2016年2月

国政報告(第318号)

 2月も押し詰まり、国会は衆議院での予算案審議が大詰めを迎えています。今週は、総務委員会でも関連する地方交付税・地方税法案の審議が始まり、現状では3月1日(火)の通過予定とされており、年度内の予算成立が確実になりつつあります。

 先週末は、20日(土)に堂故文部科学政務官を励ます会が富山市で開催され、県人の馳大臣も出席されました。政務官の挨拶の中で、馳大臣の指示として文化GDPに取り組むことを披露されました。その際、党側の受け皿となるPTにも触れて頂きましたが、折しも19日(金)の党文化伝統調査会で、小坂憲次会長の下、小生が座長、滋賀県選出の二ノ湯武史参議院議員が事務局長となって、このPTが発足したところです。我が国の有形・無形の様々な文化資源を活用し、地域活性化や観光振興等を通じ、安倍政権の目指すGDP600兆円の達成に寄与しようと言う取り組みで、文化行政の新たな展開を図る意気込みで3月から活動を始めます。

 21日(日)に高岡駅東地区複合ビルの地鎮祭、高岡市・戸出町合併50周年記念式典等に出席し、22日(月)かがやき536号で上京してからは、23日(火)、25日(木)、26日(金)と冒頭に触れた衆・総務委員会に理事として出席しています。この間、党総務部会では予算関連外の法案として「国立研究開発法人情報通信研究機構法等改正法案」を審議・了承し、さらに、「行政機関個人情報保護法案」を扱う予定です。サイバーテロへの対応や、ビッグ・データの活用など、情報通信が高度化するIoT(インターネット・オブ・シングス)時代を背景とした法案であり、多角的な視点からの吟味が必要であり、慎重に対応していきます。

 2020年経済財政構想小委は、24日(水)に第3回会合を持ちました。AI(人工知能)、次世代の教育に続き、東京大学の柳川教授をお招きして、次世代の働き方を論じて頂きました。「未来」をテーマにした頭の体操を通じ、2020年以降の日本社会を見詰める様々な視点が浮かび上がってきており、これを元に、まずは「次世代の皆さんへのメッセージ」をまとめたいと思います。

 さて、予算案を審議する予算委員会でのここまでの議論を振り返ると、我が党議員の不祥事や閣僚の皆さんの発言を標的にした質疑が主です。政策論や具体的な代替策の提案には乏しいと感じます。それだけに、政府・与党として日本の将来を見据えた議論をしっかり行い、各分野での政策提案を続けて行く事が大切と思います。私も、総務、財政、農林、文化など今関わっている場での議論をまとめて行きます。

 衆議院の定数是正については、安倍総理に対する民主党・野田元総理の質問もきっかけになり、自民党も既に2015年国調を前提に、選挙区の6減、比例区の4減を受け入れる事で再度党内意見集約が終わっています。ただし、他会派では、議長が諮問された「佐々木委員会」の答申であるアダムズ方式による7増13減案を推す声が強く、更に調整される見込みです。

 来週は、予算衆院通過が報告できるよう、努力します。

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国政報告(第317号)

 三寒四温の季節の中、先週は11日(木)の建国記念日から地元日程が続きました。党井波支部の旗開き砺波支部の立春の集いに始まり、12日(金)は南砺市利賀村のそば祭りに顔を出しました。13日(土)は呉西郵便局長会、14日(日)は税理士政治連盟との会合があり、ゆうちょ銀行・かんぽ生命の限度額引き上げや新年度の税制改正の主要事項などを説明、意見交換させて頂きました。

 週明けの15日(月)、強風で少し湖西線が遅れましたが、サンダーバード号で京都に入り、全国山・鉾・屋台保存連合会の理事会に出席しました。積年の目標であったユネスコの世界無形遺産登録の審査が今年11月末にエチオピアの首都アジスアベバで行われる予定です。会員一丸となったPRの取り組みや国の関係予算増額に向けた活動の強化など、前向きの議論になりました。今年の総会は、11月22日(火)に熊本県八代市、そして29年は春に南砺市城端で開催の予定です。城端は、無形遺産登録後初の記念すべき総会となる見込みで、今後、関係者の皆さんと準備に力が入りそうです。

 15日の夕刻、東海道新幹線で東京に入り、衆議院の予算審議が大詰めを迎える国会の場に戻りました。16日(火)、18日(木)と衆院本会議が開かれ、国税、地方税・地方交付税の法案の趣旨説明と各党代表者に拠る質疑がありました。これら案件は、先に審議入りしている特例公債法案とともに参議院に送らなければなりません。24日(水)にセットされた予算案の中央公聴会の後は、質疑終結・採決へと国会運営も緊張感が高まりそうです。私の所属する総務委員会も、18日の本会議後に高市総務大臣の所信を聴取し、23日(火)に質疑を行った後、地方税・地方交付税法案の審議に入るため、来週後半は忙しくなりそうです。

 一方、党政務調査会では、17日(水)に「2020年の経済財政構想小委員会」の第2回として、インターナショナルスクール・オブ・アジア軽井沢の運営に携わる小林りんさんを講師にお招きしました。世界中から有為な若者を軽井沢に集め、多様性の中で問題意識を持ち、積極的に解決に取り組む人材に育てる実践が形になりつつあるとの事。初回の松尾東大准教授の人口知能(AI)の現状のお話に加えて、2020年以後の若者世代の在り方にまた一つ、方向性の示唆を頂きました。来月に向けて週一回ペースでヒアリングを続け、次世代へのメッセージや財政再建に向けた提言が形となるよう、小泉事務局長始め皆さんと努力して行きます。18日には私が事務局長を務める北海道振興特別委員会が開かれ、国が策定する次期北海道総合開発計画の素案を審議・了承しました。今後、農業や観光関連産業など優位性を持つ産業に牽引されて北海道がさらに前進するよう、必要な基盤整備など国の施策の指針となる計画であり、出席者からは、道路ネットワークの整備、鉄道網の維持、空港の新たな在り方など意見が出されました。

 16日には、我が党の宮崎謙介議員の辞職が本会議で許可される等、政治に携わる者の言動が国民の不信感を招く事案が相次いでおり、国会の一員として心して臨みます。

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国政報告(第316号)

 暦の上では立春を過ぎ、富山も雪が舞ってもどうやら大雪にはならない季節に入ったようです。前号からのつながりで言えば、まずは5日(金)の党総務会でNHK新年度予算案がようやく了承されました。一連の不祥事に対し、籾井会長始め役職員一丸となって再発防止や組織改革に臨む断固たる姿勢を見せて欲しいという先生方の厳しい注文がついていました。今回も厳しいご意見が出ましたが、最後は会長の「身を賭して取り組む」との決意表明を受けて全会一致で了承頂きました。今後、3月末に予定される衆参総務委員会での審議に備える事はもちろん、改革の実が挙がるよう、総務部会長としてNHKの取り組みをしっかりフォローしていきます。

 お陰様で一山越した形で富山に戻った週末は、6日(土)に城端綱引クラブの生涯スポーツ分野での文部科学大臣表彰祝賀会に出席、7日(日)は裏千家淡交会高岡青年部総会で挨拶させて頂きました。スポーツや文化を友とすることで、人生が豊かになり、同好の友との付き合いは大切な思い出であり、前に進む糧でもあります。城端の皆さんはゼロからのスタートで良き指導者の下、全国レベルの強豪チームに成長されるとともに、地域での普及活動や国際交流など綱引きを通じた幅広い活動が評価され、県出身の馳大臣名での表彰を受けるに至りました。高岡青年部の皆さんは、茶道を志す若者が集い、稽古や新鮮な感覚での茶会に取り組んでいて、今年は男性の入会も目立ちました。少子高齢化の影響で、茶道に励む方々も若手が少ない悩みがある中、学校茶道や青年部活動の役割が重視されています。ここでも「次世代」はキーワードです。

 そこで、党財政再建特命委員会の「2020年の経済財政構想小委員会」の活動につながる訳ですが、本日10日(水)の夕刻に初会合をもちます。小泉事務局長と3人の次長の先生方が中心になって、当面の講師選定など会の進め方を打ち合わせています。次世代となる若者が大いに自己実現できる基盤を国としてどう再構築して行くか、小泉局長が掲げる日本の「第2の創業」にむけ、求められる取り組みを探っていきます。多彩な20名の若手議員の議論がどのように展開して行くのか、期待と不安のスタート、という所ですが、私にとっては「年長者」として臨む初仕事であり、新たなフィールドと心得て挑戦してみます。

 週明け、8日(月)に上京したその足で京浜急行線に乗って小泉議員の地元でもある横須賀へ行き、観音崎にある市立美術館を訪ねました。父上が高岡市出身で、私が市長時代に市立美術館で個展を開いて頂いた嶋田しづさんの二人展が始まっていて、ご案内もあったので拝見した次第です。90歳代半ばにして今でも逗子市で元気に抽象画の制作活動を続けておられ、今回はその歩みを数十年にわたる作品で辿る事ができます。鮮やかな色調の絵は、対岸に房総半島を臨み、白亜の建物が南仏を想わせる観音崎の立地にぴったりで、青空の下、この時期の北陸からでてきた身には新鮮なひと時でした。

 国会は、9日(火)の衆院本会議で特例公債法の趣旨説明・質疑があり、来週は国税・地方税の法案が上程される予定です。予算委員会も地方公聴会の日程打ち合わせに入り、与党側は2月末に向けて一連の案件の審議を進め、参議院に送る努力を続けています。予算の年度内成立に向け、一員として努めていきます。

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国政報告(第315号)

 先月25日(月)の大雪に身構えて29日(金)に新高岡駅に降りてみたら、かなり融けてしまっていてちょっと拍子抜けでした。これも温暖化の故なのかと思い、改めて週内の地元の皆さんのご苦労を感じた次第です。週末の30日(土)は、朝に富山で党県連の支部長会議があり、野上議員の今夏の参院選に向けて一致して取り組む決意を新たにしました。午後は公明党の新春の集いに出席し、翌31日(日)は党小矢部市連の新年会で、2月1日(月)朝の上京となりました。

 実は、先週末29日の党総務会で、総務部会で了承されたNHK新年度予算案が了承されず、2日(火)の総務会での再審査を受けることになっていました。月曜日にNHK始め関係者と打ち合わせ、緊張感をもって臨んだのですが、総務の先生方の質問に十分に応えるに至らず、最近の不祥事へのNHK執行部の対応が甘いとの指摘が強く、再度の了承見送りとなってしまいました。その後、総務省やNHKの皆さんと再発防止への不退転の決意を先生方に理解頂くべく、準備に知恵を絞り、明5日(金)の「3度目の正直」に臨もうという晩にこの報告を綴っています。

 今回の不祥事は、子会社での架空発注による社員の不当利得に加え、NHK本体職員の危険ドラッグ所持、支局でのタクシー券の私用への流用と、相互には無関係ながら社会的に到底許されない事案が続発したものです。私もこれまでの社会人経験の中で、所属組織で不祥事が連続し、管理責任を問われた事があり、一人一人の職員のモラルを徹底させる事の難しさは理解できます。その上でなお、代表者の不退転の決意が求められる訳で、明日は何とか、関係者の誠意が通じるようにと念じています。

 通常国会は、2日に両院本会議で甘利大臣の後任の石原大臣の挨拶と質疑がなされ、3日(水)から衆院予算委員会の審議が始まりました。この間一週間近く日程が遅れたものの、近年よりは早いペースであり、月内の衆院通過を目指し、ここは踏ん張りどころです。また、3日には今年最初の党財政再建特命委員会が開かれ、「2020年の経済財政構想小委員会」が新たに設けられました。委員長は私が仰せつかり、事務局長は小泉進次郎代議士です。もともと、小泉議員のポストオリンピック・パラリンピック世代となる若者への熱い想いがベースとなり、稲田政調会長の共感を得て発足したものです。バブル崩壊後の経済の低迷、財政の悪化の影響で、将来に不安を感じ、就職・結婚・子育て等、人生の一大事に当たり、選択の幅が狭められている若者世代の立場に立ち、今後、望ましい国や地域の在り方を検討し、財政(施策)に反映させようという狙いです。メンバーは、ベテランの園田博之先生に顧問をお願いし、衆議院当選3期以下、参議院当選1期で30-40代を中心に20人の若手です。小泉議員始め皆さんのフレッシュな発想にしっかりついて新しい発見と学びに出会おうと思います。4日(木)は新幹線敦賀以西PTの第10回会合があり、久和北経連会長、辻関経連理事のヒアリングを行いました。こちらは関係者ヒアリングも後一回の大詰めで、早期の取りまとめが期待されます。

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