2018年7月

国政報告(第437号)

 第196国会(常会)が閉会し、今週は議員会館も閑散としています。会期末の20日(金)は、野党6会派から内閣不信任案が提出され、立憲民主党の枝野代表が3時間近い趣旨説明を行いましたが、記名投票にて粛々と否決され、参議院側でIR法案が成立、予定していた重要法案は全て処理できました。枝野氏の長時間にわたる演説は、噛み合わなかった党首討論への不満の表われだったかも知れませんが、「対話」ではなく「独話」を長々と続けることに政治的効果があるのか疑問ですし、各議員を長時間拘束する事も好ましくないと考えます。改めて、国会が2020会議の提言に言う「討論のアリーナ」となることを願うものです。

 今日(26日(木))の東京は久しぶりに暑さに一服感がありますが、ここ2週間は連日35度近くの猛暑が続き、気象庁も「命にかかわる暑さ」と注意喚起する位でした。上旬の豪雨で甚大な被害が出た西日本の被災地でご苦労されている皆様にお見舞い申し上げます。政府も迅速に激甚災害に指定し、復旧に必要な費用の見積もりを精力的に進めています。当面は3千億円の予備費で対応し、必要に応じ、補正予算も検討する構えです。また、来年に向けて小中学校へのクーラーの設置も促進する方針で、具体策が望まれます。

 先週末の21日(土)は、射水市内で都市計画道路七美太閤山線戸破高架橋の開通式に出席し、夕方は南砺市福野で石破茂先生の講演を聴きました。通常国会が終わり、党内では9月20日(木)に予定される総裁選に向けた動きが活発化しています。安倍総裁が3選を目指され、石破先生は出馬に前向きな一方、岸田政調会長は24日(火)に不出馬を表明され、野田総務大臣の去就はまだですが、「一騎打ち」の可能性が高まっています。私は、平成24年秋の総裁選で石破先生を推しており、1期先輩の赤澤亮正議員との関係もあって今回も石破先生を応援します。総裁選は、党を超えた選挙とは異なり、立場を同じくする仲間内の競争であり、さわやかに闘って、終われば新総裁のもとに一致団結して前進するものと心得ています。そんな想いで党員の皆さんに呼び掛けていこうと思います。

 22日(日)には新幹線かがやきの新高岡駅停車期成同盟会県土地改良事業団体連合会60周年式典夏野修砺波市長後援会総会と出席して23日(月)からまた、静かになった永田町に出てきています。小矢部市、砺波市、氷見市、南砺市の新年度予算要望をお受けし、25日(水)には利賀ダム期成同盟会の一員として、綿貫会長に随行して国土交通省に要望に出向きました。今日は党本部で「党北陸新幹線の整備を進めるWT」の第2回会合に出席し、金沢・敦賀間の工事費が2260億円増加したことから、新年度予算での手当てに向けて努力することを申し合わせました。地域課題の解決にも持ち場で努力して行きます。

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国政報告(第436号)

 西日本を襲った集中豪雨の被害の全容が明らかになってきて、死者200人を超え、多くの方々が猛暑の中、避難生活を余儀なくされています。政府においても連日、事態の把握と復旧作業の促進にあたっており、国会でも両院の災害対策特別委員会にて対応の強化を促しています。被災地の皆様に改めてお見舞い申し上げ、復旧・復興の加速化に与党としても努力して参ります。

 一方、通常国会は、22日(日)の会期末に向けて、残された法案の審議を精力的に進めており、昨18日(水)には、受動喫煙防止法案、公職選挙法改正法案がそれぞれ参・衆の本会議で成立しました。後者は、参議院の定数を6増やして248とするもので、批判も多く寄せられていますが、鳥取・島根・徳島・高知の4県の合区の影響を回避するための止むを得ない措置と考えています。今後は、憲法改正により、各県が確実に参議院に代表者を送ることができるよう努力します。残る案件は、IR法案であり、20日(金)までの参院での成立を目指し、関係者が努力されていますが、野党側からは内閣不信任案提出の動きもあり、緊迫した状況です。

 前号では、11日(水)地元での富山新港開港50周年記念行事出席について触れることができませんでした。運良く、国会日程に空きができて、日帰りで参列することができ、港で10年間仕事をしたことを含め、感慨深い時間を過ごせました。地域の皆様の深いご理解の下、放生津潟を掘り込み港湾に変え、湾口部の道路・射水線を切断して誕生した富山新港は、半世紀の間に富山県の物流の窓口として発展を遂げました。地域に不可欠なエネルギー源や工業原料を受け入れるほか、最近はコンテナ取扱量が大きく伸びています。さらに、地元の悲願であった新湊大橋も架橋されて、再び東西が結ばれたのみならず、海王丸やマリーナも含めて観光スポットとして多くの人々が訪れるようになりました。「人も物も行きかうみなと」として、今後も必要な整備と活用が図られ、富山新港がさらに飛躍するよう願っています。

 12日(木)には、BCリーグを応援する自民党議員有志の会合がありました。富山サンダーバーズの永森社長も出席され、北陸信越・関東を舞台に、8チームが連携した活動を応援していくことを申し合わせました。13日(金)に党福光連合支部の武田支部長ほか皆さんに国会を訪問頂き、翌14日(土)朝の新幹線で富山に戻って高岡ふしき病院を支援する会に出席しました。(独)地域医療機能推進機構の57病院の1つとして、地域の医療・介護の拠点たる努力を積み重ねておられ、頼もしく思いました。間もなく電子カルテも導入される由、さらに前進されるよう応援していきます。15日(日)は、4回目となるタモリカップの表彰式に参加しました。富山湾にセーリングというスポーツ文化を根付かせてくれたタモリさんに感謝です。

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国政報告(第435号)

 先週は、台風一過と思いきや、梅雨前線が本州を縦断して居座り、「線状降水帯」と言われる、長時間にわたり同じ場所に大量の雨を降らせる気象システムの出現で、西日本一帯に大きな被害をもたらしました。死者は既に200人を超え、水害としては近年に無い大災害となりました。お亡くなりになった方々のご冥福をお祈りし、被災された方々にお見舞い申し上げ、早期の復旧を念じております。

 先週末の6日(金)は、東京を昼過ぎに出発し、夕刻から富山で党県連支部長会議に出席し、国会情勢を報告しました。次いで、来県された野田聖子総務大臣の講演を皆さんと拝聴し、人口減少に突入した地方圏の活性化に向けて日々奮闘される姿に、一同元気付けられました。政治の役割は「谷間に光を当てること」とも言われますが、まさに持ち前のカラッとした明るい性格で、様々な分野で頑張る国民を支える存在であってほしいと思いました。

 時おり強く降る雨を心配しながらの7日(土)は、党選挙制度調査会長である逢沢一郎先生を講師にお招きし、高岡にて第三選挙区支部主催の憲法勉強会を開催しました。逢沢先生からは、我が党が提起している四分野の改正案の考え方を丁寧に説明頂きました。併せて、選挙制度について、参議院の定数改正案にも触れられ、選挙権年齢の18歳への引下げに伴い、被選挙権年齢の議論も必要な旨、紹介されました。勉強会に続き、県西部6市の市議有志で組織下さった「慶政会」総会があり、私から、逢沢会長の下で郵便投票の対象者を拡大する公職選挙法改正案を準備したこと、新年度予算の概算要求基準がまとまり、明年10月の消費税10%引上げを前提に予算編成が進むことなど報告しました。7日朝には、JR西日本等の退職者有志で応援頂いている「R三慶会」総会にも出席し、北陸新幹線の敦賀以西の建設見通しなど話しました。この間、飛騨地域の豪雨の影響で庄川が増水し、心配しつつの行事消化となりました。

 8日(日)は朝方で雨も止み、増水した庄川を横目に庄川温泉に向かい、高岡市の大井正樹市議会議員の集いの冒頭に挨拶しました。9日(月)も県庁ほか地元で打ち合わせを済ませ、四方正治県議主宰の「日本海21政経研究会」に出席の後、最終の新幹線で上京しました。東京では、豪雨災害の状況が刻一刻と明らかになり、安倍総理も11日(水)からの外遊を取り止めて被災地訪問など災害対応に万全を期す方針です。この間、国会では、参院で公職選挙法改正案(参院の定数変更)が可決され、衆院に送付されました。参院ではさらに、IR法案、受動喫煙防止法案の2本を中心に大詰めの審議が続いています。小泉代議士と協力して提言した国会改革案については、12日(木)には3回目の超党派議連が開かれ、「現実に形にする努力」が続いています。富山新港開港50周年記念行事への出席からは、次号の報告に譲ります。

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国政報告(第434号)

 東京は先月末に例年より早く梅雨が明けましたが、台風7号の影響で、今朝は風が強く、その後も雨模様です。延長後の通常国会は、参議院での法案審議が主体となり、先週末には働き方改革法案とTPP関連法案が成立しました。残るは、IR法案、受動喫煙防止法案、そして参議院の選挙区定数を変更する公職選挙法案ですが、22日(日)の会期末までの17日間にどう扱うか、参議院の皆さんが苦心されています。3日(火)には予算委員会の理事懇談会がもたれ、野党側から森友・加計問題の集中審議を再度求められましたが、引き続き与野党の筆頭理事間で協議する事になりました。一方、大阪北部地震を受けて、水道法改正案を成立させるべきとの声が強まり、今日(5日(木))の衆議院本会議で参議院に送りました。この後、私の関連では、北方領土法改正案と公職選挙法改正案(郵便投票の対象拡大)の二つの議員立法の扱いが気になるところです。

 先週に戻って、6月27日(水)には会長を仰せつかっている「2020年以降の経済財政構想会議」の中間とりまとめを二階幹事長に提言としてお渡しし、記者発表しました。「よりオープンに、より政策本位で~政治不信を乗り越えるための国会改革」というタイトルで、与野党が政策本位で活発に議論する「討論のアリーナ」を目指す一方、スキャンダル対応など行政監視機能も強化しようとする内容です。2週間に1回の党首討論の開催、行政の公正性に疑義が生じた場合の特別調査会の設置、国会審議を計画的に進める仕組みづくり、押しボタン式投票の導入やペーパーレス化など国会のIT化など、具体的なアイデアを、与野党お互いの立場を尊重する姿勢で提起しています。併せて、霞が関の公務員の皆さんの「働き方改革」も目指し質問通告を早めるなど、超過勤務削減に資する取り組みも含めています。国会の運営経験が十分ではない若手議員の「青い」提言ではありますが、12回の熱心な講師ヒアリングと討論の上、国会改革の具体的な動きにつながれば、と池に小石を投げ込む気持ちでメンバー31名で心を合わせ、世に問うたものです。小泉会長代行は早速、超党派の「平成のうちに衆議院改革実現会議」を立ち上げ、各党派から賛否様々な反応も出ています。まさに院内に「波紋が広がる」展開となっており、具体的な改革の実現につながれば、と思っています。

 28日(木)と29日(金)は恒例の地元6市の要望聴取で、各市役所を訪問し、市長ほか皆さんと面談し、今週から各省庁に照会しています。30日(土)は酒井立志県議・高岡宏和市議の報告会、7月1日(日)は武田慎一県議の後援会総会、3日はトンボ帰りで山本徹県議会副議長の就任祝賀会に出席するなど、地元日程が充実した一週間でした。30日に四柳允射水市議会議員が逝去されました。長く指導頂いたお礼の気持ちを込め、ご冥福をお祈り致します。

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