2019年2月

国政報告(第466号)

 24日(日)に国立劇場で天皇陛下御在位30周年記念式典が挙行され、25日(月)は夕刻に皇居で茶会が催され、26日(火)には衆議院本会議にて御在位30周年をお祝いする賀詞が議決されました。64年に及んだ昭和から平成と元号が変わって30年余、式典での陛下のお言葉を拝聴しながら、春の御代替わりに向けて「一つの時代」が終わりつつある感を強く持ちました。戦争が無く平和だったものの、阪神淡路大震災、東日本大震災を始め自然災害に多々見舞われたこと、その折に天皇・皇后両陛下が精力的に被災地を見舞われ、多くの国民を元気付けて頂いたことなど、両陛下への感謝の気持ちをもって思い起こされます。新たな時代にも我が国が発展を続けていくよう、国会としても努力しなければなりません。

 先週に戻って、21日(木)朝、党の東日本大震災復興加速化本部総会が開かれ、来月に改訂が予定されている「復興・創生期間」における東日本大震災からの復興の基本方針の行政側の案を審議頂きました。出席の各先生から、現場の声に即したご質問・ご意見を承り、2年後の復興・創生期間終了後の組織・財源など推進体制の検討に反映させていく事としています。26日には復興庁の審議会組織である復興推進委員会の第29回会合も開催され、有識者や内堀福島県知事始め被災3県からもご意見を頂きました。内閣総理大臣を長とし、担当の復興大臣を専任の大臣として各省庁に対して司令塔機能を持ち、現地にもワン・ストップの窓口となる復興局を置いて強力に進めてきた取り組みを今後どのような形で継承し、復興を完遂していくのか、慎重に検討しています。

 また、26日午後には渡辺大臣に随行して日本経済団体連合会を訪問し、中西会長ほか幹部の皆様に、これまでのご協力を感謝申し上げ、人材派遣や被災地への進出など引き続きの取り組みをお願いしました。今後、他の経済団体にもお願いする予定です。

 23日(土)は地元に日帰りし、統一地方選に向けた武田県議の事務所開きに顔出しの後、川村高岡商工会議所会頭の叙勲祝賀会に出席したのみで冒頭の皇室行事のため、在京が続きました。週明けも国会は衆議院で新年度予算案の審議が続き、26日の中央公聴会、27日(水)の各省庁ごとの分科会を経て、与党側としては週末の衆院通過を目指し、参院で予算を年度内成立させたい所です。

 目を海外に転じると、27日からのベトナム・ハノイでの米朝首脳会談、英国のEU離脱交渉難航による脱退期限延長の検討、そして先行きが注目される日露間の北方領土交渉、また、中国・韓国との関係など、変化が激しく、前途に予断を許さない状況が続いています。東西冷戦の終焉とともに始まった平成時代でしたが、5月1日(水)から始まる新たな時代の国際社会の在り様にも目を凝らしつつ、発災8年を超えて復興の現場で努力していきます。

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国政報告(第465号)

 15日(金)夕方に東京を発ち、仙台で宿泊して16日(土)は利府町浜田地区で「浜まつり」に出席しました。朝は宮城県南部の山元町へ伺い、JR常磐線坂元駅前にオープンした農産物直売所「夢いちごの郷」に立ち寄りました。二年半前の副大臣就任時にはまだ鉄道も海側から移設・復旧途上で、駅前には何も無かったのが、今では街らしくなり、特産の苺を始め、加工品や新鮮な野菜も販売され、朝から大勢のお客さんで賑わっていました。次いで高速道路を北上し、津波被害を受けた浜田・須賀地区の復興完了を祝い、牡蠣の旬に併せて開催された「利府町浜まつり」で祝辞を述べました。地元の伊藤信太郎代議士のほか、党青年局の小林史明局長代理始め「チーム11(イレブン)」の皆さんもお祝いに駆け付けました。チーム11は、東日本大震災の折、当時の小泉進次郎青年局長の発案で、毎月11日に被災地へ出向き、復興に向けて様々な支援活動に携わる取り組みです。今回は元参議院議員の熊谷町長にエールを送ってくれました。イベントは、浜田出身の加藤久元サッカー日本代表が町の観光大使に任命され、復興支援のご当地アイドル「みちのく仙台ori姫隊」も出演し、大勢の人出で盛り上がりました。

 昼食は塩竃市でホヤの消費増大に取り組む「ほやほや屋」で、店主の佐藤さんから様々なホヤの調理法を伺いながら済ませ、仙台から新幹線を乗り継いで3時間半で新高岡に到着、坂林高岡市議会副議長の就任祝賀会に出席しました。17日(日)は4月の県議選に臨む薮田川島八嶋3陣営の集会に顔を出し、中屋前滑川市長横堀前射水市議会議員の叙勲祝賀会から向川南砺市議会議長就任祝賀会まで、あっという間の一日でした。

 18日(月)朝に戻った永田町では、衆院予算委員会での新年度予算案の審議が進んでおり、19日(火)には北海道・長野県で地方公聴会が開催されました。議論の焦点は毎月勤労統計の不適切な調査手法や児童虐待防止の取り組み強化などですが、月末にベトナム・ハノイで開催予定の米朝首脳会談、波高い日韓関係、出口の不透明な英国のEU離脱問題など外交の諸情勢も流動的であり、経済に与える影響も懸念されるなど、国政全般に様々な課題があり、幅広い議論が期待されます。

 目下、復興庁では来月に予定される「復興の基本方針」の見直しに向け、三県知事や有識者からなる復興推進委員会や与党での議論を踏まえ、成案に向けて作業を進めています。海外諸国のこれまでのご支援に感謝し、現状を伝えるべく、政務三役の在京大使館への訪問活動も始めました。来月11日には発災8周年となりますが、更なる前進に努力します。19日夜、富山県JA青壮年部の皆さんとの意見交換会に出席、様々な経営努力をされているお話に感銘を受けました。足元の課題の解決にも努力していきます。

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国政報告(第464号)

 10日(日)の党大会を中日にしての三連休は、寒波の影響で冷え込みましたが、心配された積雪は大事にはならず、このまま今年は昨年のような豪雪には見舞われずに推移しそうです。

 先週末の8日(金)は早めに東京を出て、夕刻に富山市で社会保険労務士制度50周年の記念式典に参列しました。6年前の総務大臣政務官在任時に、各種申請手続きの電子化推進の立場からハローワークや年金事務所の現場にも伺い、当局と社労士会との話し合いを推進した思い出を挨拶で話しました。近年は電子申請の比率が着実に上昇し、添付書類の省略など企業側の事務省力化にも寄与しているようです。9日(土)は堂故先生を励ます会呉西郵便局長会党小矢部市連新年会と出席して最終のはくたかで上京しました。

 党大会では、谷垣前総裁が自転車事故からリハビリで回復され、車椅子ながら元気な声で挨拶されました。恒例の安倍総裁の政策演説と併せて、野党時代の反省と努力、政権復帰の際の初心も思い出され、党の多様な面をアピールできたと思います。国際情勢に不透明感が強く、成長戦略と財政再建にも細心の注意が必要な局面で、統一地方選と参議院選挙を控え、緊張感を持って課題解決に臨んでいく必要があります。折しも10日は復興庁発足から7年目となり、設置期限(2021年3月末)後の在り方の検討状況について全国紙でも報道がなされました。昨年末、渡辺大臣の指導の下に取りまとめた「復興・創生期間後も対応が必要な課題の整理」をベースに、被災地を始め各界のご意見を承りながら、復興推進委員会で議論頂いており、良い結論が出せるよう努力していきます。

 11日(月)は朝一番のかがやき・つるぎで新高岡に戻り、中村治平元氷見市議の叙勲祝賀会党砺波市連立春の集いに出席し、12日(火)朝には再び上京と、慌ただしい週末でした。

 通常国会は、8日から衆院予算委員会で新年度予算の審議が始まり、13日(水)まで3日間・21時間の基本的質疑を終えました。14日(木)・15日(金)と衆院本会議にて国税・地方税の新年度改正案の法案も趣旨説明を終え、来週は19日(火)に地方公聴会がセットされるなど佳境に入ります。毎月勤労統計の不適切な調査の問題や外交の諸課題に加え、児童虐待防止の具体策も主要な論点となり、議員側からも提言が寄せられています。引き続き、本予算の年度内成立を目指し、精力的な審議が続きます。

 また、13日には富山・岐阜両県主催の東海北陸自動車道の全線四車線化を求める緊急集会があり、石井・古田両県知事、綿貫先生、岐阜選出の大野参議院議員とともに私も早期実現を訴えました。今年度末に飛騨清見までの南側の工事が終わることから、以北の区間の早期整備を願っています。16日(土)は宮城県に出張にて、次号で報告します。

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国政報告(第463号)

 立春を過ぎて、議員会館から見える国会裏側の銀杏並木の通りも、まだ芽吹く訳ではありませんがどことなく春めいています。ただ、週末はもう一度寒気が日本上空に流れ込む予報であり、顕著に流行しているインフルエンザと共に注意が必要なようです。

 通常国会は、先週の衆参での代表質問を受けて、週明けの4日(月)から今年度第2次補正予算案の審議が始まり、5日(火)に衆院を通過、今日(7日(木))、参院の審議を終えて成立の見通しです。主要な内容は、3か年の防災・国土強靭化緊急対策の1年目として、1兆円規模の公共事業の追加、TPP発行を受けた農林水産業の強化などで、地域への波及効果も大きいものと思います。

 一方、予算委員会の審議の過程では、厚生労働省の毎月勤労統計調査で東京都内での全数調査を勝手に抽出調査に変えていた問題が取り上げられました。変更は2004年に遡り、統計委員会に報告しないまま、統計法違反の調査を続けていたこと、調査結果が失業給付等の金額の基準となっていたために多数の支給不足が発生したことなど、「行政運営の基礎となる統計の重要性」をおろそかにしてきたことが厳しく問われる事態となりました。厚労省内の監察チームの調査についても、一部関係者へのヒアリングを職員任せにするなど、「第三者性」が不十分との批判が上がり、総務省行政評価局が調査に乗り出すこととなりました。本件については、与野党の委員から様々な質疑がなされましたが、政策立案の前段となるデータ収集を役所として軽視し、予算・人員を削ってきた経緯があると思います。改めて「基本に戻って」仕事の組み立てを見直す機会にするべきです。また、全数調査の実施が困難だとすれば、抽出調査を基に、統計学的な裏付けのあるデータ復元処理を施せば良い訳で、人材面で「統計分野のエキスパート」の確保・養成が求められ、何より、「決まり」が守れない時の「報告・連絡・相談」という、仕事の基本を大切にする事が肝要です。

 私については、週末の3日(日)は裏千家淡交会高岡青年部総会中川生産組合新年会定塚校下自治会・各種団体合同新年会と地元行事に出席しました。岩手・宮城の被災地に伺うと、仮設住宅からそれぞれ恒久の住まいに移られた皆さんにとって、新たなコミュニティづくりが課題となっていると聴きます。それだけに、何気ないご近所の顔見知りの皆さんの会合も、かけがえのない価値のあるものと思いながら挨拶させてもらいました。

 8日(金)からは舞台を衆院に戻し、新年度予算案の審議が始まります。年度末成立のためには円滑に日程を進めることが必須であり、緊張感を維持して臨みます。10日(日)は党大会であり、4月の統一地方選、7月の参院選と大切な政治日程に向け、富山県連も宮腰会長を先頭に頑張ります。

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国政報告(第462号)

 1月28日(月)、通常国会が開会しました。会期は6月26日(水)までの150日間で、当面は、今年度第2次補正予算と新年度予算の審議が進められます。厚生労働省の雇用関連統計の不適切調査問題が急浮上し、新年度予算の閣議決定をやり直す事態となっており、国会審議を通じて国民の皆様への説明責任を果たす必要があります。これをこなして本予算を年度内成立させることが、政府・与党の当面の目標となっています。

 私については、インフルエンザを治して、24日(木)は副大臣再任後14度目の東北出張でまずは利府町の宮城スタジアムを訪問しました。来年の東京オリンピックにてサッカー競技が予定されており、地元の熊谷町長も海外のお客様のおもてなしに知恵を絞って頂いています。冬型の気圧配置が強まり、小雪が舞う状況でしたが、施設はこれまでにも国際レベルの大会をこなしておられるだけあって整った印象を受けました。来夏に宮城県内の復興の状況を発信し、「復興五輪」が実りあるものとなるよう、努めていきます。

 続いて、多賀城市で10年来の知人である菊地市長と合流し、「さんみらい多賀城・復興団地」に進出された日本積層造形株式会社を訪問、保田社長にご案内頂きました。金属微粒子をレーザーで溶かして立体的な部品を作り出すという先進的なものづくりに携わっておられ、東北大学の研究成果を活用されている由、まさに「創生」の好事例です。菊地市長との昼食後、仙台市に移動し、蒲生北部被災市街地復興土地区画整理事業の進捗を目の当たりにし、さらに、鈴木東北農政局長に仙台東地区ほ場整備事業の現場をご案内頂きました。津波の被害を受けた農地を除塩し、大区画化して、米作や園芸作物の効率良い営農が展開されています。最後は復興を終えて運営が民営化された仙台空港を訪ねました。保安検査のスピード・アップの取り組みや、ボーディング・ブリッジを使わず、地上から直接飛行機に乗り込む新たな乗客の動線の設定など、民業らしく知恵を絞って経営を黒字化し、乗客数を増やしておられる実情に感銘を受けました。

 25日(金)夜に富山に戻り、26日(土)は党県連主催の政治学校の講師を務め公明党の恒例の「躍進の集い」で沖縄出張の宮腰県連会長に代わって挨拶しました。27日(日)は、石破茂代議士が昨年秋の党総裁選の御礼と県議選・参議院選の候補者激励を兼ねて来県され、砺波高岡新湊の3会場で集会を持ち、合計八百名の参加を頂きました。

 かくて月曜から通常国会が始まり、初日は現天皇陛下の最後のご臨席を得ての開会式と安倍総理他四大臣(総理・財務・外務・経済担当)の演説があり、30-31日(水―木)と各党代表質問で論戦がスタートしました。来週は予算委員会の報告となる見込みです。

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