国政報告(第230号)

 ゴールデン・ウィークに入り、富山各地の行事・祭礼に顔出ししながらも、30日(水)は党情報通信戦略調査会のNTT研究所視察に参加するため、いったん上京しています。この後、5月2日(金)は全国山・鉾・屋台保存連合会総会出席のため、愛知県知立市へ出向きます。このため、週半ばで変則ですが、先に国政報告を出すこととし、次号は9日(金)頃にさせて下さい。

 前号の後、25日(金)に米オバマ大統領は韓国へと離日されましたが、焦点のTPPは合意に至りませんでした。精力的に交渉に当たった甘利大臣を迎え、同日、衆議院内閣委員会の質疑がありました。元々、甘利大臣が担当している地域活性化支援機構法案を連休前に処理しようという事で、6時間20分の審議が予定されていたのです。深夜に及ぶ交渉で睡眠も十分に取れない状態の甘利大臣には申し訳ない設定となってしまいました。かくも交渉が難航するとは関係者も想定しておらず、質疑者も大臣の体調を気遣いながら審議を進める事となりました。主題は法案とは言っても、交渉の内容は誰もが知りたい所で、TPP絡みの質問が結構ありました。甘利大臣は普段から丁寧でじっくりと落ち着いた答弁が持ち味ですが、交渉については猶の事、慎重に言葉を選んだ発言が続きました。要約すると、「交渉は大きく前進したが、日米の主張には、なお明らかな隔たりがある。これをどのように解決していくかの道筋は合意できたが、再度事務レベルでの交渉を積み上げた上、閣僚協議に臨みたい」との事です。個別品目については、当然のことながら、交渉途上であり、明確な言及はありませんでした。

 大臣自身、抽象的な答えで済まないと言われたのに対し、委員は与野党を問わず、国益を背負って奮闘されてた大臣のご苦労に敬意を持ち、暖かい拍手で審議は終わりました。TPPの今後の展開は予断を許しませんが、大臣の生の声を聴いた観測としては、焦点とされる肉類や自動車に係る一段の両国の歩み寄りによって、そう遠くない時期にギリギリ国益を守った形での妥結に至るのでは、と思います。そうなれば、今回の日米首脳会談は、安全保障・経済について、着実な成果を挙げたものと評価できるでしょう。

 27日(日)は衆議院鹿児島二区の補選と沖縄県沖縄市長選の投票日でした。いずれも、我が党の推す候補が当選を果たし、政権運営の追い風となりました。特に沖縄市長選の情勢は厳しいとされていただけに、普天間基地移設・辺野古沖基地建設の推進にも寄与するものと言えます。28日(月)には、仲井真沖縄県知事、佐喜真宜野湾市長が、来春に先行して返還予定の西普天間地区の活用について、菅官房長官に財政支援を要請しました。先だって私も現地を見せて頂き、市長のお話も直接聴いただけに、沖縄の将来にとってプラスとなる展開を期待し、また、努力していきます。

 このように、我が国が直面する重要課題は少しづつ解決に向けて前進しています。連休明けからまた、自分の関わっている部署で推移をしっかり見つめながら、頑張っていきます。

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