国政報告

国政報告(第642号)

 今年の9月は週末の連休が2度ありますが、最初の3連休は台風14号の列島縦断で、沖縄、九州から西日本の皆様にはお見舞いを申し上げます。今後、被害の状況も明らかになってくるものと思いますが、様々な備えの効果が出て最小限に留まるよう念じます。

 様々な災害に際し、現況を的確に把握し、将来を予想し、わかりやすい情報を国民に提供する重要な責務を担うのが気象庁です。現在、長官を務めている長谷川直之さんは、私の大学時代の知人であり、一度は気象学に志を持った者として、そのご活躍を嬉しく、頼もしく思っています。先週の15日(木)、2年前に港区と合築した建物に大手町から移転した新庁舎を見学させて頂きました。気象、地震・火山と、気候変動の影響もあって災害が激甚化する今日、気象衛星やスパコンなど、最新鋭の観測・解析システムを備え、24時間にわたり自然現象を監視されているスタッフの皆さんに感謝しながら、ひと時を過ごしました。

 同じ15日、我が党の衆議院の委員会の分担が決まり、私は文部科学委員会の筆頭理事を継続して務める事になりました。教育・文化・スポーツ・科学技術と国の礎となる人材育成を広くカバーしており、旧統一教会など宗教法人の問題も所管なので、来る臨時国会の委員会運営には心して臨もうと思います。

 さて、前号で書き残したコロナウイルスの現状ですが、第7波は各地で感染者数が前週同曜日比で減少が続いており、収束しつつあるといえます。社会経済活動について公的な制限を加えることなく、個々人の感染予防行動とワクチン接種効果で乗り切れたことは、ウイルスの弱毒化による重症化リスクの低下と併せ、3年目にしてようやく出口が見えてきた感があります。国も、都道府県の感染者数の全数把握を見直し、海外からの入国者数の上限を撤廃するなど、より日常に近づけるよう政策を変更しています。一方で5度目のワクチン接種も年内終了を目標に開始し、冬場対策も取っています。この間、対人サービス業種を中心に多くの事業者がご苦労されており、コロナ前までの業績回復に至っていない分野もある中、現下の物価高対策と併せ、来月の経済対策での手当てが望まれます。

 やや膠着した感のあったウクライナ情勢も、先週、ウクライナ軍が北東部ハリコフ州でロシア軍の占領地域の大宗を奪還したとの報道がありました。事態が発生して既に半年が経過し、ウクライナの皆さんのご苦労は想像を絶しますが、国際社会の一員として、我が国も平和の回復に向け、粘り強く対処していくべきと思います。

 週末、地元では17日(土)に氷見建設会館の竣工式に出席し、18日(日)は、南砺市の福光宇佐八幡宮の境内をお借りして第10回ミニ対話集会が開催できました。概要は別途アップします。

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国政報告(第641号)

 8日(木)、イギリスのエリザベス女王が亡くなられました。若くして英国の王位を継承され、70年の長きにわたり、英国・英連邦の人々の統合の象徴として、また国際親善に尽くされた功績は計り知れないものがあると思います。個人的にも、1987年から2年間、英国で留学生として過ごしており、本日(13日(火))、東京の英国大使館に弔問記帳に伺いました。感慨深く、感謝の念と併せ、謹んでご冥福をお祈り致します。

 先週末から週明けにかけて、安倍元総理の国葬に係る国会の閉会中審査、旧統一教会との関わりについての党本部の調査結果の公表、当面の物価対策、沖縄県知事選と出来事が重なりました。まず、知事選については、党沖縄振興調査会幹事長の立場もあり、7日(水)に現地に出向き、富山県ゆかりの方などに佐喜眞候補のお願いに伺いましたが、11日(日)の開票結果は玉城現知事の再選でした。コロナウイルスで打撃を受けた観光関連産業など経済の建て直し、米軍普天間基地の名護市辺野古沖への移設の是非などが争点でしたが、結果を受け止めつつ、沖縄のより良い未来に向けて取り組んでいかなければ、と思います。

 国葬については、最近の厳しい世論にも配慮し、9日(金)、岸田総理が衆参両院の議員運営委員会にて自らテレビ入りで出席、答弁に立ちました。私も、国葬決定のプロセスをより丁寧に運べば良かったのでは、と思いますが、総理自ら説明された事で、一定の責任は果たされたと見ています。27日(火)に儀式を粛々と催行することが最善の対応と考えます。

 旧統一教会に係る調査については、話題になってから時間が経過したものの、所属国会議員を対象に、網羅的に実施、公表されたことで、党としての対応は前進したと思います。反社会的な問題の多い団体との関係を慎重に考え、態様によっては関係を断つという方針に沿って行動していきます。本件については、9日に地元テレビ局の取材を受け、お答えした所です。

 物価対策は、7日に円が、一時1ドル145円近くまで下落したこともあり、燃油、小麦、飼肥料など国民の生活・経済に影響の多い品目の高騰対策を中心に、自治体向けの地方創生臨時交付金の増額に予備費を支出する内容です。また、10月に総合経済対策を策定し、補正予算も編成するとの発表もありました。機動的かつキメ細かな対策の必要性は理解できますが、臨時国会の運営にどのような影響が出るのか、気にもなります。

 このほか、コロナウイルス第7波の沈静化、ウクライナのロシアへの反攻などは、次号で取り上げさせて下さい。地元では、11日に南砺市井波地区で全国連句大会に出席し、その後、利賀でSCOTの演劇を鑑賞、文化の秋を先取りした感じでした。

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国政報告(第640号)

 二百十日も近づき、例年、台風の襲来する時候となりました。現在(5日(月))は、大型の台風11号が沖縄の八重山地域から東シナ海へと北上を続けており、警戒が必要です。また、先月20日(土)の大雨の日に高岡市の2歳のお子さんが行方不明になりました。警察、消防始め地域の皆さんも連日、総出で懸命の捜索を続けておられます。捜索に携わる全ての皆様に感謝申し上げます。

 先週は対外関係の行事が二つありました。8月30日(火)夜、アルゼンチン大使館にて「SOMPO JAPAN CUP」に出場した日本、アルゼンチンの女子チームを招いたレセプションがありました。衆議院文部科学委員会の与党理事として招待頂き、ハント大使ほか皆様にお会いしました。日本チームには小矢部市出身の選手もいて、8月の全日本中学生選手権で石動中学校が優勝するなど、「ホッケーの小矢部」の実力・知名度を実感しました。1日(木)夜には3年ぶりにシンガポール・デーのレセプションが開かれ、タン大使にご挨拶しました。以前、書記官として交流のあったロウさんが首席公使として着任していて、再会を喜び合いました。

 内政では、各省庁から概算要求関係の資料が配布され、その読み込みに努めています。今回は事項要求が目白押しで、どのように財政フレームをまとめるか、議論が必要になると思います。地方財政は、国税収入の上振れを反映して交付税の原資が確保できており、要求段階で赤字地方債と言われる臨時財政対策債の発行額が今年度を5千億円下回るなど、自治体には安心頂ける内容となっています。また、1日には文化立国調査会・日本遺産推進議連の合同会議があり、文化庁・官公庁から日本遺産関連施策の現状を聴きました。昨年より、既指定案件の再評価が順次進められており、来訪者を引き付ける魅力あるストーリーづくりや、構成資産の磨き上げを促すよう取り組まれています。日本遺産連盟会長の北橋北九州市長も出席され、施策のさらなる前進を要望頂きました。

 週末の地元では、3日(土)に富山新聞高岡会館の竣工式に出席、文化功労者の谷口吉生さんの設計で、隣接する古城公園の四季を実感しながらサークル活動が楽しめる良質な施設となっていました。新聞社の支社、ラジオたかおかも入居する県西部の情報・文化の拠点として、これからが楽しみです。4日(日)には、コロナ対策にも配慮しつつ3年ぶりに開催された射水商工まつりに顔を出しました。幸い天候にも恵まれ、来場される皆さんもこのようなイベントを待ち望んでおられることを実感しました。コロナ感染者の数も、東京が前週比3割減で推移するなど、都市圏でのピークアウトが鮮明になっています。感染者の全数把握の緩和、入国者枠数の上限引き上げなど、前向きの政策も組み込みながら、物価高への対応も含め、経済活動の活性化を粘り強く進めて行くべき局面と思います。

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国政報告(第639号)

 8月も末日となりました。6月末に例年より格段に早い梅雨明けと猛暑に驚かされ、その後は日本海側に豪雨が度々襲来し、今は例年より涼しめな状況ですが、この後は台風が心配です。

 国会は19日(金)に衆院、25日(木)に参院の厚生労働委員会で新型コロナウイルス対策について閉会中審査が行われました。岸田総理も感染・療養され、今日(31日(水))から復帰されましたが、感染者数も東京都など都市部を中心に旧盆明け辺りから明確に減少しています。第7波は社会経済活動に公的制約をかけない形で収束に向かいつつあるようで、政府は外国からの入国制限も一段と緩和する旨、発表しています。来月からはオミクロン株対応の5度目のワクチン接種を始めるようですが、発生から3年近く経過して漸く出口に近づいてきたようです。感染者数の全数把握も取り止める方向で、感染症法上の位置付けの見直しも視野に入り、マスクの無い生活に向け、対応が軟着陸するよう期待しています。

 今日は各省庁の新年度予算概算要求の提出日です。例年、この時期に党東日本大震災復興加速化本部では、公明党と一緒に提言をまとめています。先の内閣改造で、事務局長の谷公一先生が入閣されたため、額賀福志郎本部長の下、小生が調整作業に携わらせてもらいました。今年の第11次提言では、福島県浜通りを中心とする原子力災害被災地域について特記事項を4点掲げました。第1に、来春に予定されているALPS処理水の海洋放出について、安全性を担保するとともに、国内外にしっかり説明し、理解を得るよう努力すること。併せて、不安を感じている全国の漁業者への対策をとること。第2に、帰還困難区域のうち、復興拠点として除染・整備している地域の外についても、住民の帰還意志を丁寧に確認し、希望者を全て2020年代に帰還できるようにすること。このため、双葉町・大熊町にて来年度にもモデル除染を始めること。第3に、原発事故損害賠償について、6月の最高裁判決を踏まえ、丁寧に対応すること。第4に、来春発足する福島国際研究教育機構が、東北のみならず国内外の研究・技術開発に貢献できるよう、予算・体制の充実を図ること、以上です。党の政策審議会・総務会の了承も頂き、来月早々にも公明党とともに政府に提言する予定です。

 このほか、概算要求では、防衛費や脱炭素化予算の増額が盛り込まれており、地元案件では、利賀ダムの建設費が90億円と、工事着手が要求されています。北陸新幹線も、党からの新年度着工要望を踏まえ、敦賀・新大阪間の扱いが事項要求とされています。今後、年末に向け、歳入面の工夫も含め、どのように査定・編成されていくかが焦点です。地元では、28日(日)に茶道裏千家淡交会高岡青年部臨時総会、29日(月)に金沢市にて金沢福光連絡道路期成同盟会に出席しました。9月も一日一日大切に過ごします。

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国政報告(第638号)

 お盆で一週休ませて頂き、週明けの22日(月)、東京にて報告再開です。岸田改造内閣は10日(水)に発足しましたが、コロナウイルス、ウクライナ・台湾情勢、物価高など喫緊かつ変転著しい課題に対応できるよう、財務・外務・内閣官房など骨格の閣僚は変わりませんでした。重要課題には経験者を再度起用し、政策遂行能力を高める一方、初入閣は9名となりました。衆議院からは7期2人、6期4人、4期1人の起用で、6期生は19人中8人が閣僚経験者となりました。私たち5期生はそれぞれ持ち場で頑張る時期ですが、その人事は9月初めに向けて行われる見込みです。

 この間、地元では15日(月)に恒例の県戦没者追悼式に参列、20日(土)は退職公務員連盟富山支部の皆様との要望懇談会安達県議の後援会総会に出席しました。20日は度々激しい雨に見舞われ、小河川の溢水、床下浸水、土砂崩れなどが県内各地で発生しました。関係の方々にお見舞い申し上げます。悪天候の下でしたが、夕刻、氷見市早借地区で、薮田県議、上坊寺市議にも同席頂いて第9回ミニ対話集会を開催しました。県の高志の国文学館館長の中西進先生と万葉集を通じた交流が長く続く地域で、話題は大伴家持が国司として巡行した「志雄路」のPRや、中西先生の資料館整備構想の提起で始まりました。その後、氷見南インターに連絡する道路の冬期間の安全対策、地域の活性化、国の中山間地域支援の継続、放置された空き家の処理など、地方部に共通する課題も出され、地方創生政策の重要性を改めて感じました。

 21日(日)朝、3年ぶりに射水市海老江地区で開催された富山湾ふれあいビーチフェスティバルに伺い、挨拶しました。沿岸地域は、少子高齢化により海岸清掃や安全見守りの人手が不足がちの状況です。海に関心を持つ地域外の皆さんのボランティア活動も含め、レクリェーションの貴重な場である美しい浜辺を維持する取り組みを、国の伏木富山港湾事務所も下支えしているとの事。意義深いイベントです。午後には南砺市福光地区で、松村謙三顕彰会主催の研修会に顔を出しました。戦後の農地解放や日中国交回復に尽力された松村先生の足跡を政治思想や業績のみならず、温かく幅広いお人柄も含めて掘り下げ、今日的な意味を考える地域の皆さんの息長い取り組みの一環です。今年は当日が先生の命日で、お孫さん4人が参加されました。そのうち、濱本なほ子さんの夫でジャーナリストの良一さんが、「激動の世界の中の中国と日本」と題して講演されました。地域に生きる方々が、地域の特色を踏まえ、様々な活動をされていることの素晴らしさを感じる週末となりました。

 今週は各省庁の新年度概算要求がまとまってきます。19日(金)の衆院厚生労働委員会での閉会中審査を受けての国会運営がどうなるかを含め、永田町の動きは次号で報告します。

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国政報告(第637号)

 参議院議員選挙を受けて3日(水)に召集された第209国会(臨時会)は、3日間の会期で参議院の新議長・副議長の選出等が行われ、5日(金)に閉会しました。同日夕刻、富山へ向かう新幹線車中でスマホを見ていると、突然内閣改造の情報が飛び込んできました。実際、昨8日(月)の党臨時役員会で、党役員人事が岸田総裁に一任され、明10日(水)にも改造が断行される見込みです。

 前号でお知らせしたように、臨時国会に併せて党の政策関係の会議が多数開かれました。以下、私の関わったことを報告します。

 召集前日の2日(火)、「街の酒屋さんを守る国会議員の会」の総会があり、事務局長として司会を担いました。デジタル庁の規制見直しプランで、酒類販売管理者を販売場ごとに置く規定を緩める案が出ていることについて、適正な販売管理の観点から、現行制度を堅持してほしいとの業界の要望を承りました。

 3日朝、「公共交通議連」の総会があり、経営が厳しくなっている地方鉄道路線の今後のあり方について、国交省の検討会報告書の説明を受けました。議連が先に提言したことも踏まえ、国が鉄道事業者と自治体の協議を、責任を持って支援する内容となっており、出席者からは、予算・税制など支援内容を実効性の高いものとするよう意見が出されました。夕刻には、総務部会・選挙制度調査会の合同会議が開かれ、令和2年国政調査人口に基づく衆議院小選挙区の区割り改訂案について、6月に審議会から総理あて出された勧告の説明を受けました。出席者からは、選挙区の対象市町村の変更に対する不安、地方の議員定数が減ることへの懸念、勧告案では格差が1.999倍となっており、すぐに2倍を超えるのでは、など意見が出されました。逢沢会長からは、最高裁の違憲判決を踏まえ、衆議院で、過去、議長の下で検討が進められ、現行のアダムズ方式が導入された経緯も念頭に、秋の臨時国会で内閣から法案が提出されれば党として受け止めなければならない旨、発言がありました。その上で、出された意見を執行部にも伝え、相談しながら対応していきたい、とまとめられました。

 4日(木)は、災害対策特別委員会豪雪PT、沖縄振興調査会、情報通信戦略調査会、同放送小委員会と会議が続きました。それぞれ、春の豪雪法改正を踏まえた新計画づくり、沖縄振興予算の概算要求、7月上旬のKDDIの通信障害事故の原因と対応、今後の放送のあり方についての提言取りまとめ、と案件を審議しました。放送については、インターネットの普及を受けて、地方の民放放送会社をどう位置付けていくかも課題となっています。

 5日は東日本大震災復興加速化本部の総会が開催され、第11次提言に向けて意見交換しました。帰還困難区域の扱い、国際研究教育拠点の育成など秋口に向けて議論を進めます。次号は盆明けにて。

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国政報告(第636号)

 先週から東京も富山も猛暑が戻ってきました。週末の7月30日(土)は、翌日公示の小矢部市議会議員選挙に立候補予定の我が党公認・推薦の15陣営を回りました。野上・堂故両参議院議員、山本・筱岡両県議と5名で激励の挨拶をしました。31日(日)は南砺市福光で、県道金沢湯涌福光線の期成同盟会総会に出席し、この路線の役割と今後の整備を展望して講演もさせてもらいました。沿線の皆さんとのこれまでの交流や、馳石川県知事の代議士時代からの協力といきさつも交え、東海北陸道の城端スマートインターが開業すれば、中京方面から湯涌温泉・金沢への最短ルートとなる意義を強調し、両県当局に粘り強く要望していく旨、誓いました。そのあと、県道金沢井波線を通って金沢の国立工芸館に出向き、企画展を鑑賞、南砺・金沢両市の近さを実感しました。

 ここのところコロナウイルスの第7波で感染者数の拡大が続いており、重症者こそ少ないものの、医療機関の影響を注視すべき状況です。国・地方とも社会経済活動を継続しながら対策を取る基本姿勢であり、濃厚接触者の要件緩和や検査キットの配付など、活動を止めない方策も打ち出されています。8月末の新年度予算概算要求締め切りに向け、例年、地元から首長・議会・団体の皆さんの上京が相次ぐ時期で、それぞれ感染対策にも配慮されながら会館を訪ねて来られます。特に27日(水)は県議会有志、高岡・砺波市議会有志、砺波土地改良協議会、福光建設業協会の皆さんが相次いで来訪され、コロナ以前を思い起こさせる忙しさでした。

 29日(金)、来春から福島国際研究教育機構の理事長に就任が内定した山崎光悦金沢大学長が来室されました。小矢部市在住で、大学には学生時代から今日までずっと通っておられるとのこと。学長として、国内外の人材を広く募り、先端的な研究拠点形成に大いに実績を挙げられたことを評価しての今回の人選になったと伺っています。同郷の方が東日本大震災からの復興事業に参画されること、嬉しく思います。すでに現地にも足を運んでおられ、人材を結集する上で、処遇や住環境の整備が焦点とのこと、党の復興加速化本部としても、内閣への提言等、しっかり応援して参ります。

 今週は、8月3日(水)から5日(金)まで、参議院議員選挙を受けての臨時国会が開かれる予定です。この間、故安倍元総理の銃撃事件に端を発して、旧統一教会と政治との関わりや国葬の是非などがメディアでも議論されています。前者については、団体の現在の状況をしっかり把握して付き合っていく事が大切です。後者については、1日(月)に与野党国対間で閉会中審査の実施に合意したことを踏まえ、丁寧な説明をして意義ある催行につなげるべきと考えます。国会開会中の3日間には、党政調や議連の予定も集中的に入ってきており、次号ではその報告をしたいと思います。

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国政報告(第635号)

 先週は天候が不順でしたが、どうやら夏空が戻ってきたようで、今日(25日(月))の東京は朝から気温が上昇しています。昨夜は鹿児島県の桜島の噴火で気象庁の警戒レベルが5に引き上げられました。大事にならないよう念じています。

 22日(金)は朝の内に東京を出て、富山市八尾地区で開催された国道471号期成同盟会総会に出席しました。岐阜県高山市から富山市・南砺市・砺波市・小矢部市を通って、石川県羽咋市に至る広域幹線道路です。富山市八尾、南砺市利賀、砺波市庄川を結ぶ区間は難所が多く、利賀ダムの工事用道路を兼ねるトンネル掘削、八尾の栃折地区の改築など着実な事業実施を応援していきたいです。

 23日(土)はJCHO高岡ふしき病院を支援する会が3年ぶりに開催され、出席しました。高齢化が進む高岡市北部地域の実情も踏まえ、介護との接続も見据えた地域連携や訪問診療・看護に力を入れることで、120床の入院病床を維持し、特色ある医療機関として頑張っていく旨、高嶋院長先生始めスタッフの皆様からの説明がありました。国が県単位での地域医療構想の推進を求める中、その方向性を踏まえ、地域特性に対応した病院経営を目指される姿勢に共感し、住民の健康・安心の基盤としての機能発揮を期待します。同日夕刻、第8回対話集会を高岡市御車山会館で開きました。市内で祭礼行事に関わる方々に出席頂き、コロナウイルスを乗り越えて次世代に伝統行事を引き継いでいく上での課題・対応を語り合いました。地域、特に若者世代の関心をいかに高めていくか、女性の役割は伝統に反しても拡げて良いのではないか、出席者間でも意見交換が続きました。国も昨年度の補正予算で、コロナウイルス対策として、文化財指定の有無に関わらず、用具の修理、行事の継承などを特例的に補助しました。毎年続けることは困難でしょうが、自治体レベルも含め、地域コミュニティの柱ともなる祭礼行事に様々な支援を工夫して行く事が望まれます。学校の課外活動での見学、さらには、現在、準備が進められている部活の地域移行の中で、囃子や舞踊の練習などを取り入れていくことも考えられます。

 24日(日)の渡辺守人県議会議長就任祝賀会は、コロナウイルスの感染拡大に応じて飲食を伴わない形となりました。祝辞を述べさせて頂いて上京しました。今週も、感染者数の増加が予想されますが、医療現場への負荷を慎重に見極めつつ、対策を取っていくものと思います。幸い重症者が出にくいことから、国も濃厚接触者の待機期間を短縮するなど、スタッフが出勤できる環境を拡げる方針を打ち出していますが、感染症法の扱いを2類から5類に緩めることも検討すべきと思います。感染者数のピークアウトがいつごろになるかも関心事ですが、来月上旬位でヤマを越せば、明るさも出てくるものと期待しています。

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国政報告(第634号)

 先月末の例年にない早い梅雨明けの後、今月に入って「戻り梅雨」のような天候が続いています。九州では線状降水帯も発生し、東北でも宮城県で河川の氾濫など被害が出ています。関係の方々にお見舞い申し上げ、気候変動に伴う激しい降雨を踏まえた防災・国土強靭化対策の必要性を訴えて行きます。近年は整備の進んだ大河川よりも、中小河川や中流部での災害が目立ち、国も「流域治水」を施策に掲げ、面的な対策に力を入れています。地元で取り組まれた庄川左岸の国営・県営の農地防災事業も、用排水路を体系的に再整備し、調整池も設けるなど、この概念に沿った取り組みであったと思います。現在、庄川右岸でも県が事業主体となる同様な事業の準備が進められており、早期着工が望まれます。

 先週から東京の事務所に詰めており、8月末の新年度予算概算要求の提出に向け、地元から各省庁への要望事項の中で、新規のものなど、順次担当部局から説明を受けています。近年は、社会資本整備の進展を受け、ソフト面での制度に係る要望が増えています。国の子育て施策の深掘りや、来年度から実施予定の小中学校の部活運営の地域移行への対応など、行政の現場での率直な意見を各省庁に届けることは、自分にとっても良い勉強になります。昨秋の総選挙から始めた地元での対話集会からも、多くの「気付き」を頂いており、問題意識を当局に投げかけるよう心掛けています。

 党本部の政策に係る会議が再始動しつつありますが、私の関わるものは準備段階です。とは言え、情報通信分野では、参院選中のKDDIの通信障害事故の再発防止策を確認する必要があります。選挙制度については、衆議院小選挙区の「10増10減」の区割り案が答申されており、秋の臨時国会には内閣から公職選挙法の改正案が提出される運びとなる予定です。文化関係では、部活の地域移行について、文化部の諸活動の扱いを確認する必要があります。東日本大震災からの復興では、福島県浜通りの原子力災害による「帰還困難区域」についても希望者の帰還を進める段階に入っており、与党として国の具体的な取り組みを後押ししなければなりません。一方、地方財政については、前年度の国税収入が予算を上回って好調であり、地方交付税に組み込まれる財源も底堅く、新年度も心配は無さそうです。焦点は、コロナウイルス・物価高対策で手当てされている地方創生臨時交付金の扱いで、これを絞っていく局面で、自治体現場では、住民・事業者への様々な臨時給付を減額・廃止する際の摩擦が懸念されます。同様の問題は、燃料価格の高騰抑制のために国が元売り各社に支払っている支給金(現在は、9月末までの予定。)にも生じます。このほか、コロナ・ウクライナ・物価高の3課題への対応など主要課題にも論点は多くあり、引き続き、問題意識を持って対応していきます。

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国政報告(第633号)

 10日(日)、第26回参議院通常選挙が投開票され、富山選挙区では野上浩太郎候補が4選を果たすことができました。しかし、その2日前の8日(金)の昼前に、安倍晋三元総理が奈良県で遊説中に銃撃に遭い、夕刻逝去される事態が生じました。その後の捜査で犯人の動機が明らかにされてきていますが、絶対に許されない事であり、お悔やみ申し上げるとともに、このようなことが二度と起きない社会にしなければ、と心に誓っています。

 選挙戦は、6日(水)の菅前総理の来援で弾みがつき、最後まで頑張ろうという矢先の出来事で、8日当日の活動はいったん中止しました。しかし、政治は言論により為されるもので、暴力に屈してはならないとの与野党を超えた同じ想いの下、9日(土)の運動最終日は富山市内各所で野上候補の街頭遊説を行いました。野上先生は、安倍元総理の下で官房副長官を3年余務め、40か国以上の外遊にも同行するなど、深い人間関係にあり、悲しみと憤りはいかばかりかと思います。最後までしっかりと有権者に自らの政策を訴え、見事に信任を得られました。今後ますますのご活躍を祈念し、党県連会長としてのご指導に期待するものです。

 選挙を終えて、翌11日(月)、3週間ぶりに上京し、最初の活動は図らずも安倍元総理のお通夜への参列となりました。総理を2度務められ、とりわけ、「日本を取り戻す」との公約の下、政権に復帰された平成24年12月から7年半余り、内政・外交に大きな成果を挙げられました。アベノミクスと称される経済政策で経済を浮揚させ、雇用を拡大し、地方創生や一億総活躍などのスローガンで、国を前進させました。また、安全保障法制を実現し、日米同盟を基軸とした「地球儀を俯瞰する外交」により、国際社会における我が国の存在を高め、東京オリンピック・パラリンピックの誘致も成し遂げられました。功績は誠に大きく、国を力強く牽引されたことに感謝し、ご冥福をお祈りしました。

 今週は党本部の会議等もまだ始まらず、主に省庁の人事異動のご挨拶を受けながら、この間にたまった書類の整理など進めています。一方、コロナウイルスは明らかに感染者数が増加に転じ、昨12日(火)には東京都で1万人を超えました。重症化を防ぐ4回目の高齢者等へのワクチン接種や、経済を回しながらの感染予防により、ウィズコロナの対応構築が求められます。ウクライナ情勢は膠着感があり、あくまで粘り強い対応を続けなければなりません。円相場は1ドル137円台に下落し、物価も引き続き様々な品目の値上げが続いているようです。景気を冷やさず、賃金上昇による分配と成長の好循環を呼び込むべく、早急に対策づくりを進めるべきと思います。来週からは色々な動きが出てくるものと思います。富山と東京を往復しつつ、報告を続けていきます。

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