国政報告

国政報告(第272号)

 先週末は新幹線「はくたか571号」で富山に戻り、21日(土)には25回を迎えた南砺市井口の椿まつりのオープニングに出席しました。「春一番 椿の花で おもてなし」の標語に、「笑顔広がる井口の里」と下の句を付けてご挨拶しました。

 23日(月)は再び「かがやき536号」で上京し、年度末に向けた衆議院の案件処理に携わりました。まずは総務委員会で扱うNHKの新年度予算案です。籾井会長の発言やハイヤー代立替え等、野党側から質疑の要求があり、24日(火)の午前に3時間取り、夕方から予算案本体の質疑に入りました。与党が1時間、翌25日(水)午後に野党4時間の質疑の後、討論・採決となり、与党側の賛成多数で承認する事に決しました。委員会の最終局面で、民主党を中心に籾井会長を巡る問題が納得いかないとの理由から採決は時期尚早とのクレームがつき、一部委員が委員長席に詰め寄る事態となりましたが、大きな混乱にはならず、国会対策委員会の担当副委員長としては胸をなでおろした所です。

 確かに、就任して2年目の籾井会長の言動には誤解を招きかねない事例があり、本人が訂正した場合もありますが、NHKの会長は国会が同意して政府が選任した経営委員会に任免権があります。経営委員会としては会長に厳重に注意している状況にあり、一義的にはその判断を尊重すべきです。さらに、ハイヤー代立替えについては、経営委員会の組織である監査委員会の調査結果が出ています。立替えが反復継続していたのなら問題は重大ですが、一度だけの事で、事務上のミスという調査結果では、国会質問で追及を続けるのは適当ではないと思います。結局、民主党の委員の皆さんの繰り返しての質問には無理が感じられるようになり、この時点での採決は妥当であったと思っています。

 NHK予算案は、26日(木)の衆院本会議で承認され、参院に送付されました。31日(火)までに参院の審議が終われば、年度内成立となります。予算案本体については、東京都渋谷区に所在する本部放送センターの建て替え費用が3400億円と見積もられており、これに備えるための積立金が1000億円を超える状況です。そろそろ、新センターの具体的な構想・建設計画が示されるべきであり、受信料引き下げ等の国民への追加還元ができない事の説明をもっと充実させるべきではないかと考えます。

 一方、東日本大震災復興特別委員会も26日午前に大臣所信に対する質疑が3時間持たれた後、福島復興特措法の改正案の趣旨説明を受け、審議入りしました。与党側とすれば、法案質疑は来週にも済ませたい所です。

 かくて、衆議院側とすれば、年度内の審議をほぼ終えてきており、27日(金)に提出される暫定予算案を30日(月)に衆参の予算委・本会議で成立させる予定です。今週の私の動きは、総務・復興の2委員会の開催、審議促進を働き掛ける事が主眼でした。ある程度は課された仕事をやり遂げたようで、議事進行係を含め、後半国会も精進して行きます。

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国政報告(第271号)

 先週末は、新年度予算案を処理した衆議院本会議が13日(金)の午後7時に終わり、そのまま東京駅へ直行し、午後8時12分発の上越新幹線「とき」号に乗車しました。ぼたん雪が舞う越後湯沢駅で、最終の在来線特急「はくたか」に乗り換えました。「ラストラン」ということで、多くの鉄道ファンが乗車する中、途中の十日町駅や松代駅では地元の皆さんの手振りを受けながら、深夜に高岡駅に到着、帰宅は午前零時少し前でした。

 明けて14日(土)、待望の北陸新幹線開業の日は、事前の天気予報では「曇り時々雨」だったのが、時折日差しも射す穏やかな朝となりました。午前6時40分から新高岡駅の開業式、そして午前7時28分発の臨時列車「かがやき536号」に合わせ、ホームでテープ・カットをさせて頂きました。1964年の東海道新幹線開業から半世紀、多くの先人の皆さんの努力の積み重ねで、ここに富山県も「新幹線時代」を迎える事になりました。今を生きる一人として、この瞬間に立ち会えた事を喜び、先達に感謝し、将来に向けて、新幹線・高速道路を活用した地域発展に努める決意を新たにしました。城端線にも新高岡駅が誕生し、新駅の南北の広場、駐車場も一斉にオープンし、「飛越能86万人の玄関口」が誕生しました。

 同日、県西部6市の市議会議長会が発足、かがやき停車実現の運動をきっかけに相互交流・協力関係が深まった事を土台に、圏域の一体となった発展のために活動していく事が申し合わせられました。15日(日)に党井口支部の総会に併せて国政報告をさせて頂き、16日(月)は早速、「かがやき536号」に乗車して上京しました。新高岡・東京間2時間28分、乗り換えなしで、W7系の新型車両は揺れも少なく、快適な乗り心地でした。35年前、学生時代に特急「白山」で6時間半かかった道のりをその3分の1の時間で行き来できる訳です。引き続き、速達型「かがやき」の新高岡駅停車本数の増に向け、一住民としても利用に努めていきます。

 今週の国会は、予算案が参議院に送られ、衆議院側は年度内に成立させなければならない法案が審議入りしています。私の所属する国会対策委員会は、まさにこれらの案件の審議・成立を進める事が仕事で、自分も担当の総務委員会、東日本大震災復興特別委員会の日程づくりに、委員会の与党筆頭理事と連絡を取り合う毎日です。特に総務委員会ではNHK新年度予算を審議・承認しなければなりません。NHKを巡る様々な報道、課題、意見を踏まえつつ、業務執行に必要な予算案の年度内成立を目指し、来週の委員会立てに向けた環境整備に努めています。籾井会長の発言やハイヤー代の一時立て替え問題など、野党側が態度を硬化させてきた中、NHK自身の明快な説明を求め、民主党始め野党の理解を得られるよう、要所と連絡を取り合っています。

 そんな慌しい中ですが、平成21年初当選の同期4人の「四志の会」を約1年ぶりに開き、四方山話で盛り上がりました。伊東先生と私は国対副委員長、齋藤先生は農林部会長、小泉先生は内閣府と復興庁の政務官と、立場はそれぞれですが、この5年半、気持ちを一つに頑張ってきた「仲間」です。大いに元気をもらった所で、来週のNHK予算審議のヤマ場に臨んでいきます。

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国政報告(第270号)

 「三寒四温」とも言いますが、週の半ばから東京も急に寒くなり、富山では大雪警報も出た由、大事には至らず良かったです。先週末は7日(土)に高岡市の中川和田線の開通式に出た後、上川法務大臣をお迎えしての砺波市連女性部講演会に参加しました。公務お忙しい中、日中だけの慌しい来県でしたが、砺波名産のチューリップを地方創生のタネとして高く評価頂きました。講演では、安倍政権の方針である女性活用・活躍の大切さについて分かりやすいお話を頂きました。

 私も7日のうちに上京し、8日(日)は総選挙のために例年より1カ月半遅い党大会に出席しました。2年間の与党としての政権運営を振り返り、来る統一地方選に勝利して、政策をさらに実現させていこうと誓い合う場となりました。9日(月)からは予算委員会も最終局面となり、総務委員会でも地方交付税法・地方税法の審議が進められました。この間、9日には昨年6月から9カ月ぶりに質問に立つ機会を頂きました。野党時代から通算して80回目となり、恒例の万葉集の朗唱から始めて20分間、8問をこなしました。地方自治体の税・財政については、平成16年に高岡市長に就任させて頂いて以来の関心事です。そこで、総額の確保、臨時財政対策債の抑制などに加え、総務大臣政務官在職時から後押ししている電子政府の取り組みについて、税や自動車登録の現場で進んでいるICT化の動きを取り上げました。市役所から確定申告のデータを税務署に電子的に送る、自動車の新車登録・納税をワン・ストップ・サービスで行うなど、良い取り組みを披露し、高市総務大臣のこれからも頑張るという決意表明で時間内に無事収まりました。

 10日(火)には東日本大震災復興特別委員会にて竹下復興大臣の初信を聴取しました。11日(水)には国立劇場でチェックを受けた後、震災四周年追悼式典に参列しました。天皇陛下のお言葉、被災3県の遺族代表の追悼の言葉など、今なお避難したり、仮設住宅にお住まいの方も沢山いらっしゃる現実を否応無く感じさせられました。そこから、「明日に向かって生きる」という前向きの気持ちに変えていかなければ。。との感想です。

 12日(木)に予算委員会で一般3時間・集中4時間の審議があり、13日(金)の締めくくり質疑・採決で与野党が合意し、ようやく衆議院の出口が確定しました。この間の論戦では、国から補助金を受けて1年未満の企業からの寄付の自粛が提起されましたが、ともかく法令を遵守して職責を全うする気構えで臨まなければ、と自戒しています。

 予定通りなら、明13日(金)の17時目途に本会議があり、予算案と国税・地方税関係法案が参議院に送付されます。来週からは舞台は参議院の予算委員会に移ります。国対副委員長としては、所管の総務委員会と東日本大震災復興特別委員会で残りの案件処理が課題となります。14日(土)から始まる新幹線新時代に希望を抱きつつ、今週の報告とします。

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国政報告(第269号)

 週末の28日(土)に能越自動車道の氷見七尾道路が開通、3月1日(日)には北陸自動車道の高岡砺波スマートインター東海北陸自動車道南砺スマートインターが供用開始となりました。北陸新幹線開業まで後2週間のタイミングで県西部の交通ネットワークが一段と整備されました。特に七尾とは、新高岡駅から能越道高岡インターを経由してほぼ1時間で結ばれ、南の飛騨高山同様、新高岡駅が最寄り駅となります。文字通り、「飛越能86万人の玄関口」として開業を迎える事になりました。

 スマートインター事業は、以前は開発型インターチェンジとして地元が設置費用を負担しなくてはならず、県内でも北陸道の富山西インターが整備されたのみでした。しかし、ETCの普及を背景に、高速道路の利便性を高める観点でインターチェンジを増やす方針が打ち出され、中日本高速(株)がインターの主要部分の建設費用を負担する事に変わりました。県内では、この方式で、流杉と入善がパーキングエリアをインター化しており、今回の新たな2インターは、本線直結型という点で新しい形態です。現在、能越道で氷見南インターが本線直結型として整備が進んでおり、県西部は東西南北で各地域でインターが活用できる時代を迎えました。

 1日の夜には、最終1本前の「はくたか」と、「とき」を越後湯沢で乗り換えて上京しました。越後湯沢駅は雪降りで、この乗り換えも自分にとってはいよいよ最後かと思うとちょっとシンミリでした。

 週明けは、2日(月)から衆院予算委員会が続行で、4日(水)に地方公聴会で金沢と出雲に出向いた以外は、連日7時間の審議が続いています。この間、総務委員会は3日(火)に高市大臣の所信を聴取し、5日(木)に質疑が行われました。来週は9日(月)に中央公聴会、10日(火)の各省庁別分科会が決まっており、13日(金)の衆議院通過を目指しています。この間に、国税・地方税の改正法案の審議も終える予定です。さらに、各委員会でも所管大臣の所信聴取の準備に入るなど、国会対策委員会では各副委員長の動きが活発になってきました。私も担当の総務委員会、東日本大震災復興特別委員会の運営の根回しに携わっています。

 この間、党政務調査会でも様々な政策分野の会合があり、民営化を見据えた日本郵政グループの在り方、今後の道州制の進め方、来年から交付されるマイナンバー・カードの普及方策、財政再建の新中期目標の内容など、多様な分野で検討が進められています。日・EU議連、栄養士議連など各議連も相次いで開催され、1月からスタートした国会もいよいよ中盤戦です。予算案、日切れ法案と順次案件を整理し、統一地方選を挟んで、ゴールデン・ウイークに向け、内閣提出案件の審議促進に努めて参ります。もちろん、TPPや原発再稼働、沖縄の基地建設など重要課題もフォローしていきます。

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国政報告(第268号)

 23日(月)、衆院予算委員会の3日目の審議が終わり、ホッとするタイミングで、テレビの臨時ニュースが西川農林水産大臣の辞任を報じました。委員会の質疑では野党議員からかなり厳しい追及を受けておられたものの、一問一問にキチンと答弁されており、職を継続されるものと思っていただけに驚きました。政治資金の問題はもちろん、法の規制に基づき、政治家個人が自ら律し、説明責任を負うものと思いますが、一定の受け答えをされながらの辞任は、国会対策上も予期せぬ展開でした。

 後任は、前任の林芳正参議院議員で、空白を生じさせない最良の人事だと思いますが、24日(火)の国会は、野党側から農相交替に伴う予算委員会での補充質疑を求められ、委員会が一日中開けずじまいでした。先週の議運理事会で合意していた本会議も予定の12時10分から4時間遅れて午後4時の開会となりました。26日(木)に任期が到来するものも含め、10機関58人の政府同意人事を可決、処理し、ひと仕事進みました。国会の本会議・委員会をスムーズに進める事は国会対策委員会の主たる任務ですが、今回のような「予期せぬ出来事」があると段取りが狂い、先々の組み立てもどんどん変わっていきます。新年度予算の年度内成立という目標に向け、佐藤勉国対委員長の下、知恵を絞る毎日が続きます。

 週末の21日(土)は高岡市の中田地区の生涯学習の集いで話をさせて頂きました。国会での万葉集との出会い、議事進行係を仰せつかり、大きな声を出す工夫をしている事など、人生幾つになっても色々な「学び」があり、楽しく取り組む事だと経験談を語らせてもらいました。また、高岡市二塚地区、南砺市石黒地区でそれぞれ簡単に国政報告をする機会があり、新年度予算案の成立に向けて努力している現状を伝えました。

 しばらくは金曜の夜に富山に戻り、日曜の夜に上京する日程ですが、「とき」・「はくたか」を越後湯沢で乗り継ぐことも後2週間となりました。この後、能越自動車道の七尾までの開通、北陸自動車道の高岡砺波インターと東海北陸自動車道の南砺福野インターの供用開始を含め、富山県の高速交通ネットワークが大きく前進します。折しも「地方創生元年」であり、基盤整備の効果を産業・観光面で大いに生かし、地域の飛躍に結び付けていかなければなりません。県や各市町村の新年度予算案の発表が続いていますが、それぞれ、努力されている内容です。自分自身も、国の施策の誘導はもとより、新幹線を大いに利用し、「かがやき」の新高岡駅停車を増やすよう、努めて行こうと思います。

 来週には、国税・地方税の改正案の審議も始まる見込みで、国会も各委員会が動き出します。担当の総務委員会、東日本大震災復興特別委員会の段取りにも汗をかいていきます。

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国政報告(第267号)

 立春を過ぎて、暖かい日、寒い日が不規則に訪れる中、不覚にも風邪をひいてしまいました。喉から鼻水に、そしてまた喉にと、一週間症状が続き、ようやく落ち着いたところです。この間、16日(月)の本会議に議事進行係の出番があり、喉飴で用心したものの、「ぎちょーっ」の最後が不覚にもかすれてしまいました。体調管理も精進の内と、長丁場の通常国会、気を引き締めて臨みます。

 週末の13日(金)の夕刻、石井知事が上京され、田畑代議士、富山・魚津・高岡3市の関係者とご一緒に塩崎厚生労働大臣を訪ね、「がん拠点病院」の指定継続を要望しました。富山市民・富山労災(魚津市)・高岡市民の3病院について、指定基準スレスレ若しくは下回った状況にあり、特段の配慮をお願いしたものです。県内では約10年前に8病院が指定されており、「富山型」のがん診療体制が構築されています。これが継続できれば、との思いです。

 金曜最終のはくたかで富山に戻り、14日(土)は高岡市の狩野副議長の就任祝賀会と党砺波支部の立春の集い、15日(日)は党入善支部総会前の講演税理士会の皆さんとの懇談会に出席しました。日曜最終の富山・羽田便で上京し、16日(月)、17日(火)は衆議院本会議での代表質問がありました。19日(木)からいよいよ衆院予算委員会で新年度予算案の審議がテレビ入りで始まりました。予算案と並行して、国税・地方税の改正法案の審議を進めなければなりません。総務委員会担当の国対副委員長として、我が党の石田真敏筆頭理事と連絡を取り合い、来週以降の日程取りを進めています。予算委員会初日は順調な滑り出しとなり、佐藤国対委員長の下、予算案の3月上旬の衆議院通過、年度内成立を目指し、努力を続けて行きます。

 一方、党本部の政務調査会では、各部会で政府提出法案の審議が進められています。発送電分離の電力システム改革法案、国民健康保険の運営主体を市町村から都道府県に移す法案など、改革を着実に進めるよう吟味されています。議員立法の動きも活発化し始め、私も半島振興法の期限延長法案(今年3月31日から10年間)の各方面への根回しに歩いています。このほか、財政再建の次期目標設定に向けての特命委員会の事務局次長に任命され、週一回の有識者ヒアリングにこれで3回出席しました。通常国会がスタートして3週間余り、東京での活動が本格化してきました。

 国政全般に目を向ければ、経済・財政政策では、日銀の「異次元」の金融緩和が始まって2年間に近づき、正常モードへの出口戦略をどうするのか、また、2020年度の財政のプライマリーバランス黒字化目標をいかにして達成するのかが重大な論点です。TPP、原発再稼働、沖縄の基地問題も依然として解決が待たれ、日中、日韓、日露、日朝関係もそれぞれに打開の糸口を見つけなければならないままにあります。この正念場、目前の国会運営に汗をかきながら、しっかり見つめて行きます。

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国政報告(第266号)

 12日(木)に新年度予算案の提出を受け、衆参で本会議があり、安倍総理ほか4大臣の演説を聴きました。昨年末の総選挙を受けて発足した第3次安倍内閣としてのいわば「船出」の宣言となった総理演説は45分近くに及びました。我が国が直面する重要課題を列挙した上で、その解決に力強く取り組む姿勢を明確にしました。

 私が以前から、消費税の再引き上げ前の喫緊の課題と考えてきた事についてもそれぞれ言及されました。TPPは交渉の出口に近づいているとされ、原発は安全性が確保されたものは再稼働するとされ、沖縄では西普天間地区の返還に続き、普天間基地全体の返還に向け、辺野古沖での基地建設を進めるとされました。さらに、規制改革、地方創生、女性活躍などの課題も加え、取り組むべき対象は広範です。もちろん、国の直面する課題が多岐に渡る事は当然で、それぞれが大切ですが、内閣として順序付けや重み付けをしなければ、「虻蜂取らず」になりかねません。2年間の政権運営で、オリンピック・パラリンピック誘致、景気回復、財政再建などの分野で確かな歩みを続けてきただけに、国の現状を見つめる内閣の視野が広く、深くなってきたのだろうと思います。反面、限られたマンパワーと時間の中で、TPP、原発、沖縄など解決を先行すべき課題があるのでは、と考えています。もちろん、通常国会に内閣から提出される72本の法案や条約案をしっかり審議し、成立させていく事が国対副委員長としての自分の職責であると心得ています。緊張感をもって臨まなくては、と新たな気持ちで「代表質問は16日(月)からとし、本日は散会を望みます」、と議事進行させて頂きました。

 時間を戻して、週末の8日(日)は南砺市の山田議長と高岡市の酒井議長の就任祝賀会に出席し、9日(月)、立春後の思わぬ積雪の中、上京しました。ここしばらく焦点となっていた農協制度の改革問題は、JA全中(全国農業協同組合中央会)の万歳会長と与党との間で改革案の合意を見たため、9日14時からの党本部の会議で了承されました。全中は5年の移行期間を経て一般社団法人となりますが、他業界でも経団連を始め全国中央組織は必ず存在する訳で、個々の農協の総意を自律的に結集すれば、「新全中」は引き続き役割を果たせるものと考えています。ともあれ、改革案について合意を見た形で先に進めて良かったと思います。

 10日(火)の夜に富山に戻り、建国記念日の11日(水)は裏千家淡交会の「初釜」に始まり、北陸新幹線かがやき停車同盟会の報告会党井波支部総会などに出席して上京しました。かがやきの新高岡駅停車について、県西部6市で20万人を超える皆さんに署名頂いたとのこと。これを重く受け止めて頂けたJR東日本、JR西日本、支援頂いた国土交通省、富山県庁に感謝しつつ、1ヶ月後に迫った開業に向け、「乗って増やす」運動へとさらなる前進を誓い合いました。「みんなで力を合わせて頑張る」、当たり前のようですが、その事の大切さを改めて噛みしめながら、安倍内閣が取り組む課題の解決に努力していきます。

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国政報告(第265号)

 立春を過ぎ、淡雪交じりの雨が降る東京からの報告です。ISILに拘束されていた湯川さん、後藤さんを殺害したとの動画が流され、残念に思います。このようなテロ行為は断じて許されず、国会も5日(木)に衆議院、6日(金)に参議院で全会一致の非難決議を行います。御家族始め関係の皆様にお見舞い申し上げ、国民の生命を守り世界平和に貢献する我が国の基本的な姿勢の下、外交努力を継続していくことの重要性を改めて痛感しています。

 先週末、補正予算案が衆議院を通過したため、2日(月)の参議院予算委員会の間、富山に残る事ができ、高岡市立成美小学校を訪問して「たかおか夢・未来会議」に出席しました。6年生の皆さんが、5年生の時から継続して校区や市のまちづくりをテーマに、防災、福祉、農業、観光、美化の5つの分野で実情を勉強し、自分たちにできる事を実践し、提言にまとめるという素晴らしい活動の発表会でした。児童代表の方から昨年秋に出席依頼の手紙を頂き、当初は12月中旬を予定したのですが、総選挙に入ってしまい、延び延びになっていました。児童の皆さんが卒業する前に何とか伺え、約束を果たせてホッとしています。自分たちで作ったパワーポイントの画像を映写しながら、児童一人一人が「呼びかけ」のスタイルで元気良く発表するのを聴かせて頂き、すがすがしい時間を過ごしました。自分も国会で議事進行係の役割で努力している事をお話しし、児童の皆さんのますますの活躍を呼び掛けました。

 月曜の晩に上京、氷見市議会の自民同志会の皆さんと懇談し、3日(火)には参議院で補正予算が成立、県西部では能越自動車道、国道359号砺波東バイパス、庄川・小矢部川の河川整備、利賀ダム、伏木富山港、国営農地防災庄川左岸地区など国の事業が進捗する事となりました。引き続き4日(水)、5日(木)と衆参で1日づつ予算委員会が開かれる一方、私たち議院運営委員会では、テロ非難決議の調整や12日(木)に国会提出予定の本予算の審議入りの段取りを打ち合わせています。

 この間、4日には県JA中央会の穴田会長始め各農協の代表者が上京され、県選出自民党国会議員との会合が持たれ、前号でも報告した農協制度改革について、JA側から要望を頂きました。議論の焦点は、「全国農業協同組合中央会」の法的位置付けと単位農協に対する監査権限の2点に絞られてきており、その他の改革項目は概ねまとまっている現状です。業界団体の在り方の議論でもあり、JA関係の皆さんにも納得頂ける改革案となる事が望ましく、県選出議員団としては、党農林部門の幹部である宮腰県連会長の下、一致して対処していきたいと思います。

 来週からは当初予算の審議が始まる予定であり、党本部の各種政策会合も盛り沢山となってきます。いよいよ通常国会も本番、頑張っていきます。

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国政報告(第264号)

 先週末、富山に戻ってみると思いの外雪が融けていて、穏やかな土日を過ごしました。とはいえ、昨年12月から降雪は断続的に続いており、各自治体とも度重なる除雪作業で当初の予算は底を尽いています。せっかく除雪したのに、暖気で跡かたもなく融けてしまうと、かけたお金がもったいなくも思えますが、毎日の経済・社会生活上は避けられない作業です。丁度、年度末に国が地方に配分する特別交付税の算定時期となり、選挙区の6市の市長さん達も要望に順次上京されています。雪国の特殊事情を考慮頂き、少しでも多くの額を配分して欲しいと思います。

 通常国会(第189国会)が26日(月)に召集されました。開会式は初日の午後1時から、天皇陛下ご臨席の下、通例の参議院本会議場で催されました。朝方は小雨もチラつく天候でしたが、お昼には晴れ渡り、今回も、「開会式は晴れ」でした。一方、先週来、中東では日本人2人がISILに拘束されており、安否が案じられる緊迫した状況が続いています。外務大臣と官房長官が審議をしばしば退席する中、26日の26年度補正予算に係る財務大臣の財政演説、27-8日(火-水)の衆参での各党代表質問を経て、29日(木)から衆院予算委員会がスタートしました。審議は2日間の予定で、30日(金)には補正予算案を採決し、参議院に送る見込みです。朝の国会対策委員会打ち合わせに始まり、議院運営委員会理事会、議院運営委員会、本会議と1日があっという間に過ぎていきます。議事進行係(呼び出し)の出番も既に2度あり、緊張して本会議に臨んでいます。27日には射水市議会の自民会派の皆さんが上京、国の地方創生の施策担当者を講師に勉強会を持ちました。

 今回の補正予算の眼目は、年末の総選挙の公約通り、経済成長を全国津々浦々に波及させる事です。幸い、1月の内閣の月例経済報告でも、生産・消費・設備投資ともに持ち直す状況にあり、雇用の需給も引き締まるなど、良い傾向にあります。3月には、日本銀行の「異次元の金融緩和」も発動以来概ね2年を超えます。大量購入で溜まった国債の残高をどうコントロールしていくか、「出口」を模索する動きも強めて行かなければなりません。TPP交渉、原子力発電所再稼働、沖縄の辺野古沖基地建設など目前に山積する課題を解決しながら、平成29年4月の消費税10%実現に向けて、成長戦略の具体化を図らなければなりません。

 まずは、目前の補正予算案の早期成立を期しつつ、党内ではこれまた先週から農業協同組合や農業委員の制度改革を取りまとめるべく、齋藤健農林部会長ほか皆さんが連日会議を持っています。農協改革については、細部詰めるべき論点があり、県中央会の皆さんからも厳しい御意見を頂いています。自分とすれば、昨年6月に与党の農林水産関係者が努力して取りまとめれらた報告書の方針に沿って、農協中央会の皆さんのご意見も尊重しながら、各方面から納得頂ける結論に落ち着けば、と思っています。来週もその進展を報告します。

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国政報告(第263号)

 雪の北陸、冬晴れの東京という季節ですが、ここ二日は東京も冷たい雨模様です。先週末は16日(金)に通常国会に向けて最初の議院運営委員会の理事会があり、引き続き議事進行係(呼び出し)を務めることになりました。原稿を大きな声で読み上げるだけなのですが、大事な本会議の進行に支障を来さないように、と思うと毎回緊張して臨むことになります。事前の下読みを励行し、頑張っていきます。

 18日(日)に民主党の新代表に岡田克也氏が選出され、党人事が進むのを待って21日(水)に2度目の議運理事会が持たれました。初日の26日(月)に26年度補正予算に係る財務大臣の財政演説を行い、27日(火)に各党の代表質問を行うことが決まりました。補正予算を審議する衆院予算委員会は29日(木)からスタートし、2月冒頭の成立を目指します。新年度予算は2月半ばに内閣から国会に提出される見込みで、私たち与党国会対策委員会とすれば、年度内成立に向けて汗をかいていく毎日となります。

 これに先立ち、19日(月)に金沢市内の新年あいさつ回りを済ませた後、昨年春に竣工した南砺市の上平小学校を見学しました。県産材をふんだんに使った校舎は木のぬくもりがあり、機能的に配置された教室で上平・平地区の89名の児童の皆さんが過ごしています。溝口校長先生にお話を伺うと、地域の皆さんの温かい見守りの下、子どもたちは獅子舞など地区の行事もこなしながら素直にすくすくと育っているとのこと。「地方創生」の原点の一つがここにあると感じました。

 20日(火)は党富山県連から米原代行ほか役員の県議の皆さんが上京され、石破大臣、谷垣幹事長ほか党三役に、新年度に向けた富山県の重要事項を要望しました。今般の国の地方創生関連施策には、都会から地方に移転する企業に対する税制上の優遇措置や、各自治体に配賦される自由度の高い交付金が盛り込まれています。県連側もこれらを高く評価するとともに、国の積極的な取り組みが継続するよう強く求めました。富山にすれば、新幹線の開業と時を同じくしての地方創生の取り組みを生かし、大いに飛躍したい所で、宮腰県連会長を先頭に、私たち地元国会議員も努力していきます。

 21日には、南砺市議会自民クラブの才川会長始め皆さんが上京され、各部会単位での見学会・勉強会の後、党本部にて福井照地方創生実行統合本部事務局長の講演を一緒に聴きました。国民一人一人が自分の故郷(ふるさと)に向き合い、地方への若い世代の定住・移住と子育てを応援する土壌を作ることが大切との熱弁に一同元気づけられました。翌22日(木)には、南砺市が富山市などとともに地域再生計画の認定を受け、田中市長が認定書授与式に出席されました。地域の元気は国の元気の源との想いで、私も新年度予算の省庁レクを受けながら、来週からの通常国会に臨みます。

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