国政報告

国政報告(第284号)

 いよいよ会期末の24日(水)まで一週間を切りました。先週の12日(金)は平和安全特委で審議が空転し、厚生労働委では民主党の議員が渡辺委員長の委員会室入室を阻止しようともみ合いになり、委員長は首を怪我、さらに携帯電話を紛失され、現物が違う階の自動販売機の下に隠してあったのが発見されました。一連の事案について、与党側として民主党の実力行使を強く批判しつつ、15日(月)には与野党国対委員長会談で審議正常化で一致しました。しかし、それでは終わらず、17日(水)に農林水産委員会で維新が与党の約束違反を理由に審議に応じず、農協法改正案の採決が一週間遅れる事態となりました。18日(木)に久しぶりに予算委員会が総理出席・テレビ中継の形で開かれ、日本年金機構の個人年金情報流出問題と平和安全法制をテーマに7時間の審議が持たれました。明19日(金)には厚生労働委員会で労働者派遣法改正案の採決が予定されており、ようやく重要法案3本のうち、1本を参議院に送れそうです。

 この間、13日(土)には党県支部連合会の年1回の大会があり、来夏の参議院選挙の県地方区候補に現職の野上浩太郎議員の推薦が万場一致で決まりました。今年の第三選挙区支部管内は選挙が無く、まずは国・地方にわたって公約の実現を図り、参院選に備えを怠らない事が常道です。また、党大門支部の総会にも顔出しの上、14日(日)の夕刻には東京に戻りました。

 一方、政務調査会で取りまとめに関わった財政再建特命委員会の政府への提言が12日に仕上がり、先にまとまった沖縄の西普天間基地跡地活用の提言と併せ、今週、関係大臣に申し入れに出向きました。政府部内では、6月末をめどに、「骨太の方針」を閣議決定する予定であり、これらの党側の提言が政策・予算にどのように反映されていくのか、注視して行きたいと思います。

 梅雨空の下ではありましたが、16日(火)に県内10市の市議会議長・副議長の皆さんが上京され、要望を受け懇談の機会を頂きました。翌17日には党砺波市太田支部の五十嵐支部長、井上幹事長(市議)ほか皆さんに国会を訪問頂き、嬉しい激励を頂きました。来週も北陸新幹線等を利用して来訪の予定があり、今月は多くの方々に東京でお会いできそうです。一方、16日に浅間山の小噴火、18日に口永良部島の再噴火、と、昨年の御嶽山や今春の箱根山に続き、我が国周辺で火山活動が活発化している事に注意が必要なようです。

 さて、肝心の会期延長ですが、22日(月)を目途に延長幅を決めることとなりそうです。衆議院では平和安全特委のほか、法務、厚生労働の両委員会に案件を多く残しており、もうひと頑張りが必要な情勢です。新年度予算に向け、地元各市の主要要望事業も把握しながら、国全体としての施策の推進を心がけて活動して行きます。

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国政報告(第283号)

 梅雨らしい東京の天候の下、通常国会は会期末を控え、荒れ模様の展開となっています。一面、経済産業委員会、環境委員会などで着実に法案審議が進んでいるのですが、重要法案である労働者派遣法改正案、農協法改正案、平和安全法制の3本の審議は厳しい状況が続いています。派遣法案は日本年金機構の個人情報流出問題で審議が遅れていましたが、ようやく採決の機が熟してきました。野党側も維新が採決に応じる姿勢となったものの、民主・共産が拒んでおり、ギリギリの交渉が続いています。農協法案は、8日(月)に地方公聴会が開かれ、地域の意見も聴取して、採決に向けて大詰めを迎えています。一方、平和安全法制は、野党側が与党の提案する審議日程に難色を示し、累計の審議時間は35時間程度に留まっています。先週4日(木)の憲法審査会に参考人として出席した3人の憲法学者が揃って平和安全法制を違憲と述べた事で質疑がさらに難航しています。

 もっとも、平和安全法制は、昨年夏の切れ目のない安全保障体制構築する方針を示した閣議決定に基づき、関係省庁・与党内で内容を十分吟味してきたものです。閣議決定の際も、法制立案の際も、行政における「法の番人」たる内閣法制局が十分に審査・吟味しているものであり、当然憲法の枠内に収まっているからこそ、国会に提出されたものと思います。焦点の集団的自衛権も、国際法上の全てを認めるものではなく、我が国の存立が脅かされる特定の事態にのみ、いわば個別的自衛権の延長線上に例外的・限定的に認められている形となっています。あくまでも、日米同盟を基軸に、我が国の平和と安全を守るための法整備です。最近、日中関係もひと頃よりも雪解けムードとなり、我が国の国境離島をめぐる近隣諸国とのトラブルも沈静化している事を見ても、まさに「備えあれば憂いなし」です。併せて、国際社会が我が国自衛隊の平和維持活動に寄せる期待にも対応した法整備が盛り込まれており、特別委員会の審議を通じて皆さんに理解を深めて頂きたいと思います。

 さて、先週末は6日(土)の党高岡市連総会に出席したほか、地元の行事をこなし、8日(月)のかがやき536号で上京しました。国対委員会正副打ち合わせに始まり、財政再建特命委員会の2020年度に向けた歳出改革案の取りまとめに、事務局長代理として文案修正や各先生方との意見調整など汗をかいています。社会全体の高齢化が年々深刻となる中、社会保障費の自然増を制度の見直しや健康づくり等も様々な施策を検討、逐次実行に移すよう促します。その分、文教・社会資本整備等、政策的経費の純増の余地を残し、地方財政は国の社会保障引き下げと連動させて無理なく節約を進める方針です。アベノミクスの順調な展開により、26年度の税収も上振れが期待できるようです。経済再生と財政再建の「二兎を追って二兎を得る」提言案で近々の取りまとめを目指しています。沖縄の西普天間跡地の活用策の提言と併せ、月末に政府が策定する「骨太の方針」に反映させ、新年度の政策展開につなげて行こうとするものです。

 持ち場で汗をかき、大局の進展を念じる、そんな姿勢で、来週は今国会最大のヤマ場と覚悟して迎えたいと思います。

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国政報告(第282号)

 先週末は5月29日(金)の鹿児島県口永良部島の噴火、30日(土)の小笠原近辺を震源とする地震に驚かされました。島民の皆さんの島外避難など大変でしたが、犠牲者が無かったのは幸いでした。一方、国政では日本年金機構の情報システムから年金に係る個人情報が大量に流出する事態が発覚し、衆議院でも厚生労働委員会で集中審議が行われました。ウイルス攻撃の実態と対策、事態の発生から公表までの対応など、問題点が指摘されており、入念な対応が求められています。6月1日(月)の夕刻には町村信孝前衆議院議長の急逝がテレビの臨時ニュースで流れました。突然の訃報に驚き、議事進行係としてお世話になった事を含め、折々、気さくに声を掛けて頂き、ご指導頂いた事に感謝しつつご冥福をお祈りしています。僅か、一週間で幾つもの出来事があり、国会の流れにも影響を及ぼしています。

 この間、30日には三重県桑名市で全国山・鉾・屋台保存連合会の総会が開かれ、会長として出席しました。伊藤市長、桑名石取祭保存会の伊藤会長始め皆さんの素晴らしい準備で、囃しと祭車の見学、伊勢神宮の遷宮に伴って鳥居を桑名の一の宮に移設する「お木曳」行事への参加など盛り沢山のプログラムでもてなして頂きました。ユネスコ無形遺産への登録申請がなされ、来年秋に予定される審査に向け、全国各地から400名の参加があり、大いに盛り上がる大会となりました。

 31日(日)は電車を乗り継ぎ、夕方に富山に戻って、党氷見支部射水市金山支部の総会に顔を出し、最終の「はくたか」で新高岡駅から上京しました。1日は平和安全特別委員会のテレビ入り審議があり、朝8時50分からの国対正副委員長打ち合わせから東京での週明けとなりました。平和安全特委の審議は、29日に野党側が政府答弁が不明瞭として退席、3日(水)も審議時間が3時間で短いとして開催を拒むなど、厳しい情勢にあります。丁寧な審議ができる環境を整え、日程引き延ばしのための審議拒否を野党側にさせない雰囲気を作って行くのが私たち国対の役目です。一方、厚生労働委員会で審議されている労働者派遣法改正案は、質疑がかなり進んできたところで、年金機構の個人情報流出事態の発生の影響を受けています。農協法改正案を含め、重要法案の審議をどのように進め、参議院に送っていくか、まさに「胸突き八丁」の局面です。

 一面、着実に審議を終えている法案もあります。小学校と中学校の一体的運営を認める学校教育法改正案、選挙権の年齢を18歳に引き下げる公職選挙法改正案、さらに女性活躍推進法案も、修正の上、全会一致で衆議院を通過しています。

 また、党の政務調査会では、6月末の政府の「骨太方針」に向け、各委員会からの提言案が取りまとめの時期を迎えています。私の関わる財政再建と沖縄西普天間基地跡地活用の委員会も、来週は議員皆さんの意見集約で忙しくなります。2日(火)に立ち上がった散居村・屋敷林・生垣保存活用プロジェクト・チームでは、長野2区選出の務台議員を事務局長に、私が座長と言う事で、こちらは腰を据えての検討と思っています。今週は国会見学もラッシュで、庄川上流土地改良組合、福岡町長寿会、砺波建設業協会、西日本鉄道OB会の皆さんに激励して頂きました。2日はホテル・ニューオータニで恒例の県人会総会、3日(水)は石井知事、横山県会議長、五十嵐県会副議長から党選出国会議員への28年度重要要望説明、さらに、フィリピンのアキノ大統領の参議院本会議場での演説と、めまぐるしい一週間でした。会期末の24日(水)まで三週間を切り、ともかくも「スパート」です!今を生かせて頂ける事に感謝しつつ頑張ります。

 故町村議長の棺を国会正門でお見送りして、

梅雨晴れに 逝く人送る 葉擦れの音  (雲仙人)

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国政報告(第281号)

 先週末の23日(土)は、「高岡ボールパーク」の新野球場竣工式と西日本鉄道OB会に出席した後、初めて西に向かう新幹線「つるぎ」に乗って、金沢まで往復しました。新高岡・富山間が所要9分、新高岡・金沢間が所要13分と、在来線から見ればまさに夢のように短時間で結ばれた事を改めて実感しました。22日(金)には北陸新幹線の7-9月の臨時列車が発表され、引き続き臨時の「かがやき」一往復が新高岡停車となります。東西JR社に感謝し、また、この間、「一人一乗車運動」など取り組んで頂いている各団体や地域の皆様に御礼の気持で一杯です。

 金沢では、全国郵便局長会の大会に出席しました。平成24年に郵政民営化法が一部改正され、郵便・貯金・簡易保険の三事業をユニバーサル・サービスとして国民に提供して行く事となり、郵便事業会社と郵便局会社が合併して3年です。秋には日本郵政とゆうちょ銀行、かんぽ生命の株式上場が予定される中、2万4千局のネットワークをいかに活かしていくか、ビジネス・モデルを構築すべき大切な局面です。党内でも、政調の特命委員会で、現状を踏まえ、関連他業種の皆さんも含めたヒアイリングを重ね、JPグループの将来像の提言取りまとめに向け、議論を積み重ねています。局長会からは、貯金・簡保の限度額引き上げの要望が強く出されていますが、市中銀行・生命保険会社の懸念をどう解消するか、また、今後の郵政事業の強みをどこに見出していくか、検討が必要と考えます。

 24日(日)は、党南砺市連平支部の総会に出席し、夕刻には年一回恒例の「慶友会」総会・懇親会で、国政の現状を報告しました。
アベノミクスの三本の矢を放って2年が経過し、日本銀行の国債買い入れ残高も240兆円に積み上がり、「異次元の金融緩和」も出口を真剣に議論せざるを得ない時期が近づいています。全国津々浦々に、また、それぞれのご家庭に、経済成長の実感を広げられるか、地方創生の取り組みの成否も問われてきます。そして、私がずっと注視しているTPP、原発再稼働、沖縄の基地問題も進展すべき時です。さらに、26日(火)に衆院で審議入りした「平和安全法制」案です。今週は、27日(水)から3日連続で衆院の特別委員会で7時間づつ合計21時間の質疑がなされました。来週以降も週3日間のペースで精力的に審議が進む見込みです。来月24日(水)の会期末に向け、審議の行方が焦点となってきます。

 この間、私が国対副委員長として担当している総務委員会は、28日(木)に郵便・信書法改正案の質疑・採決を終え、案件の処理が終わりました。各委員会とも、案件処理にスパートをかけながら、平和安全特別委に声援を送る格好です。一方、政務調査会関係では、財政再建特命委員会と西普天間基地跡地利用小委員会が、6月末にまとめられる政府の28年度に向けての「骨太方針」に対し、党側からの提言を取りまとめる時期にさしかかっており、来週も会議続きとなりそうです。ここの所、晴れた日には赤坂界隈を散歩するなど、体調管理も注意しつつ、6月に臨みます。

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国政報告(第280号)

 5月も下旬に入り、いよいよ緑が色濃くなる候を迎えています。先週末は、高岡で南砺市が舞台の映画、「norin ten」を観ました。改めて寒さに強く収穫の良い米や麦の品種改良に大きな功績を挙げた稲塚権次郎と家族の人生の軌跡に感動しました。折しも、16日(土)は党南砺市連の総会で井波に、17日(日)は県西部6市の市議会議員で作って頂いている慶政会の総会で平に出向き、映画の感想を含め、国政報告をしました。

 日曜の夜、大阪市を解体して特別区にする事の是非を問う住民投票の結果、橋本市長の提案は否決され、維新の江田代表も辞任して松野新代表に交代となりました。通常国会が平和安全法制の審議に入るヤマ場での橋本市長の任期満了時引退の表明で、今後どのような影響が出るのか、未だ定かではありません。まずは、19日(火)の衆院本会議で、審議の舞台となる「平和安全特別委員会(委員45名)」の設置が与党多数で決定されました。20日(水)の党首討論を踏まえ、26日(火)の本会議での趣旨説明、各党代表質問を経て、27日(水)からは特委での審査に入る予定です。法案の行方は、審議の過程でどのような論点が浮かび上がるかにかかっています。当面、国対とすれば、この間に各委員会での案件処理をスムーズに進める事が大切です。私が担当の総務委員会では、放送・通信・郵便事業の海外展開を国が財政的に支援する機構を立ち上げる法案が21日(木)に可決され、残る信書便の規制緩和法案は、26日に一般質疑の後、趣旨説明の上、28日(木)には質疑終局の予定です。

 このほか、21日の本会議では、第三次電力システム改革法案や個人情報保護法の改正法案が可決・参院に送付される等、逐次審査を終えた案件を採決、参院送付を進めています。内閣・法務・厚生労働の三委員会に難しい案件が集中する反面、財務、総務委員会等は案件処理の目途が立つなど、委員会間の審議進捗の度合いに差が目立ってきました。来週半ばからは、平和安全法制を巡って通常国会もヤマ場に入ります。

 一方、夏の新年度予算要求の指針となる「骨太方針」等の政府内での作成作業も本格化してきており、党側でも政務調査会の各委員会で骨太方針に反映させるべく、提言取りまとめが進められています。私の関わりでは、財政再建特命委員会が2020(平成32)年度に向けての財政再建目標とその実現方策、沖縄振興調査会西普天間地区小委員会で、3月末に先行返還された基地跡地での国際医療拠点(琉球大学医学部及び附属病院の移転)形成方策をそれぞれ取りまとめ中です。毎朝9時10分の国会議事堂内3階での国会対策委員会正副委員長打ち合わせを基本に、議院運営委員会・理事会、本会議とその間を縫っての党本部での会議、議院会館自室への各種来客対応など、慌しい毎日の通常国会もいよいよ佳境、もうひと頑張りです。

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国政報告(第279号)

 季節外れに早い台風が日本南岸を進み、その後は一気に気温が上昇し、新緑とはいえ、汗ばむ毎日です。ゴールデン・ウィークが明け、国会も衆議院本会議を12日(火)、14日(木)、15日(金)と開会し、法案の趣旨説明・質疑を精力的にこなしました。14日には「平和安全法制(安全保障法制)」が閣議決定され、国会提出を受けて、与党側としては、来週にも特別委員会を新たに設置し、精力的に審議を進めたい所です。

 遡って、先週末は、9日(土)に福野支部10日(日)に利賀支部の総会があり、昨年末の総選挙の御礼から始まって、「地方創生元年」の取り組み、国会の現況など話し、支部党員の皆さんと交流・懇談しました。12日には、先月の県議選を受けて発足した富山県連新役員の県議の先生方が上京され、党本部幹部へのご挨拶や宮腰会長始め県選出国会議員との懇談会がありました。

 13日(水)には、党財政再建特命委員会の議論の中間整理を公表し、委員会に出席された議員の皆さんから活発な意見を頂きました。経済再生と財政再建の両立、2020年度までのプライマリー・バランスの黒字化、高齢化により伸びが予想される社会保障費の抑制を主眼とする歳出改革の必要性など、基本的な骨子を提示し、積極・消極両者の立場から幅広い意見が出されました。これらを踏まえつつ、具体的な歳出抑制策となる各論の検討を始め、早速、医療団体と地方団体からヒアリングを持ちました。安倍政権の下では、新年度予算に向けた作業は6月末に取りまとめられる「骨太の方針」で始まることから、そこに反映させるべく、6月半ばまで後一か月で仕上げなければならず、来週以降は週2回ペースで委員会を持つ予定です。

 通常国会も、6月24日(水)の会期末まで5週間余となり、ここからが各委員会のヤマ場です。私の担当の総務委員会は、来週から郵便事業支援機構法と郵便・信書法改正法の2案件の審議に入り、出口が見えつつありますが、平和安全法制を始め、全体としてはまだまだ予断を許さない情勢です。国会対策委員会一丸となっての頑張り所です。また、先に述べたように、新年度の予算・政策に反映させるための与党側の様々な提言を取りまとめる時期にもさしかかります。総務大臣政務官を務めて以来、関心を持っているICTの各分野への利活用についても、マイナンバー・カードとの連携や電子政府の推進、交通系ICカードの普及、地域医療情報連携基盤の構築、スマート・メーターを用いた省エネの実現など、全国レベルでの展開が望まれます。また、地元富山県の県・市要望の実現の後押しも大切な仕事です。一方、TPP、原発、沖縄の基地問題も引き続き目が離せません。北陸電力志賀原発直下の地層の問題も、今週発表された原子力規制委員会の専門家の見方では活断層の可能性が否定されず、先行きの見通しが不明瞭になっています。気を引き締めて、それぞれの課題に対処して行きます。

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国政報告(第278号)

 今年の富山のゴールデン・ウィークは、4日(月)の昼過ぎから雨が降っただけで、連日好天に恵まれ、開業した北陸新幹線も寄与して、観光地、お祭りともに各地とも盛況でした。私も例年通り、高岡御車山の勢揃い式城端曳山の庵唄と楽しませて頂きました。この間、2日(土)の晩だけは、新幹線を利用し、長野県上田市の別所温泉へ家族で出かけましたが、信州が本当に近くなりました。

 6日(水)の夜、新高岡停車の臨時かがやき538号で上京しましたが、さすがに連休最終日とあって満席でした。明けて7日(木)は、県西部選出の県議会議員と高岡市議会の皆さんが合同で上京され、国土交通省の徳山技監、西脇官房長、藤田鉄道局長に面会、かがやき停車の御礼と今後の継続の要望を行いました。一行は8日(金)には大阪のJR西日本本社と金沢支社も訪問の予定ですが、地元の皆さんが様々な形で「かがやき」停車のために努力頂いていることに頭の下がる思いです。7月以降のダイヤ継続、臨時便の増便、そして究極は通常運行列車の停車実現へと、私たち国会議員も持ち場で努力を継続していきます。

 8日からは毎日の国対正副委員長会議も再開、後半国会の円滑な運営を目指し、頑張っていきます。差し当たり、週明けの12日(火)、14日(木)、15日(金)と衆議院本会議を開会し、労働者派遣法改正案、農協法改正案等の重要法案の審議に入ることで、与野党合意済みです。15日には安全保障法案が閣議決定・国会提出の予定であり、その審議の推移が今国会の帰趨を決めます。

 一方、党の政務調査会では、私が事務局長代理を務めている財政再建特命委員会の議論の中間整理案がまとまり、13日(水)に全議員自由参加の場で公表する予定です。現在の政府の目標は、リーマン・ショック直後のプライマリー・バランスの赤字の対GDP比を2015年度までに半減し、20年度までに解消しようとするものです。経済成長や消費税引上げが寄与して、15年度までの赤字半減目標は予算編成段階で実現できています。次の20年度に向けての目標をどうするべきか、政府の意思固めの前に、党として考え方をまとめ、提言する目的で、メンバー限定の特命委が設けられ、2月初旬の発足以来、週一回のペースで有識者ヒアリング・議論を積み重ねています。この程総論部分がまとまり、来週公表の運びとなりました。経済成長と財政再建を如何に両立させていくか、また、高齢化の進展に伴い、自然増が避けられない医療・年金・介護など社会保障費の伸びをどの程度無理なく抑制できるか、厳しい論点がありますが、何とか良い形にまとまれば、と思っています。

 日本銀行の「異次元の金融緩和」の発動から2年が経過し、原油安も影響して、物価上昇率を2%台に引き上げる目標の達成時期が来年以降にずれ込む見通しが示されました。年間80兆円のペースで日本銀行が国債を買い進めて行くという現在のスキームは、近い将来に見直しを迫られるものと思います。その際、我が国の金融・景気にどのような影響を与えるのか、そんな面からも正念場と言えるこの局面、来週からの国会内外の動向を注視していきます。

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国政報告(第277号)

 ゴールデン・ウィークが始まり、晴天の下、富山は北陸新幹線開業効果で各地とも観光客で賑わっているようです。私も28日(火)に戻って5月6日(水)まで、殆ど地元で過ごす予定です。29日(水)は恒例の南砺市の植樹祭に出席、30日(木)は県高岡文化ホールで「ラ・フォル・ジュルネ金沢2015」のクラシック・コンサートを聴いてリフレッシュさせてもらいました。

 24日(金)に、文化庁の新たな文化財活用施策である「日本遺産」に全国から18件が選定され、高岡も前田家に開かれて400年の町の歴史をテーマとして選ばれました。平成18年以来、世界遺産登録という高い目標を掲げて市内の文化財に磨きをかけ、前田墓所や高岡城跡の史跡指定、金屋町の伝統的建造物群保存地区指定、雨晴海岸の名勝指定、と息長く努力を重ねてきた成果だと思います。市民レベルでも、今月、「平米町」、「袋町」の町名復活が実現し、25日(土)には御車山会館オープンという絶好のタイミングでの選定でした。県・市において、勝興寺の修復などさらに資産に磨きをかけ、「歴史文化都市」としての充実を図ってほしいと思います。さらに、江戸時代以降の歩みのストーリーを県西部一帯に広げ、各地の祭りや寺社を巻き込んだ流れを作っていくことで、「連携中枢都市圏」の取り組みの一つの分野にできるのでは、と考えます。

 一方、国会は28日に衆院本会議があり、国民健康保険の運営主体を市町村から都道府県に広域化する法案などを可決し、参院に送付しました。新年度予算が4月にズレ込んだものの、その後は各委員会で案件審議が着実に進んでいます。連休明けは、12日(火)に派遣労働法案、14日(木)に農協改革法案をそれぞれ本会議で趣旨説明・質疑することで与野党合意しています。15日(金)には今国会の主眼ともいえる安全保障法案が閣議決定・国会提出の予定であり、大詰めを迎えます。

 30日未明には、訪米中の安倍総理が上下両院議員の前で演説され、過去の反省に立ちつつ新時代の日米協力関係の構築について、オバマ大統領との首脳会談も踏まえた形で表明されました。TPP交渉、沖縄の基地問題、そして後半国会での安全保障法案審議へと、日米関係の進展と我が国の国益を勘案しながら、「ウィン・ウィン」の解決を目指さなければなりません。

 私の所属する国会対策委員会も、連休明けからが今国会の成果を問われる正念場です。毎朝9時10分からの正副委員長会議でリアルな情報を共有し、担当委員会の円滑な運営に与党理事と協力して汗をかく。経済成長と財政再建の両立を始め、国の当面する大きな課題や選挙区の課題に想いを巡らしつつ、持ち場での任務を果たしていきます。

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国政報告(第276号)

 先週末の17日(金)の夕刻は富山に戻らず、党の沖縄振興調査会として宮腰会長代理とご一緒に沖縄へ飛びました。明18日(土)、先月末に米軍から先行返還された宜野湾市の西普天間地区約50haの今後の活用について、政府の予算・税制面の対応の報告と地元要望の聞き取りを行いました。昨年、調査会の下で島尻安伊子参院議員が座長、私が事務局長となってワーキング・チームで施策を提言し、年末の税制改正・予算編成で認められた内容を、宜野湾市役所で佐喜真市長や又吉地主会長に報告しました。島尻先生のほか、現地では西銘代議士、宮崎代議士も出席しました。地元からは、土地が返還された新たな段階で、支障物件の除去、埋蔵文化財の調査を促進し、一日も早く土地が有効活用できるよう、国の支援を要望されました。当地には琉球大学医学部と附属病院が移転新築される計画であり、国・沖縄県・宜野湾市・琉球大学が一体となって事を進める必要があります。折しも、17日には安倍総理と翁長知事の会談が初めて実現、辺野古沖での基地建設を巡る隔たりは未だ大きいものの、先行返還された西普天間地区の整備を目に見える形で進める事で、問題解決に寄与できればと思います。

 土曜は、羽田経由で新幹線開業以来初めて、飛行機で富山に戻り、高岡青年会議所シニア会の例会で北陸新幹線開業後の県西部や高岡の発展について、過去の問題解決の取り組みを振り返りながら話をしました。皆の力を結集したからこそ、「かがやき」の臨時便の停車が開業初日から実現した事を実例に、新幹線、能越自動車道、北陸自動車道高岡・砺波スマート・インターなどを基盤に、民間の様々な発想と力で地域を盛り上げて行こう、と問題提起しました。

 19日(日)は、県等主催の富山湾サイクリングの出発式から顔出しし、夕方から党城端支部上平支部の総会に出席しました。20日(月)は、3回目となる臨時「かがやき536号」で上京し、砺波市般若支部の皆さんの国会見学を迎えました。気候も良くなり、新幹線の「一人一乗車運動」も兼ねて、今後も国会見学の申し込みが続くようです。21日(火)は午前に総務委員会、昼休みに委員会審査を終えた案件を処理する本会議、午後は初めて春の園遊会に夫婦で出席させて頂きました。赤坂の東宮御所内の庭園で、しばし首都の中心部に居る事も忘れ、両陛下はじめ皇族方を遠目に拝顔させて頂きました。

 22日(水)は、朝7時から北陸四県農政議連の総会が開かれました。各県JA中央会や単位協同組合の組合長が出席される中、TPP交渉と米価の現状が政府から報告され、国益を守る姿勢での交渉継続はもちろん、厳しい経営環境にある農家を支える諸制度の立案に汗をかくよう、要請を受けました。TPPは米国の大統領選が迫る中、国益を守ると言う公約に沿って正念場を迎えています。

 23日(木)は、本会議にて個人情報保護法の改正案の趣旨説明・質疑の後、党本部で財政再建特命委員会に事務局長代理として参加、「議論の中間整理」を巡り、関係議員の皆さんの活発な議論を司会者として捌かせて頂きました。昨年秋に国対副委員長、議運オブザーバーとなってからは、政調の部会とのかかわりが全体として薄くなっているものの、情報通信、放送、文化、財政再建など、いくつかのテーマで事務局長を仰せつかり、委員長を助けて活動しています。来週以降は、党での活動も逐次紹介していきます。

 以上、新緑が目に優しい東京からの報告と致します。

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国政報告(第275号)

 四月も半ばを過ぎ、東京は若葉の萌える候となりました。今年は寒い日も時々ありますが、暖かくなると街もどこかしら春の匂いが漂い、新年度を感じさせてくれます。週末の地元はちょっと寒かったですが、高岡で「千保川桜クルーズ」のオープニングと万葉なかよし保育園の竣工式、南砺で消防団十周年記念式典に出席しながら、県議選の結果を待ちました。我が党は全県で定数40に対し、32人を公認し、うち30人が当選を果たし、現有勢力をそのまま維持する結果となりました。県西部では、14人中13人が当選を果たす結果となりました。新たに当選された方々としっかり連携して地域の諸課題の解決にあたります。

 東京の動きとしては、先週後半、中国の全国人民代表大会から吉団長ほか代表団が来日、9日(木)、10日(金)と衆議院議員運営委員会との第8回日中議会交流として会議が持たれ、私も日本側代表団の一員として参加しました。国際情勢、経済、貿易、環境・エネルギー、文化・スポーツ交流など幅広い分野にわたり、認識の一致・不一致を含め、率直な意見交換ができ、引き続き交流を積み重ねて行く事を申し合わせました。私も松村謙三先生を偲びながら、漢詩と万葉集を披露し、文化面での交流継続を提起させて頂きました。日中、日韓ともここへきて交流拡大の動きが出ているのは、外交面のプラス材料だと思います。

 週明けの13日(月)は国会も動かず、地元で新高岡駅、高岡広域圏クリ―ンセンター、JCHO高岡ふしき病院の病児保育事業など、前々から一度しっかり見ておきたかった施設の見学ができました。慶友会役員の皆さんとの懇談会の後、夜のはくたか578号で上京、14日(火)からは、衆院本会議で取り扱う法案の趣旨説明・各党質疑が始まりました。最初の国民健康保険法一部改正法案では、国民健康保険の運営主体を市町村から県に広げる事が主眼で、各県毎に医療費総額のコントロールを義務付けるものです。続いて16日(木)の電気事業法案は、業界改革の第3弾として、電気を発電する事業者と送電する事業者を法的に分離し、消費者の利益となる料金設定や供給者変更など、規制改革を進めるものです。

 これらの案件を始め、各委員会で内閣提出の法案・条約の審議が一斉に始まり、ゴールデン・ウィークを過ぎれば、通常国会も後半のヤマ場を迎えます。労働者派遣法一部改正法案、地方創生関連三法案など重要法案が審議を待っており、注目の新たな安全保障法案は来月15日(金)の閣議決定・国会提出の予定です。私が国会対策副委員長として関わる小委では、東日本大震災復興特には案件が無く、総務委員会では16日に審議入りした電気通信事業法案ほか3件を扱う予定です。

 この間、15日(水)には砺波市の陸上自衛隊富山駐屯地の拡張を求める協力会の上田会長ほか一行が上京され、石破大臣や原田防衛政務官への要望活動に小生も同行しました。災害発生時など緊急時に大型ヘリの離発着を可能にする整備を求めておられ、県市の後押しもあって、防衛省の調査結果が25年度末にほぼまとまった所なので、工事の具体化への期待も高まっています。

 一方、国政全般では、安倍総理訪米に向けてTPP交渉の行方が注目されるほか、原発再稼働、沖縄の基地問題についても少しづつ動いている感じがあります。先に触れた外交面の前進の動きを含め、国の前進を念頭に活動して行きます。

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