事業の竣工式に出席しました。平成18年から10年をかけた事業でしたが、庄川右岸の県西部有数の渋滞箇所が解消され、朝晩の車通勤の時間が確実に短縮されます。先に下流で架橋された牧野大橋とあわせ、射水・高岡間の道路網が充実し、後は最下流部の国道415号線新庄川橋の架け替えが残された課題です。

 過日、国道8号線倶利伽羅トンネルの更新についてもルートが決まり、検証作業が長引いていた利賀ダムについても下旬に関係自治体の会合が再開され、手続きがパブリック・コメントへ前進する見通しとなったそうです。新幹線開業で一段落していた社会資本整備ですが、新たな整備項目の準備が進み始めており、東海北陸道の四車線化の着手についても一層努力して行こうと思います。

 土曜は党福光支部の総会にも出席し、20日(日)に高岡市・中田町合併50周年記念式典に参列した後、21日(月)の夜に上京しました。明けて22日(火)の総務委員会で、懸案のNHK予算案の審議を終え、与党とおおさか維新の会の賛成で承認に至りました。党総務会でも了承に3回かかるなど難航してきましたが、24日(木)の本会議で可決、参議院に送付するに至りました。年度末に向け、参議院でも新年度予算が29日(火)に成立の見込みとなりました。さらに、税制改正法案やNHK予算の年度内成立に向け、野上議院運営委員会筆頭理事ほか関係者が頑張っておられます。一方、衆議院では法案審議と並行して24日にTPP特別委員会が設置され、残る2カ月余の会期でTPP条約本体の批准と関連法案の成立を目指します。後半国会は、ここへ来て弱含みとなってきた景気の動向に注視しつつ、TPPを焦点に展開しそうです。

 このほか党の会議も、23日(水)に2020年財政構想小委、24日に北陸新幹線敦賀以西PTなど議論が進んでいます。2020年小委は30日(水)の第2回全体討議を踏まえて4月中旬にも次世代の皆さんへのメッセージの形で総論を取りまとめる予定です。新幹線PTでは、JR西日本・東海2社から新大阪駅への乗り入れ問題のヒアリングを行い、新幹線・リニア新幹ともに、新大阪駅の地下に乗り入れたいとの希望を聴取しました。来週は、参議院選挙向けに総務部会関連の公約の取りまとめに入って行く段取りです。

 さて、最近、都市部を中心に保育所の待機児童の問題が深刻化しているとの報道が相次ぐ折、厚生労働省児童家庭局に現下の情勢をレク頂きました。待機児童数は4月時点の数字を公表していますが、赤ちゃんはどんどん生まれてきて、母親が産休・育休を終えて職場復帰しようとした折、年度途中の入所希望者が保育所側に断られることが問題化しています。一番深刻なのは0歳児で、次いで1-2歳児です。いわゆる3歳未満児の保育ニーズへの対応は、一億総活躍の実現の上でも重要な視点です。次世代へのメッセージにはこのような厳しい現実に与党としてどう対処していくかも書き込む必要があろうかと思います。

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国政報告(第321号)

 先週末の12日(土)、故高平公嗣県議の通夜に参列しました。「ありし日のお姿」として、元気に活躍されていたスナップが映写されましたが、今また現世でお会いできそうな錯覚を感じ、寂しさがつのりました。改めてご冥福をお祈り申し上げます。

 13日(日)の党大会、富山県連の国会議員は、宮腰県連会長ほか皆さんが富山で葬儀に参列されたため、田畑議員と私で出席し、優秀党員などで表彰された皆さんに祝意を伝えました。大会では参議院議員選挙の勝利を目指し、候補予定者の皆さんと「ガンバロー」を三唱して気勢を挙げました。とりわけ安倍総裁の演説では、3年3カ月の政権運営による実績の上に、「日本を取り戻す」という私たちの初心としての公約を実現するべく、経済成長、地方創生、1億総活躍、地球儀を俯瞰する外交など、到達するべき目標、解決するべき課題に引き続き全力で取り組んで行く姿勢を強調されました。

 14日(月)に富山で後援会の皆さんとの会合があったので、結局東京と富山を2往復、金曜から月曜まで毎日北陸新幹線のお世話になりました。その新幹線も13日で開業2年目に入り、地域に与えたこの1年間の大きな効果を実感しています。金沢以西の早期開業、敦賀以西の小浜・京都・新大阪への早期延伸を望みつつ、この高速交通体系を活かした地域づくりという新たな選挙区の課題に国政の立場でしっかり取り組んで行きたいと思っています。

 通常国会は会期の折り返し点を迎え、参議院で新年度予算案の審議が大詰めとなる一方、衆議院でも各委員会がスタートし、法案も今週は本会議で5本を可決し、参議院に送付しました。私の所属する総務委員会も、15日(火)に放送全般についての質疑をした上、NHK予算案に審議入りし、17日(木)に2時間の質疑がありました。18日(金)には東日本大震災復興特別委員会で、発災5周年を踏まえて最近の状況について質疑が行われます。いずれも与党の質疑時間は短く、党としての2期生以下の質問経験を増やす方針のため、今国会では私の出番はまだ無い現状です。その分、委員会の円滑な運営のために、役所やNHKと打ち合わせたり、附帯決議の与野党調整をこなしたりしています。

 このため、表面に出てくる活動は、党政務調査会の会議となります。15日は国土交通部会・北海道振興特委で、事務局長として第8期北海道総合開発計画案の承認を取り、16日(水)は郵政問題特命委・総務部会・財務金融部会で、部会長としてゆうちょ銀行、かんぽ生命の限度額引き上げの政令案の承認を取りました。4月1日から貯金の預入限度額は1千万円から1千3百万円に引き上げられ、保険は4年経過後の積み増し限度額が3百万円から1千万円に引き上げられます。

 また、16日には文化GDPのPTの初会合があり、堂故政務官にも出席頂きました。文化庁の取り組みの説明を受けた後、英国人で日本の文化財修理会社の経営に携わっておられるデイビッド・アトキンソンさんから、文化財を活用して地域経済を元気にする具体的な取り組みや提言を講話頂き、大いに啓発されたところです。

 2020年財政構想小委も、4月中旬の次世代へのメッセージ取りまとめに向け、同日、メンバーの全体討議を1時間半行いました。桜の季節に向け、自分の進める仕事も花開くよう取り組んで行きます。

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国政報告(第320号)

 9日(水)の朝一番に携帯電話に吉田秘書からのメールが着信し、高平公嗣県議が急逝された由、信じられない訃報でした。議長はもとより、党県連の幹事長や県議会議員会長など要職を歴任され、県政の要のお一人であっただけに、ぽっかり空いた穴の大きさを痛感しています。ご冥福をお祈り申し上げます。

 通常国会は、参議院の予算審議がたけなわとなっていますが、今週は衆議院も8日(火)、10日(木)と本会議があり、雇用保険法、在日米軍協定と年度末に向けて成立を急ぐ案件の審査が始まりました。東日本大震災の発災から5年を迎え、11日(金)には国立劇場で追悼祈念式典が予定されています。衆院の復興特別委員会も9日に大臣所信を聴取、一方、総務委員会は10日、15日(火)と一般質疑をこなした後、NHK予算案の審議に入る予定です。本件は、衆参両院で年度内に成立するよう担当者として努力します。

 さて、先週末は5日(土)に党高岡市連の女性部・青年局・部の合同懇親会、6日(日)に高岡市二塚地区の集会南砺市連井口支部の総会に野上・堂故参議院議員等と一緒に出席し、夏の参議院選挙への支援をお願いしました。いつものように7日(月)朝、新高岡駅7時28分発の臨時かがやき536号で上京し、国会・議員会館・党本部を行ったり来たりの生活が続いています。

 東京での移動は、議事進行係を務めていた時は衆議院の自動車が専属でついてくれていたのですが、今年は元に戻って、くじ引きで、日に拠って党から自動車が手配されたり無かったりしています。幸い9日に配車頂いたので、ビッグサイトの建築資材関係の展覧会に足を伸ばしてみました。ブースに出展された、折井着色所の折井社長にご挨拶、近況を伺う事ができました。伝統的な金属表面の着色技術を活かした内装材を開発され、売り上げも順調に伸び、新入社員も採用しているとのこと。10年前から高岡市独自の小中学校の学科として続く「ものづくり・デザイン科」で市内在住の職人さんから鋳物や漆の手ほどきを受けた世代が成長し、入社している事を知り、学科導入に関わった一人として嬉しく思いました。そのほか、塩谷建設、ナンゴ―、大建工業、カイスイマレン、ベルクなど地元企業の皆さんが出展されており、それぞれに進取の意気込みを感じました。

 国政の主要課題を見ると、TPP関連法案が閣議決定され、4月以降、国会審議に付される見込みです。沖縄の普天間基地移設の取り組みは、辺野古沖埋め立て許可を巡る沖縄県との訴訟が和解に至り、国・県で再び精力的に協議する事になりました。原子力発電所は、九電川内原発に続き、再稼働に入っていた関電高浜原発3・4号の運転停止の仮処分決定が大津地裁で出され、一段の法的手続きが求められる事態となりました。また、10日には与党の北陸新幹線敦賀以西ルート検討委員会が開催され、国土交通省にデータ整理をお願いするルート案を、小浜・京都案(JR西日本案)、舞鶴・京都案、米原案の3案に絞り、なお、新大阪駅への乗り入れの形を確認することとなりました。様々な課題が錯綜する国政ですが、少しでも解決するよう努力していきます。

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国政報告(第319号)

 今週の一番の報告は、1日(火)の衆院本会議で新年度予算案が、関連する国税・地方税法案や赤字国債の発行を向こう5年度許容する法案とともに可決、参議院送付となったことです。これで年度内の予算成立が確実となり、通常国会の焦点は参院の予算委員会に移りましたが、私とすれば、NHK予算案の両院総務委員会での年度内承認をも確実に成し遂げる事が当面の課題です。

 さて、週末の27日(土)は河合常則前参議院議員の政治回想録「則天去私」の出版記念パーティに出席しました。生い立ちに始まり、城端町議、富山県議、参議院議員と活動の幅を広げて行かれた先生の折々の出来事が、絵巻物のように的確かつ興味深く描かれています。私ども後に続くものにとっては、過去の県政界を知るとともに、難しい決断を迫られた折に先生がどのように身を処されたのかを学ぶ上で、貴重なご執筆であると思います。河合先生には、来春の全国山・鉾・屋台保存連合会城端大会に向け、健康に留意され、お過ごしなさるように御礼のご挨拶を申し述べました。

 28日(日)は珍しく予定が無く、29日(月)の夕刻に上京し、既述の予算案審議に臨んだところです。一方、総務部会では先週に引き続き、予算関連外の法案として「行政機関個人情報保護法案」を審議・了承しました。国の各省庁や独法の持つ様々な情報の中で、特定個人を識別できない形で加工したものを、民間部門といわば横並びで提案者に提供する手続きを定めたものです。交通ICカード利用者の膨大な行動パターンを、個人が識別できない形で加工・提供しようとした試みに端を発するビッグ・データの活用ルールが一段と整備される訳で、今後は地方自治体の条例ベースでの対応が課題となるそうです。

 2020年経済財政構想小委は、2日(水)に第4回会合を持ちました。今回は、親会である財政再建特命委員会のアドバイザーの一人でもある慶応大学の大屋教授に「世代間公平」を実現して行く上で直面するであろう問題を法哲学の立場から論じて頂きました。政治の場では、有権者内の利害調整は取り組めるものの、まだ見ぬ世代との間で社会保障の負担額などを調整しようという動機は、民主制の下であっても存在しにくい訳です。後に続く世代を顧みず、現世代だけで地球上に存在する資源を使い切ったり、膨大な借金を付け回したりする行為を防ぐ方法は何かと考えて行くと、教育の果たす役割はもとより、政治に携わる私たちの次世代への姿勢が問われるという認識を新たにしました。

 さて、参院に舞台を移し、安倍総理始め閣僚と与野党議員との論戦が続いていますが、日本銀行のマイナス金利導入の効果と今後の展開や、来春の消費税10%引き上げの判断、憲法改正に対する姿勢など、議論の展開に注目しつつ、夏の参院選に向けての党の公約づくりなど、持ち場での課題に取り組んでいきます。

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国政報告(第318号)

 2月も押し詰まり、国会は衆議院での予算案審議が大詰めを迎えています。今週は、総務委員会でも関連する地方交付税・地方税法案の審議が始まり、現状では3月1日(火)の通過予定とされており、年度内の予算成立が確実になりつつあります。

 先週末は、20日(土)に堂故文部科学政務官を励ます会が富山市で開催され、県人の馳大臣も出席されました。政務官の挨拶の中で、馳大臣の指示として文化GDPに取り組むことを披露されました。その際、党側の受け皿となるPTにも触れて頂きましたが、折しも19日(金)の党文化伝統調査会で、小坂憲次会長の下、小生が座長、滋賀県選出の二ノ湯武史参議院議員が事務局長となって、このPTが発足したところです。我が国の有形・無形の様々な文化資源を活用し、地域活性化や観光振興等を通じ、安倍政権の目指すGDP600兆円の達成に寄与しようと言う取り組みで、文化行政の新たな展開を図る意気込みで3月から活動を始めます。

 21日(日)に高岡駅東地区複合ビルの地鎮祭、高岡市・戸出町合併50周年記念式典等に出席し、22日(月)かがやき536号で上京してからは、23日(火)、25日(木)、26日(金)と冒頭に触れた衆・総務委員会に理事として出席しています。この間、党総務部会では予算関連外の法案として「国立研究開発法人情報通信研究機構法等改正法案」を審議・了承し、さらに、「行政機関個人情報保護法案」を扱う予定です。サイバーテロへの対応や、ビッグ・データの活用など、情報通信が高度化するIoT(インターネット・オブ・シングス)時代を背景とした法案であり、多角的な視点からの吟味が必要であり、慎重に対応していきます。

 2020年経済財政構想小委は、24日(水)に第3回会合を持ちました。AI(人工知能)、次世代の教育に続き、東京大学の柳川教授をお招きして、次世代の働き方を論じて頂きました。「未来」をテーマにした頭の体操を通じ、2020年以降の日本社会を見詰める様々な視点が浮かび上がってきており、これを元に、まずは「次世代の皆さんへのメッセージ」をまとめたいと思います。

 さて、予算案を審議する予算委員会でのここまでの議論を振り返ると、我が党議員の不祥事や閣僚の皆さんの発言を標的にした質疑が主です。政策論や具体的な代替策の提案には乏しいと感じます。それだけに、政府・与党として日本の将来を見据えた議論をしっかり行い、各分野での政策提案を続けて行く事が大切と思います。私も、総務、財政、農林、文化など今関わっている場での議論をまとめて行きます。

 衆議院の定数是正については、安倍総理に対する民主党・野田元総理の質問もきっかけになり、自民党も既に2015年国調を前提に、選挙区の6減、比例区の4減を受け入れる事で再度党内意見集約が終わっています。ただし、他会派では、議長が諮問された「佐々木委員会」の答申であるアダムズ方式による7増13減案を推す声が強く、更に調整される見込みです。

 来週は、予算衆院通過が報告できるよう、努力します。

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国政報告(第317号)

 三寒四温の季節の中、先週は11日(木)の建国記念日から地元日程が続きました。党井波支部の旗開き砺波支部の立春の集いに始まり、12日(金)は南砺市利賀村のそば祭りに顔を出しました。13日(土)は呉西郵便局長会、14日(日)は税理士政治連盟との会合があり、ゆうちょ銀行・かんぽ生命の限度額引き上げや新年度の税制改正の主要事項などを説明、意見交換させて頂きました。

 週明けの15日(月)、強風で少し湖西線が遅れましたが、サンダーバード号で京都に入り、全国山・鉾・屋台保存連合会の理事会に出席しました。積年の目標であったユネスコの世界無形遺産登録の審査が今年11月末にエチオピアの首都アジスアベバで行われる予定です。会員一丸となったPRの取り組みや国の関係予算増額に向けた活動の強化など、前向きの議論になりました。今年の総会は、11月22日(火)に熊本県八代市、そして29年は春に南砺市城端で開催の予定です。城端は、無形遺産登録後初の記念すべき総会となる見込みで、今後、関係者の皆さんと準備に力が入りそうです。

 15日の夕刻、東海道新幹線で東京に入り、衆議院の予算審議が大詰めを迎える国会の場に戻りました。16日(火)、18日(木)と衆院本会議が開かれ、国税、地方税・地方交付税の法案の趣旨説明と各党代表者に拠る質疑がありました。これら案件は、先に審議入りしている特例公債法案とともに参議院に送らなければなりません。24日(水)にセットされた予算案の中央公聴会の後は、質疑終結・採決へと国会運営も緊張感が高まりそうです。私の所属する総務委員会も、18日の本会議後に高市総務大臣の所信を聴取し、23日(火)に質疑を行った後、地方税・地方交付税法案の審議に入るため、来週後半は忙しくなりそうです。

 一方、党政務調査会では、17日(水)に「2020年の経済財政構想小委員会」の第2回として、インターナショナルスクール・オブ・アジア軽井沢の運営に携わる小林りんさんを講師にお招きしました。世界中から有為な若者を軽井沢に集め、多様性の中で問題意識を持ち、積極的に解決に取り組む人材に育てる実践が形になりつつあるとの事。初回の松尾東大准教授の人口知能(AI)の現状のお話に加えて、2020年以後の若者世代の在り方にまた一つ、方向性の示唆を頂きました。来月に向けて週一回ペースでヒアリングを続け、次世代へのメッセージや財政再建に向けた提言が形となるよう、小泉事務局長始め皆さんと努力して行きます。18日には私が事務局長を務める北海道振興特別委員会が開かれ、国が策定する次期北海道総合開発計画の素案を審議・了承しました。今後、農業や観光関連産業など優位性を持つ産業に牽引されて北海道がさらに前進するよう、必要な基盤整備など国の施策の指針となる計画であり、出席者からは、道路ネットワークの整備、鉄道網の維持、空港の新たな在り方など意見が出されました。

 16日には、我が党の宮崎謙介議員の辞職が本会議で許可される等、政治に携わる者の言動が国民の不信感を招く事案が相次いでおり、国会の一員として心して臨みます。

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国政報告(第316号)

 暦の上では立春を過ぎ、富山も雪が舞ってもどうやら大雪にはならない季節に入ったようです。前号からのつながりで言えば、まずは5日(金)の党総務会でNHK新年度予算案がようやく了承されました。一連の不祥事に対し、籾井会長始め役職員一丸となって再発防止や組織改革に臨む断固たる姿勢を見せて欲しいという先生方の厳しい注文がついていました。今回も厳しいご意見が出ましたが、最後は会長の「身を賭して取り組む」との決意表明を受けて全会一致で了承頂きました。今後、3月末に予定される衆参総務委員会での審議に備える事はもちろん、改革の実が挙がるよう、総務部会長としてNHKの取り組みをしっかりフォローしていきます。

 お陰様で一山越した形で富山に戻った週末は、6日(土)に城端綱引クラブの生涯スポーツ分野での文部科学大臣表彰祝賀会に出席、7日(日)は裏千家淡交会高岡青年部総会で挨拶させて頂きました。スポーツや文化を友とすることで、人生が豊かになり、同好の友との付き合いは大切な思い出であり、前に進む糧でもあります。城端の皆さんはゼロからのスタートで良き指導者の下、全国レベルの強豪チームに成長されるとともに、地域での普及活動や国際交流など綱引きを通じた幅広い活動が評価され、県出身の馳大臣名での表彰を受けるに至りました。高岡青年部の皆さんは、茶道を志す若者が集い、稽古や新鮮な感覚での茶会に取り組んでいて、今年は男性の入会も目立ちました。少子高齢化の影響で、茶道に励む方々も若手が少ない悩みがある中、学校茶道や青年部活動の役割が重視されています。ここでも「次世代」はキーワードです。

 そこで、党財政再建特命委員会の「2020年の経済財政構想小委員会」の活動につながる訳ですが、本日10日(水)の夕刻に初会合をもちます。小泉事務局長と3人の次長の先生方が中心になって、当面の講師選定など会の進め方を打ち合わせています。次世代となる若者が大いに自己実現できる基盤を国としてどう再構築して行くか、小泉局長が掲げる日本の「第2の創業」にむけ、求められる取り組みを探っていきます。多彩な20名の若手議員の議論がどのように展開して行くのか、期待と不安のスタート、という所ですが、私にとっては「年長者」として臨む初仕事であり、新たなフィールドと心得て挑戦してみます。

 週明け、8日(月)に上京したその足で京浜急行線に乗って小泉議員の地元でもある横須賀へ行き、観音崎にある市立美術館を訪ねました。父上が高岡市出身で、私が市長時代に市立美術館で個展を開いて頂いた嶋田しづさんの二人展が始まっていて、ご案内もあったので拝見した次第です。90歳代半ばにして今でも逗子市で元気に抽象画の制作活動を続けておられ、今回はその歩みを数十年にわたる作品で辿る事ができます。鮮やかな色調の絵は、対岸に房総半島を臨み、白亜の建物が南仏を想わせる観音崎の立地にぴったりで、青空の下、この時期の北陸からでてきた身には新鮮なひと時でした。

 国会は、9日(火)の衆院本会議で特例公債法の趣旨説明・質疑があり、来週は国税・地方税の法案が上程される予定です。予算委員会も地方公聴会の日程打ち合わせに入り、与党側は2月末に向けて一連の案件の審議を進め、参議院に送る努力を続けています。予算の年度内成立に向け、一員として努めていきます。

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