国政報告(第459号)

 お正月休みを挟んで約半月ぶりの報告です。年の瀬は26日(水)に富山に戻り、各省庁の新年度予算の書類を読むなどして過ごしました。大晦日(月)のNHK紅白歌合戦の終盤、白組嵐の皆さんの歌唱の前に、メンバーが福島県飯舘村を訪れたビデオが流れました。平成29年4月に避難解除になって1年9か月、一歩ずつ復興が進む姿を伝えてくれたことを、関係者として嬉しく思いました。

 平成最後となる31年が明けて、元旦(火)は例年通り、早朝に高岡市で実践倫理宏正会の元朝式に出席し、伏木地区の賀詞交換会で挨拶しました。3日(木)まで東京で過ごして4日(金)は氷見漁港の大漁祈願祭自由民主党富山県連の初顔合わせをこなし、5日(土)が復興庁の在京当番のため、地元の各種新年会は失礼して在京で過ごしました。

 7日(月)の朝、渡辺大臣の年頭挨拶で復興庁での今年の仕事が始まりました。昨年末の大震災による避難者数は53,709人で、1年前より約2万3千人減ったものの今なお仮設住宅や避難先で新年を迎えざるを得なかった方々が数多くいらっしゃいます。大臣からはこのことにも思いを致し、改めて現場主義で被災地の課題解決を通じ、復興を前進させるよう指示がありました。私からは、大伴家持卿が詠んだ万葉集最後の歌、「新(あら)たしき 年の始めの 初春の 今日降る雪の いや重(し)け吉事(よごと)」を朗唱し、雪が降り積もるように東北に良い事が沢山あるように念じ、努力していくことを誓いました。

 この一週間は、例年ならば地元での新年挨拶回りが主体となるのですが、今年は東京で、来週以降の現地出張の打ち合わせなど進めています。年末には復興庁の所管する事務・事業を対象として「復興・創生期間後も対応が必要な課題の整理」が取りまとめられています。3月に予定される「「復興・創生期間」における東日本大震災からの復興の基本方針」の見直しに向けて、平成32年度末の復興庁設置期限後の国の組織・制度の在り方を議論していかなければなりません。担当の宮城県など、地震・津波の被害が主の地域では、コミュニティや生業の再生や教育の充実など「ソフト事業」のニーズが強く残っています。一方、原子力発電所事故の被害が主の地域では、希望される住民の帰還など復興はハード・ソフト両面で「道半ば」の現状です。農林水産品や観光面での海外の風評が残存しており、福島第一原発の廃炉作業もまだまだ先の見えない状況です。放射性廃棄物の処理の問題は、福島県以外の県でも依然として解決されていない課題です。この現状にどう対処していくのか、また、2020年の東京オリンピック・パラリンピックを「復興五輪」として実のあるものにしていくために何を為すべきか、自問もしながら、頑張っていきます。本年もよろしくお願い致します。

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